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GeForce GTX 200
  • NVIDIA
  • 発表日:2008/06/16
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1枚にGTX 275と“PhysX専用”GTS 250を搭載。EVGA製デュアルGPUカード「CO-OP PhysX」を試す
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印刷2010/01/19 10:30

レビュー

GPU PhysX専用のGTS 250も搭載したGTX 275カードを試す

EVGA Geforce GTX 275 CO-OP PhysX Edition


Geforce GTX 275 CO-OP PhysX Edition
メーカー:EVGA
問い合わせ先:シネックス(販売代理店) info@synnex.co.jp
価格:未定
GeForce GTX 200
 グラフィックス処理用の「GeForce GTX 275」(以下,GTX 275)と,GPUによるPhysXアクセラレーション(以下,GPU PhysX)専用の「GeForce GTS 250」(以下,GTS 250)を搭載するという米EVGA製グラフィックスカード,「Geforce GTX 275 CO-OP PhysX Edition」(以下,GTX 275 CO-OP)。プライマリGPUでグラフィックス,セカンダリGPUでGPU PhysXをそれぞれ担当させることに,NVIDIAは「SLI PhysX」という名を与えているが,本製品は,そんなSLI PhysXを1枚のグラフィックスカードで実現するために用意された,世界初の製品だ。

 GPU PhysX対応タイトルの数を考えるに,相当ニッチな市場に向けた製品であるのは明らかだが,実際のところ,その挙動,そして使い勝手はどんな案配なのか。今回は,販売代理店であるシネックスから国内販売が予定されているという実機をエヌビディアジャパンの協力により入手できたので,使ってみた結果をレポートしたい。


動作クロックがリファレンスよりやや低いGTX 275と

メモリ容量の少ないGTS 250を1枚のPCBに


リファレンスデザインを採用した「GeForce GTX 275」カード(写真奥)と比べると,若干長い
GeForce GTX 200
 GTX 275 CO-OPの外観は,シングルPCB版の「GeForce GTX 295」(以下,GTX 295)リファレンスデザインとよく似ている。2スロット仕様で,PCケースの内外に排気する仕様のクーラーを搭載する点や,実測267mm(※突起部除く)というカード長,そして8+6ピン仕様というPCI Express外部給電仕様も同じだ。基本的には,シングルPCB版GTX 295のカードデザインを踏襲したと言ってよさそうである。

GeForce GTX 200 GeForce GTX 200
GTX 275 CO-OPを別の角度から
GeForce GTX 200 GeForce GTX 200
2009年7月6日のレビュー記事より,リファレンスデザインを採用したGalaxy Microsystems製のシングルPCB版GTX 295カード「GF PGTX295/1792D3 DVI2」。ご覧のとおり,GTX 275 CO-OPとよく似ている

 GPUクーラーを外してみると,外部給電コネクタ側にGTX 275,NVIDIA SLI(以下,SLI)ブリッジコネクタ側にGTS 250を搭載するのが分かる。
 PCI Express 2.0対応のブリッジチップ「nForce 200」の先に両GPUが接続される仕様なのはGTX 295と同じだが,HDCPなどインタフェース周りを制御する外部チップである「NVIO2」を必要とするのはGTX 275だけ――GTS 250では内蔵されている――ため,GTX 295と比べると,NVIO2の1チップ分,基板デザインには余裕が生まれているのを確認できよう。
 また,GTS 250側と組み合わせられるメモリチップが6枚となった関係で,メモリ周りに若干のスペースが生まれていたりもする。

GeForce GTX 200 GeForce GTX 200 GeForce GTX 200
GPUクーラーを取り外すと,GTX 275,GTS 250の両GPUと,nForce 200,NVIO2および電源部などが姿を見せる。GTX 275と組み合わせられるメモリチップは,カードの両面に7枚ずつ,計14枚となっており,そのため,GTX 275側のカード背面にだけ,GTX 295と同じデザインのヒートスプレッダが取り付けられていた
GeForce GTX 200 GeForce GTX 200 GeForce GTX 200
左から順に,「G200-105-B3」という刻印が入ったGTX 275 GPUと,14枚で容量896MBとなるHynix Semiconductor製GDDR3メモリチップ「H5RS5223CFR-N2C」(512Mbit,最大データレート2400Mbps),A2リビジョンと思われるNVIO2
GeForce GTX 200 GeForce GTX 200 GeForce GTX 200
こちらは左から,「G92-421-B1」刻印入りのGTS 250 GPU,GTX 275に組み合わされるのと同じ型番だが,6枚なので容量は384MBとなるGDDR3メモリチップ,A3リビジョンと思われるForce 200ブリッジチップ

 メモリチップが6枚? と不審に思ったかもしれないが,実際,EVGAの製品情報ページでも,搭載するGTS 250のメモリインタフェースは192bit仕様となっている。GPU PhysX専用なら,256bit仕様のフルスペックは必要ないという判断が働いたのではなかろうか。
 ちなみにGTX 275 CO-OPが搭載する両GPUおよび組み合わされるメモリチップの動作クロックは以下のとおり。GTX 275のシェーダクロックだけ,リファレンスから1割弱引き下げられていたので,[ ]書きでリファレンスクロックを付記している。

《GTX 275 CO-OP:GTX 275 GPU》
  • コア:633MHz
  • シェーダ:1296MHz[1404MHz]
  • メモリ:2268MHz相当(実クロック1134MHz)
《GTX 275 CO-OP:GTS 250 GPU》
  • コア:738MHz
  • シェーダ:1836MHz
  • メモリ:2200MHz相当(実クロック1100MHz)

「GPU-Z」(Version 0.3.8)実行結果。GTX 275のシェーダクロックだけ,リファレンスよりやや低い(※いずれも,サムネイルをクリックすると,別ウインドウで全体を表示します)
GeForce GTX 200 GeForce GTX 200


NVIDIAコントロールパネルで動作を制御

GTX 275シングルカードとのSLI構成も可能


グラフィックスドライバをインストールすると,GTX 275とGTS 250の2基がデバイスマネージャへ登録されるが,GTS 250をプライマリで利用することはできない。念のため,GTS 250シングルカードとのSLI構成も試してみたが,この状態ではSLIの項目メニューすら表示されなかった(※サムネイルをクリックすると,別ウインドウで全体を表示します)
GeForce GTX 200
 GeForce Driverをインストールして,GTX 275 CO-OPのセットアップが完了すると,(当たり前だが)GTX 275とGTS 250,2基のGPUが認識される。この状態で,NVIDIAコントロールパネルに用意された「SLIとPhysXの設定」メニュー内,「PhysX GPUアクセラレーションの設定」から,「有効になっているGPU」のラジオボタンを選択し,さらにプルダウンメニューからGPU名を選択すると,選択したほうのGPUでGPU PhysXが有効になる。
 つまり,「GTS 250 GPUを一切使わず,GTX 275 GPUにGPU PhysXも行わせる」ということも,一応はできるというわけだ。その意義については後ほど検証したいと思う。

 なお,グラフィックスカードとしては,あくまでも「GTX 275 GPU搭載製品」なので,無理矢理GTS 250にグラフィックス処理をさせたりすることはできない。デバイスマネージャからGTX 275を無効化すると,表示がGTS 250に切り替わったりはせず,なにも映らなくなるので,この点はご注意を。

※サムネイルをクリックすると別ウインドウで全体を表示します
GeForce GTX 200
 また,SLIブリッジコネクタがあることからも想像できるとおり,GTX 275 CO-OPではSLIもサポートする。GTX 275 GPUを搭載した一般的なシングルGPU仕様のグラフィックスカードと組み合わせれば,「GTX 275シングルカード+GTX 275 CO-OP上のGTX 275 GPU」という構成で2-way SLIを実現でき,さらに,そこへGTX 275 CO-OP上のGTS 250 GPUでGPU PhysXを行わせることもできる。

 以上を踏まえ,今回は,以下の組み合わせでテストを行うことにした。太字にした部分は,以後,本稿でそう呼ぶという宣言になる。いろいろ紛らわしいが,ざっくり「:」(コロン)の前が「GPUの組み合わせ」を示し,後ろが「どこでGPU PhysXを行うかの指定」を行うものだと理解してもらえれば幸いだ。

  1. GTX 275シングル: None
    GTX 275シングルカード。「SLIとPhysXの設定」からGPU PhysX無効
  2. GTX 275 CO-OP: None
    GTX 275 CO-OPのGTX 275 GPUを利用。「SLIとPhysXの設定」からGPU PhysX無効
  3. GTX 275+GTX 275 CO-OP: 250
    ブリッジケーブルでGTX 275シングルカードとGTX 275 CO-OPをつなぎ,「SLIとPhysXの設定」からSLIを有効化。また,同じく「SLIとPhysXの設定」からGTX 275 CO-OP上のGTS 250 GPUでGPU PhysX有効
  4. GTX 275+GTS 250: 250
    GTS 275シングルカードとGTS 250シングルカードの組み合わせ。「SLIとPhysXの設定」からGTS 250シングルカード側でGPU PhysX有効
  5. GTX 275+GTX 275 CO-OP: SLI
    ブリッジケーブルでGTX 275シングルカードとGTX 275 CO-OPをつなぎ,「SLIとPhysXの設定」からSLIを有効化。同じく「SLIとPhysXの設定」からGTX 275 CO-OP上のGTS 275 GPUでGPU PhysX有効。GTS 275 CO-OP上のGTS 250 GPUは利用しない
  6. GTX 275 CO-OP: 250
    GTX 275 CO-OPで想定される標準的な動作。「SLIとPhysXの設定」からGTS 250 GPU側でGPU PhysX有効(※グラフィックス描画はGTX 275 GPUが担当)
  7. GTX 275シングル: 275
    GTX 275シングルカードでGPU PhysXを利用するときの標準的な構成。「SLIとPhysXの設定」からGPU PhysX有効
  8. GTX 275 CO-OP: 275
    GTX 275 CO-OP。「SLIとPhysXの設定」からGTS 275 GPU側でGPU PhysX有効。GTS 275 CO-OP上のGTS 250 GPUは利用しない

 GTX 275シングルカード: NoneとGX 275 CO-OP: Noneでは,PhysXアクセラレーションを無効化することで,「GTX 275 GPU搭載グラフィックスカード」として,基本的な3D性能の違いを見る。
 GTX 275 CO-OP: 250は,GTX 275 CO-OPというグラフィックスカードの最も正統な使い方になるが,ここではGTX 275+GTS 250: 250,あるいはGTX 275+GTX 275 CO-OP: SLI,GTX 275シングル: 275と,パフォーマンスを比較することになる。GTX 275+GTX 275 CO-OP: 250は,2-way SLIにGPU PhysXを組み合わせたリッチな構成,GTX 275 CO-OP: 275は,GTX 275 CO-OPカードでGTS 250にグラフィックス処理を任せたときの結果をそれぞれ見るものだ。

 テスト環境はのとおり。比較対象には,4Gamerで独自に,リファレンスクロックで動作するGTX 275およびGTS 250搭載カードを用意している。
 CPU側の「Intel Turbo Boost Technology」は無効化する一方,「Intel Hyper-Threading Technology」は有効化したので,この点はあらかじめお断りしておきたい。


 GPU PhysXの検証ということで,アプリケーションには,「Batman: Arkham Asylum」(以下,Batman)と,「3DMark Vantage」(Build 1.0.1)を用意。Batmanのテストに当たっては,同タイトルにおけるGPU PhysXの有効性を見るべく,2009年11月21日に掲載したテストレポートと,シーンを揃えることにした。具体的には下記のとおりだ。

  1. 「BENCHMARK」:ゲームに標準で用意されているベンチマークモード
  2. 「WAYNE MANOR」:実際のゲームプレイ,その1。風が吹き,それによってオブジェクトが動いたり,舞い上がったりするシーン
  3. 「BOILER ROOM」:実際のゲームプレイ,その2。Jokerによって改造され,屈強な肉体を持つ「Bane」と戦うシーン

左はWAYNE MANOR,右はBOILER ROOM。Batmanにはリプレイモードが用意されていないため,ベンチ−マークテストでは,なるべく似たような動きになるよう留意しつつ,テストごとに毎回プレイし直している
(C)2009 Eidos Interactive Ltd. Developed by Rocksteady Studios Ltd. Published by Eidos Interactive Ltd. Rocksteady and the Rocksteady logo are trademarks of Rocksteady Studios Ltd. Eidos and the Eidos logo are trademarks of Eidos Interactive Ltd. All other trademarks and copyrights are the property of their respective owners. BATMAN and all characters, their distinctive likenesses, and related elements are trademarks of DC Comics(C)2009. All Rights Reserved (C)Warner Bros. Entertainment Inc.
GeForce GTX 200 GeForce GTX 200

 Batmanでは,PhysX効果の度合いを「NORMAL」「HIGH」の2種類から選択できるが,今回は,より適用される規模の大きな「HIGH」を選択。解像度は1920×1200ドットで統一し,4Gamerのベンチマークレギュレーションで規定する「標準設定」と「高負荷設定」の2パターンでテストを行う。
 先のテストレポートで対処方法を説明しているとおり,Batmanでは標準でフレームキャップが設定されている。今回は最低フレームレートを0,最高フレームレートを500へ変更しているので,この点もお断りしておきたい。

「Batman:Arkham Asylum」に見るPhysX(前編)〜プレイムービーとスクリーンショットで“PhysXの現在”を確認
「Batman:Arkham Asylum」に見るPhysX(後編)〜ベンチマークテストで理想的なPhysX環境を探る

 一方,3DMark Vantageでは,PhysX周りの設定を有効化しつつ,「Performance」「Extreme」の両プリセットでスコアの取得を試みる。


GTX 275+GTS 250: 250には敵わないが

まずまず妥当なスコアを示すGTX 275 CO-OP: 250


GTX 275+GTX 275 CO-OPでテスト中の様子
GeForce GTX 200
 テスト結果の考察に入ろう。まずはグラフ1,2のBENCHMARKを見てみると,GTX 275 CO-OP: 250は,GTX 275シングル: 275に対して,標準設定で46%,高負荷設定で33%高いスコアを示した。セカンダリのGTS 250 GPUを使ったGPU PhysXには,間違いなく効果があるわけだ。GTX 275+GTX 275 CO-OP: SLIと,同程度のスコアに落ち着いているのもなかなか興味深い。
 また,GTX 275+GTX 275 CO-OP: 250のスコアが,GTX 275シングル: 275の2倍以上という高いものになっている点も特筆すべきだろう。

 ただ,GTX 275+GTS 250: 250という,一般的なグラフィックスカード2枚を使ったSLI PhysXと比べると,GTX 275 CO-OP: 250が2割ほど置いて行かれているのも気になった。GTX 275 CO-OPグラフィックスカードに搭載されるGTX 275 GPUのシェーダクロックが低いとか,GTS 250 GPUのメモリインタフェースが狭められているとか,ブリッジチップを介した接続になっているとか,理由はさまざまに考えられるが,少なくとも,グラフィックスカード2枚を使ったSLI PhysXと同等のスコアを出せるわけではないということも,押さえておくべきではなかろうか。


 実際のゲームプレイから,敵キャラクターの登場しないWAYNE MANORのスコアをまとめたグラフ3,4でも,傾向は基本的に同じ。GTX 275+GTX 275 CO-OP: 250のスコアが突出する以外は,BENCHMARKを踏襲したものになっていると述べてよさそうである。


 そしてその傾向は,敵キャラクターが多数登場するBOILER ROOMでも変わらなかった(グラフ5,6)。
 なお,ここまであえて触れてこなかったが,GTS 250 GPUを無効化したGTX 275 CO-OP: 275は,案の定という結果に落ち着いている。


 念のため,GTX 275シングル: NoneとGTX 275+GTX 275 CO-OP: 250,GTX 275+GTS 250: 250,GTX 275 CO-OP: 250の4者で,BENCHMARKとWAYNE MANORではテスト開始後90秒,BOILER ROOMでは120秒ほどのフレームレート推移を見たのがグラフ7〜9だ。極端に上がったり下がったりすることはなく,GTX 275 CO-OPにおけるSLI PhysXが正常に機能していることを確認できる。


 最後は3DMark Vantageだが,ここでは純粋に,SLI動作しているかどうかでスコアが二分する結果となった(グラフ10,11)。GPU PhysX無効時よりも有効時のほうがスコアが高いのは当然として,注目しておきたいのは,Batmanと異なり,GTX 275 CO-OP: 250より,GTX 275シングル:275のほうがスコアが高めに出ている点だ。もっとも,総合スコアにおけるGPU PhysX性能の占める割合が低いだけ,と言ってしまえばそれまでだが。



その価値を理解できる人向けといえる

GTX 275 CO-OP


製品ボックス
GeForce GTX 200
 GTX 275 CO-OPは,GTX 275シングルカードとGTS 250シングルカードによるSLI PhysXには及ばないものの,GTX 275のSLI環境でGPU PhysXを有効にした程度のPhysXアクセラレーション性能は期待できる。それを,(2スロット仕様で,しかもカード長が267mmあるとはいえ)1枚のカードで実現できるわけだから,小型のPCでGPU PhysX環境を整えたい人には意味がありそうだ。
 また,すでにGTX 275カードを持っている人なら,GTX 275 CO-OPを加えると,PCI Express x16スロットが2本しか用意されていないSLI対応マザーボードでSLI+SLI PhysXを実現できる。SLI対応のmicroATXシステムなどでは有用ではなかろうか。

 課題は一にも二にも,そんな対象者が果たして日本に何人いるのか,という点に尽きる。価値を理解できる人にとっては面白いカードなのだが,より多くの人に理解してもらうには,GPU PhysX対応タイトルの数があまりにも少なすぎるのだ。PhysX関連の記事を掲載すると決まって同じ結論になるのは申し訳ないが,GTX 275 CO-OPが輝きを放てるかどうかも,結局はGPU PhysX対応タイトルの拡充状況いかんによるだろう。
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