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「Hearthstone」Japan Majorの決勝トーナメントが東京都内で開催。新環境で迎えた初の国際大会ではコントロールデッキ同士による名勝負が続出
Japan Majorは,RIZeSTが主催するBlizzard Entertainment公認の国際大会である。本大会には世界中から計256名の選手が参加しており,2017年4月に約3週間の期間を設けてオンライン予選が行われた。そして,予選を勝ち抜いた8名の選手が,5月14日にオフラインでしのぎを削ったのだ。
本大会の大きな見どころの1つは,2017年4月7日にリリースされた拡張パック「大魔境ウンゴロ」が導入されてから,初の国際大会というところだ。オンラインの予選中はトレンドが目まぐるしく変化しており,明確なメタも立てにくいなか,臨機応変に立ち回れた選手が勝ち進んでいった。
そんな激戦となったオンライン予選を勝ち抜き,5月14日の決勝トーナメントに参加した選手の顔ぶれは以下のとおり。
tacici選手(日本)
MATSURI選手(日本)
Tansoku選手(日本)
wing選手(日本)
WaningMoon選手(フィリピン)
jjangnara選手(韓国)
Pinpingho選手(台湾)
BGIOU選手(台湾)
現在のゲーム内環境をざっくり説明しておくと,クエストローグや一部のアグロデッキが猛威を振るっている。とくに,初期手札とその後の引きに恵まれたクエストローグを相手にしたときの理不尽さは,プレイヤーならよくご存知だろう。
それを除けば,前環境と比較してさまざまなヒーローによる,ミッドレンジやコントロール系のデッキにも注目が集まっている状況だ。
そのため今回の決勝トーナメントでは,ほとんどのマッチアップでローグ(≒クエストローグ)がBANされ,その結果,コントロールデッキによる奥深い戦術が飛び交う展開となった。最後のドローまで一発逆転の可能性を秘めた戦いばかりで,ファティーグ(山札を使い切る)すら視野に入れる試合も珍しくなかった。
見ている側も手に汗握るトーナメントを勝ち進み,決勝戦に駒を進めたのは,Tansoku選手(日本)とPinpingho選手(台湾)だ。両選手の使用ヒーロー(デッキ)は,Tansoku選手がクエストローグ(BAN)/翡翠ドルイド/コントロールメイジ/ン=ゾスパラディン/ン=ゾスシャーマン。Pinpingho選手がクエストローグ/翡翠ドルイド(BAN)/コントロールメイジ/ン=ゾスパラディン/翡翠シャーマンだ。
決勝戦は双方が交互に勝利を収める展開となり,3-3のフルカウントで迎えた最終試合は,ン=ゾスシャーマン(Tansoku選手)とン=ゾスパラディン(Pinpingho選手)のマッチとなった。
ところが,Pinpingho選手がプレイしたミニオン4体に対し,Tansoku選手が退化を切ったところ,断末魔持ちのミニオンが2体出現してしまう。そして相手のキーカードは頽廃させしものン=ゾス。これはマズいということで,すかさず2枚目の退化を切ったが,今度は魔獣が現れてTansoku選手は頭を抱えてしまった。
その後はお互いにライフ一桁の攻防が続き,Tansoku選手はPinpingho選手の残りライフ3まで追い詰める。ここで決着がつくかと思われたが,Pinpingho選手の次のドローは禁じられし癒しで,20点ものライフを回復。Tansoku選手は2枚の風の王アラキアで詰め寄るも,今度はPinpingho選手の光の王ラグナロスがしばらく生き延びてしまい,なかなか仕留められない。
勝負はファティーグまでもつれ込み,ここでPinpingho選手は温存していた頽廃させしものン=ゾスをついにプレイ。盤面を一気に制し,Tansoku選手は何とか処理を試みるも,最後はファティーグによるダメージで敗北。Japan Majorの栄冠は,台湾のトッププレイヤーPinpingho選手の頭上に輝いた。
Japan MajorのTwitch配信のアーカイブ
(決勝戦は8時間35分頃から)
各選手の使用デッキ一覧
(画面内の「ファイナリスト」タブを選択)
(次ページ:Hearthstone開発者インタビュー)
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(C)2017 BLIZZARD ENTERTAINMENT, INC.
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