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「Fallout 4」のDLC第6弾「Nuka World」をプレイ。世界終末後のテーマパークで,夢と魔法とレイダーを満喫できる
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印刷2016/10/05 12:00

プレイレポート

「Fallout 4」のDLC第6弾「Nuka World」をプレイ。世界終末後のテーマパークで,夢と魔法とレイダーを満喫できる

 ベセスダ・ソフトワークスは2016年9月29日,「Fallout 4」の追加コンテンツとなる「Nuka World」(ヌカ・ワールド)の配信を開始した。価格は2100円(税抜)で,対応機種はPlayStation 4Xbox OnePC版は,すでに配信済みだ。

新たな舞台は夢のテーマパーク! なのだが,その実態は実にFallout的だ
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「Fallout 4」公式サイト


 Fallout 4はもともと「Automatron」(オートマトロン)「Wasteland Workshop」(ウェイストランドワークショップ)「Far Harbor」(ファーハーバー)という3つのDLCが予定されていたものの,その後さらにDLCが3作追加配信されることが発表となり,海外では毎月DLCがリリースというハイペースな展開が行われてきた。Nuka Worldは6つめのDLC,つまり最後の1ピースであり,前2作のクラフト重視のものと異なり,追加のマップや新たなクエストを求めるプレイヤーの期待に応える作品になっている。

 そんなわけで,名残惜しいが,Fallout 4の1つの区切りとなりそうな本作。PlayStation 4版のプレイレポートをお届けしたい。Falloutシリーズの代名詞とも言える「ヌカコーラ」をテーマにしたDLCは,どのような内容なのだろうか。


新天地は子供から大人まで楽しめるテーマパーク
もちろん,崩壊後の世界がそんなに甘いワケがない


 DLCのインストールが終わると,いつものようにラジオ局が追加され,プレイヤーキャラクターがレベル30以上であれば,新たな冒険をすぐに始められる。ダイヤルを合わせるべきチャンネルの名前は「ヌカコーラ・ファミリーラジオ」だ。
 内容は,作中の巨大飲料企業「ヌカコーラ社」が運営するテーマパークの宣伝を,楽しい音楽とともに延々と流し続けるという,戦前から続く録音放送だ。同社のテーマパークの名前は,タイトルにもなっている「ヌカ・ワールド」で,場所は連邦外にあるため,行くには直通モノレールに乗る必要があることが分かる。

 最終戦争終了から200年,戦前のヌカコーラ社が残っているわけもなく,テーマパークもまともに運営されているとは思えないが,好奇心全開でさっそく向かってみる。行き先は,マップの西端に新たに追加された「ヌカ・ワールド交通センター」で,実は最初の拠点であるサンクチュアリともそれほど離れておらず,普通に歩いても十分にたどり着ける距離だ。

すでにテーマパーク感満載の「ヌカ・ワールド交通センター」。ここから直通モノレールに乗って,ヌカ・ワールドに移動する。恐らく戦前はカップルや家族連れでごった返していたに違いない
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 ヌカ・ワールド交通センターなる場所に着くと,職員が笑顔で出迎えてくれる……わけもなく,やっかいな先客と一戦交える必要がある。相手は充実した装備を誇り,しかも援護のロボットがやっかいなガンナーで,どうやらプレイヤーと同じようにラジオの宣伝に釣られて偵察に来たらしい。話が通じる連中でもないので,力づくで排除して駅の構内に向かう。ただ,中には名前付きのかなり強力なガンナーもいるので,気を引き締めたほうがいいだろう。

 敵を蹴散らしてヌカ・ワールド交通センターの中に進むと,そこは静かなもので,「ハーヴェイ」という男が倒れているだけ。彼の話によれば,ヌカ・ワールドはレイダーに支配されており,そこから命からがら逃げ出して来たという。妻と子供を残してきたと語る彼は,その調査と引き替えに,止まっているモノレールの起動パスワードを渡してくれる。何となくハーヴェイの言動と挙動に違和感を覚えつつも,謎のテーマパークの正体を掴むため,主人公はヌカ・ワールドに向かう車両に乗り込むのだった……。

ヌカ・ワールドに戦前からいると思われる「古株」の従業員ロボット。メンテもされていないようで,挙動はかなり怪しいが,クエストを受けられるので1回は話しておこう
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 序盤の導入部の流れは以上のとおり,モノレールはあっけないほど簡単にヌカ・ワールドにたどり着く。しかし無事に到着したのもつかの間,ビジターとなったプレイヤーはすぐに大きなピンチに見舞われることになる。これ以上詳しいことはネタバレになるので書けないが,連邦を渡り歩いた猛者でも,このあとに待っている試練にはかなりの苦労を強いられるはず。とにかく「念入りに戦いの準備をしておいたほうがいい」とだけ,言っておきたい。


楽しいテーマパークは,今やレイダーだらけ!
自らの選択によって,ヌカ・ワールドの支配を広めていこう


 さて,ヌカ・ワールドにたどり着き危険な試練をクリアしたプレイヤーには,ある事情から「ヌカ・ワールドの総支配人」という,かなり変わった地位が与えられる。普通なら「えっ! そんな簡単に総支配人になっちゃっていいの?」と思うところだが,ところがどっこい,ウェイストランドがそんなに甘いわけがない。

 ヌカ・ワールド行きの駅にいた男が語ったように,現在のヌカ・ワールドはレイダーの支配下にあり,レイダー以外の居住者には爆弾付きの首輪が取り付けられ,逃げることもできず,事実上の奴隷状態に陥っている。「Fallout 3」をプレイした人なら,「パラダイス・フォールズ」や同作のDLCで登場した「ピット」のような場所と聞けば,ピンとくるかもしれない,そんな世界だ。
 そんなレイダーどもが,どこの馬の骨ともわからないよそ者(プレイヤーのこと)の言うことを素直に聞くわけもなく,総支配人という地位も,「レイダーに攻撃されず,自由に園内を移動できる」ぐらいの御利益しかない。

園内を闊歩するレイダーグループの1つ,「パックス」の連中。まるで仮装行列だが,装備は充実し実力もあるので,連邦のレイダーとはひと味違う危険なヤツらだ
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 さらに園内の事情を複雑にしているのは,レイダーが一枚岩ではなく,複数の組織に分裂し,互いの仲が非常に悪いことだ。具体的には,流血と暴力を好むサディストの「ディサイプルズ」,金がすべての「オペレーターズ」,動物と決闘以外に興味がない「パックス」という組織がそれぞれ園内でしのぎを削っており,一触即発の状態。総支配人の名の下,彼らを支配下に置きたいなら,実力で彼らのリスペクトを得るしかない。その方法とは,「ヌカ・ワールドを解放すること」だ。

 ヌカ・ワールドには,多数のロボットが所狭しと動き回る「ギャラクティックゾーン」,西部劇の世界をそのまま再現した「ドライロックガルチ」,ヌカコーラの工場と見学コースが一体化した「ヌカコーラ瓶詰工場」など多数のアトラクションが現在も稼働している。だが,そのほとんどの場所にはやっかいな先客が巣くっており,立ち入ることすらままならない状態だ。もちろん,レイダー達はこの状況を快く思っていない。

「ギャラクティックゾーン」には,新たなロボットが何体も登場する。強力に武装しているので,なめてかかると酷い目にあう。なお,DLCのオートマトロンを導入してれば,パーツを入手した時点で,プレイヤーもロボットを作成できる
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 だが,バラバラのレイダー達ではこの状況を打破できず,ヌカ・ワールドを支配しているといっても,実態はごく一部を掌握しているだけ。プレイヤーは,ほぼ手つかずとなっているヌカ・ワールドを探索し,そのアトラクションを「堪能」しつつ,トラブルの元凶を排除しなくてはならない。
 そして,解放したアトラクションは,レイダーグループから1つを選んでその管理運営を任せていくのだが,もちろん,管理を任せたグループとは仲良くなれるが,放置したグループとは険悪になるため,バランスをよく考えなくてはならないのだ。

アトラクション「ドライロックガルチ」に立ったレイダーの旗。レイダーグループに所有権を与えると,謝礼としてアイテムがもらえる
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想像以上に広いヌカ・ワールドには,新たなクエストと装備,クリーチャー,そして大規模なアトラクションが待つ


 戦前にリッチ層向けのテーマメントパークとして造られたヌカ・ワールドはかなりの広さを誇り,上記のようにバラエティに富んだアトラクションが用意されている。面積自体は,以前配信されたDLCの舞台であるファーハーバーより狭いものの,ダンジョンはそれぞれかなり広く複雑で,そう簡単にすべてを回ることはできないだろう。
 入場待ちの行列こそないものの,トラップや敵が多く配置されているため,1つのアトラクションを回っただけで,かなりのやり応えを感じるはずだ。

アトラクションはかなり凝ったものもあるので,できればじっくり回って楽しみたいが,実際は危険がいっぱいで,そうもいかない
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 アイテムも多数追加されており,新たなコスチュームやユニーク武具,オートマトロン用のパーツ,そしてヌカ・ワールドの名前にふさわしい多種多様なヌカコーラとそのレシピなど,今までになかった雰囲気のアイテムが手に入る。中には,手に入れたけど見かけ倒しだったり,入手にかなりの手間がかかるモノもあるが,せっかくの非日常が詰まったヌカ・ワールド,隅々まで楽しむつもりでコレクションに精を出すのも一興だ。

「精神」「宇宙」「解放」など,怪しいワード満載でこちらを勧誘する「ハボロジスト」という宗教団体の人々。クエストを引き受けて彼らの望みを叶えてやるかやらないかは,プレイヤー次第
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 登場人物は新たなコンパニオンのほか,ある意味,影の主役とも呼べるヌカ・ワールドのレイダー達など,今までとはひと味違ったキャラクターが目立つ。しかし,その中でも宇宙を信奉する「ハボロジスト」という宗教集団はかなりのインパクトを誇る。
 彼らの絡むイベントもぶっ飛んでおり,プレイヤーの選択によっては,実にFalloutらしい呆気にとられる展開になる。シナリオ的にはそれほど重要ではなく,寄り道に近いが,ぜひその目でオチを確かめてほしいオススメのイベントだ。


Far Harborに続く大規模DLC
イカれたアトラクションでヌカ漬けになろう!


 久しぶりの大型DLCとなる本作は「連邦と切り離された完全に別のマップが追加され,その中で新たな冒険を楽しむ」という点で,DLC第3弾のFar Harborと近い構成だ。孤島であるファーハーバーほど隔絶はしてないものの,レイダーが支配し,独自のラジオ局まで開設しているなど,ヌカ・ワールドは連邦とはかなり異なるルールで運営されている。
 プレイヤーも最初こそ,お飾りの総支配人として活動していくが,ある段階を経ると,レイダー集団に命令を出せるようになる。ゲーム中,さまざまな称号で呼ばれる主人公だが,まさかレイダーのボスになれるとは思ってもみなかった。驚きだ。

ある場所に登場する,マイアラークの変異種。青く光っているのは伊達ではなく,とてつもないタフネスさを誇る
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 もちろん,これはゲーム中の選択次第なので,悪党どもと付き合いたくないなら,早々に「消毒」してしまえばいい。ヌカ・ワールドをレイダーのために解放するのではなく,レイダーから解放してしまうわけだ。数が多いのでかなりの激闘になるが,広い園内を駆け回り,今までため込んだ強力兵器で暴れ回るのもまた面白く,気分はまさに懐かしのアクション映画。倉庫にヌカランチャーを余らせているなら,引っ張り出してこよう。
 とはいえ,レイダールートをある段階まで進めると,さまざまなアイテムが上納されたり,武器のレシピが入手できたりする。消毒はいつでもできるので,しばらくレイダーとお近づきになっておくのも悪くない。

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 本作は広いマップや新たなアイテムが多数追加されるDLCであり,ボリューム感はかなりのもの。慣れ親しんだ連邦と違い,勝手が分からない未知の場所を訪ねるのは楽しく,筆者もレジャー気分でゲームを進めることができた。テーマパークというのは非日常をお客に提供する場所だが,連邦での生活が「日常」になってしまった筆者のようなウェイストランダーも,ヌカ・ワールドに旅立つことによって,再び非日常を取り戻せるだろう。
 文句ばかり言う拠点の入植者のことはしばし忘れて,楽しくて血なまぐさいヌカ・ワールドへぜひバカンスを楽しみに来てほしい。

 なお冒頭でも触れたように,このDLCはアナウンスされた6本のうちの最終作にあたり,今後の追加コンテンツに関しては,原稿執筆時点ではまだ発表されていない。
 だが,Fallout 4は来年の2017年,VR対応版の「Fallout 4 VR」が新たにリリースされることが発表されている(関連記事)。内容については不明な部分が多いものの,作品の世界はまだ終わらないのだ。VR版の発売はいつになるのか,日本語版も出るのかなど,気になることは多いが,とりあえず本作をプレイしつつ今後の展開を待ちたい。
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