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HW短評:ゲームテック「DEKAVITA7」(1)ゲームパッドやディスプレイなどをチェックしてみる
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印刷2015/11/02 13:06

テストレポート

HW短評:ゲームテック「DEKAVITA7」(1)ゲームパッドやディスプレイなどをチェックしてみる

総試用時間:1時間
短評(2)

画像集 No.001のサムネイル画像 / HW短評:ゲームテック「DEKAVITA7」(1)ゲームパッドやディスプレイなどをチェックしてみる
DEKAVITA7
メーカー:ゲームテック
問い合わせ先:092-433-9918(平日10:00〜17:00)
価格:2万4840円(税込,メーカー直販限定,2015年11月2日現在)
 ゲームテックが2015年9月17日に発売した「DEKAVITA7」は,7インチワイドの液晶ディスプレイとDUALSHOCK 3互換のゲームパッド機能,そしてバッテリーが一体となったガジェットだ。PlayStation Vita TV(以下,PS Vita TV)を本体背面にセットすると,大きいPlayStation Vita(以下,PS Vita)のように扱えるのが大きな特徴となっている。

 携帯機であるPS Vitaを据置機にしたPS Vita TVをあらためて携帯機にするという,イロモノ感が溢れる本ガジェット。その特異さから巷でちょっとした話題になった本品について,実際の使用感を紹介する。それに先だってお伝えすると,DEKAVITA7の主なスペックは以下のとおりだ。

●DEKAVITA7の主なスペック
  • 公称本体サイズ:約259(W)×140(D)×32(H)mm
  • 公称本体重量:約550g(PS Vita TV含まず)
  • 液晶パネルサイズ:7インチワイド
  • 液晶パネル解像度:1024×600ドット
  • 液晶パネルの種類:IPS
  • サウンド:内蔵2chステレオスピーカー,3.5mmミニピンステレオ出力端子(ヘッドフォン出力対応)
  • バッテリー容量:5000mAh(リチウムイオン)
  • 映像&音声入力端子:HDMI(Type A)
  • コントローラ出力端子:USB(Type-A)

 ゲームパッド部分は6軸検出機構や振動機能こそ搭載されていないものの,ボタンの触感や[L2/R2]トリガーの位置は塩梅よく,おおむね良好な設計となっている。本来のPS Vitaに存在しない[L2/R2]トリガーや[L3/R3]ボタンが搭載されているため,PlayStationアーカイブスやPlayStation 4のリモートプレイを利用するときには便利だ。
 公称の駆動時間は約3時間,充電時間は約2時間。充電は本体上部側面の端子にPS Vita TVのACアダプターを接続して行う。

画像集 No.012のサムネイル画像 / HW短評:ゲームテック「DEKAVITA7」(1)ゲームパッドやディスプレイなどをチェックしてみる
本体背面に空いている,2つの端子が突き出たスペース。これがPS Vita TVの取り付け位置だ。背面には[L1/R1]ボタンおよび[L2/R2]トリガーも用意されている
画像集 No.013のサムネイル画像 / HW短評:ゲームテック「DEKAVITA7」(1)ゲームパッドやディスプレイなどをチェックしてみる
上部にはディスプレイの設定に用いるボタンや音量ボリューム,ヘッドフォン端子,電源端子が並んでいる

 PS Vita TVはDEKAVITA7の本体背面にドッキングさせるのだが,ここで最初の問題に突き当たる。DEKAVITA7には,「端子位置がPS Vita TVの該当箇所と若干ズレていて,うまくはまらない」というケースが存在するのだ。これは少なくない数の個体が対象となっているようで,本稿で用いている個体もその例に漏れなかった。

 この問題はゲームテックも認識しており,補足の取扱説明書にはPS Vita TVのHDMIメス端子部分を上から押し込むように押さえつけながらセットするよう書かれている。正直,残念と言わざるをえない工作精度だが,DEKAVITA7からPS Vita TVを頻繁に脱着することはないと思うので,許容範囲といったところか。

画像集 No.002のサムネイル画像 / HW短評:ゲームテック「DEKAVITA7」(1)ゲームパッドやディスプレイなどをチェックしてみる
PS Vita TVをDEKAVITA7にうまく取り付けられないときは,このあたりを上から押し込むようにするといい
画像集 No.014のサムネイル画像 / HW短評:ゲームテック「DEKAVITA7」(1)ゲームパッドやディスプレイなどをチェックしてみる
「補足の説明書が一番大事」はよくあること

 しかし,画面を表示させたときに次の問題――液晶パネルの低品質ぶりが姿を現す。端的に述べると,この液晶パネルは「典型的な安物IPS」であり,発色はボヤけていて輝度は低い。大きな遅延や残像こそないが視認性は悪く,とくに色調が暗めのゲームをプレイするときは,この短所を顕著に感じる。一応,明るさやコントラストの調整は可能だが,根本的な解決には至らないことも付記したい。

DEKAVITA7とPS Vita(PCH-1000)を並べてみた。違いはサイズだけ……ではない
画像集 No.026のサムネイル画像 / HW短評:ゲームテック「DEKAVITA7」(1)ゲームパッドやディスプレイなどをチェックしてみる
DEKAVITA7左右の入力系。アナログスティックはバネが多少ゆるいものの,一般的なゲームコントローラとしては及第点だろう
画像集 No.015のサムネイル画像 / HW短評:ゲームテック「DEKAVITA7」(1)ゲームパッドやディスプレイなどをチェックしてみる 画像集 No.016のサムネイル画像 / HW短評:ゲームテック「DEKAVITA7」(1)ゲームパッドやディスプレイなどをチェックしてみる
PlayStaton 4の「Bloodborne」をリモートプレイしている様子。色使いが暗めなので,前述のとおり視認性に難がある。それでも[L2/R2]トリガーを使えるのは長所と言えるが
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総じて残念な仕様の多いDEKAVITA7


 前段でコネクタや液晶パネルについての問題を紹介したが,実のところ,これらはDEKAVITA7が抱える問題の中でも比較的軽微な部分。それ以外にも問題は多く,とくに致命的なのが以下の2つだ。

 1つは,PS Vita TVのWi-Fiが干渉するらしく,ネットワーク接続時にスピーカーからノイズが出力されてしまうこと。ノイズの信号はスピーカーの回路へ直接乗っている模様で,音量ボリュームを最小にしても消えてくれないのだ。スタンドアロンのゲームを遊んでいるときはいいのだが,オンラインマルチプレイやリモートプレイなどにあたっては鬱陶しいことこのうえない。

 もう1つは発熱が激しいことだ。本体正面向かって右側の背面側にバッテリーが収められているようだが,そこが長く触れていられないくらいまで熱くなるのである。指を伸ばして背面を支えるスタイルで携帯ゲーム機を持つ人は,右の薬指が発熱した部分に触れてしまう。しかしガッチリ握ろうにも,DEKAVITA7のサイド部分はホールドに適したデザインとは言いがたい。

写真で薬指の当たっている部分が熱くなる。背面左右下部のグリップがもっと長ければ,ちゃんと指を掛けられるのだが……
画像集 No.021のサムネイル画像 / HW短評:ゲームテック「DEKAVITA7」(1)ゲームパッドやディスプレイなどをチェックしてみる

 そのほか,SNSでユーザーの声を拾ってみると「一部のゲームでサウンドが出力されない」,「PlayStatoin 3と接続したときにコントローラ番号の割り当てが勝手に変更される場合がある」,「充電に失敗する場合がある」などの問題も起きているようだ。サウンド出力については本体設定で解決するようなので,詳しくはWebマニュアルを参照してほしい。

 「PS Vita TVを携帯機にする」というコンセプトは非常におもしろいDEKAVITA7。しかし大小の支障がある設計には,技術的な力不足の感が否めない。これは“ロマン砲”的な製品であり,税込2万5000円近いコストを投下できる人は,かなり限られる……というのが正直な感想だ。

「DEKAVITA7」公式ページ


※HW短評に関する注意
  • HW短評(ハードウェア短評)は,各執筆者が,テスト経過時点でのインプレッションをまとめたものです。最終的な評価の掲載を目的とするわけではないため,次回以降のHW短評,もしくは別途掲載されるレビュー記事などとは異なる評価が掲載されることもあります
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