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正式サービスは明日スタート! 約1年半のOBTを経て「Level-R」はどこに向かうのか?
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印刷2008/10/20 18:05

インタビュー

正式サービスは明日スタート! 約1年半のOBTを経て「Level-R」はどこに向かうのか?

 明日(10月21日),ゲームポットのオンラインレースゲーム「Level-R」の正式サービスがスタートする。2007年4月27日から,およそ1年半という息の長いオープンβテストを続け,オンラインゲームカレンダー掲載後からずっと,常連さんとして1枠を占有してきた本タイトル。
 途中,プロデューサーが開発元Invictus Gamesのあるハンガリーに飛ばされたとか,完成するまで帰国できないらしいとか,「カップラーメンが食べたい」といっているとか,冗談とも本気ともつかないような情報が筆者の耳にも入ってきて,他人事ながらいったいLevel-Rはどうなってしまうんだろうと心配していた次第だが,ついに正式サービスの日を迎えることになったのである。
 そこでさっそく,無事帰国した本作のプロデューサー 加賀直柔氏にサービスインに至るまでの長い道のり,そして年内の展開と将来の展望などを聞いた。


オープンβテストが長期に渡った理由とは?


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 Level-Rでは,約1年半というずいぶん長い期間,オープンβテストが続けられてきましたね。

加賀直柔氏(以下,加賀氏):
 ええ,日本のプレイヤーの皆さんには申し訳なく思っています。そもそものプロジェクト開始から計算すると3年近く経ってしまいました。

4Gamer:
 これだけの時間を要した理由は,どこにありますか?

加賀氏:
 正直なところ,レースゲームとして……というより,オンラインゲームとしてのクオリティが低かったんですね。これをどうにかして直さないといかん! ということで3年間やってきました。

4Gamer:
 その間にも,Level-Rの海外展開のニュースがいくつか飛び込んできていました。

加賀氏:
 ええ。実はそうなんです。中国ではクローズドβテスト中ですが,ドイツ/オーストリア/スイス,あと権利関係でタイトルが違うのですけれども北米で正式サービス中です。なぜ日本だけ遅れたのかといえば,日本のプレイヤーが,そして何より僕自身が納得のいくクオリティに達していなかったからなんです。

4Gamer:
 なるほど。

加賀氏:
 一番最初に見せられたメニュー画面が,とても分かりにくいものだったんです。そこで,まずはGUIを見やすいものにしていきましょう,ということから今のデザインの原型が出来上がりました。ちょっとカジュアルゲームを意識して分かりやすくしたのですが,なんだか華がない。そこで色味を変えてLevel-Rのカラーを打ち出し,さらに手を加えてレースゲームっぽさを強調したのが,現在のデザインです。

4Gamer:
 確かに今のデザインは,一発でレースゲームっぽさが伝わってきますね。最初のデザインは,どこぞのメッセンジャーアプリかと勘違いしてしまいそうな(笑)。

加賀氏:
 OSのログイン画面か? って感じですよね(笑)。
 Level-Rはゲーム自体がシミュレータ系の硬派な雰囲気ですから,それに合わせてカーボンブラックやグレーを多用したシックなイメージにしていきました。まあ,これは一番分かりやすい具体例でして,同じようにゲーム全体を作りこんでいったわけです。

4Gamer:
 その結果として長い時間がかかってしまった,と。

加賀氏:
 ええ,長いこと煮詰めながらやっていきました。実際のゲーム画面も当初のものから,レンダリングやライティングなどの表現方法を全て見直した結果,よりリアルに,実際に運転しているような感じが出るようにしています。遠近の表現にしても,以前はフラットにレンダリングしていましたが,今では遠くに行くほどモヤが掛かるようにしています。

4Gamer:
 確かに,こうして比較するとずいぶんと変更されてきたのは実感できますね。

加賀氏:
 時間がかかったもう一つの理由としては,Level-Rが全く新規のオンラインゲームだったことです。当社で扱うほかのコンテンツですと,例えば「スカッとゴルフ パンヤ」や「CABAL ONLINE」は韓国でサービスが行われていましたし,「ファンタジーアース ゼロ」は日本でサービスされていました。
 ですがLevel-Rはそういうわけではない。だからこそ,多少時間がかかってもより良いものにしていこうという部分がありました。

4Gamer:
 ほかのタイトルとは少々背景が異なっていたわけですね。

加賀氏:
 ええ。並行してオープンβテストも行ってきましたから,参加していただいた皆さんの意見,そしてサービスが先行しているアメリカからの要望などを精査しているうちに何だかんだで3年……正直,リテールのパッケージを1本作れるぐらいの時間がかかってしまいました。振り返ってみても簡単な道のりではなかったですね。

4Gamer:
 開発元がハンガリーの企業であるというのも,なかなか大変だったのではないでしょうか?

加賀氏:
 ええ,開発元のInvictus Gamesは,もともとリテールのゲームを作っていたところで,オンラインゲームは初めてだったんです。そこにゲームポットで培ったノウハウを注ぎ込んで……ということだったのですが,仕様の面でなかなか当初考えていたようにはいきませんでした。というのは,開発がどうしてもリテール寄りの考え方になってしまうんです。

4Gamer:
 ああ,日本のゲームメーカーがオンラインゲームに進出するにあたって直面するような問題が,まさに降りかかったと。

加賀氏:
 そこをいかにオンラインゲームらしく落とし込めるか,というのが課題だったのですが,何とか見通しが立ったので,ようやく正式サービス開始の運びとなったのです。今後は,今までお見せできなかった単なるレースゲームに留まらない大きな展望も,より早く皆さんにお届けできるかと思います。


コミュニティの形成でレースゲームをMMO化? 壮大な構想の展開見込みは?


4Gamer:
 大きな展望といいますと?

加賀氏:
 当然,ゲームの基本は通常のカジュアルゲーム同様,ログインしてルームを作り,レースをしてポイントを稼ぐというものです。そしてポイントを車に反映させてレベルアップしていく,と。しかしこれでは,対戦相手がAIでもほかのプレイヤーでも大きな違いが出ませんから,リテールのレースゲームと何ら変わりがなくなってしまいます。
 そこで今後は,オンラインゲームならではのコミュニティ強化に力を入れていきます。

4Gamer:
 レースゲームにコミュニティですか。

加賀氏:
 はい。他社もそうですし,当社のコンテンツもそうですが,やはりオンラインゲームの核となるのはコミュニティです。ところがレースゲームは,MMORPGと違い対戦中にチャットすることができません。Level-Rでも,チャットよりレースがしたいというプレイヤーが多く,雑談しているルームは敬遠されがちという傾向がありました。

4Gamer:
 チャットをしている時間があったら,1回でも多く走りたいというプレイヤーが多いんですね。

加賀氏:
 その気持ちも分かるんですが,オンラインゲームである意味が希薄になってしまうんですよね。そこでコミュニティを強化すべく,前回のアップデートで「3Dチャット」を実装しました。それまではルームに入るとプレイヤーの車が2D表示されてチャットしていたのですが,今は駐車場があって3Dで車が表示されるようになっています。将来的には,駐車場で車を動かしながらチャットができるようにする予定です。また,今はルームに8人しか入れないのですが,これを一気に桁二つほど増やせないかとも考えています。

4Gamer:
 二桁というと,100人単位ですか。

加賀氏:
 ええ。いわゆるロビーに数百人のプレイヤーがいて,それぞれの車が動いているのを見ることができる,と。これを来年内に実装する予定で調整しています。

4Gamer:
 面白そうな試みだとは思いますが,本当に実現できるんですか?

加賀氏:
 さまざまな問題がありました。一番の問題は,ゲームエンジンが何百台もの車を同時にレンダリングできないことです。また,もともとの設計で何百台も同じ場所に集めるのは想定していなかったことなので,ネットワークコードも書き直さなければなりません。
 そんなこんなで結構壮大なプロジェクトになってしまったのですが,実現すればLevel-Rのゲームの幅が大きく広がります。とくに車のドレスアップという要素が,今まで以上に重要になる可能性が出てきます。

4Gamer:
 なるほど。人に見せるために,自分の車を視覚的に強化していくプレイヤーも出てくるということですか。

加賀氏:
 そうです。今までですと,車のパフォーマンス,すなわち能力値を上げていくプレイヤーがほとんどでした。しかし「速い」という以外に「魅せる」というベクトルを付加することで,コミュニティ要素が強くなっていくと考えています。

4Gamer:
 しかも,それはもはや構想という段階ではなく……?

加賀氏:
 はい。ネットワークコードや,多数のクルマをレンダリングする問題を解決するための方針も含め,実現の目処が立っています。

4Gamer:
 コミュニティというと,いわゆるギルドシステムのようなものの企画はないんですか?

加賀氏:
 次回の大型アップデートでの導入を考えています。チームという形で考えていて,その中には恒常的なチーム対抗戦もあります。また,個人でルームに参戦しても,その場限りのインスタントなチームを組んで,例えば4対4のレースを楽しむこともできます。今後は,そうしたコミュニティに付随するゲーム部分の大改造を行っていきます。

4Gamer:
 ほかのプレイヤーの存在を,これまで以上に意識する機会が増えそうですね。

加賀氏:
 そういうオンラインゲームならではの部分を,より多くの人に楽しんでもらえれば,と。
 そしてもう一つ,コミュニティ要素とは別に大きな変更があるんです。

4Gamer:
 といいますと?

加賀氏:
 実はLevel-RってJavaで作られていたんですよ。そのため,動作が少々重くなっていました。結構ハイスペックなPCなのに動作が重い,これはメモリが足りないのか,それともCPUがパワー不足なのかといったような質問も多くいただいてきました。でも,実は開発言語の問題だったんです。

4Gamer:
 なるほど,そうでしたか。

加賀氏:
 そこで年内を目処に,C#で書かれたプログラムにすべてを入れ替えます。また,Level-Rに不必要なラインを全部削除して,専用プログラムにしていきます。今は,ゲーム内のショップに入って車を選択すると表示されるまでにワンテンポ遅れる感じですが,それが解消され,体感的には10倍近い速度になります。メニュー周りなどでも若干もたついていた部分を,ほぼすべて解消できる予定です。

4Gamer:
 しかし,そうなるとなぜ最初からそういう仕様にしなかったのか? という疑問が生じますけれども。

加賀氏:
 実はLevel-Rのゲームエンジンは,Invictus Gamesが手がける全タイトルに共通なものだったんです。さまざまなゲームとして拡張できるように──例えば銃器を搭載して撃ち合えるようにですとか──いろいろ仕込んであったんです。なぜ最初からそういったものを削除しなかったのかといえば,今までお話してきたGUIやコミュニティ部分のクオリティを最短で高めなければならなかったからです。

4Gamer:
 限りある人的リソースを優先順位の高い部分から割り当てていったと。

加賀氏:
 そうやってオンラインゲームとしてのクオリティアップがある程度明確になったところで,一気に今までの問題点を解消しようというわけです。それが今年いっぱい,あと2か月半の目標です。今までは半年に1回の大型アップデートという感じでしたが,今後はビジョンも明確化していますからより速いペースで変更が加えられます。


リアル志向で進めるか,カジュアルに留めて万人向けにするか


Level-R
4Gamer:
 長くオープンβテストを続けてきた中で,プレイヤーからの要望も多岐に及んだのではないかと思うのですが。

加賀氏:
 一番多かったのは「リアルにしてほしい」というものでした。もう一歩進めて「チューンの幅を広げたい」というものも多かったですね。Level-Rはシミュレータ寄りのゲームですので,やはりコアなプレイヤーから車の挙動についての要望が多かったように思います。

4Gamer:
 でもリアルに寄せすぎると,新規のプレイヤーやライトゲーマーにとって,取っつきにくくなってしまいますよね。

加賀氏:
 そうなんですよね。Level-Rのプレイヤーは,もともと20代後半の社会人男性が中心だったのですが,今年の夏休みくらいから高校生どころか小中学生に至るまで層が広がったんです。
 じゃあ,そういった方々がリアルなシミュレータを楽しめるのかというと,少々難しいかなあという疑問が出てきてしまったんです。僕自身を振り返ってみても,小中学生の頃だったら難しく思うだろうなあ,と。

4Gamer:
 せっかく基本無料でハードルが低いのに,別の部分で引き上げてしまっているかもしれないと。

加賀氏:
 その点に関して,Invictus Gamesのリードクリエイターとも非常に頭を悩ませまして。彼が日本に来たときには,日本のゲームセンターに連れて行ってレースゲームを片っ端からやらせてみたんですよ。「日本ではこういう挙動が好まれる」とか,「このタイトルはドリフトが楽しいから人気なんだ」とか逐一分析しました。
 世界でも地域によって好まれる部分が違うので,ニッチ的に一極集中するのか,誰でも遊べる無料オンラインゲームとして幅を広げるのか,実のところ着地点はまだ悩んでいるところです。これも最重要課題ですね。

4Gamer:
 うーん,確かにそれは難しいところですよね。

加賀氏:
 理想をいえば,最初はカジュアルだと感じていたものが,プレイしていくにしたがって,リアルドライブになっていくことです。いわば,ゲームを通じてプレイヤーの皆さんに成長していただくといいますか。それがLevel-Rのやるべき仕事だと思います。
 まずは皆さん,このゲームを気楽に始めるでしょう。決して初めて教習所に行くような気持ちにはならないでしょうし,車が恐ろしい,アクセルを踏むのが怖いということにもならないと思います。

4Gamer:
 まあ普通なら基本プレイ無料だし,車が格好いいからやってみようか,といったところからですよね。

加賀氏:
 そこから楽しんでいるうちにアクセルやブレーキのコントロール,ライン取り……気付いたらリアルドライブが身に付いていったというのが僕の考える理想です。

4Gamer:
 その理想を実現するために,ゲームとしてどこを着地点にするべきか……本当に考えれば考えるほど難しいですね。

Level-R
加賀氏:
 こういったことに関連して,前回のアップデートでは「ミッションモード」を実装しました。これはプレイヤー一人でも楽しめるものですが,初心者へのチュートリアルを兼ねています。

4Gamer:
 これは以前,記事にさせていただいたものですね。

加賀氏:
 ありがとうございます。初めてログインしたときは所持金もなければ,車もノーマルの状態です。その一方,対戦で競うのはすでに車をチューンアップしている既存のプレイヤーとなります。このままでは,初心者はストレートで簡単に抜かれてしまいますし,そもそも操作もよく分からないので「面白くない」という状況になってしまいます。

4Gamer:
 そんなだと,ゲームの面白さに触れてもらう前に,アンインストールされてしまうかもしれません。

加賀氏:
 そうなってしまわないように,まずはシングルでミッションモードをプレイしていただきます。最初は簡単なものですが,次第に難しくなっていきます。そして,ミッションを一つクリアするごとに「PP」,つまりゲーム内ポイントと経験値が貯まります。
 これだけである程度の所持金が手に入り,プレイに必要な最低限のテクニックが身に付くはずです。そこでショップに行ってもらい,車をカスタマイズして対戦してもらおう……という流れになっています。これを,さらにブラッシュアップしていきたいと考えています。

4Gamer:
 プレイヤーが,よりスムーズにステップアップできるように……ということですね。

加賀氏:
 具体的には,ミッションモードに第2章を追加します。第1章よりもハードルが高いんですが,クリアすればLevel-Rにおける車の挙動全てを理解できるようなものになっています。

4Gamer:
 車の挙動といえば,Level-Rって一度曲がると真っ直ぐに戻すのが難しいですよね。

加賀氏:
 ええ,アクセルワークが上手くできないとそうなってしまいがちです。車の操作は本来アナログなものですから,そこをキーボードで再現しようとするとやはり無理が出ます。例えばトラクションコントロールシステムを入れるといったことも検討したのですが,どうしても重くなってしまいまして……いろいろ考えると「完全な再現は無理!」というのが結論なのですが,それでも何かしら方法はあるのではないかと探っています。
 できればアナログコントローラか,もし余裕があるならハンドルコントローラでプレイしていただけるとありがたいです。劇的に面白さが変わりますよ。

4Gamer:
 そういった,Level-Rのキモの部分は正式サービスになっても変わりないんですね。

加賀氏:
 はい。ただ,正式サービス開始と同時に,「連続レース」モードを実装します。今までは1回レースが終わるごとにルームに戻って……というシステムだったのですが,レースが終わったらすぐに次のレースを始められる仕様にしました。レースが終了してスコアが表示されると,参加しているプレイヤー同士で次のコースを決める投票画面に変わります。そこで得票数の多いものが,次のコースとして選ばれるんです。

4Gamer:
 プレイヤーの入れ替わりはできるのでしょうか? 途中で抜けたくなったりすることもありますよね。

加賀氏:
 もちろん対応しています。プレイヤーがルームに入った時点でレース中なら,観戦モードといいますか,レースには参加できないのですがトラックを周回することはできるようになります。そこでちょっと練習走行などをしていただいると,やがてレースが終わって次のコース投票から参加できるようになるというわけです。

4Gamer:
 待ち時間が短くなるのは嬉しいですね。

Level-R
加賀氏:
 これは以前から実装したかった機能なんですよ。
 さらにモードに関していうと「VS」「CTF(キャプチャー・ザ・フラッグ)」「エクスプローラー」「ドリフト」「ドラッグレース」と充実させてきましたが,年内から年明けにかけて,もう一つ「タイムアタック」を追加します。これまでのモードは1位でゴールしたプレイヤーのタイムがトップとして記録されていたのですが,タイムアタックでは10分なら10分という制限時間を決めて,その間何回でも同じコースを走れるようにします。その中で,ベストラップタイムを出した人がトップになります。こちらもジャンプインして途中参加ができる仕様を考えています。

4Gamer:
 これは始めたらなかなかやめられなくなる人も多そうです。

加賀氏:
 今までは,ほかの車と接触したりして思うような記録が出せなかったケースもあったと思うのですが,このタイムアタックで自分自身に挑戦し,また皆にタイムを見せ付けることができるようになります。よりストイックに楽しめるとでもいいますか。

4Gamer:
 いかにもゲーム然としたレースゲームモードではなく,よりリアル志向でタイムを競えるわけですね。

加賀氏:
 そういうことです。
 また対戦モードのうち,初心者向けの「アーケード VS」では,グリップ力が高めでブレーキングのパワーも強くなっています。したがって,130キロで走っていてもコーナー直前でブレーキをかければ80キロまで一気に減速できるような感じで,通常のアーケードゲームと同じような感覚でプレイできます。キーボードプレイに特化させたモードという形で作りました。


気になる実車のチョイスと実装スケジュールは?


4Gamer:
 お話を伺っていると,加賀さんは車に対する大きなこだわりを持ってLevel-Rに取り組んでおられるようですが。

加賀氏:
 もちろんです。中でも僕が一番こだわっている部分といえば,コクピット画面ですね。計器が見える視点は今時のゲームではあまりなかったり,あっても非常に見にくかったりして。この視点というのは,免許を持っていない,車の運転をしたことがない人には絶対経験できないものなんです。仮想空間とはいえ,こういう経験から車に興味を持ってもらえたら嬉しいですね。
 車離れ,とくにスポーツカー離れが進んでいる昨今,このゲームを通じて車に対する興味を高めて欲しいとも考えています。

4Gamer:
 そうした中で,プレイヤーの気になるところとしては,どのような実車モデルがどういったタイミングで実装されていくのかという部分なのですけれども。

Level-R
Toyota Sprinter Trueno GT APEX AE86
Level-R
Mazda RX-7 GT-Limited
加賀氏:
 正式サービスの開始に伴い,まず2種類の実車が実装されます(関連記事)。まず「Toyota Sprinter Trueno GT APEX AE86」です。スタートダッシュを決めたい人向けですね。また,もう少し速い車として「Mazda RX-7 GT-Limited」も登場します。
 両方ともFRですから,正直,コーナーで滑りやすいです。そういう意味では上級者向けですが,グリップを後ろにしてアクセルを最高速重視でトルクを下げ,エアロで後輪にダウンフォースを得る……というようにゲームではセッティングで滑りを抑えられますから,初心者にも扱えるはずです。

4Gamer:
 なるほど。チューンアップ次第で,いくらでも扱いやすくなると。

加賀氏:
 車種はたくさん準備していまして,順次実装していきます。現在,ライセンスを締結しているのが日産/トヨタ/三菱/ホンダ/スバル/マツダの6社でして,各社3〜4車種の許諾を申請し,中にはほぼチェックが済んで実装待ちのものもあります。

4Gamer:
 お,具体的には?

加賀氏:
 例えばマツダのRX-8です。以前イベントで,ハイブリッド仕様のRX-8を期間限定で出しましたが,今度は非ハイブリッドのものです。あとは三菱ランサーエボリューションIX,日産はシルビアのS14とR33のスカイラインGT-R,そしてトヨタ往年の名車,MR2あたりを。

4Gamer:
 どちらかというと,往年の名車を重視する感じですか?。

加賀氏:
 現在のところ最新の車種は入ってないんですよ。だいたい1980〜90年代,ものによっては2000年頃くらいまでですね。逆に1960年代のトヨタ2000GTとか,クラシックなものも出ます。最新車種は今後作っていく予定です。
 もちろん実車だけでなく,オリジナル車も追加していきますよ。というのも,基本的に実車モデルは有料アイテムなので,そのライバル的な役割を果たすスペックのオリジナル車を追加します。実装時期もほぼ同時の予定です。

4Gamer:
 ああ,なるほど。有料プレイヤーが圧倒的に有利になるようにはしない,と。

加賀氏:
 そうです。あくまでも,「この車に乗りたい!」という方に実車を購入していただくという形です。そして無理にお金を使わなくとも十分に対抗できるように,ゲーム内ポイントで買えるオリジナル車を用意するというわけです。
 ちなみに最初の実車となるAE86とRX-7に関しては,これまでのLevel-Rに実装されていたオリジナル車で十分対抗できますよ。むしろオリジナル車の方が若干速い設定といえます。もちろん,チューニング次第で覆せる範囲ですけれども。

4Gamer:
 好きで実車を購入した人にとっては,チューンのしがいがありそうですね。
 ところで先程,初心者向けチューニングの話が出ましたが,何かレクチャーする場を設ける予定はあるのでしょうか?

加賀氏:
 ええ,正式サービスに合わせて公式サイトも若干リニューアルします。その中で,実際のゲームの流れに沿ってミッションモードをプレイしていただけるような初心者ガイドを設けます。さらに,GMブログでオススメのチューニング例を連載していく予定です。
 まずは初心者向けのアンダーステア傾向のチューンなどから初めて,慣れてきたら加速重視でスピードを上げる,そしてオーバーステア傾向のチューン,ドリフトチューンといった感じに段階的/目的別に進めていきます。

4Gamer:
 海外での展開から,ドイツなどの外車の実装を期待しているプレイヤーも多いと思いますけれども。

加賀氏:
 はい,もちろん準備を進めています。追って発表することになりますので,期待してください。

4Gamer:
 それでは,長いこと正式サービスの開始を期待していたLevel-Rのプレイヤーと,4Gamerの読者に向けてメッセージをお願いします。

加賀氏:
 長らくお待たせしましたが,これまでの期間は無駄ではなかったと思います。時間がかかり過ぎといわれてしまうとその通りなのですが,それだけのものにはなっていますし,今後も完成形を目指していきます。
 内々ではMMO化といっているのですが,コミュニティですとかドレスアップですとか,いろんな部分に目標を設けることで,単に「レースだけプレイしてハイ終わり」というものにはしないつもりです。もう仕様書もバッチリ上がっていまして,今後2年以内にビジョンを一通り具現化する見込みも立っています。まあ今まで3年もかかっていて,さらに2年かよ! というご意見もあるでしょうが,ぜひ期待してください。

4Gamer:
 本日は,ありがとうございました。


 冒頭で書いた通り,加賀氏は正式サービス開始の準備に向けて,日本の住居を引き払って実際にハンガリーまで出向き,Invictus Gamesのスタッフと3か月間一緒に過ごして帰国したばかり。海外経験豊富とはいうものの,首都ブタペストから遠く離れた田舎町では日本語はもちろん英語ですらもロクに通じず,当初は困難の連続だったという。
 昼食の時間も含めて可能な限りスタッフとコミュニケーションを取り,週3回は衝突を繰り返したとのことだが,そこまでやってようやく納得のいく見込みが立ったそうだ。この辺の,運営(または経営陣)と開発の考え方の相違をどう解決していくかという部分は筆者個人として大変興味深いのだが,読者やプレイヤーとしてはそれがゲームにどう結実したのか,どう面白くなったのかが最も重要であろう。
 まずは正式サービスの開始時に,このインタビューで取り上げられた事項がどのように具現化したのか,実際に確認していただきたい。

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