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[E3 2015]農作業シム「Farming Simulator 15」のクリエイターに独占インタビュー。今度は農耕機械を操縦する専用コントローラでプレイできる
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印刷2015/06/18 19:14

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[E3 2015]農作業シム「Farming Simulator 15」のクリエイターに独占インタビュー。今度は農耕機械を操縦する専用コントローラでプレイできる

画像集 No.003のサムネイル画像 / [E3 2015]農作業シム「Farming Simulator 15」のクリエイターに独占インタビュー。今度は農耕機械を操縦する専用コントローラでプレイできる
Saitekが開発中だという専用コントローラのサイドパネル。25個のボタンと小型スティックを備えており,さまざまな農耕機械の操作に対応するとのこと
 大規模農業シミュレーション「Farming Simulator」シリーズを開発したGIANTS Softwareの設立者であるStefan Geiger(ステファン・ガイガー)氏にインタビューする機会を得た。

 E3 2015におけるGIANTS Software最大のトピックは,Mad Catzの周辺機器ブランドである「Saitek」との提携により,最新作「Farming Simulator 15」で利用できる専用コントローラを用意してきたことだ。E3 2015の会場では,今秋発売予定としてモックアップを展示していたが,コントローラ自体はすでに公式ストアで予約を受け付けており,新情報というにはやや物足りない気がする。またとない機会ということもあり,今回はこのコントローラを足がかりに,いろいろな話を聞いてきたので,ここにまとめてみよう。

「Farming Simulator 15」公式サイト


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 最新作のFarming Simulator 15は,シリーズで初めてPlayStation 4Xbox One向けに移植されましたが,反響はいかがでしょうか。

GIANTS Softwareの設立者で,CTO(チーフ・テクニカル・オフィサー)を務めるStefan Geiger(ステファン・ガイガー)氏
画像集 No.002のサムネイル画像 / [E3 2015]農作業シム「Farming Simulator 15」のクリエイターに独占インタビュー。今度は農耕機械を操縦する専用コントローラでプレイできる
Stefan Geiger(以下,Geiger)氏:
 非常に良いですね。一昨年(2013年),Farming SimulatorをPlayStation 3Xbox 360向けにリリースしたのですが,コンシューマ進出によって,ヨーロッパだけでなく北米地域でもブランドが認知されるようになりました。まだ正確な数字は出ていませんが,Farming Simulator 15のコンシューマ版は50万本近い売れ行きになっていると思います。

4Gamer:
 それはおめでとうございます。今秋には,Saitekから専用コントローラがリリースされるということで,もはやフライトシム並みに1つのジャンルとして確立されつつあるのかもしれませんね。

Geiger氏:
 ええ。専用コントローラは,いろいろやってみようということですね。
 専用コントローラには,ステアリングフットペダル,そしてサイドパネルがあります。とくにサイドパネルは,プログラム可能な25個のボタンと小型スティックを備えており,Farming Simulator 15に登場するさまざまな農業機械に対応しています。
 すでにレースゲーム向けのステアリングやフットペダルを持っているという人は,サイドパネルだけを購入するというオプションもありますよ

画像集 No.004のサムネイル画像 / [E3 2015]農作業シム「Farming Simulator 15」のクリエイターに独占インタビュー。今度は農耕機械を操縦する専用コントローラでプレイできる 画像集 No.005のサムネイル画像 / [E3 2015]農作業シム「Farming Simulator 15」のクリエイターに独占インタビュー。今度は農耕機械を操縦する専用コントローラでプレイできる

Mad Catzの公式ストアによると,「ステアリング&フットペダル」「サイドパネル」が各149.99ドル,すべてセットだと299.99ドルの価格設定になっている。

4Gamer:
 GIANTS Softwareについて,教えていただけますか。

Geiger氏:
 現在,在籍しているメンバーは16人ですが,スイスのゲーム業界は非常に小さく,弊社が国内最大のメーカーです(笑)。人口も市場も小さいですから。モバイルゲームなどを開発している小規模なチームはいくつかありますけれども,コンシューマ向けを手がけているのは我々だけです。
 もともとはPC市場が大きいドイツ向けに,いろいろなシミュレーションゲームを手当たり次第,制作していました。そのうち,Farming Simulatorが当たったという手応えを感じたので,徐々にシフトしていきました。

4Gamer:
 確かに,シリーズに登場する農業機械はほとんどがドイツ製ですね。

Geiger氏:
 ええ。ただ,Farming Simulator 15では,ロシアやスウェーデン,それからアメリカのメーカーと提携して,バリエーションを増やしているんです。

画像集 No.006のサムネイル画像 / [E3 2015]農作業シム「Farming Simulator 15」のクリエイターに独占インタビュー。今度は農耕機械を操縦する専用コントローラでプレイできる

4Gamer:
 実は4Gamer編集部にも,日本の農業機械メーカーから問い合わせがあったんですよ。「ウチの製品を取り扱ってくれないか」と。残念ながら我々にはどうしようもないので,担当者はGIANTS Softwareの窓口を紹介したそうです。

Geiger氏:
 それはありがとうございます。日本を含むアジア地域は,農産物や農場のシステム,規模がヨーロッパとは大きく異なりますが,いずれはフィーチャーしてみたいです。

4Gamer:
 Farming Simulator 15は,非常に美しいグラフィックスが印象的です。どのようなゲームエンジンを使っているのですか。

Geiger氏:
 自社で開発したエンジンですよ。もちろん,サウンドやユーザーインタフェースの制作にはミドルウェアを採用していますが,基本的にはすべて我々が開発したものなんです。

4Gamer:
 最後になりますが,来年以降の予定を教えてください。

Geiger氏:
 我々の伝統として,隔年でPC向けの新作をリリース。その合間にモバイル版などを手がけているという流れになっています。したがって,次回作は2017年にリリース予定ということになりますね。
 まだ時間はありますので,すでにフィーチャーしている畜産や林業を拡充するだけでなく,よりスケールの大きいシミュレーションゲームにしたいと思っています。さらに,より多くのプラットフォームに展開できればいいですね。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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 大規模農業といわれても,日本ではあまり実感が湧かないかもしれない。巨大な農業機械も,映画やテレビなどでちょっと見たことがあるくらいの認知度ではないだろうか。
 しかし,それだけに「大規模な農場を経営してみたい」「どんな仕組みになっているのか知りたい」というゲーマーも少なからずいるはずだ。将来的には,超小型・超高性能なトラクターや田植え機もフィーチャーされることを願いつつ,ニッチな市場を攻め続けるGIANTS Softwareの次回作に期待したい。

「Farming Simulator 15」公式サイト

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