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[E3 09]新しいサムは,涼しい顔してやること凶暴。帰ってきた「Splinter Cell: Conviction」のインプレッション
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印刷2009/06/03 18:20

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[E3 09]新しいサムは,涼しい顔してやること凶暴。帰ってきた「Splinter Cell: Conviction」のインプレッション

 NSA(アメリカ国家安全保障局)のトップエージェント,サム・フィッシャー。潜入,破壊,暗殺,炊事,洗濯なんでもござれのスーパースパイだが,2007年に新作として「Tom Clancy's Splinter Cell: Conviction」(以下,Conviction)の開発が発表されて以来,サムの消息は途絶え,要するにちっともリリースされなかったのだ。開発中止の噂は何度も飛び交ったが,Ubisoftは例によって「強く否定も肯定もしない」というスタンスだった。

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 ところが2009年になって,動きがあわただしくなった。4月,Ubisoft Entertainmentの決算報告書に発売予定タイトルとして名前が挙がり,続いて5月にはConvictionのものではないかと思われる謎のティザーサイトがオープン。そして今回のE3 2009では,プレイアブル展示という忙しさだ。あの人並みはずれた運動能力を誇る中年男が,涼しい顔をして帰ってきたのである。

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画像集#009のサムネイル/[E3 09]新しいサムは,涼しい顔してやること凶暴。帰ってきた「Splinter Cell: Conviction」のインプレッション
 South Hallにかなりの面積を占めるUbisoftのブースには,「Assassin's Creed II」「Avator the Game」,そして「Red Steel 2」など,同社がプッシュするタイトルが並ぶわけだが,当然のようにConvictionのエリアが設置されているのには,サムのファンを自認する筆者も感慨無量だ。壁でしきられたエリアには招待客しか入れないが,外ではブース内にも用意されているプレイアブル版が実際にプレイされており,それをUbisoftの担当者が,身振り手振りをまじえて,盛り上げつつ説明するというパフォーマンスが行われていた。ブース内での紹介よりも,そっちのほうが分かりやすかった気がするが,そこは気にしないでおこう。

「そのときです,あ,サム,あぶない! うしろだ!」という感じで紹介されるConviction。周囲は人だかりで,こういうシーンを見ると「E3だなあ」思ったり思わなかったり
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 発表の段階で,Convinctionがどういうゲームになるとアナウンスされていたかについては,2007年10月9日に掲載した記事を参考にしていただきたいが,E3 2009で紹介されたサムは,これとは似ているけど微妙に異なっている。
 まず,彼がもはやNSAの職員ではないところは同じだ。いきさつはよく分からないが,上司が彼を追い払うシーンがティザームービーに収まっている。サムの見てくれは,以前のような浮浪者風ではなく,無精髭は生えているが,髪は短く刈られている。
 ストーリーの全体像は,今のところ明らかにされていないが,彼が追うのは娘のサラを殺した男だ。前作「Tom Clancy's Splinter Cell: Double Agent」では,確か自動車事故で亡くなったはずだったが,話にはどうやら裏があったようだ。NSAを去ったサムが,娘の仇を討つために単身戦うというシークエンスがプレイアブルで展示されていたのである。


 今回のサムは,以前のようなスマートさやユーモラスな部分は陰を潜め,ひたすら暴力的だ。事情を知っていると思われる男を公衆トイレで尋問するのだが,便器に頭を叩きつけ,壁に叩きつけ,鏡に叩きつける。
 男が語った内容は,モノクロのムービーシーンになるのだが,それがホログラフのようにサムの周囲に浮かび上がるという演出は,個性的でかなりクールだ。その結果,標的はかなり権力を持った人物で,大勢のボディガードに囲まれて,宮殿のような家に住んでいることが分かる。
 ここでも,サムの冷酷さは際だっている。以前のように背後に回って羽交い締め,などとまだるっこしいことはせず,植え込みの背後からボディガードを直接撃つのだ。銃で狙った標的の頭上には赤いマークが付き,これはサムのスキルなら容易に撃ち倒せる距離と大きさであることを示している。マークが白い場合,もっと接近しなければ失敗する可能性が高いわけだ。
 潜入した室内は真っ暗だが,トレードマークの三つ目の暗視鏡を含めてハイテクガジェットが使えないため,プレイヤーからも見えにくくなる。ただ,敵の動きを止める爆弾はどこで買ったんだか知らないけど持っており,それで痺れているボディガードを,相手の持っていた拳銃で至近距離から撃ち倒す。パイプをつたい,闇を駆け抜け,銃を撃ちまくるといったシーンが続き,従来作に比べて展開は非常にスピーディだ。スニークよりはアクションで問題を解決するという方向性になった印象が強い。
 だが,内耳の無線でワシントン本部のランバート大佐に向かって軽口を叩きつつ,国家の難事を鮮やかに解決するサム・フィッシャーもいいが,本作のようにごく個人的な動機で寡黙に戦う姿もなかなか魅力的だ。

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 前作のセールスおよび評価が予想を下回ったことから,大きな路線変更を打ち出したUbisoftだったが,どうやらそれにも苦しんだらしく,結局2年以上の時間がかかってしまった。新たに登場したサムは,従来作の雰囲気を残しつつ,よりアクションを重視したデザインになっており,これがファンにどう受け止められるかは未知数だが,個人的にはプレイしたいと思う。発売は,2009年の秋で,対応機種はPCおよびXbox 360。
 ちなみに手元の資料には,“Xbox 360 exclusive”みたいなことが書かれているが,これは「コンシューマ機では」ということなので,PCゲーマーもちょっと微妙に喜ぼう。

 というわけで,ターゲットの男をついに捕らえたサム。銃口を相手の頭に突きつけた,まさにそのとき,天井を突き破ってNSAの特殊部隊員が次々とロープ降下してきた……。というあたりでプレイは終了になる。今回見られたのはまだほんの一部という感じであり,今後も追加情報が公開されていくだろう。個人的には,地上支援班のアンナ・グリムスドッティア(通称グリム)女史の去就が気になって仕方ないが,まずは彼の復活を喜びたい。最前線にようこそ,サム。

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