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Windows 7搭載型やAndroid搭載型が揃ったASUSのタブレット端末に実際に触ってみた
Eee Slate EP121
Eee Slate EP121とオプションのBluetoothキーボード |
一方の本体側面に2つのUSBポートとMini HDMI,メモリカードリーダー,2-in-1のサウンド入出力端子を集中させている |
オプションのBluetoothキーボードは,エルゴノミクス配列のキーボードで,バッテリーには単三電池を採用する。本体にはUSB端子やHDMI端子を備え,拡張性も確保されている。本体前面(液晶面)には2MピクセルのWebカメラを備えるほか,同製品のみBluetooth 3.0に対応する。
その一方で,大画面タブレットPCということで,SIMカードスロットやGPSなどは搭載しておらず,同社がタブレット型のフル機能PCとして,ほかのタブレット端末とは別シリーズにしたこともうかがえる構成になっている。気になるバッテリー駆動時間だが,製品版に最も近いサンプルながら,説明員からは,「利用形態によってバッテリー駆動時間が大きく異なる」として,具体的な“値”を聞くことはできなかった。
本体重量は1.16kgと,同サイズのサブノートPC並みだが,本体の大きさも手伝ってか,実際に持った感じは,さほど重くは感じなかった。
もう一方の側面には,電源スイッチと画面の自動回転をロックさせるボタン,ソフトウェアキーボードの呼び出しボタンを装備 |
Eee Slate EP121のデバイスマネージャ画面。CPUに1.3GHz動作のデュアルコア/4スレッドCPUであるCore i5 470UMを搭載していることが確認できる |
WACOM製デジタイザペンも本体に格納できる |
デジタイザを使って,より正確なドローイングなどを楽しむことも可能 |
Eee Pad Transformer
このキーボードユニットには,バッテリーとスピーカーも搭載され,ノートPC形態では最大16時間のバッテリー駆動を実現。逆にタブレット形態におけるバッテリー駆動時間は最大8時間になるという。
通信・ネットワーク機能としては,IEEE 802.11b/g/nの無線LANとBluetooth 2.1を標準サポートし,3Gネットワーク対応モデルがオプションとして用意される。本体にはGPSが内蔵されるほか,Gセンサー,コンパス,照度センサー,ジャイロコンパスなどのセンサーも装備。高機能ケータイ並に,さまざまな用途に活用できそうだ。
このEee Pad Transformerのストレージ機能としては,本体にオンボードで搭載されるeMMCフラッシュメモリに加え,同社が提供するクラウドサービス「ASUS WebStorage」を1年間,容量無制限で利用できるようにする意向も表明された。
同製品の重量はWi-Fiモデルで680g,3Gモデルで695gだが,キーボードの重さについては公開されていない。
タブレットとキーボードは専用のドッキングポートで接続され,ノートPC形態で使い続ける場合も想定して,タブレット部とキーボード部をしっかりと固定できるようなロック機構も備えている。ただし,接続に専用インタフェースを使ううえ,キーボード側に内蔵されるバッテリーからの給電も行うため,タブレットを縦位置にしてキーボードと繋ぐことはできない。給電機能をあきらめれば,両デバイスをケーブルで接続することもできるようだが,製品化にあたって,どのようなパッケージ構成にするかは,今回のフィードバックなども踏まえて検討するとのことだった。
Eee Pad Slider
スライド式キーボードを搭載する「Eee Pad Slider」の基本仕様は,前述のEee Pad Transformerと同じで,拡張デバイスを接続できるドッキングポートも搭載する。メインメモリは,Eee Pad Transformerと同じく,低電圧版のDDR2を採用するが,その容量は512MBまたは1GBとされ,ストレージとなるeMMCの容量も少なめだ。これは,Eee Pad Sliderが,同 Transformerの下位モデル的な位置づけになるためと思われる。
Eee Pad Sliderの試作機 |
Eee Pad Sliderのタブレット形態 |
キーボードのスライド機構を支えるヒンジ部,かなりがっしりとした作り |
キーボードユニットの裏側に5Mピクセルのカメラを装備 |
Eee Pad MeMO
本製品でも,携帯電話網での通信機能がサポートされ,クアッドバンドのGSMとHSPA+(I, II, V, VIII)を利用可能。また,GPSに加え,Gセンサーや照度センサー,ジャイロコンパスなどの各種センサー類も標準装備する。
同製品の重さは,わずか389.16g。バッテリーは4400mAhながら,最大で8時間の駆動が可能。本体デザインのアクセントにもなっている銀色の円柱部にはスタイラスペンが格納されており,片手でEee Pad MeMOを持ちながら,手書きメモを取れるようになっている。
また,オプションとして同機を携帯電話としても利用できるようにする「MeMIC media phone extender」も用意される。
microSDスロットとSIMカードスロットを側面に装備 |
背面の5Mピクセルデジタルカメラ。小型のストロボも確認できる |
本体上部にmicroHDMIポートを装備 |
格納式のスタイラスペン |
ASUSは,これらのタブレット製品を積極的に展開することで,急速に立ち上がりつつある携帯端末市場でも優位に立とうとしている。そのためには,同社が培ってきたPCでの経験を活かし,まずは,同市場に高性能な製品を投入することで,差別化を図りたい考えだ。
しかし,既報のとおり,同社タブレット製品の目玉ともなるNVIDIA Tegra 2搭載製品では,同CPUを搭載したスーパーケータイもライバルとなりそうな状況となっている。このため,同社ではEee Pad TransformerやEee Pad Sliderの製品化までの間,ハードウェア,ソフトウェア両面でのブラッシュアップを図る意向だという。
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