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「Hearthstone」のe-Sports展開に携わるMatt Wyble氏と,プロシーンで活躍する女性プレイヤーEloise選手にインタビュー
その会期中に,Blizzard Entertainmentでe-Sports施策に関するマネージメントをしているMatt Wyble氏と,e-Sportsシーンで活躍するHearhstoneの女性プレイヤーEloise選手にインタビューをする機会を得たので,その模様をお届けしよう。なお,Wyble氏へのインタビューは合同,Eloise選手へのインタビューは単独で行われたものになる。
Blizzard Entertainment Matt Wyble氏
――WybleさんはHearthstone以外に関わったタイトルはありますか。
Matt Wyble(以下,Wyble)氏:
はい。Warcraftシリーズやオーバーウォッチでは,ゲーム内システムのデザインなどもしていました。
――Hearthstoneは普段どれくらいプレイされますか。
Wyble氏:
たくさんです(笑)。プライベートで使うメインアカウントでは,1万5000回ほど勝利してます。ちなみに,お気に入りのデッキはエレメンタル翡翠シャーマンです。
――春季世界選手権の舞台を上海に選んだ理由を教えてください。
Wyble氏:
世界選手権は,ツアーというテーマに沿っていろいろな国や地域で開催しています。今回上海を選んだのも,そのテーマの一環ですが,中国のHearthstoneプレイヤーが持つ熱意に応えたいという理由もあります。
――中国でHeartstoneがここまで盛り上がっている理由について,どう分析していますか。
Wyble氏:
世界選手権のような大きな舞台に自分の国のプレイヤーが出場すれば,それをみんなで応援するという環境ができているからだと思います。これは日本でも同じだと感じています。
――世界選手権の会場では,対戦を見る以外にも来場者が楽しめる仕掛けが毎回用意されていますよね。今回の上海会場ではどこにこだわりましたか。
Wyble氏:
エントランスから会場までをつなぐ廊下ですね。あそこに飾られている数々のポートレートからはHearthstoneの歴史を感じ取れますし,できるのであればもっと長くしたかったくらいです(笑)。
――世界選手権では事前に選手のデッキが公開されますが,選手にどういうメリットがあると考えてますか。
Wyble氏:
世界選手権はライブストリーミングがあり,出場選手もそれをチェックできます。そうなると,試合が行われる順序によって,対戦相手の内容を知っている選手と知らない選手が出てしまい,公平さに欠けてしまいます。そうならないために,選手のデッキは事前に公開しているのです。
また選手には,対戦相手のデッキ内容を覚えるのに時間をさくのではなく,カードゲームの本質である対応力や,自分のデッキの練度を磨くために時間を使ってほしいという思いもあります。
――選手に対するサポートで意識しているところはありますか。
Wyble氏:
試合前に選手のプロモーション映像が流れるように,Blizzardでは選手をヒーローとして立てるためにいろいろな施策を行っています。そうすることで,プロチームやほかのリーグにもアピールできるので,選手にとってもさまざまなメリットがあるはずです。
――デジタルカードゲームはほかにもたくさんありますが,そのなかでHearthstoneがユニークであり続けるために意識していることはありますか。
Wyble氏:
プレイヤーに楽しんでもらえることだけを考えて作っています。簡単に言いましたが,実際は難しいです(笑)。
――日本では5月にメジャーツアーが行われましたが,世界選手権を開催する予定はありますか。
Wyble氏:
日本では日本語版がリリースされる前からコミュニティが出来上がっていましたし,私自身,日本のコミュニティが育っていくところを見るのはとても楽しいです。世界選手権については,今のところ検討中 としかいえませんが,可能性がないわけではありません。
――トップを目指している日本プレイヤーに対して何か激励をいただけますか。
Wyble氏:
いつか日本の世界チャンピオンが現れると信じています。そのためにも,プレイヤー同士で切磋琢磨して,より強いプレイヤーを生み出していくことが大切だと思っています。
――ありがとうございました。
TempoStormに所属する中国の女性プレイヤーEloise選手
4Gamer:
よろしくお願いします。さっそくですが,Hearthstoneを始めようと思ったきっかけについて教えてください。
Eloise選手:
私はもともと「World of Warcraft」をプレイしており,中国でも1番のギルドに所属していたシャドウプリーストでした。ただ,Hearthstoneがリリースされるタイミングで,所属していたギルドが解散してしまったので,一旦WoWを離れてHearthstoneを始めることにしました。
4Gamer:
ウンゴロ環境でもっとも注目しているデッキがあれば教えてください。
クエストメイジです。クエストローグがナーフされるので,そこの枠に入れるのではと思っています。
4Gamer:
クエストメイジは,魔法使いの弟子と鋳像とアントニダスを組み合わせた勝ち方がユニークですよね。魔力の巨人を2枚出すフィニッシュもありますが,この2つに違いはありますか。
Eloise選手:
アントニダスのほうはアグロに対して相性が悪いですが,コントロールに対しては巨人型より強いと考えています。逆に巨人型はアグロに強いです。今の競技シーンはアグロ寄りの環境なので,巨人型のクエストメイジのほうが人気が出るのではと思います。
4Gamer:
クエストメイジ自体が苦手とするデッキタイプはなんでしょう。
Eloise選手:
クエストメイジは使うのが非常に難しいデッキで,とくにあらゆるタイプのウォリアーデッキには不利だと思います。
4Gamer:
コントロールといえばプリーストはどうでしょうか。
Eloise選手:
プリーストも使うのがとても難しいデッキだと思いますが,しっかりと使いこなせれば競技シーンでも通用するはずです。アグロにも強いし,挑発ウォリアーやコントロールパラディンに対しても勝てるので,そういったデッキを相手にするときはかなり良い動きができるでしょう。
4Gamer:
Eloiseさんは日本のマンガやアニメが好きだとお聞きしましたが,好きな作品を教えてもらえますか。
Eloise選手:
「まどかマギカ」「コードギアス」「ONE PIECE」「NARUTO」「BLEACH」が大好きです。最近のお気に入りは「食戟のソーマ」です。
4Gamer:
ジャンプ系が多いですね。ちなみに,日本に来たことはありますか。
Eloise選手:
まだありません。すごく行きたいのですが……。もし日本で試合があれば参加したいですし,あちこち遊びに行きたいです。
4Gamer:
注目している日本人の選手はいますか。
Eloise選手:
koroneko選手です。彼には「Shadowverse」も教わっています。
4Gamer:
選手としての今後の目標を教えてください。
Eloise選手:
以前は中国での選手権で4位までいったので,次は世界選手権を目指したいです。
4Gamer:
ありがとうございました。
「Hearthstone」公式サイト
「Hearthstone」ダウンロードページ
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(C)2017 BLIZZARD ENTERTAINMENT, INC.
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