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今村聖奈騎手がゲームに登場決定のサプライズ発表もあった「Winning Post 10」完成発表会レポート
発表会は,コーエーテクモゲームス 代表取締役社長 鯉沼久史氏の挨拶でスタート。鯉沼氏によると,ナンバリング10作目となる本作がシリーズ30周年の節目になることから,記念作品として開発には特に注力してきたという。先行した体験版でも多くのプレイヤーから高い評価を受けていることから,最終的にはシリーズ最高の評価となることを期待していると話していた。
続いて,本作のプロデューサーを務める山口英久氏が登壇し,「Winning Post 10」の紹介が改めて行われた。
「Winning Post」シリーズは,プレイヤーがオーナーブリーダー(馬主兼生産者)となり,競走馬を育てながら,競馬世界の人々と関わるドラマを体験し楽しめる“本格競馬シミュレーションゲーム”だ。
そんなシリーズの最新作となる「Winning Post 10」の魅力として,山口氏は“迫力のレースシーン”を紹介した。本作では,競走馬の皮膚や毛づや,筋肉の動きなど細部までこだわって表現しているという。3Dモデルを刷新した全競馬場も含め,ハイクオリティなグラフィックスによるレースシーンは,競馬中継などで見られるアングルはもちろん,競走馬の足元から映すようなドラマチックなカメラワークなどもあり,リアルさとゲームならではの魅力を兼ね備えたレースシーンを演出できていると述べた。
次に山口氏は,育成シミュレーションの部分でも新たな要素を盛り込んだとして,「ウマーソナリティ」システムを挙げた。ウマーソナリティとは,競走馬の内面からくる個性を表現したもので,スピードや瞬発力などフィジカルな要素だけではなく,負けず嫌いや目立ちたがりといった,内面の要素も用意されている。このウマーソナリティはゲームを進めていくと徐々に変化し,これまで以上にプレイヤーの選択が競走馬の育成に大きく関与することになる。
また,新たな育成要素として「史実調教」も登場している。これは,歴代のレジェンド調教師が生み出してきた数々の調教方法を駆使することで,単純にスピードや瞬発力といったパラメータの変化だけでなく,競走馬の苦手や弱点を克服したり,得意なポイントをさらに伸ばしたりといったウマーソナリティを変化させられるというものだ。
史実調教は,方法の選択だけではなく,その競走馬の個性(得意脚質や得意距離,ウマーソナリティ)を把握し,信頼関係を築いていくことが重要な要素だと山口氏は説明していた。
さらに本作では,1973年の開始年シナリオも追加された。1973年といえば,ハイセイコーの登場で競馬ブームが起こった時代だ。そこから各開始年のシナリオをプレイすることで,日本の競馬史を追体験できるようになっている。
1970年代から現代,未来へと流れていく時間軸の中で,圧倒的なリアリティを誇るレースシーンに心躍らせながら,自分だけの競馬史を作り上げ,その中で競馬の魅力を存分に満喫できる。それが「Winning Post 10」だと,山口氏は締めくくった。
今村騎手がゲームに実装決定
サプライズ発表が飛び出したトークセッション
ゲーム紹介の後は,山口氏に加えてゲストの坂井瑠星騎手,今村聖奈騎手が登壇してのトークセッションが行われた。坂井騎手,今村騎手共に,こうしたこうしたステージに登壇するのは初めてとのことで,改めてお互いの印象を聞かれると坂井騎手は今村騎手を見て「かわいらしいなと思います」と笑顔で答え,言われた今村騎手は照れながら「嬉しいです」と返していた。
一方ふたりの横でトークセッションを行う山口氏は「めちゃくちゃ緊張しています」と,先のゲーム紹介とはまた違った表情になっていた。
トークセッションでは,まず本作の印象について質問され,「リアルで,実際に(競走馬に)乗っているドキドキするような感じです(坂井騎手)」,「ジョッキーになる前にこういったゲームをプレイしてイメージを膨らませていましたが,実際に(競走馬に)乗ってみて,似てるなと思う部分もあったので,最新作も楽しみです(今村騎手)」とそれぞれ答え,それを聞いていた山口氏は「本当にリアルさにこだわって作ってきたので,恐縮です」と笑顔で話していた。
本作に坂井騎手が登場していることが明かされると,ゲーム内の坂井騎手がスクリーンに映し出され,坂井騎手本人は「怖いくらい似ている」とコメント。続けて,ゲームに登場する話を聞いたときは「夢がかなった」と喜んでいたとのことで,「あとは(ゲーム内で)自分の能力がどうなっているのか楽しみです」とにこやかに話していた。
一方で,今村騎手がゲームに登場していないことに言及されると,山口氏は「聞かれるんですよね」とやや困った反応。山口氏は,“2022年で最も注目した人物は誰か”“2023年最も注目している人物は誰か”といったアンケートに今村騎手と答えてていたことを明かしつつ,「いずれは……」と言葉を濁していた。
しかし,本発表会のために本作に今村騎手が出ていたらどうなっているかという画像を作ってきたとのことで,スクリーンにその姿が映し出された。映し出された自分のキャラクターを見た今村騎手は「めちゃくちゃ似ています。目とか眉毛,口もすごく特徴をつかんでもらっています」と絶賛していた。
先程は言葉を濁していた山口氏だったが,ここで「せっかくここまで作ったので,アップデートで特別に本作限定でご登場いただくことになりました」とサプライズ発表を行った。今村騎手はゲームに自分が登場することに対し,「すごく不思議な感じです」とのことだ。
続いては,本作のウマーソナリティシステムにちなんで,“印象に残っている競走馬の性格”という質問が投げられた。
坂井騎手は,自身に身近な競走馬でもあるリスグラシューとラヴズオンリーユーを例に挙げ,リスグラシューは普段からすごく大人しくてあまり感情を表に出さないタイプで,ラヴズオンリーユーは馬房に近づくことすらできないほど気が強く,横に馬がくるだけで怒ったりもすると答えていた。なお,最近騎乗したレモンポップについては,従順な馬だと話しており,馬の性格をどういったところで感じるかといった追加の質問には,パドックなどでの仕草に加え,目や耳を見ていると答えていた。
一方,今村騎手は,人間の性格に例えながら馬の性格を見ているそうで,運動会の前にお腹が痛くなってしまうようなタイプは,馬で言うと入れ込んで空回りするような性格なのだという。レース前でも大人しく,走る気があるのかと心配になるような性格でも,レースが始まるとすごくがんばってくれる馬もいるため,その馬の性格に合わせて寄り添っていくことが大事だと話し,乗っている騎手としても性格の違う馬は面白いと続けた。
次の質問は“目指していること”ということで,ふたりがそれぞれ事前にフリップに書いた回答を発表。坂井騎手は「海外G1制覇」,今村騎手は「少しでも多くの勝ち星をあげること。」だった。
坂井騎手は「直近では来週オーストラリア,その後はアメリカ,ケンタッキーダービーもありますから,まずはそこでいい結果を出せるようにと書きました」と,眼前の目標に対する強い意気込みが感じられた。また,坂井選手は海外で騎乗することはモチベーションにもつながり,日本を代表しているという気持ちも込めて騎乗しているとも話していた。
今村騎手は「2年目となって求められてくる部分も多くなってきますし,1年目よりも結果を出さなければいけないという自分自身への思いもあります」と話す。自分の失敗を減らして馬のベストパフォーマンスを発揮し,少しでも勝ち星を多くあげたいという言葉からも,坂井騎手同様に強い思いが感じられた。
そして,トークセッション最後の質問として出された“達成したいこと”という質問では,坂井騎手は「世界一の騎手」,今村騎手は「有馬記念に勝ちたい」という回答がフリップに書かれていた。
坂井騎手は「世界一の騎手」について,「具体的にこれをしたら世界一という明確なものはない世界なので」としつつも,ランフランコ・デットーリ騎手やライアン・ムーア騎手といった名前を挙げ,「世界中どこでも飛び回って,当たり前にG1レースで騎乗しているような,そういう騎乗依頼をしていただける騎手になりたいです」と明確なビジョンが見える回答をしていた。
今村騎手は「1年を締めくくるグランプリレースということで,日本で一番強い馬を決めると言っても過言ではない」「自分では,あまり『このレースに勝ちたい』と言いませんが,有馬記念だけはすごく特別な思いがあるので挙げました」と話してくれた。
最後の挨拶では,「(ゲームに登場できることは)夢が叶った気持ちですし,今後の作品もずっと出させていただけるような活躍をしていきたいです(坂井騎手)」「ゲームも楽しみですが,まずは実際の競馬で結果を出せるようにがんばります。そしてゲームの中の自分が追いつけないくらいスキルアップしたいです(今村騎手)」とそれぞれ述べ,発表会は終了となった。
[プレイレポ]シリーズ30周年作品「Winning Post 10」は,馬の個性を表現する新システムと,迫力のレースに注目
コーエーテクモゲームスは本日,競馬シミュレーション「Winning Post 10」を発売した。初代Winning Postがリリースされた1993年から30周年の節目に登場した本作は,馬をより身近に感じられる新要素を追加。リアルに,かつドラマチックになり,史実データも増えたシリーズ最新作を紹介しよう。
[インタビュー]競馬ゲームならではのレースシーンを表現する。「Winning Post 10」で目指したところをプロデューサーに聞いた
コーエーテクモゲームスより本日,競馬シミュレーション「Winning Post 10」が発売された。シリーズ30周年を迎えた本作では,競走馬の内面を表現した「ウマーソナリティ」などの新要素が登場し,レースシーンもこれまで以上に迫力のあるものとなっている。周年タイトルで目指すところを,プロデューサーの山口英久氏に聞いた。
「Winning Post 10」公式サイト
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