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【PR】コンパクトでも広い画面&高性能。「AQUOS R compact」を実現した技術とゲームでの動作をチェックしてみた
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印刷2017/12/28 00:10

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【PR】コンパクトでも広い画面&高性能。「AQUOS R compact」を実現した技術とゲームでの動作をチェックしてみた

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AQUOS R compact
メーカー:シャープ
問い合わせ先:携帯電話AQUOS サポート
価格:7万6320円(ソフトバンク版の税込一括払い価格,2017年12月27日現在)
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 シャープ製の新しいAndroidスマートフォン「AQUOS R compact」が,2017年12月22日にKDDIとソフトバンクから発売となった。2017年夏モデルとして登場したハイエンドスマートフォン「AQUOS R」と同じシリーズ名を冠してはいるものの,片手でも使いやすいコンパクトな筐体を採用したのが特徴の製品だ。
 また,詳細は後述するが,液晶パネルを左右と上端のギリギリまで広げたうえで,上端の一部を切り欠いてフロントカメラを設置するという「EDGEST fit」(エッジスト フィット)デザインを採用して,非常に目を引く外見となっているのもポイントである。

 AQUOS R compactとは,一体どのようなコンセプトで作られ,ハードウェア面ではどんな特徴を有しているのか。そしてゲームを快適にプレイできる端末となっているのか。シャープへの取材と実機でのテストを通じて,その実態を明らかにしてみたい。
 なお,今回の記事では,端末のテストにソフトバンク版のAQUOS R compactを使用している。KDDI版は,プリインストールアプリや通信サービスといった違いがあるものの,主な仕様や特徴的な機能はすべて共通なので,両製品に共通する話題として読み進めてほしい。

ソフトバンク版AQUOS R compactは,左からムーンホワイト,トルマリンブラック,ダイヤモンドイエロー,アメジストパープルの4色展開となっている
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KDDI版は「AQUOS R compact SHV41」という名称で販売中だ。カラーバリエーションは左からメタルブラック,ムーンホワイト,ローズピンクの3色。なお,メタルブラックは同じ黒系でも,ソフトバンク版のトルマリンブラックとは色合いが異なる
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 なお,本稿では触れられなかった特徴――カメラ機能や音声アシスタント「エモパー」など――もあるので,AQUOS R compactスペシャルサイトもチェックすることをお勧めする。

シャープのAQUOS R compactスペシャルサイト



「プレミアムなコンパクト」を求める人に向けたAQUOS R compact


 それでは,AQUOS R compactの外観から見ていこう。
 AQUOS R compactは,4.9インチサイズで解像度1080×2032ドット,アスペクト比9:17の「IGZOフリーフォームディスプレイ」を搭載するスマートフォンだ。公称本体サイズは66(W)×132(D)×9.6(H)mmで,公称本体重量は約140gと,今どきのスマートフォンとしては,コンパクトと言っていいだろう。
 スペックの詳細は後述するが,Qualcomm製のミドルクラス市場向けSoC(System-on-a-Chip)である「Snapdragon 660 Mobile Platform」(以下,Snapdragon 660)を採用しており,メインメモリ容量は3GB,内蔵ストレージ容量は32GBとなっている。おおむねミドルクラスのなかでも高性能寄りとなる,ミドルハイクラスの端末と言えよう。

前面:液晶パネル上端中央に食い込んだようなフロントカメラと,上端および左右端の額縁が狭いデザインが特徴的だ。前面下部にあるのは指紋認証センサーだ
背面:スッキリとしたデザインの背面。左上にアウトカメラとLEDフラッシュが並ぶ。おサイフケータイのアンテナ位置を示すFeliCaマークは,中央にあるAQUOSロゴのやや上にある
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上側面(左)にはサブマイク孔と3.5mmミニピンヘッドセット端子が,下側面(右)にはスピーカーとUSB Type-Cポート,マイク孔がある
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左側面(左)にある蓋は防水カバーで,カバーと一体になったSIMカードおよびmicroSDカードトレイが出てくる仕組み。シンプルだが使いやすい。右側面(右)には,[電源/スリープ]ボタンと音量調整ボタンが並ぶ
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 液晶パネル上側のベゼルがほとんどないことを除けば,外観は兄貴分であるAQUOS Rと非常によく似ており,同じシリーズの端末であることが見てとれるだろう。

AQUOS R compact(写真左側)とAQUOS R(写真右側)の並べてみたところ。大きさはだいぶ異なるが,全体的なデザインはよく似ていることが分かる
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液晶パネル下側にある横長の溝は,指紋認証センサーである(左)。指紋認証センサーの配置は,側面や背面も検討したそうだが,使いやすさを考えると前面に置くのがベストと判断したとのこと。なお,指紋認証センサーをホームボタン代わりに使うこともでき,センサー部分を指で左右になぞると,「戻る」ボタンや「履歴」ボタンの代わりにもなる。背面のアウトカメラは,約1640万画素の撮像素子と,広角25mmのレンズを採用しており広角撮影に強みを発揮する(右)
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2017年2月に登場したAQUOS Xx3 mini。オーソドックスなスマートフォンの見た目である
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 5インチ未満の液晶パネルサイズを備えたコンパクトなシャープ製スマートフォンとしては,前世代にあたる「AQUOS Xx3 mini」(※2017年2月発売)という製品があった。右の写真がAQUOS Xx3 miniであるが,液晶パネルの上側と下側に広めのベゼルがあるという,ごく一般的なスマートフォンのデザインである。それに対してAQUOS R compactは,上端と左右端のベゼルがほとんどない,いわゆる「三辺狭額縁デザイン」となっていて,とても個性的だ。

 さて,そんな個性的な見た目をしたAQUOS R compactは,どのようなコンセプトで開発された製品なのだろうか。コンパクトサイズでハイエンドよりは下のスペックと聞けば,スマートフォン慣れしていない人や,手のサイズが比較的小さい女性を対象とした製品という印象を受けるかもしれないが,シャープにてAQUOS R compactの商品企画を担当したIoT通信本部パーソナル通信事業部商品企画部の中野伶香氏によると,そうではないという。

AQUOS Rでも採用された要素だが,ボディの左右側面にエッジを立たせた形状を採用したのは,パッと取り出すときの持ちやすさを重視してのことだ
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 AQUOS R compactの開発に当たって,さまざまなユーザー層に対するヒアリングを行った開発チームは,性別や年齢を問わずスマートフォンを積極的に使いこなしている人の中には,「ポケットやカバンからスマートフォンをすぐに取り出したい。SNSやニュースをこまめに確認したい」という意図から,コンパクトな端末を欲している人がいることに気付いたという。
 満員電車の中でも,親指だけで一通りの操作が可能な片手操作向きのサイズ感は,男女問わず一定のニーズがあるそうだ。しかし,バリバリ使うユーザー層であるから,性能に対する要求も相応に高い。そういう人々に向けた「プレミアムなコンパクト,ハイエンドなコンパクト」(中野氏)スマートフォンとして作られたのが,AQUOS R compactというわけだ。


IGZOフリーフォームディスプレイの切り欠き部は研磨で作る!?


2016年10月の「CEATEC JAPAN 2016」という展示会でシャープが披露した楕円形の液晶パネル。自動車のインストルメントパネルのように,ダッシュボードの局面に合わせた形状にも加工できる
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 コンパクトな筐体であっても,画面サイズは大きくしたい。それを実現する鍵となったのが,IGZOフリーフォームディスプレイによるEDGEST fitデザインであるわけだが,AQUOS R compactは,この液晶パネルありきで企画した製品ではないと,中野氏は指摘する。実際に開発の初期段階では,普通の四角い液晶パネルを使った案もあったそうだ。
 そうした検討のうえで,AQUOS R compactにて使うことになったのが,シャープの自社技術であるIGZOフリーフォームディスプレイである。この技術を使うと,任意の形状をした液晶パネルを製造できるため,四辺を丸い筐体に合わせて,前面の左右端と上端のギリギリまで液晶パネルというデザインを実現できたという。

AQUOS R compactの上端部を拡大してみたところ。左右端とフロントカメラの部分が,丸く切り欠いたようになっているのが分かるだろう。これは額縁を加工して丸く見せているのではなく,実際のこの形状になるよう,液晶パネルを加工しているという
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 それに加えて,IGZOフリーフォームディスプレイでは,端末のデザインに対する制約が,今までもよりも緩いという利点もあったそうだ。従来のスマートフォンでは,部材の選択が先にあり,端末のデザインはそのあとのプロセスになるため,部材にデザインが制約される面がどうしても強くなる。それが,IGZOフリーフォームディスプレイであれば,端末のデザインに合わせて形状を決められるので,デザインを優先することが可能になったと,中野氏は述べていた。

2014年8月発売の「AQUOS CRYSTAL」は,三辺狭額縁デザインを採用するために,フロントカメラを左下に配置していた
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 IGZOフリーフォームディスプレイを使い,液晶パネル上端中央をくり抜いたような位置にフロントカメラを配置したことにも,当然ながら理由がある。シャープでは以前にも,四角い液晶パネルを使った三辺狭額縁デザインのスマートフォンを,何機種か製品化したことがあった。しかし,フロントカメラを液晶パネルの下側の左端に寄った配置にしたことが,自撮り用途で好ましくないという評価を受けてしまったのだという。フロントカメラが下側にあると,自撮りのときは自然と下から煽るような構図になりがちで,顔が大きく見える写真になってしまうのである。
 この問題を解決するため,AQUOS R compactでは,フロントカメラをどう配置すべきか,試行錯誤したと中野氏は説明した。上端中央にフロントカメラを置くことが決まってからも,切り欠き部分の形状やカメラ周囲の処理をどうするか,多種多様なサンプルで検討し,その結果,本体四隅を丸めたデザインと整合性を持たせるために,カメラの周りを丸く切り欠くパターンを採用したそうだ。

 ところで,1080×2032ドットという特殊な解像度とアスペクト比の液晶パネルを備えるだけに,AQUOS R compactでゲームが正常に表示できるのかと,心配になる人もいるかもしれない。実のところ,AQUOS R compactでアプリを実行した場合,アプリの表示に使われるのは,基本的にフロントカメラの切れ込みよりも下側の1080×1920ドット分,アスペクト比9:16のエリアで表示されるので,問題は起こらないのである。

AQUOS R compactで「CARAVAN STORIES」を表示した様子。ちなみに,この画面は後述するClip Now機能で撮影したものだ
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 ちなみに,フロントカメラ左右の部分は,アプリによって挙動が代わり,Android標準の「設定」アプリや「Playストア」アプリではアイコンや通知の領域として使われる。一方,「Chrome」アプリや「マップ」アプリなどでは,何も表示させなかったり,通知の領域として使ったりといった具合に,表示方法を切り替えられる。通知領域を消して全画面で表示するゲームの場合は,何も表示しないのが基本となるだろう。

ここに上げたマップアプリのように,一部のアプリは,起動するとフロントカメラの右側の何も表示されない部分に,[^]型のマークが出る(左)。これをタップすると,縦方向の表示領域がわずかだが増える(右)
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Clip Nowの設定画面。AQUOS R compactの設定アプリにある「AQUOS便利機能」にある
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 余談気味だが,AQUOS R compactで[電源/スリープ]ボタンと音量を下げるボタンの同時押しによるスクリーンショット撮影を行うと,何も表示されない部分までスクリーンショットに含まれてしまうので,見栄えの点でイマイチだ。
 そこで役立つのが,AQUOSシリーズの便利な機能である「Clip Now」。画面の上側の縁(ふち)を左端から右へ指でなぞるだけで,スクリーンショットを撮影してくれるという機能である。これを使うと,自動でフロントカメラ左右の余白部分をカットしたスクリーンショットを撮影できるのだ。これにより,ゲームの場合は,きれいに余白をカットした1920×1080ドット分の画像が撮れる。
 AQUOS R compactでゲーム画面のスクリーンショットを撮るなら,Clip Nowを活用することをお勧めしよう。

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 今までのAQUOSシリーズにはない解像度の液晶パネルを採用したことは,アプリの表示以外でも,特別なチューニングが必要な面があったと,ハードウェアの開発を担当したシャープ IoT通信事業本部パーソナル通信事業部 システム開発部 課長の田邊弘樹氏は振り返った。
 AQUOS R compactの液晶パネルは,兄貴分のAQUOS Rと同様に,最大垂直リフレッシュレート120Hzでの表示に対応する「ハイスピードIGZOディスプレイ」(以下,ハイスピードIGZO)である。ハイスピードIGZOの特徴については,AQUOS Rの解説記事に詳しくあるので,そちらも参照してほしいが,簡単に説明すると,アプリが60Hz(=60fps)以上の可変フレームレート表示に対応していれば,最大120Hzでのなめらかな映像表示が可能になるという液晶パネルである。

 AQUOS R compactで120Hzを実現するには,IGZOフリーフォームディスプレイに合わせたチューニングが必要であったという。たとえば,1080×1920ドットよりも少しだが縦方向に長いので,120Hz駆動のためには増えた部分も計算に入れて駆動する必要があるそうだ。それに加えて,IGZOフリーフォームディスプレイはパネル内部の配線が複雑であるため,タッチパネルに対するノイズの影響も変わってくる。そのため,タッチパネル担当のチームは苦労したと,田邊氏は述べていた。
 そうした工夫の結果として,120Hz表示でも指に吸い付くような操作感を実現し,画面に水滴が付いた状態でも,AQUOS R compactでは支障なくタッチ操作が行えるのである。


AQUOS R compactの液晶パネルはどうやって作る?

 角や中央を丸く切り欠いた液晶パネルをどうやって作るのか,疑問に思った人はいないだろうか。この点についてシャープ開発陣に質問したところ,意外な答えが返ってきた。
 液晶パネルというのは,「マザーガラス」という大きなサイズのパネルを作り,そこから必要なサイズに切り分けていくのが一般的だ。IGZOフリーフォームディスプレイもその点は同様だが,まずは四角く切り分けたうえで,切り欠き部分を研磨して,丸くなるように削り出して作っているのだという。

AQUOS R compactが採用する液晶パネルの構造を示したサンプル。タッチパネルと液晶,液晶ガラス,バックライトからなる
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加工前の液晶ガラス上部を拡大してみた。四角く切り分けたガラスの左右端とフロントカメラ部分を,後から削り込んで丸くしている
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 一般的な液晶パネルであれば,表示部分の周囲にも回路があるものなので,このように削って形を変えることはできない。しかし,IGZOフリーフォームディスプレイは,その回路も液晶パネル内に作り込んでいるため,カットした後から削り込むという工程が可能であるそうだ。当然ながら,研磨工程にはμm単位の精度が求められるが,それを万単位で生産するスマートフォンで採用できるだけの安定した量産技術を確立しているというのには,感心させられる。


ハイエンドなコンパクトを実現する

Snapdragon 660


 先述したとおり,プレミアムなコンパクトを目指したAQUOS R compactは,ハイエンド端末ほどではないものの,高い性能を実現することを求められた製品だ。その鍵となるのが,搭載SoCのSnapdragon 660である。2017年5月に発表された最新のSoCであるだけに,ミドルクラス市場向けとしては,かなり性能の高いものだ。

Qualcommが公開したSnapdragon 660の主な構成要素
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 そのSnapdragon 660を採用した理由として田邊氏は,フルHD解像度を超えるハイスピードIGZOをサポートできるだけの性能があったためと述べている。Snapdragon 660の性能であれば,120Hz表示を問題なく行えるそうだが,それよりも1つ下に位置付けられている「Snapdragon 630 Mobile Platform」(以下,Snapdragon 630)では,性能が足りずに120Hzでの表示を行えないのだという。

 120Hzで表示できるかできないかの決め手となっているのは,GPU性能ではなく,メモリインタフェースが鍵であると,田邊氏は説明する。
 Snapdragon 660とSnapdragon 630は,どちらもメインメモリとしてLPDDR4メモリに対応しており,AQUOS R compactでは,消費電力の小さいLPDDR4Xをメインメモリとして採用している。ただ,同じLPDDR4対応と言っても,Snapdragon 630は,メモリクロックが1333MHzまでなのに対して,Snapdragon 660ではメモリクロック1866MHzまで対応しているのだ。
 ハイスピードIGZOで120Hz表示を行うには,60Hz表示よりも広いメモリ帯域幅が必要となり,Snapdragon 630では,それが不足するというのが田邊氏の説明だった。

 田邊氏は,メモリ帯域幅だけでなく,Snapdragon 660はCPUやGPU性能も大きく向上していると述べる。2年前のハイエンドスマートフォンで使われていた「Snapdragon 808」(MSM8992)や,2016年後半登場のミドルクラススマートフォンで使われていた「Snapdragon 617」(MSM8952)と比べて,CPU性能だけの比較では,2倍近いベンチマークテスト結果が出ているという。

 実際,AQUOS R compactの性能は,ミドルクラスとしてはかなり優秀だ。定番のグラフィックスベンチマークアプリである「3DMark」のIce Storm Extremeプリセットのスコアは「24498」,3DMarkでなめらか倍速表示を有効にした場合では,同プリセットで「26290」というスコアを記録した。
 4Gamerの過去記事から,同じテストのスコアを拾ってみると,Snapdragon 808搭載端末は,およそ15000〜18000程度,Snapdragon 617搭載端末は10000前後という結果が出てくる。単純に言えば,AQUOS R compactのグラフィックス性能は,なめらか倍速表示がオフの状態でも,2年前のハイエンド端末と比べて1.36〜1.63倍,2016年のミドルクラス端末と比べて2.45倍に達しているわけだ。シャープが「ハイエンドなコンパクト」と言うだけのことはある。

AQUOS R compactにおけるIce Storm Unlimitedの細目スコア。左側がなめらか倍速表示オフの状態,右側がオンの状態で,2016年のミドルクラス端末と比べて2倍を超える性能を発揮している
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コンパクトな端末は,放熱設計の難度が高い。効率よく熱を拡散しないと,高負荷時に筐体が熱くなりすぎてしまう
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 さて,高性能なSoCを搭載するとなると,当然やっかいな問題となるのが,SoCが発する熱を,いかにして放熱するかだ。とくにコンパクトな端末は,大画面の端末に比べて放熱のための構造を組み込む余裕が少ないので,さらに難しい問題となりがちである。
 兄貴分のAQUOS Rでは,放熱構造の改良点として,メイン基板で発生した熱を拡散するアルミニウム板金の厚みを拡大したり,グラファイト素材の放熱シートで覆う範囲を広げたりといった工夫が挙げられていた。また,筐体内部や表面の温度を計測する温度センサーをいくつも配置して,端末の温度を多面的に計測することで,発熱状況に応じた動作クロック制御の精度を高めて,高い性能を引き出しやすくする工夫も凝らされている。

 AQUOS R compactでも,温度センサーの設置や,筐体内部に放熱板を設置するという工夫を採用してはいるのだが,当然ながら,AQUOS Rの構造をそのままでは使えない。温度センサー類は,あらためてベストな配置をシミュレーションで選び出す必要があったほか,放熱用の板金には厚みのあるものを採用することで,熱伝導率を高めて熱を全体に広げる必要もあったということだ。

シャープが公開したAQUOS R compactの説明動画より。画像右側のAQUOS R compactは,左側の従来機種よりも金属板が厚く,CPUやカメラユニットから発生する熱を効率よく拡散できるという
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 実際の発熱状況を確認すべく,AQUOS R compactで「CARAVAN STORIES」を1時間以上連続でプレイした状態の背面を,Android用赤外線カメラ「FLIR ONE Pro」で撮影してみた。
 見てのとおり,比較的均一に熱が広がっていることが見てとれる。高温部でも温度は36〜37℃程度なので,ちょっと温かいくらいで済むわけだ。

CARAVAN STORIESを連続で1時間以上連続でプレイした状態のAQUOS R背面を,FLIR ONE Proで撮影した画像。背面にあるAQUOSロゴのやや上あたりが一番高温だが,高温部でも温度は37℃程度。全体に広く熱を拡散するので,特定のスポットだけ極端に熱くなることはないのが分かる
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AQUOS R compactで「Pokémon GO」をプレイ

取り回しの良いサイズは屋外でのプレイに最適


 それでは,実際にAQUOS R compactでゲームをプレイして,快適かどうかを検証してみるとしよう。まずは屋外でプレイするゲームの代表例として,「Pokémon GO」を遊んでみた。

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 兄貴分である「AQUOS R」と同様に,AQUOS R compactは,IPX5/IPX8の防水機能を備えており,多少の水滴が付いた程度では端末にダメージを負うことはない。また,先述したように,IGZOフリーフォームディスプレイに合わせたチューニングを行っていることで,タッチ操作時に水滴が画面に付いていたとしても,誤認識を起こさない。
 Pokémon GOは屋外でプレイするゲームなので,ときには雨天に遭遇することもあるだろうが,AQUOS R compactなら,水滴の付着を気にすることなくプレイできるわけだ。

 もう1つのポイントは,今どきのスマートフォンとしてはサイズが小さいAQUOS R compactなら,片手持ちでのプレイが現実的という点である。たとえば,ポケストップをクルクル回してアイテムを回収する作業を,握った手の親指だけでできるので,とても楽だ。
 ただ,同様に片手持ちでモンスターボールを投げて命中させるのは,少々コツがいる。親指だけで一直線にスワイプするのは難しいので,弧を描くようにスワイプしてカーブボールを狙うのがいいだろう。

ポケストップでの操作を片手で行えるのは楽でいい(左)。モンスターボールを片手持ちの親指操作で投げるときは,カーブで狙うと当てやすい(右)
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Pokémon GOは可変フレームレート対応のアプリで,なめらか倍速表示をオンにすると,80fpsを超えるフレームレートで表示できた
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 余談だが,フレームレートの計測が行えるAndroidアプリ「GameBench」で確認したところ,AQUOS R compactのなめらか倍速表示をオンにした状態で,Pokémon GOのフレームレートは80〜90fps前後となった。意外なことに,Pokémon GOは可変フレームレート対応アプリだったようだ。

 本稿の執筆時点では,Pokémon GOの動作確認機種リスト(関連リンク)に,AQUOS R compactは含まれておらず,ゲームの推奨端末ではないのだが,スペック面での問題はなさそうであるし,実際のプレイフィールにもまったく問題はない。AQUOS Rと同様に,Pokémon GOをプレイするのに最適な1台と言えそうだ。

「Pokémon GO」ダウンロードページ



AQUOS R compactで「デスティニーチャイルド」をプレイ

満員電車でも片手持ちで快適に遊べる


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 続いては,「デスティニーチャイルド」をAQUOS R compactでプレイしてみよう。
 デスティニーチャイルドは,著名なイラストレーターとしても知られるキム・ヒョンテ氏が描いた美麗なキャラクターが,Live2Dでぐりぐりとアニメーションしまくるのが特徴だ。ある意味では,Live2Dの限界を追求するかのようなゲームだが,そのわりに,端末にはそれほど高い処理能力は求めないゲームでもある。

 そんなデスティニーチャイルドをAQUOS R compactでプレイしてみたが,性能面での問題はまったくなかった。グラフィックスを最高値に設定した状態で,バトル中のフレームレートは平均50〜55fpsといったところだ。使用キャラによっては,スキルの使用時に40fps程度まで落ち込むものの,ほんの一瞬なので気にはならないだろう。
 筐体の発熱状況も確認してみたが,1時間以上連続でプレイしても,ボディがほんのり温かくなる程度だった。先述した放熱機構における工夫は,功を奏しているようだ。

 端末のサイズが小さいため,片手持ちで操作が行えるのも気に入った。たとえば,バトル時の場合,端末を握った手の親指が全キャラのアイコンまで届くのだ。スキルアイコンをスワイプして繰り出す操作や,スライドスキルやドライブスキルの操作も問題ない。

画面に並ぶ各種ボタン類も,親指だけで操作できる(左)。戦闘時のスキル操作も片手でできるので,電車の車内でもプレイしやすいのは嬉しい(右)
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 ちなみに,本作に登場するキャラクターがあまりにも刺激的なためか,周囲の人が見ても驚かないように,キャラクターにモザイク処理をかけたり,黒塗りにしたりする「電車内モード」がある。AQUOS R compactなら,これらの機能を使いつつ,混雑した電車内でつり革に捕まりながらでも,存分に楽しめそうだ。

「デスティニーチャイルド」ダウンロードページ



AQUOS R compactで「CARAVAN STORIES」をプレイ

発熱は高めだが最高画質でもプレイに支障なし


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 ゲームによる検証の最後は,Aimingが2017年11月にリリースした,フル3DのMMORPG「CARAVAN STORIES」(以下,キャラスト)を,AQUOS R compactでプレイしてみよう。

 もともと本作は,グラフィックスの負荷が高いゲームだ。AQUOS R compactで「グラフィック設定」の「画質・消費電力設定」を最高に設定したところ,プレイ中の平均フレームレートは,25〜30fpsとなった。Pokémon GOやデスティニーチャイルドのフレームレートに比べると低い値だが,本作ならではの美麗なグラフィックスを堪能するには,それに見合う性能を持った端末が必要ということなのだろう。
 とはいえ,タイミングにシビアな操作は要求されないRPGということもあってか,このフレームレートでも問題なくプレイできるのは幸いだ。

最高の画質設定にすると,フレームレートは30fpsを下回る。とはいえ,RPGなのでそれほど高いフレームレートでなくてもプレイは可能だ
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 フレームレートよりも気になるのは,キャラストを連続でプレイしていると,ボディがはっきり分かる程度には温かくなることだった。放熱機構の説明でも触れているが,キャラストを1時間以上の連続プレイすると,人肌よりもやや温かい程度の36〜37℃前後まで,表面の温度が上がる。高品位のグラフィックスと高頻度のデータ通信を行うキャラストは,先の2タイトルよりも高負荷であることが,ここからも窺える。
 高負荷時の発熱をどう考えるかで,AQUOS R compactに対する評価は分かれそうだ。

最新のMMORPGであるだけに,キャラストはグラフィックス,通信ともにかなり負荷が高いタイトルだ。AQUOS R compactの限界が試されるゲームといったところか
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 もっとも,キャラストは,高負荷なことで知られる「リネージュ2 レボリューション」よりも発熱量が多いタイトルなので,極端なケースという見方もあるだろう。そもそも,手に持ったときに温かく感じるのは,高負荷状態でも正常に放熱できている証拠とも言え,極端に熱いスポットもない。熱が原因で,AQUOS R compactでのプレイに支障を来すようなことは,まったくなかったことを強調しておきたい。

「CARAVAN STORIES」ダウンロードページ

【「CARAVAN STORIES」4Gamer特設サイト】



「プレミアムなコンパクト」の看板に偽りなし

片手でもゲームが快適にプレイできる


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 長くなったが,そろそろまとめよう。
 「プレミアムなコンパクト,ハイエンドなコンパクト」を目指して開発したAQUOS R compactは,そのコンセプトを高いレベルで実現したスマートフォンと言えそうだ。コンパクトな端末=スペックが低いという常識(?)は,AQUOS R compactには無縁なものである。ハイエンドスマートフォン並みの最高画質で,というのは荷が重いかもしれないが,多少画質設定を落とせば快適にプレイできるだろう。
 フロントカメラが液晶パネルに食い込んだ個性的なデザインは,好みに左右される面があることは否定しないものの,これがあることによって,ゲームの表示に問題が出る心配はない。

 「ハイエンドスマートフォンは性能面に不満は出ないけれど,とにかく大きくて,片手だけでは使いにくい」と考えている人にとって,AQUOS R compactは貴重な――現状ではほとんど唯一と言ってもいい――選択肢となるだろう。本稿を読んで気になった人は,店頭デモ機などで実際に手に取って,その感触や操作感を確認してみてほしい。


●AQUOS R compact(ソフトバンク版)の主なスペック
  • メーカー:シャープ
  • OS:Android 8.0(Oreo)
  • ディスプレイパネル:4.9インチIGZO液晶,解像度1080×2032ドット
  • プロセッサ:Qualcomm製「Snapdragon 660」(CPUコア Kryo 260×8,最大CPU動作クロック2.2GHz,GPUコア Adreno 512)
  • メインメモリ容量:最大3GB
  • ストレージ:内蔵(32GB)+microSDXC(最大容量未公開)
  • アウトカメラ(メイン):有効画素数約1640万画素
  • フロントカメラ:有効画素数約800万画素
  • バッテリー容量:2500mAh
  • 対応LTEバンド:FDD-LTE 1/2/3/4/5/8/11/12/18/19/21/26/28,TD-LTE 38/39/40/41/42
  • 対応3Gバンド:W-CDMA 1/2/4/5/6/8/9/11/19
  • SIMカードスロット:nanoSIM(nanoUIM)
  • 待受時間:約570時間(LTE)
  • 連続通話時間:約1440分
  • 無線LAN対応:IEEE 802.11ac
  • Bluetooth:5.0
  • USBポート:Type-C
  • 本体公称サイズ:66(W)×132(D)×9.6(H)mm
  • 本体公称重量:約140g
  • 本体カラー:ムーンホワイト,トルマリンブラック,ダイヤモンドイエロー,アメジストパープル

シャープのAQUOS R compactスペシャルサイト

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