紹介記事
「FFXIV:漆黒のヴィランズ」のメディアツアーが欧米で開催。新ジョブ「ガンブレイカー」「踊り子」のプレイインプレッションをお届けしよう
「漆黒のヴィランズ」の新要素やバトルバランスについては,北米から配信された「プロデューサーレターLIVE」で発表されているが,メディアツアーで用意された試遊台では新システム「フェイス」を使ったダンジョン攻略も可能になっていた。
本稿では,会場の様子や新フィールドのスクリーンショットなどを紹介しつつ,気になる新ジョブ「ガンブレイカー」「踊り子」のインプレッションをお届けしよう。
バトルシステムの大きな変更が発表された「第51回FFXIVプロデューサーレターLIVE」をレポート
スクウェア・エニックスは本日(5月24日),MMORPG「ファイナルファンタジーXIV」の最新情報を公開する公式生放送「第51回ファイナルファンタジーXIV プロデューサーレターLIVE」を北米から配信した。バトルシステムの変更点や新たなジョブアクションが公開された,注目の内容をスライドを交えて紹介しよう。
なお,前述の「フェイス」や既存ジョブ(ロールアクション含む)の新仕様におけるインプレッション,FFXIVプロデューサー兼ディレクター吉田直樹氏へのインタビューも行っているので,それぞれの別記事で確認してほしい。
※このバージョンは最終調整前のものであり,リリース時には大きく変更される可能性があります。また,掲載したスクリーンショットの内容も最終調整前のものであり,リリース時には大きく変更される可能性があります
クリスタリウムはロンドンにあった!?
今回,イギリスにおける欧州メディアツアーは,ロンドン市内にある複合文化施設「バービカンセンター(Barbican Centre)」が会場となっていた。この施設は,劇場や映画館,コンサートホール,アートギャラリー,レストラン,大学の学部棟などが入居しており,イベントは建物内にある「バービカン・コンサバトリー」という温室施設を使って行われた。
さて,実際に会場(というかイギリス)に向かう前に,この施設の情報を調べていて,どこかで見たことあるような……と思ったが,理由はすぐに思い当たった。この施設の一部が漆黒のヴィランズに登場する新しい街「クリスタリウム」の風景を彷彿とさせるものだったのだ。「紅蓮のリベレーター」のメディアツアーでも,ドマ風をイメージした建物を会場に使っていたが,今回も同様に,今回も同様に,似た場所を選んだ……ということだろう。
会場では,最初に吉田氏による「漆黒のヴィランズ」のプレゼンテーションが行われた。その内容は,先日のプロデューサーレターLIVEで公開された,新しい仕様やバトルバランスに関するもので,詳しくは「こちら」の記事を参照してほしい。
魔弾装填からの連続アタックが気持ちいい「ガンブレイカー」
「ガンブレイカー」のロールはタンクで,「ファイナルファンタジーVIII」でお馴染みの武器「ガンブレード」を使って戦うジョブだ。FFXIVに登場する帝国もガンブレードを使っているが,プレイヤーが使うものはそれとは異なる。もしかすると,原初世界(これまでの世界)と第一世界(漆黒で追加される新エリア)で,異なる進化を辿った武器なのかもしれない。
ガンブレイカーのアビリティ「ロイヤルガード」を発動させると,すべての攻撃に敵視上昇効果が付く。火力などにペナルティは一切発生しないので,MT/STのスイッチが必要な状況でなければ,普段からオンにしておいて問題ないだろう。
戦闘での基本的なウェポンスキルの流れは,単体に対しては「キーンエッジ」→「ブルータルシェル」→「ソリッドバレル」,複数に対しては「デーモンスライス」→「デーモンスローター」という形になるだろう。ただ,どちらもそこで終わりではなく,「ソリッドバレル」や「デーモンスローター」のコンボボーナスで付与される「ソイル」が,ガンブレイカーのキモとなっているのだ。
ソイルというのは,ガンブレードに込める魔弾のことで,Lv30の時点では最大2個まで付与可能だ。このソイルが付与されると,ウェポンスキルの「バーストストライク」と「ビートファング」が発動できる。さらに「ビートファング」からは,「ビートファング」→「サベッジクロウ」→「ウィケッドタロン」という流れのコンボに派生するが,注目はそれぞれのウェポンスキルを発動させるとアビリティ「コンティニュエーション」が,それに対応した攻撃アビリティに置き換わることだ。要は,下記のような並びになると思えばいい。
「ビートファング」→(ジャギュラーリップ)→「サベッジクロウ」→(アブドメンテアー)→「ウィケッドタロン」→(アイガウジ)
※( )はアビリティスキル
ウェポンスキルのコンボをつなげながら,その合間に追加攻撃を挟んでいくというイメージだ。これをテンポよくつなげていけば,GCD(Global Cool Down:ウェポンスキルや魔法キャスト共通のリキャストタイム)を無駄にすることなく全攻撃を敵に叩き込める。
なお,これらのアビリティはあくまで「コンティニュエーション」の“置き換わり”なので,例えばアビリティ「ジャギュラーリップ」を使う前に「サベッジクロウ」を発動させると,「ジャギュラーリップ」がアビリティ「アブドメンテアー」になり,1回分の追加攻撃をスルーしてしまうことになる点には注意しよう。
「ビートファング」→「サベッジクロウ」→(アブドメンテアー)→「ウィケッドタロン」→(アイガウジ)
※「ジャギュラーリップ」は,「サベッジクロウ」を発動させた時点で「アブドメンテアー」になるので,このルートでは使えない
なお,「ビートファング」のリキャストタイムはやや長めなので,これが回復するまでは「バーストストライク」につなげることになるだろう。
一方,範囲攻撃の「デーモンスローター」からは,同じく範囲攻撃でソイルを消費する「フェイテッドサークル」が使用できる。ここから派生するコンボはないが,パッチ5.0でTP消費がなくなりウェポンスキルは使い放題なので,思う存分に敵のヘイトを自身に引き付けられる。
防御面を見ると,各ダメージ軽減バフはもちろんだが,「ブルータルシェル」でHPを回復しつつバリアを張ることができ,「オーロラ」によるHPの継続回復も持っているので,単にタンクロールだからという部分以外でも,十分な硬さを持っている印象だ。
ほかのプレイヤーに対しても「ハート・オブ・ライト」や「ハート・オブ・ストーン」といった防御バフで守ることができ,「オーロラ」は自分以外にも使用可能なので,サポート面でも申し分ない。これらを使うシチュエーションとしては,味方のMTを対象としてのサポートが多くなりそうだ。
ところで,いずれのタンクも備えている,いざというときに生き残るためのアクションは,ガンブレイカーももちろん所持している。それが「ボーライド」だ。一部を除く自分へのダメージを無効化すると同時に,HPが1になるという効果を持つ。ヒーラーとしては視覚的に反応しやすそうだが……どんな状況からでもHPが1になってしまうので誤使用は避けたいところだ。
■ガンブレイカー・アクション一覧
変則的な“踊り”でプレイヤーをも翻弄する「踊り子」
「踊り子」のロールは遠隔物理DPSで,円月輪などの投擲武器を使った攻撃を行うと同時に,踊りによる味方へのバフ,サポートが特徴のジョブだ。
基本的なスキル回しは,単体に対しては「カスケード」→「ファウンテン」,複数であれば「ウィンドミル」→「ブレードシャワー」となるだろう。簡単そうに思えるのだが,この4つのウェポンスキルはそれぞれ50%の確率でProc(一定条件で付与される追加効果)が発生し,そこから先も確率による追加攻撃が存在するのだ。
具体的には,Procによって使用可能となるウェポンスキルをヒットさせると,50%の確率で「幻扇」というシンボルが付与される。この幻扇を消費して「扇の舞い」というアビリティが使用可能になるのだが,これには【序】【破】【急】の3種類が存在し,単体攻撃の【序】,もしくは範囲攻撃の【破】をヒットさせると,またも50%の確率で範囲攻撃の【急】が発動可能になるという特徴を持っている。
幻扇は4つまでスタックでき,時間が経過しても消滅するといったことはない。基本的にはどんどん使っていけばいいのだが,ボスの直前で残しておくという選択もありそうだ。
ともあれ,どの攻撃が発動可能なのか,どのタイミングでアビリティを挟むのかといった状況を把握できるようになるまで,多少の慣れが必要になるだろう。今回の試遊ではホットバーの状況を見すぎて,範囲攻撃を被弾することが多かったのだが,Procが切れるまでの猶予はいずれも15秒と長めなので,そこまで慌てる必要はないはずだ。
さて,運次第で攻撃の選択肢がいろいろと多くなる踊り子だが,このジョブの大きな特徴と言えば,アビリティ「スタンダードステップ」「テクニカルステップ」から始まるダンスモードが挙げられる。文字通り,“踊り”を使ったアクションだ。
アビリティを使用してダンスモードに入ると,4つのウェポンスキルが「ステップアクション」に変化し,効果が切れるまで(最大15秒)はステップアクションと移動スキル「アン・アヴァン」,そしてそれぞれの「フィニッシュ」アビリティ以外が使えなくなる。この15秒間でプレイヤーは,ランダムで指定されるステップアクション(キーは重複はしないようだ)を数回押して,最後にフィニッシュでダンスを完了させなければならない……というわけだ。
ダンスが無事に完了すると,与ダメージアップ効果と後述する「エスプリ」効果の付与,そして自分中心の範囲攻撃が発動。このうち与ダメージアップ効果量と範囲攻撃のダメージ量はステップの成功回数によって変化する。なお,それぞれで求められる最大の成功回数は,スタンダードであれば2回,テクニカルであれば4回になる。この入力の感触は忍者の「印」に近いと言えば伝わるだろうか。
また,与ダメージアップ効果とエスプリ効果は,スタンダートでは「クローズドポジション」(これも後述する)の対象者に60秒間,テクニカルでは自分を中心とした15m範囲の仲間全体に15秒間だけ付与される。対象範囲と効果時間に違いがある点に注意しよう。
なお,ダンスモードのステップは失敗してもペナルティはない――とはいえ,攻撃再開のタイミングは遅れるし,少ない回数でダンスを終わらせると効果量が減少する――ので,敵の範囲攻撃に注意しながら,15秒以内にしっかりとステップを踏みたいところ。一時的に攻撃できなくなるが,その分,範囲攻撃の威力が高く設定されているようなので,惜しみなく使っていきたい。
※ダンスモードは非戦闘状態でも開始できるので,戦闘に入る前にステップを完成(フィニッシュ手前まで)させておくのもアリだろう。その場合は,ヘイトを取らないようにタイミングには注意が必要だ
踊り子は,もう1つ変わった特徴を持っている。それが上にも書いた,自分と,もう1人を対象として,特定のアビリティ効果を共有できる「クローズドポジション」だ。自身と対象のキャラクターが,ペアでダンスをしているようなイメージだろう。
この状態になると自身がキャンセルしない限り,「スタンダードフィニッシュ」の与ダメージアップとエスプリ効果,「攻めのタンゴ」「癒やしのワルツ」の効果と発動が共有されるというもの。とくに癒やしのワルツは自身と対象の味方をそれぞれ中心として,範囲内のパーティメンバーのHPを回復できる。それこそ2人が重なっていれば,約2倍の回復量が得られるわけだ。なお,踊り子同士でクローズドポジションを掛け合い,同時に癒やしのワルツを発動した場合,しっかりと4回分の回復効果が得られた。
最後は「エスプリ」について説明しよう。「エスプリ」は溜まったゲージを50消費して「剣の舞い」という強力な範囲攻撃を繰り出すためのシステムとなる。そして,このエスプリゲージが溜まるのは,自身とエスプリ効果が付与されたパーティメンバーが,ウェポンスキルか魔法を命中させたときだ。
ここで思い出してほしいのが,テクニカルフィニッシュは15秒間とはいえ,周囲のパーティメンバーに対してエスプリ効果を付与できるということ。つまり,多くの人数をダンスに巻き込んで,一気にエスプリゲージを上昇させ,剣の舞いを使ったバーストを狙えるのではないだろうか。
エスプリゲージを上昇させる方法はもう1つある。それはアビリティの「インプロビゼーション」を使うことだ。ただし,蓄積量は範囲内(半径6m以内)にいるパーティメンバーの人数に応じたものとなる。また,範囲内のパーティメンバーが受ける回復効果も上昇するので,敵の履行技などの大ダメージに備えつつ,エスプリを溜めておくという場面が一番の使いどころになりそうだ。ただ,移動するとアビリティは解除されてしまうため,通常のインスタンスダンジョンでは使いにくいかもしれない。
■踊り子・アクション一覧
というわけで,新ジョブのインプレッションを紹介したが,正直なところ今回の試遊では,まだまだ遊び足りない――検証不足といったところだ。
それでも,あえて新ジョブについて総括すると,ガンブレイカーのタンク性能という部分は申し分なく,攻撃面でも魔弾を装填してからの流れるようなアクション操作が楽しくて,爽快なジョブだと感じた。
一方の踊り子は,次々と発動するProcや幻扇に翻弄されつつ,ダンスでパーティを強化し,バーストを叩き込むタイミングを図って……といった感じで,プレイヤーのアドリブ次第で,かなりの工夫ができるジョブになりそうだ。テーマがダンスであるだけに,一定のパターンでは収まらない,プレイヤーに退屈させない操作感が楽しめることにも期待したい。
いずれにせよ,最高レベル帯でのパーティプレイを重ねないと答えがでないところもあるが,どちらも実装が楽しみなジョブと言えるだろう。
■スクリーンショット
●クリスタリウム
●クリスタルレイク
●イル・メグ
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