「ドラクエウォーク」が日本の位置情報ゲームの収益1位。世界の位置情報ゲームの約半分の収益を日本市場が占める

　データや分析環境を提供するSensor Towerは本日（2024年2月7日），2023年における各種スマートフォン向け位置情報ゲームの分析を公式ブログで公開した。


　Sensor Towerのストアインテリジェンスのデータによると，2023年1月〜12月の日本における位置情報ゲームの収益トップは「ドラゴンクエストウォーク」で，その収益は約3億ドルを記録したそうだ。これは，日本の位置情報ゲームのおよそ半分に相当するという。2位は「Pokémon GO」，3位は「Monster Hunter Now」で，いずれもNianticがサービスしている位置情報ゲームとなった。

　同期間のアメリカ市場と韓国市場ではどちらも1位が「Pokémon GO」で，アメリカで3億ドル以上，韓国で1400万ドル以上の収益を達成したという。


　なお，2023年の位置情報ゲームの収益を各国市場別に見ると，日本は位置情報ゲームトップ5の合計収益が6億2000万ドルとなり，2位のアメリカの3億8000万ドルを大きく引き離している。また，韓国では1600万ドル足らず，中国では200万ドルにも届かずと，近隣諸国と比べても際立った結果になったという。

　Sensor Towerは，日本での位置情報ゲームの人気の理由の1つが「移動手段」にあると分析している。アメリカでは自動車での移動が一般的な一方で，日本では電車や徒歩での移動が日常的で，より位置情報ゲームを遊びやすい環境であるという。日本の位置情報ゲーム収益ランキング4位に入っている「駅メモ！ - ステーションメモリーズ！-」は日本に9000以上ある駅を対象とした位置情報ゲームで，こうした日本の文化に合っている事例の1つだ。


　また，日本で人気の位置情報ゲームのプレイヤー分布では，女性プレイヤーの比率が高めであるという。Sensor Towerのデータによると，2023年第4四半期の日本のApp Storeにおけるプレイヤー分布では，ほとんどの位置情報ゲームが概ね男性6：女性4の比率となっており，2023年8月にリリースされた「信長の野望 出陣」では，プレイヤー比率が男性5：女性5の比率に達するそうだ。

　日本の位置情報ゲーム収益トップ5のプレイヤー平均年齢は35歳で，時間帯別滞在期間は8：00台や12：00台に増加しており，さらに17：00〜18：00台がピークに達しているとのこと。モバイルゲームの時間帯別滞在期間は一般的に21：00台に増える傾向があるそうだが，位置情報ゲームでは独自の様相を見せており，このことから通勤・退勤時やお昼休みにプレイされている可能性が高いという。

　レポートの全文は，Sensor Towerの公式ブログで確認してほしい。

「Sensor Tower」公式ブログ
日本の位置情報ゲームの年間収益は6億ドル以上で世界の約50％、ドラクエウォークは月間滞在時間10時間以上が30％以上