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[TGS2022]魔女のカフェ経営RPG「アフォガート」の配信会社がやってきた。彼女らは新興の開発会社になぜ目をつけたのか
4Gamerではデモ版のプレイレポートを掲載しているので,ぜひゲームの内容をチェックしてほしい。
といっても,インディーゲームコーナーの一角にブースを構えていたのは開発会社ではなく,パブリッシングを担当するSpiral Upだ。
そのため,今回はゲームの内容ではなく,同社の女性スタッフに「なぜアフォガートに目をつけたのか」の方向で話を聞いてみた。
最初に,どうして新興のBefun Studioの作品を配信する気になったのかを質問したところ,こちらの調べが足らなかったことに肩身が狭くなった。
Befun Studioは「日本の美少女&オタク文化が大好きです」との所信表明を行ったデベロッパだが,代表者は中国のbilibili動画でそれなりに人気の高いゲームクリエイター兼実況者らしく,その影響が届きやすい地域では会社設立前から十分な知名度を誇っていたという。
そのため,もとから注目していたSpiral Upがいの一番に手を挙げて,アフォガートの配信権を獲得したということだった。
市場では新進気鋭に違いないが,下地は十分といったところだ。
Befun Studioは当初,4人5人程度の人数でスタートアップしたという。そこから活動地域内でのゲームイベントに出展し,ゲームを売り込む……こともなく,まずはスタッフ増員に勤しんだのだとか。
実際,そのおかげでメンバーはけっこう増えたらしい。
また本作は美少女に,JRPGに,タワーオフェンスに,アドベンチャーに,おまけに本格的なコーヒー作りまで搭載するなど,デモ版ではゲームの全体像はまだ見えてこないものの,率直に言って「好きなものを好きなだけ盛り込んだ」といった足し算の美しさを感じる。
それに,この考えは間違いでもなかったようで,現に開発メンバーのなかにはコーヒー屋で勤務していた者がおり,社内にも本格的なバリスタマシンを設置しているという。
そういったところもゲームの作り込みに役立てているのだろう。
また,ゲーム内の随所には“日本の人気ゲームのオマージュ”が散りばめられているらしい。作中では人々の精神世界に,魔女たる主人公が潜り込むという流れでタワーオフェンスバトルに突入するのだが,そこはわりと直球で「ペルソナ」を参考にしているのだとか。
聞いた話を上乗せしていくと,どうやら本当に,好きを生地にして,好きをトッピングしているようなゲームなのかもしれない。
なお,又聞きに終始しても申し訳ないので,話を聞かせてくれたSpiral Upの担当者に同社の現状を尋ねてみた。
Spiral Upは,インディーズゲーム開発とパブリッシング事業に長年携わったメンバーにより,2021年に設立されている。こちらもまた新興のインディーズゲームパブリッシング会社だという。
現在は発足当初の段階ではあるが,オフレコ話としていくつもの魅力的なタイトルを見せてもらえた。なかには「(どんな反応かはさて置いて)これは公開されたら,間違いなく……」といった,いろんな意味で反響が生まれそうなものもある。
そして当面はアフォガートを看板にして,同作の配信に注力し,作品をアジア圏のみならず,世界に広げていくのが目標らしい。
アフォガートは現在,Steamにてデモ版が配信中だ。こちらはテスト版となっているため,ゲーム全体のサイクルなどは体験できないものの,要所は押さえてあり,その魅力は十分に堪能できる。
今後にいろいろな可能性を予感させるタイトルなので,興味がある人はこの機会にぜひチェックしてほしい。
4Gamer「東京ゲームショウ2022」記事一覧
「Spiral Up Games」公式サイト
- 関連タイトル:
アフォガート
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