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プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
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印刷2009/10/27 17:08

インタビュー

プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載

画像集#028のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
 サービス開始から7年目を迎え,11月にはRWCが日本で開催されるなど,さらなる盛り上がりを見せるMMORPG「ラグナロクオンライン」。8月末にはMMORPGとしての進化を図るため,テストサーバー「SakrayJ」を設置。韓国ですでに実装されていたリニューアルプランを日本のプレイヤーに触ってもらい,意見を募ろうという「ラグナロクオンラインエボリューションプロジェクト」(以下,エボプロ)が実施され,プレイヤーからの意見は,「SakrayJ」の内容に関して厳しいものが多かった。

 そこで,エボプロ第1期テストの真相とその後のロードマップやスケジュールについて,ガンホー・オンライン・エンターテイメントのゲームサービス部一課 廣瀬高志氏と,ゲーム事業部オンライン本部長 飯野平氏に話を聞いてきたので,その内容をお伝えしよう。


第1期テスト以前から進んでいた,Gravityとの協議


ゲーム事業部オンライン本部長
飯野平
画像集#031のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。それではまずエボプロの第1期テストについてお聞きします。
 もともと,韓国SakrayRを100%そのまま実装するつもりはなかった,というお話はありましたが,実際にここまでプレイヤーからの反応が良くなかったというのは,予想のうえだったのでしょうか?

飯野平氏(以下,飯野氏):
 そうですね。今回エボリューションプロジェクトを立ち上げる前に廣瀬のチームで社内テストをしていて,やっぱりかなり違うよねというところがありました。実際に,このリニューアルのプロジェクトに関して言うと,それこそ昨年の今ぐらいの時期から韓国のGravityとずっと,リニューアルとはどういう内容なんだという把握から始めて,話をしていたのです。
 それで,年明けの2月ぐらいに大きめのミーティングをしたときに,意識にかなりのズレがあることが分かってきました。

4Gamer:
 それはどういうズレですか?

飯野氏:
 具体的には,韓国のプレイヤーさんが望んでいるものと,日本のプレイヤーさんが望んでいるものには差があると感じ,Gravityと何度か話していたのですが,Gravityにも彼らは彼らで考えているラグナロクオンラインというものがありました。それは,韓国のプレイヤーさんが望んでいるものであったり,グローバルな展開を考えてのことだったりします。
 それに対して,私達は運営として意見を出していたのですが,運営だけではなく,日本のプレイヤーさんからの生の意見がGravityにちゃんと伝わるようにするため,第1期テストを実施しました。つまり,韓国でテストされ,実装された「SakrayR」をそのまま日本で入れようという考えはまったくなかったからです。ですので,第1期の結果や意見が想定内かどうかと言えば,これはある程度想定はしていたものでした。

廣瀬高志氏(以下,渡瀬氏):
 そうですね。ただ,プレイヤーさんの反応の早さ,反応の大きさという意味では,ここまでとは想定できませんでした。結果としては,私達が韓国のSakrayRと呼ばれていたものをプレイしたときに感じた「日本のプレイヤーのニーズとはちょっと違うんじゃないだろうか」と思っている部分と,実際にプレイしてもらったプレイヤーさんとの感覚が近いものだったので,それをGravityに伝えるという目的に適うものになりました。

4Gamer:
 なるほど。そういった日本人のニーズと比較して,違和感を覚えるプレイヤーが多かったからこそ,テスト開始直後にサーバーから人が減ってしまったのかもしれませんね。それにしても早い段階でのあまりの減りようにビックリしました。

飯野氏:
 我々もそれを見て,やはり早急に日本のプランを出していかなくてはならないとより強く感じました。実は,ちょうどこの件についてGravityに日本からのプランも提示することができたので,今回,インタビューを設けさせていただいたのです。

4Gamer:
 なるほど。Gravityとの協議も終わり,リニューアルについては,これからが本番といったところになるわけですね。

飯野氏:
 そうなります。今回Gravityとゲームの根本部分に関してこれだけ話をしたというのは,……これまで,そんなになかったですね。

ゲームサービス部一課
廣瀬高志
画像集#033のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
廣瀬氏:
 通常のアップデートでは,内容に関しての調整や日本のプレイヤーさんの趣向,中に潜んでいるイレギュラーな動作などに対して詳しくチェックし,こういうところを変えていきましょうという提案を,常にしています。しかし,そもそもの根本の仕様,デザインから「日本ではこうしていきたい」という主張を,プレイヤーさんの意志が伴った状態で行ったという意味では,今回のプロジェクトが初になります。

4Gamer:
 そうだったんですか。では,これまではアップデートのローカライズ程度のものだったのでしょうか。

廣瀬氏:
 いえ,もちろん日々のプレイヤーさんからの報告などに関しては伝えています。ただ,ラグナロクオンラインの根幹の部分に触れていくという意味では,いままでにない規模で話し合いを行っているということです。

4Gamer:
 ちなみに他国のラグナロクオンラインのパブリッシャーは,あまりこういうことをしないというか,そういう意見をあまりぶつけることはないのでしょうか。

飯野氏:
 アップデートに関しては,各国パブリッシャーさんもいろいろお話をされていますよ。グローバルマップの実装やその国のニーズを取り入れたりしていますし,それぞれのコンテンツに関しても個々で修正しながら実装していくということもある状況です。ただ,根本の部分についての話でいくと,まず韓国で実装されたものを,グローバルバージョンとして完成させてひと段落つく感じです。

4Gamer:
 韓国で実装されて,そして各国へローカライズ版が実装されていくわけですね。

飯野氏:
 そうです。そして今回のリニューアルプランについても,グローバルな展開として動いているのですが,SakrayJを実施している日本に,次に実装される可能性が高いと思っています。

4Gamer:
 韓国,日本の順なんですか。

飯野氏:
 はい。つまり現状は,次のフェーズとして日本にどういう形で実装しようかで止まっているところで,私達がGravityに対して要望を出した直後なので,その先のフェーズには進めていないという状況になります。
 もちろん海外のパブリッシャーも早く3次職を入れたいでしょうし,その次のアップデートということもあるので,そんなに待っていられないでしょう。
 ですので私達も早急に第1期テストを行い,2〜3週間で日本側の要望をまとめて話し合い,今はGravityでもその内容を検討してもらっている……といった状況です。

画像集#002のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載 画像集#003のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載


第1期テストの内容すべてが否定されたわけではない


画像集#030のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
4Gamer:
 新しいリニューアルプラン自体は,まだ具体的な形にはできていないんでしょうか?

飯野氏:
 私達の新プランに関しては,もうまとめて意見を送っています。内容に関しては……,全部で何項目ぐらいありましたっけ?

廣瀬氏:
 大項目でいうと11項目ぐらいですね。

飯野氏:
 そして,もう少し練る必要がある項目が3,4項目ぐらいあります。

4Gamer:
 Gravityに提案した項目を教えてもらえますか?

廣瀬氏:
 すべてをお話しすることはできませんが……,そうですね,たとえばステータスの根本的な役割ですね。すべての計算式の根幹で,これを変えてしまうとゲームバランスが何もかも変わってしまうという,一番重要なところです。それからASPDの問題とか,プレイヤーさんからもかなり賛否両論のあったキャスティングタイムの問題,状態異常耐性の問題。あとアイテムについては,攻撃力や防御力に関しての問題も伝えてます。
 一方で,取り入れたほうが良いのではないかという項目もありまして,とくに期待されているものが,スキルタイマーといったプレイヤーインタフェースの改定ですね。

画像集#037のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載

4Gamer:
 ああ,スキルタイマーと倉庫は,個人的にも今すぐ実装してもらいたいかもしれません。

廣瀬氏:
 倉庫のソート機能ですよね。そういった感じで,第1期テストの内容を,すべてを否定するわけではなく,取り入れるべきところ,こういったところは歓迎しています,ということを正確に伝えるために項目に入れています。

4Gamer:
 分かりました。ところで,個人的な意見になりますが,ステータス画面は分割して,元に戻して欲しいなと思っているのですが……。

廣瀬氏:
 装備とステータスウィンドウの件ですね? その声は非常に多かったですね。また,ラグナロクオンラインで検討すべきポイントは明らかになっていますし,プレイヤーさんの中にもテストを通して,変える意義はあるという意見も多くありました。
 ただ,それをどのように変えるのか。その方向性に関して韓国側と日本側で差異があったわけです。韓国ではやはり,韓国のプレイヤーさん,そしてグローバルなプレイヤーさんに向けてのリニューアルプランを考えなければいけませんし、私達としては日本のプレイヤーさんが楽しんでいただけるものを提供したいという思いがあります。今回,第1期テストを通じて,なんとか日本向けにしていきたいという我々の立場を伝えることができ,ようやく何を望んでいるのかというのをお互いが理解できたので,その方法論を詰めているところです。

画像集#004のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
倉庫へ預けられる数は600まで増加し,多くのカテゴリーに分類されるようになっている。さらにソート機能も追加されており,利便性が大きく向上していた
画像集#006のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
本サーバーでは戦闘不能直後にウィンドウが表示され,間違ってセーブポイントに転送してしまうこともあったが,SakrayJでは転送前に確認を求めるウィンドウが表示される。今すぐにでも本サーバーに実装してもらいたい機能の一つだ
画像集#005のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
基本ウィンドウやステータスウィンドウなど,レイアウトが変更・統合されている。常時バトルモード状態ということもあり,ショートカットウィンドウを同時に4枚分表示することも可能(ファンクションキーで使用できるのは一番上のショートカット分のみ)
画像集#029のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
グラフィックやサウンドなどは,基本ウィンドウからオプションウィンドウへ移動となった
画像集#007のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載 画像集#008のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
基本ウィンドウのMAPボタンを押すと,ワールドマップが表示される。右下にあるポリンをクリックすると,それぞれのマップに出現するモンスターのレベルが表示される。この数字を参考にして,狩り場を選ぶと効率がいい

レポートを出してくれたプレイヤーさんへのお礼として3次職体験プレイを実施


画像集#034のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
4Gamer:
 では,現在実施されている第2期のテストですが,3次職をプレイしたプレイヤーさんの反応はどうでしょう。

廣瀬氏:
 現在の3次職のプレイについては,第2期テストと銘打っているわけではありません。本来ならば第2期のテストとしてやる予定だったのですが,急展開がありましたので,現在は体験プレイという位置づけで行っています。第1期テストに参加していただいて,そのレポートを上げてくれたプレイヤーさんへのお礼のようなものだと思ってください。

4Gamer:
 では,厳密にはテストというわけではないのですね?

廣瀬氏:
 はい。あくまで体験プレイで,韓国のバージョンをそのままローカライズしているだけなので,これがこのまま導入されるわけではありません。

4Gamer:
 なるほど,だから3次職の仕様も古い状態のままなのですね。

廣瀬氏:
 ええ,たしかもらったデータは7月末ぐらいのものですね。ですから,最新版というわけではありません。

画像集#012のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載 画像集#013のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
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第1期テスト半ばの急展開。何があったのか?


画像集#035のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
4Gamer:
 分かりました。ところで,急展開というのはどういったことがあったのですか?

飯野氏:
 本来はもう少し時間を掛けて細かい項目のテストを行うのが良いのかなと思っていたんですけど,第1期テストを開始直後から、予想以上に多くのご意見をいただいてしまったため,もともとの計画の第1期と第2期のテストをくっつけて凝縮してしまった感じになりました。

廣瀬氏:
 もっとプレイヤーさんとゆっくり対話というか,テスター専用のSNSなどを活用してもっとこちらから質問をしたりご意見をもらったりする予定だったのですけど,そこがバタバタと駆け足になって,日本のプランを早急にまとめないといけないと判断したのが要因です。

4Gamer:
 そういえば,テストの半ばで「韓国行ってきます!」とSNSで発言していましたよね。

廣瀬氏:
 ええ,当初は本格的なレポートを出し終えてから,結論について話し合いましょう,ということを話しに行く予定だったんですけども,いやもう待ってはいられないと言うことになりました。

4Gamer:
 それで急遽Gravityに,ということなのですね。そう言えば,SNSでのアンケートの集まり具合はものすごかったですね。

飯野氏:
 ええ。おかげさまで,プレイヤーさんからの情報が一通りまとまったので,次の段階に入れました。

廣瀬氏:
 なお次のテストは,Gravityさんとお話ししたものがどうまとまったのか,というものをプレイヤーさんに発表した後になると思います。

4Gamer:
 それでは,第2期はだいぶ先のことになるのですか?

廣瀬氏:
 そうですね,近々ではないだろうと思っています。ただ,その発表内容が,Gravityさんから「分かりました,日本向けに直しました。これでどうですか?」というものになるのか,それとも「こことここをもう少し詰めたいから,もう一度テストしよう」になるのかは,今後の状況次第になると思います。
 まずは,話を進めているプランの内容について,両者できちっとした方向性を決めてというのが優先的になっていくと思います。

画像集#016のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載 画像集#017のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
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まだ未実装のあのシステムや,SakrayJでのGvGテストはどうなる?


画像集#032のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
4Gamer:
 分かりました。いまだ実装されていない戦場システムなども,実装されるとしたらリニューアル後になるのでしょうか?

飯野氏:
 戦場システムに関しては,日本ではこれから企画自体を練り直して実装したいと私達は考えています。

廣瀬氏:
 どうなったんだろう? と,掲示板などに書かれているのをよく見ますが,じっくり直すぐらいの勢いで改定しないと,導入は難しいと判断しました。

飯野氏:
 そういうところも含めて,グローバルな中で必要なものと,日本で必要なものはちょっと違うと思っています。ですから,日本のプレイヤーさんが楽しめる形でないものなら,私達は提供しないほうがいいだろうという判断が多々あります。

4Gamer:
 なるほど。ちなみにSakrayJでGvG(攻城戦)のテストは行われないのですか?

飯野氏:
 本来であればこのテストでもやろうと思っていました。ただ,それ以前の段階で仕様に対する要望をまとめられそうだというところが見えたので,あえて行いませんでした。

4Gamer:
 新システムと3次職が混ざると攻城戦はどう変わるのかという点に興味津々で,ぜひ試してみたいというプレイヤーは多いと思うんですよね。

飯野氏:
 ええ,3次職を入れたときのバランスはどうなの? というところですよね。
 本来,GvGのテストをやろうと思っていたのが今の時期でした。テストをやって,RWC直前か直後ぐらいに一回,Gravityにレポートを持っていこうかと考えていたのですが,それが1か月ぐらい前倒しになってしまったので,そこまでは至りませんでした。でも,そういうところを含めて全体的なバランスを考える必要性はあるということは,私達も認識しています。

4Gamer:
 では,予定していた3次職の実装なども,後ろにずれ込むということになりますか?

飯野氏:
 そうですね。とは言っても,そこまで遅らせたくないという要望も同様に出しています。希望としては来年の早々には実装して欲しい,実装したいとは考えています。
 正直,去年も同じようなことを言っていたような気もしますが,それぐらい私達も実装させたいんです。ただ,まだ提供するものが決まっていないので言いづらいところもあるんですが,今回企画したものが反映されると,楽しいもの,喜んでもらえるものが提供できるんじゃないかなと思ってます。もちろん,今のラグナロクオンラインが完成形ではないと思ってますので,よりよくしたいという風にも思っています。
 エボリューションプロジェクト自体,このシステムのリニューアルだけとは思っていません。

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プレイヤーと共に新しいラグナロクを作りあげていく


画像集#036のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
4Gamer:
 エボプロはリニューアルされた後も続くと言うことですか?

飯野氏:
 実際にラグナロクオンラインには,たくさんのコンテンツが入っています。しかし,それこそ何年も前に実装されたコンテンツだと今のプレイヤーさんのニーズに合ってなかったり,使われていなかったりするものもあるので,そういうところのシェイプアップや日本で進めた新しいもの企画の提案,プレイヤーさんから新しい遊び方や仕組み,欲しいというものなどの要望をSNSで集めていきたいと思っています。

4Gamer:
 テストサーバーである韓国SakrayRのように,SakrayJも日本のテストサーバーとして稼働していくということになるのでしょうか?

廣瀬氏:
 いえ,サーバーを開けると言うことではなく,エボプロという形で主にSNSをベースにしてプレイヤーさんからご意見をうかがったり,質問を投げてみたりという,運営とプレイヤーさんのコミュニケーションの場として,SNSを中心にやらせていただければと考えています。その中でリニューアルや新しいプラン,コンテンツなどでテストが必要になれば,またSakrayJを開放するということもあるかもしれません。

4Gamer:
 では,SNSは継続していくわけですね。

廣瀬氏:
 はい。エボプロが走っている間は,少なくとも継続していきたいとは思います。ただ,SNS自体に関しては,もう少しできれば広い用途で考えていますので,また新しい形になるのかもしれません。

4Gamer:
 分かりました。では,今後のラグナロクオンラインの展開や予定について教えてください。

飯野氏:
 まず11月に日本でRWCを開催することになりました。私達も過去何回かRWCを見ていて,やっぱり一度世界大会というのをやってみたいなと思っていたので,今回開催に踏み切りました。

廣瀬氏:
 その後の予定はアニバーサリーイベント,そしてクリスマスやお正月イベントもいつもどおりありますし,来年になればいよいよエボプロも形になって3次職が,また,もしかするとプレイヤーさんに次のテストのご協力をお願いするなど,ここから先はノンストップでイベントやプロジェクトを進めていけたらと思います。

4Gamer:
 それでは最後に,プレイヤーに向けてコメントをお願いします。

飯野氏:
 RWCに関してはもう言うことは一言しかないんですけれども,日本開催ですので世界一をぜひ取りたいと思っています。いえ,取るのは私じゃないんですけれども,日本代表ギルドのみなさんに頑張っていただきたいです。バックアップをできる限りしていきたいと思います。
 みなさんもRWC2009では,応援よろしくお願いします! ぜひ会場に遊びに来てください!

廣瀬氏:
 3次職については,本当にお待たせしてしまって申し訳ありません。ですが,見切り発車せずに日本のプレイヤーさんが本当に楽しめるものというものを用意するためチーム一丸がんばっていますので,どうか楽しみにしてお待ちしていただければと思っています。

4Gamer:
 本日は,ありがとうございました。

画像集#038のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載

 8月24日から9月18日にかけて実施されたエボリューションプロジェクトの第1期テストは,プレイしてみた筆者は「これは,面白いのか?」とか「これまでのステータスや装備,スキルが無意味なものに……」などと考えてしまうほどの厳しいものだったし,SNSに投稿された不評も,「こんなリニューアルならいらない」という参加したプレイヤーの叫びだった。

 その一方で,7年ものサービスの間,アップデートを重ね続けてきたために複雑化したシステムに対して,リニューアルの必要性を感じ取っていたプレイヤーも少なくない。実際に,第1期テストで体験できた新しいインタフェースのなかには,プレイヤーから歓迎されるものもあり,その内容すべてが否定されたわけではなかった。
 どのようにリニューアルを行うのか。その命題に対し,プレイヤーが運営に送った数多くの意見やレポートは,ガンホーのスタッフにより新しいリニューアルプランとしてすでにGravityのもとに届いている。新しいリニューアルプランが形になるにはまだ少し時間が掛かるだろうが,より楽しめるものが完成し,実装されることに期待したい。

画像集#010のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載 画像集#011のサムネイル/プレイヤーからの反応は想定範囲内だった。「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクトの本質を明かすインタビューを掲載
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「ラグナロクオンライン」公式サイト

「ラグナロクオンライン」エボリューションプロジェクト

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