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[GDC 2016]「ディビジョン」はなぜアイトラッキングシステムに対応したのか。さまざまな利点が語られたレクチャーの模様をレポート
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印刷2016/03/17 21:37

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[GDC 2016]「ディビジョン」はなぜアイトラッキングシステムに対応したのか。さまざまな利点が語られたレクチャーの模様をレポート

 北米時間の2016年3月16日,サンフランシスコで開催中のGame Developers Conference 2016で,日本で発売されたばかりの「ディビジョン」PC / PS4 / Xbox One)に関連したレクチャーが行われた。「Tom Clancy's The Division with Tobii Eye Tracking」と題されたこのレクチャーでは,Ubisoft Entertainmentがなぜ,「ディビジョン」にTobii Techのアイトラッキングシステム「Tobii EyeX」を採用したのかが説明された。

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Oscar Werner氏
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 アイトラッキングシステムとは,PCの操作が視線だけで可能になるというもの。かつては大きな仕掛けが必要なうえ,価格も非常に高かったシステムだが,レクチャーを行ったTobii TechのプレジデントであるOscar Werner氏によれば,現在はディスプレイの上に張り付けるだけで使える手頃な製品を各種リリースしているという。加えてMSIやSteelSeriesなどのハードウェアメーカーも,も,同社のアイトラッキングシステムを内蔵した製品を発売しているとのことだ。
 同社のアイトラッキングシステムは,赤外線の反射で目の動きを読む仕掛けで,視線の読み取りに適切なアルゴリズムを採用することで,きわめて高い精度を実現しているという。

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 Warner氏が強調したのは,アイトラッキングシステムがマウスやコントローラに置き換わるものではない,ということだ。あくまでも補助的なシステムであり,例えば瞬きがクリックの代わりになるとか,そういうシステムではないとのこと。ただ,視線を目標に合わせてから手でボタンやマウスを押すという動作はきわめて自然であり,操作も難しくはない。

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 例えばシューティングゲームなら,何かが不意に画面上に出現すれば,すぐそちらに視線が行くので,対応が早くなる。これは,小惑星帯を宇宙船で潜り抜けながらも,敵を狙わなければならないといった状況で便利に使えるだろう。また,暗いところから明るいところを見ると,白飛びする。逆に明るいところから暗いところを見ると,普段より暗く見えるといった演出も可能になり,ゲームにリアリティを与えてくれるという。

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 また,コミュニケーションの変化も面白い例だ。実生活においては,例えば視線を女性に長く向ければ,コミュニケーションが成立する(その先がどうなるかは,分からないが)。見つめるという行為には意味があるわけで,ゲームでも,受付の女性をじっと見ると(キャラクターの体の向きは関係ない)ニッコリ笑って「ご用は何ですか?」と聞いてくれたりするわけだ。

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Stuart White氏
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 さて,「ディビジョン」だが,Tobii EyeXを使うとどのようなことが可能になるのか,Ubisoft傘下のスタジオRed Storm Entertainmentでシニアプロデューサーを務めるStuart White氏が説明してくれた。
 まずは「視線によるエイム」についてだが,これは敵を視線にとらえつつエイムボタンを押すことで,カメラが自動的に敵を画面の中央に捉えてくれるというシステムだ。見つけて狙って撃つ,ということがごく自然な流れで実現される。
 続いては「視線によるカバー」。これは,戦闘中に身を隠す場所を探すとき,あたりを見回すだけで遮蔽物として使えるオブジェクトがハイライトされるので,ワンコマンドでそこに走りこめるという機能だ。戦闘中,不利になったらあたりを見回すのは普通のことであり,遮蔽物を探すという作業が簡単になると同時に,現実に即したものにもなるという。

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 次に紹介されたのが「視線によるタグ付け」だ。マルチプレイの場合,発見した敵を見続けるだけでタグ付けが行えるので,それにより,チームメイトに脅威を知らせることが容易になる。また,マップ上のアイテムを視線で簡単にハイライトすることもでき,どこに何があるのか,次にどうすればいいのかが分かりやすくなる。

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 さらに,「ビューの拡大」も役に立ちそうだ。これは,視線を上下左右に移動することで,カメラが自動的にパンするという仕掛けで,画面の大きさを気にすることなく,周囲の状況を簡単に確認できるという。

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 最後に挙げられたのが「クリーンなUI」で,ミニマップや弾薬,ヘルスキットなどは,プレイヤーがその場所に視線を向けるまで表示されない。このため,UIの表示が少なく,より現実的なゲーム画面でプレイが可能になるというわけだ。

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 「Tobii EyeX」を使ってプレイした「ディビジョン」には,以上のような利点があり,これが「ディビジョン」にアイトラッキングシステムを導入した理由であるとWhite氏は述べ,説明を終えた。

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 筆者は知らなかったが,現在「Assassin's Creed Syndicate」や「Assassin's Creed: Rogue」「DAYZ」など,かなりのタイトルがアイトラッキングシステムをサポートしているという。再びマイクを渡されたWerner氏は,会場に集まったゲーム開発者達に向けて,「Tobii EyeX」をあなたのゲームに導入すれば,「ディビジョン」のようなさまざまな面白いフィーチャーが追加できるとした。導入に当たってTobii Techは技術的サポートだけでなく,広告や販売の支援も行っているので,ぜひ考えてみてほしいとして,レクチャーを締めくくった。

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Tobii Tech公式サイト「Tom Clancy’s The Division」

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