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俺も「ハースストーン」のレジェンドになりたい! トッププレイヤーのコーチングを受けた4Gamer編集者の奮闘レポート
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印刷2019/03/23 00:00

企画記事

俺も「ハースストーン」のレジェンドになりたい! トッププレイヤーのコーチングを受けた4Gamer編集者の奮闘レポート

画像(003)俺も「ハースストーン」のレジェンドになりたい! トッププレイヤーのコーチングを受けた4Gamer編集者の奮闘レポート
 4Gamer(Aetas株式会社)は,「ハースストーン」iOS / Android / PC)における日本のトッププレイヤーであるTredsred選手とスポンサー契約を結んでいる。これに関連して,一介の4Gamer編集者がTredsred選手にコーチングをお願いし,上級者の証であるレジェンドを目指すという企画を現在進行中だ。

 本稿の執筆時点で企画開始から3か月弱が経過している。ゲーム内の環境(トレンド)も変化し続けているが,そんななか,プロ選手からどのようなコーチングを受け,何を感じながら上達できたのかを,再びレポートしよう。前回の続きの内容となっているので,先に「こちら」の記事に目を通してもらえれば幸いだ。

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 Blizzardのデジタルカードゲーム「ハースストーン」は,今年もさまざまな形で盛り上がりを見せた。今回はちょっと趣向を変えて,復帰プレイヤーかつランク18の筆者が,日本のトッププレイヤーであるTredsred選手のコーチングを受けて全力でレジェンドを目指してみたので,体験記などを紹介しよう。

[2018/12/29 00:20]


ランクリセットを経て心機一転の再スタート

上達の実感とともに新たな課題が浮き彫りに


 ハースストーンでは毎月末に,最高到達ランクに応じた報酬を獲得するのと同時に,ランクが基本的に4段階引き下げられる。前回の記事で筆者はランク2まで到達できたので,翌月はランク6からのスタートとなる。
 プレイ方針は一貫しており,Tredsred選手に教わった最強デッキの一角である偶数パラディン一本に絞り,練度を高めつつひたすら対戦あるのみだ。

 コーチング後に初めてプレイした頃を振り返ると,ランク10あたりからスコアは一進一退で,ランクが1つ上がるだけでも飛び上がるほど嬉しかったのをよく覚えている。それだけに,「あの苦労を繰り返すのか……」と憂鬱な気持ちでランクリセットを迎えたのだが,いざプレイすると思いのほかすんなり戦えることに驚いた。

 勝率アップもさることながら,プレイングで“解答”を導くための労力が明らかに減っているのだ。これは上達を実感でき,とても嬉しい。

画像(028)俺も「ハースストーン」のレジェンドになりたい! トッププレイヤーのコーチングを受けた4Gamer編集者の奮闘レポート

 しかし,再びランク2で行き詰まってしまう。このときだけでも150回近くは対戦しただろうが,ランク2から4の間を延々と行ったり来たりで,レジェンドの壁の高さをあらためて思い知らされることになった。

 それと同時に,少しずつ焦り始めていた。ハースストーンでは定期的に新たな拡張パックが登場するだけでなく,月に1回くらいのスパンで既存カードのバランス調整が行われている。対象となるカードは4〜5枚前後と少ないものの,いずれもキーカードなため,環境の変化は避けられない。
 そして筆者は偶数パラディンしか使っていない(使いこなせない)ため,仮にこのデッキパワーが落ちてしまうと,まったくお手上げになる可能性があるのだ。

 また,プレイングに関しても,明らかに苦手なヒーローやアーキタイプが現れている。たとえば当時の対プリースト戦における勝率は約35%だが,これはHSReplay(※データ分析などを行っている外部サイト)のアベレージと比較して15%近くも低い。どこかに大きな問題を抱えてそうだ。

 そこで頼みの綱であるTredsred選手に,再びコーチングをお願いしてみた。コーチングを受けたのは1月下旬だが,その後も環境が変化し続けているため,本稿ではハースストーンの普遍的なノウハウに関する部分を中心に紹介しよう。

今回のコーチングでは,Windows版のランチャーのボイスチャットを使用。外部アプリなどを使わずともやりとりが行え,テキストチャットも併用でき思いのほか便利であった
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カードバランスが調整

環境の変化に応じて使用デッキを変更するか否か


4Gamer:
 前回のコーチングを受けてからこれまでの間に,カードバランスの調整が2回行われ,ゲーム内の環境も変化しています。これを受けて,使用デッキを偶数パラディンから変更する必要はありますか?

Tredsred選手:
 幸いにして,偶数パラディンは依然としてTier1のデッキです。しかし当時と比較すると,多彩なヒーローやアーキタイプが台頭しており,たとえば武器破壊沈黙などの必要性が高まっていると思います。
 前に紹介した偶数パラディンのデッキから,アマニの狂戦士×2枚と疾風のハーピィを抜いて,スペルブレイカー酸性沼ウーズヴァラニルを各1枚追加しましょう。

今回使い続けた偶数パラディンのデッキ構成。左が変更前,右が変更後だ
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4Gamer:
 その3枚は偶数パラディンでの採用率が高いカードですよね。各カードの使いどころについて確認をさせてください。

Tredsred選手:
 スペルブレイカーは使い勝手が良く,現環境だと相手の剣竜騎乗ヴォイドロードといった挑発+αの効果を持つカードや,プリーストのトワイライト・ドレイクに刺さると非常に強力です。
 酸性沼ウーズは,武器を装備するパラディン,ローグ,ウォリアーに対して特に有効ですね。また,武器を使わないヒーローに対しても,2/3/2のミニオンとして最低限の働きをすることができます。
 ヴァラニルに関しては,断末魔効果を活かすために,ミニオンカードが手札にないときに使い切らないように注意しましょう。

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4Gamer:
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 次に,偶数パラディンのプレイングで自信がない点について聞かせてください。
 武器のトゥルーシルバー・チャンピオンに関してですが,3〜4ターン目に相手のミニオンをいきなり除去できため使い勝手が良く,なんとなくマリガンで残すことが多いです。しかし他の人のプレイを見ると優先度が高くなく,これで正しいのかどうか悩んでいます。

Tredsred選手:
 トゥルーシルバー・チャンピオンを最速で装備できる4ターン目に,相手の盤面にターゲットとなるミニオンが出現するかどうかが判断のポイントです。つまり,ヒーローやアーキタイプによって異なるわけです。

 最もトゥルーシルバー・チャンピオンが有効な相手は奇数ローグです。ローグはヘンチ・クランのゴロツキ獰猛なヒナなど,3マナで中サイズのミニオンが多いですよね。自分の「カード1枚+4マナ」で,相手の「カード2枚+6マナ」とのトレードが期待できます。

 一方で奇数パラディンやコントロールデッキなどは,低マナのミニオンが少なく,4ターン目にトゥルーシルバー・チャンピオンを振る対象がない展開が予想されます。この武器を使うよりも,硝子の騎士王の祝福などで攻めたほうが良いでしょう。あるいは,聖別熱狂する火霊術師を使うほうが,効率的に除去ができることが多いですね。

4Gamer:
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 王の祝福に関しても質問があります。4ターン目でこちらのミニオンが生き残っていた場合,このバフを乗せると,相手が処理できず最後まで押し切ってしまう展開があります。たとえ勝てても「こんなにシンプルな戦術で良いんだろうか?」と戸惑っているのですが。

Tredsred選手:
 そのケース,意外とよくあるんですよね(笑)。かなり良いプレイングですよ。
 王の祝福のようなバフカードは,自分の盤面にミニオンがいないと使えないというデメリットがある分,使用できたときの効果は他のカードよりも強めに設定されているんです。このメリットを最も活かせる状況でしょう。

 また,これは偶数パラディンに限った話ではありませんが,強いカードはできるだけ早く使いましょう。せっかく序盤の手札に強いカードが来ても,使わなければ弱い手札と変わりませんからね。


どうにもならない対プリースト戦

AoEを使うことのリスクについて


4Gamer:
 ヒーロー別のマッチアップだと,対プリースト戦における勝ち筋がまったく分かりません。相手デッキに集団ヒステリー心霊絶叫が計4枚あると考えると,必要以上にミニオンやバフを展開するのを躊躇してしまうんです。

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Tredsred選手:
 確かに集団ヒステリーや心霊絶叫は,盤面を一掃できる強力なAoE(範囲攻撃)ですね。しかし,それを警戒しすぎてカードを出し惜しむのは悪手です。

 対プリースト戦における理想的な攻め方は,相手がAoEを使うギリギリの物量で展開することです。初心者はその見極めが行いにくいと思いますので,そのときは“展開しすぎる”くらいでも構わないでしょう。
 そして最悪なのは,相手が「AoEを使わなくても構わないな」と思うくらい,こちらがカードを出し惜しむことです。

4Gamer:
 強いカードを展開して,それがAoEで返されてしまって大丈夫なんですか?

Tredsred選手:
 ええ,大丈夫です。
 そもそも,プリーストがAoEを手札に持っているとは限りません。ちなみにプリーストが全力で集団ヒステリーを探しに行った場合,5ターン目に1枚も持っていない確率は約31%,1枚だけ持っている確率は約51%,2枚持っている確率は約18%になります。

4Gamer:
 なるほど,5ターン目の時点では心霊絶叫の心配をする必要がないので,AoEを使われる確率は意外と高くなさそうです。

Tredsred選手:
 ざっくりとした分類になりますが,AoEのリスクを無視してこちらが攻め続けた場合,相手がAoEを持っていなければ勝てますが,逆に持っていたら負けます。
 こちらが積極的に攻めている局面で,もし相手がAoEを使えるターンになっても使ってこなければ,少なくとも手札には無いはずですよね。次のターン以降も攻め続けることで勝てる確率は高いでしょう。つまり,このパターンで勝てる確率は「31%」となります。

 また,AoEを1回使われた場合も,温存した手札で攻めることで勝てる確率が,体感では半分くらいあります。先ほどの「31%」に「51%÷2」を加えた56.5%が,対プリースト戦における勝率になるわけです。

4Gamer:
 なんと,対プリースト戦の勝率が5割を上回るんですか。

Tredsred選手:
 ちなみに,AoEを2枚持たれていた場合は,どのみち負けることがほとんどです。その確率は18%程度しかないので割り切りましょう。
 そして,もしAoEを心配しすぎて強いカードを出し惜しんでしまうと,プリーストの体力を削りきれずに,相手の得意な終盤戦に持ち込まれてしまいます。こうなってしまうと,もはや勝率は0%ですね。

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4Gamer:
 つまり,AoEを気にせずガンガン行くのが正しいプレイングだと。

Tredsred選手:
 ええ。しかも多くのAoEは,実は使った側がマイナスになることもポイントです。

4Gamer:
 それはどういうことですか?

Tredsred選手:
 たとえば集団ヒステリーや乱闘が使われる局面をイメージすると,こちら側がミニオンを多く展開しているはずですよね。つまり,AoEの使用後に,こちら側のミニオンが残る確率が高いわけです。

 また,心霊絶叫はミニオンを残さない強力なAoEですが,使用マナが多いため,そのターンに他の行動はできません。すると,盤面がまっさらの状態で攻撃側にターンが来るため,再び主導権を握りやすいんです。
 リッチキングティリオン・フォードリングといった強力なミニオンを先に展開したり,あるいは報復の怒りの8ダメージを顔面に直接叩き込んだりして,そのまま押し切れることもあるでしょう。

4Gamer:
 ターンエンド後の状況も考えてAoEを使うべき,ということですか。

Tredsred選手:
 そのとおりです。

4Gamer:
 そういえば対ローグ戦で,こちらが押しているときに退散を使われることがあります。しかし自分は手札に戻ったミニオンを再び展開できるので,「バフが消えるだけで状況は大きく変わらないのでは?」と思うことがあります。

Tredsred選手:
 典型的なパターンですね(笑)。
 数あるAoEのなかでも,退散はとくに使いどころが難しいカードでしょう。

4Gamer:
 偶数パラディンにも熱狂する火霊術師平等などの強力なAoEがありますが,今の話を聞くと,もっと慎重に使うべきだと思いますね。

Tredsred選手:
 偶数パラディンは1マナでヒロパを使えるだけでなく,これが生き残ってくれれば強力なバフを乗せて攻防の要にできます。そのため,盤面にミニオンを残してターンエンドすることがとくに大切なデッキですね。
 もし,AoEの後に1マナすら残せないなら,「あともう1ターン粘ってから使う」選択肢も視野に入れてみましょう。

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1回1回のプレイを大切に


Tredsred選手:
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 今回のコーチングを行うにあたり,試合のリプレイをいくつか拝見しました。
 基本的なプレイングは大丈夫そうですが,小さなミスが見受けられるのがちょっと気になりました。

4Gamer:
 熱狂する火霊術師に呪文を絡めたコンボの順番を間違えることがよくあります……。

Tredsred選手:
 偶数パラディンは強力なデッキなので,基本的なプレイングさえ押さえれば,ランク5くらいなら到達できるはずです。ここからレジェンドを目指すにあたり,プレイングの上達よりも,明らかなミスを減らすことが重要になってくるでしょう。

4Gamer:
 確かに,これまではプレイ回数をこなすことに目が行き過ぎていたかもしれません。

Tredsred選手:
 今回のコーチングで説明したテクニックのなかには,レジェンドに到達したばかりのプレイヤーが知らないことも含まれています。つまり,知らなくてもレジェンドに到達できるわけです。では何が違うのかというと,「ミスをするかしないか」という部分なんですね。

 ここから先は,細かなテクニックを新たに習得するより,プレイミスをなくすことのほうが上達の伸びしろが大きいように思えます。あと少しなので,落ち着いてプレイすれば,きっとレジェンドに到達できると思いますよ。

4Gamer:
 分かりました。がんばります!




コーチングを経てプレイを再開

それにしてもレジェンドの壁は高い


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 カードゲームは反射神経や指先のテクニックではなく,思考を問われるジャンルである。トッププレイヤーは,ひとつひとつのプレイングに明確な根拠があり,それをマンツーマンで教えてもらえるコーチングの効果は絶大だとあらためて感じた。

 対プリースト戦における思い切りの良い戦術など,プレイングの上達も随所で実感しているが,それ以上に大きな効果があったのは,最後にTredsred選手が述べていた「プレイミスをなくす」という部分である。

 ほかの多くの対戦ゲーム(特に1on1系)は,新たな知識や戦術を習得し,それを体現するテクニックを身につけることで,勝率は100%に近付いていくだろう。少なくとも理論上は。
 しかしカードゲームでは,たとえ最強のデッキを正しく使いこなせても,勝てない状況がいくらでもある。トッププレイヤーのTredsred選手ですら,調子が良いときでも勝率が60%であることが,膨大なデータで裏付けされているのだ。

 たとえプレイングが上達しても,しょうもないミスが頻発しているあいだは,勝率が60%に届くはずもなく,レジェンド到達など夢のまた夢だろう。

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 そのことを肝に銘じ,ときにはリプレイを見て反省したり,疲れているときは無理にプレイしなかったりと,一戦一戦に対しより真剣に取り組むようになった。そして,こういったプレイを10回,20回,100回と続けることで,筆者のカードゲームに対する取り組み方そのものが変化していった。
 一回の対戦における勝敗よりも,「現在の状況でベストを尽くせたか」「60%で勝てる偶数パラディンを体現できたか」のほうが重要になったのである。

 前回のコーチングでTredsred選手も言っていたとおり,回数を重ねることで確率は収束する。そして,極端なミスをせずに実力を出し続けていれば,必ずや結果に結びつくはずなのだ。そう信じ,勝っても負けてもクールに徹し続けた。

 ……しかし,それでもツラい。ランク1の★5(次の対戦で勝てばレジェンド)まで来て跳ね返されることが何度かあったが,そのたびに心がへし折られた。それどころか,15連敗してランクが5まで落ちたこともあり「もうこれ以上負けてもランクは落ちないから……」と諦めの境地に達し,2週間ほどハースストーンから離れたこともあった。

 そうして企画スタートから3か月弱が経過し,プレイ回数にして約900回を迎えた2月25日。紆余曲折のすえ,筆者はついにレジェンドに到達した。

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2019年1月はプリーストのほかにも,断末魔ハンターや秘策ハンターが猛威を振るっていた。2月になるとゲームバランス調整でハンターが弱体化されたが,今度は奇数メイジや偶数シャーマン,そして奇数ウォリアーに手を焼かされた
画像(021)俺も「ハースストーン」のレジェンドになりたい! トッププレイヤーのコーチングを受けた4Gamer編集者の奮闘レポート

我が偶数パラディンも,2月のバランス調整で平等のマナコストが2から4に倍増するという弱体化を受けた。悩んだものの唯一無二のカードだったので,デッキ構成を変更せず使い続けた
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ランクマッチでは偶数パラディン以外のデッキを1回も使用しなかったが,息抜きにソロミッションに挑戦。筆者は今も「Warcraft III」が大好きで,その主人公でもあるアーサス(※後にリッチキングに変貌)のスキンを獲得し,リッチキングからのフロストモーンのコンボを使いたかったのだ
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いつしかパラディンだけで通算500勝を達成し,ゴールドスキンを獲得していた。企画開始時の勝利数は100勝程度で,今回の企画中に900回以上の対戦を行った計算になる
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カードゲームにおけるコーチングの効果は抜群

世界の大舞台で活躍するTredsred選手にも期待


 これまで本気でカードゲームに入れ込んだことがなかった筆者にとって,ハースストーンのレジェンドはとても厳しい目標だった。最強のプレイヤーに最強のデッキをマンツーマンで教えてもらうという特権を得られたのだから,これくらいの結果は出して当然だと最初は気楽に考えていたが,500戦を過ぎたあたりからは「なんて無茶な企画を思いついたんだ」と死ぬほど後悔した(笑)。今は有言実行できて心底ほっとしている。

 ただ,レジェンドに到達したとはいえ,真の意味での上級者への道のりはまだまだ遠いだろう。むしろ,ハースストーンの奥深さの一端を垣間見ただけだという思いがある。

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 そもそも今回の企画は,レジェンドへの最短距離を突っ走っただけである。ゲーム内の環境は常に変化しており,少なくともこの動きを読み解き,“勝てるデッキ”を自ら構築するところまで行かねば,真の意味での上級者とはいえまい。
 また,偶数パラディンのデッキを成立させていたキーカードのゲン・グレイメインも,登場から僅か1年で殿堂入りという異例の措置が執られる(※関連記事)。4月以降は新たなデッキを模索する必要があり,レジェンドをキープするのも難しくなりそうだ。

 しかしそれでも,プロプレイヤーならではの戦術を記事で伝えるために,筆者自身のハースストーンにおける知識と実力を高めるという当初の目的において,今回の企画は大変役に立った。
 これからドラゴン年が開幕し,ゲーム内環境のみならず大会のレギュレーションも大きく変わる。プロプレイヤーにとっての環境も厳しさを増すだろうが,Tredsred選手が世界の大舞台で活躍し,その模様を4Gamerで紹介できる日を今から心待ちにしたい。

 最後に,今回のコーチングをTredsred選手に振り返ってもらい,記事の結びとしよう。

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画像(002)俺も「ハースストーン」のレジェンドになりたい! トッププレイヤーのコーチングを受けた4Gamer編集者の奮闘レポート
 今回の企画は,eスポーツのコーチングについてあらためて考える良い機会になった。

 現在,eスポーツのコーチングはあまり行われていないが,私は今後どんどん発展していく分野だと思っている。勉強でもスポーツでも分からないことを人に聞き,成長していくことは一般的だ。しかし現状では教育システムがないため,自力で上がれるところまで上がった後は,何をしたらいいのか分からなくなってしまう。

 その結果,同じランクで停滞することになり,段々とモチベーションが下がり,他のゲームに移行するといった経験をした方も多いだろう。eスポーツの継続的な盛り上がりにコーチングは必要不可欠だと思う。



 ちなみに,今回のコーチングは以下のように進行した。
1.生徒は事前にHSReplayを使い,試合のリプレイデータを10戦分送る。
2.先生は事前に生徒のリプレイデータを添削し,その問題点をまとめておく
3.生徒は事前にプレイしていて感じた疑問点をまとめておく
4.ボイスチャットを通じて添削結果や,なぜ間違っているかなどを解説する(1時間)
5.生徒からの質問に答える(1時間)

 今回の良かった点は,リプレイデータの事前提出と事前添削だ。
 以前に,ゲーム内の観戦機能を使ってリアルタイムでアドバイスを行ったこともあったが,それと比べて短時間で多くの情報を伝えられた。

 今回の悪かった点は,コーチングの頻度をしっかりと決めなかったことだ。
 同じデッキを使い続けることがテーマだったとはいえ,さすがに「平等」のナーフ後はデッキ構成を変更するべきだったと思う。
 たとえば隔週土曜日など,コーチングを行うタイミングをしっかりと決めておけば,環境の変化にも対応できたし,毎回の添削結果により実力の向上が感じられることで,生徒のモチベーション向上にも繋がっただろう。

 ともあれ,こうやってコーチングのノウハウを改善し,普及させていくことは,eスポーツを文化として定着させていく上でも重要ではないかと思う。幸い学習塾やスポーツ教室など先行事例は多いので,今後は自分も関連書籍を読むなどして,コーチングの知識を深めていきたい。

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