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「メイドインアビス」(関連記事)や「盾の勇者の成り上がり」(関連記事)など,良質の作品を世に送り出し続けているアニメスタジオ「キネマシトラス」。その設立15周年記念作品となるオリジナルアニメ「さよならララ Goodbye, Lala」が7月にスタートし,国内外で話題を呼んでいる。
というわけで,「そうだ アニメ,見よう」第265回のタイトルは「さよならララ Goodbye, Lala」(毎週日曜24:30〜TOKYO MXほか)。制作はキネマシトラス,シリーズ構成は実写版「山田くんとLv999の恋をする2025」や「ダーウィン事変」の川原杏奈氏が担当。「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」や「わたしの幸せな結婚」(関連記事)などを手掛けた小出卓史氏が初監督に挑戦している。
「さよならララ」
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西暦1777年。海で暮らす人魚姫・ララ(CV:菱川花菜)は,海の王ローワン(CV:てらそままさき)の六女として生まれた。15歳になったララは,火災に遭った船から落ちた人間の王子を助けたことで,人間との接触を禁じる掟を破ってしまう。
魔女グレイス(CV:深見梨加)の薬で人間の姿となり,王子との再会を果たすものの,恋は実らず,ララは泡となって消えてしまう。
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やがて朽ち果てた海の宮殿で目覚めたララは,自身が王家の血を穢したことで人魚の一族が滅び,父ローワンの願いによって自分だけが蘇ったことを知る。
鏡の中のグレイスから「王たちは眠りについており,救えるのはララだけ」と告げられた彼女は,再び魔女の薬で海上へ向かう。しかし,たどり着いた先は200年以上の時が流れた2026年の日本・琵琶湖だった。
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ララはそこで,中学時代に全国大会を制し「近江の稲妻」と呼ばれた女子高生ボクサー・大津茉里(CV:川石奈奈)と出会う。行き場を失ったララは茉里の家で暮らし始め,魚の姿となったグレイスと再会。彼女の助言を受け,200年前とは大きく異なる文明や価値観に戸惑いながらも,失敗してもへこたれず,新たな生活に順応していく。
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そして,ララの姉で現代に目覚めたリサ(CV:津田美波),リサと行動をともにするコータ(CV:山本和臣)の存在を知ることになり……。
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国内外で話題の現代版「人魚姫」
人間にあこがれ,悲恋の末に泡となって消えてしまう人魚姫。誰もが知っているアンデルセン童話「人魚姫」をベースに,200年後の現代の滋賀県・琵琶湖に蘇った人魚のプリンセス「ララ」が“本当の愛”を探す姿を描いているのが,本作「さよならララ」だ。
放送開始前はオリジナル作品ということもあり,大きな注目を集めていたわけではなかったが,第1話「人魚姫ララ」の放送後に国内外で大きな反響を呼んだ。
王道の童話導入とローカルな舞台設定のギャップ,美しい映像表現が「映画のよう」「最高」だと,高い評価を受けたのだ。
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そこには監督の小出卓史氏をはじめ,制作スタッフの並々ならぬこだわりがあった模様。なんでも10歳のララのカット一つだけでも,通常はテイク2,3でOKになるところを,完成までに7回も重ねたという。
さらに,舞台となる滋賀県の風景描写や色彩表現も徹底的にこだわりぬいたとか。美術監督の藤野真里氏は,初めて滋賀が登場する夜のシーンについて,「これから始まるワクワク感を演出するために,あえて普段より明るく光を強めに描いた」と試行錯誤を語っている。
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監督の小出氏も「自分がこの作品を“青い色の作品”だと認識しているから」と,ララが琵琶湖から飛び出すシーンでは紺寄りではなく,青さを追求したのだそうだ。
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そのかいあってか,国内の配信サイトでも軒並み上位にランクインし,海外の配信サイトCrunchyrollでの評価も「星4.7」とかなりのロケットスタートを切っている。
ここでは,今期でもかなりの注目作である本作の魅力をピックアップしていこうと思う。
ノスタルジックな映像美
本作の特徴として,アナログ作画を取り入れた温かみのある映像美が挙げられる。セル画風の「ノスタルジックな美しさ」と90年代のレトロな雰囲気が,オールドファンには懐かしく,若い世代には懐かしく映るようだ。
例えるなら,「世界名作劇場」と「じゃりン子チエ」の世界観が融合したような映像と言えばイメージしやすいだろうか。いや,分かんないか。
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また,ディズニー風の王道な人魚姫の物語かと思いきや,わずか15分で原典のビターエンドまで駆け抜け,現代日本(琵琶湖)へ転換するスピード感にも驚かされた。
王子に拒絶され,国を失い,さらに現代日本で出会った最初の女の子(茉里)に顔面パンチされるという,ララの「ハードすぎる人生」に同情しつつ,笑ってしまった。
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劇伴(BGM)への徹底的なこだわり
そして,音楽にも注目してほしい。いきものがかりのOP楽曲「さよならララ」や,Hana Hopeの「Hearts Glow」も物語にマッチしていて素晴らしいが,各シーンに入る劇伴(BGM)がまた絶妙だ。
小出監督は,ララが切ない気持ちのシーンであっても,音楽まで切なくするのではなく「彼女を祝福するような曲調(マイナーではなくメジャーコード)にしてほしい」と劇伴を担当する山口由馬氏の自宅を訪れ,何度もリテイクを重ねたそうだ。
その結果,地上に上がったララが世界から祝福されているような,深みのあるシーンが完成している。
第1話の重要なシーンでは,こだわり抜いてレコーディングされた「さよならララ(feat. Tatiana Parra)」が使用されているので,注意して聴いてみてほしい。
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キネマシトラスの職人芸を集約
舞台となる滋賀県は,小出監督の出身地なのだとか。近年主流の「線の細い薄味なルック」にあえて逆行し,「線を太く,色を濃くした昔のアニメのような線の力強さ」や,泥臭い人間ドラマを地域密着のローカルで描いている。
昨今のグローバル志向に反しているともいえる作品だが,逆にそのこだわりが海外のファンが知りたい日本文化をアピールする結果となったようだ。
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キネマシトラスは数あるアニメスタジオの中でも“職人芸が光るスタジオ”だ。「メイドインアビス」や「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」など,数々の名作を生み出してきた同社は,その職人芸のすべてを本作にぶつけている。
CGやデジタルに頼らない,古き良きアニメーションを堪能したいという人には,おすすめの一本となりそうだ。
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「そうだ アニメ,見よう」第37回は「メイドインアビス」。山下プロデューサーが語る“映画のようなクオリティ”の理由とは
「そうだ アニメ,見よう」第37回のタイトルは「メイドインアビス」。原作は,つくしあきひと氏がコミック配信サイト「WEBコミックガンマ」で連載中のファンタジーコミックで,既刊1〜6巻が発売中だ。制作はキネマシトラス,監督は「MONSTER」などの小島正幸氏が務めている。
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- 編集部:maru
「そうだ アニメ,見よう」第76回は“なろう”発の異世界アニメ「盾の勇者の成り上がり」。裏切られた勇者と亜人の少女の物語
「そうだ アニメ,見よう」第76回のタイトルは,アネコユサギ氏の原作をアニメ化した“なろう”発の異世界ファンタジー「盾の勇者の成り上がり」。アニメーション制作はキネマシトラス,シリーズ構成は小柳啓伍氏,監督は「NORN9 ノルン+ノネット」を手がけた阿保孝雄氏が務めている。
| 放映データ |
|---|
| 2026年4月〜毎週日曜24:30〜TOKYO MXほか |
| キャスト | |
|---|---|
| ララ:菱川花菜 | |
| 大津茉里:川石奈奈 | |
| グレイス:深見梨加 | |
| ルカ:村瀬 歩 | |
| 大津祥弥:大野智敬 | |
| 大津 誠:真殿光昭 | |
| 大津江万:住友七絵 | |
| ローワン:てらそままさき | |
| リサ:津田美波 | |
| コータ:山本和臣 | |
| スタッフ |
|---|
| 原作:キネマシトラス |
| 監督:小出卓史 |
| シリーズ構成:川原杏奈 |
| キャラクターデザイン:谷 紫織 |
| 美術監督:藤野真里(スタジオPablo) |
| 色彩設計:相澤里佳 |
| 撮影監督:出水田和人(T2studio) |
| 編集:黒澤雅之 |
| グラフィックデザイン:濱 祐斗・山口真生 |
| 深海イメージ:MON |
| ウォーターアーティスト:吉邉尚希 |
| 音響監督:山田陽 |
| 音楽:yuma yamaguchi |
| 音楽制作:KADOKAWA |
| オープニングテーマ「さよならララ」いきものがかり |
| エンディングテーマ「Hearts Glow」Hana Hope |
| シニアプロデューサー:小笠原宗紀 |
| チームプロデューサー:石川祥気 |
| クリエイティブプロデューサー:森山菜月 |
| アニメーション制作:キネマシトラス |
| 製作:「さよならララ」製作委員会 |
| (C)キネマシトラス/「さよならララ」製作委員会 |








































