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TGS 2014の「ウルIV」エキシビションマッチ会場で,杉山P&綾野APに新エディション「OMEGA」について聞いてみた
本稿では,意地がぶつかり合い,激戦が繰り広げられたエキシビションマッチの模様をフォトレポートするとともに,会場を訪れていた本作のプロデューサー・杉山晃一氏とアシスタントプロデューサー・綾野智章氏へのミニインタビューを合わせてお届けしていく。発表されたばかりの本作の新エディション「OMEGA」についても聞いているので,本作のファンはぜひチェックして欲しい。
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「ウルトラストリートファイターIV」公式サイト
日米カリスマ格闘ゲーマー対決が実現したエキシビションマッチ
エキシビションマッチの対戦カードは,マゴ選手vs.Mike Ross選手,ウメハラ選手vs.Justin Wong選手,ときど選手vs.Jayce the Ace選手という組み合わせで,それぞれ5試合先取のルールで行われた。なお,本イベントは昨今の格闘ゲームイベントの例に漏れず,Twitch.tvでのストリーミング配信が行われた。YouTubeのMad Catzチャンネルにアーカイブがまとめられているので,詳しい試合内容が気になる人は合わせてチェックしてみよう。
「OMEGA」は日本主導のエディション――杉山P&綾野APミニインタビュー
4Gamer:
さっそくなのですが,先日発表された新エディション「OMEGA」について聞かせてください。カプコンブースでのステージイベントでは,「別ゲームと言えるほどのエディション」と説明されていましたが,どんなきっかけで制作が決まったのでしょうか。
ウルIVの企画段階では,キャラクター性能をもっと大きく刷新する案があったのですが,競技性を担保しなければならないこともあって,難しかったんですね。とはいえ,もう長く続いているシリーズなんで,皆もそろそろ新しい遊びがほしいのではないかと。
綾野智章氏(以下,綾野氏):
そこで,実装が決まっていたエディションセレクトを利用して,皆さんの「こういう動きができたら面白いよね」を実現することにしました。ストリートファイターの面白さの原点でもある「キャラクターを動かす楽しみ」,これを延ばしていこう,というのがOMEGAのコンセプトになっています。
4Gamer:
公開されたPVやスクリーンショットを見ると,「ストリートファイターEX」「ストリートファイターZERO」,さらには「Street Fighter: The Movie」まで,過去作のさまざまなエッセンスが取り入れられているように感じました。発表後のプレイヤーの反応はいかがですか?
杉山氏:
おかげさまで,ポジティブな反応が多いようです。
綾野氏:
ステージイベントでは,ウメハラさんが「こんなリュウを待っていた。欲しいものが全部ある」と言ってくれて,すごく嬉しかったです。
4Gamer:
中には,いわゆる「ストII レインボー」が思い浮かんだ人もいたようです。
※「ストリートファイターII'」の稼働当時に出回った改造基板のこと(もちろん違法)。画面内に何発でも飛び道具が出せたり,飛び道具の軌道がジグザグだったり,プレイ中にキャラクター変更ができるなど,バランス無視のかなりはちゃめちゃな内容となっていた。タイトルロゴがなぜか虹色だったため,こう呼ばれる。
綾野氏:
どう捉えていただいても,そこはもう皆さんの自由です。ただ,僕の口から言えることは「あくまでオリジナルです」ということだけで(笑)。
(一同笑)
反響という意味では,Twitterのリアルタイム検索でランキングが出るじゃないですか。ウルIVを発表したときも,ディカープリを発表したときも,その1位は取れなかったんですけど,今回ついに1位が取れました。それもあって,大きな手応えを感じていますね。
4Gamer:
ウルトラストリートファイターの調整は,日米共同で行われたとのことでしたよね。OMEGAモードも同じなのでしょうか。
杉山氏:
OMEGAに関しては完全に日本主導のモードになります。実際の作業も,全部日本でやっていますよ。
4Gamer:
「俺達だったらこうする!」みたいな? それは熱いですね。ところで,OMEGAはもちろんオンライン対戦にも対応しているんですよね?
綾野氏:
エディションセレクトのオンライン対応が実装されれば,オンライン対戦もできるようになります。前回のインタビューで超・前向きに検討中と言ったとおり,前向きに対応を進めているところです。今回公開したスクリーンショットを見てもらえば分かると思うのですが,キャラクターの顔の下にエディションアイコンが表示されるようになっているでしょう?
4Gamer:
あ,ほんとですね。
綾野氏:
これまで,相手がどのエディションを選んでいるかは,試合が始まってしまうと分かりませんでした。OMEGAのオンライン対応を見据え,これからはアイコンで判別できるようにしてあります。
4Gamer:
なるほど。ところで,杉山さんはステージで「OMEGAはあくまでおまけ的な要素」とおっしゃっていました。ウルトラ自体のゲームバランスは,今後も継続的に調整を行っていくとのことですが,OMEGAはどうされるのでしょうか。
杉山氏:
そこは皆さんからの声次第かなと。あまりにも要望が多いなら検討しますが,優先度としてはウルトラのチューニングが先だと思っています。やっぱり,競技性をベースにしたコミュティが,すでに大きく育っているわけですからね。
4Gamer:
例えばの話ですが,OMEGAエディションがすごく人気になったら,OMEGAがウルトラに取って代わるようなこともあり得るのでしょうか。
綾野氏:
うーん,僕らはたぶんそうはならないだろうと考えています。現状のOMEGAは,バランスをとるというよりは,キャラクターの個性をとことん尖らせる作りになっていますので。そう考えると,やっぱり主流はウルトラエディションであり続けるんじゃないかと思います。公式大会でも,引き続きウルトラを採用していくわけですしね。
4Gamer:
ただ,あれだけ新しい動きを見せられると,「OMEGAのこの技をウルトラにも入れてほしい」みたいな意見が出てくるのでは?
綾野氏:
ああ,「ブロッキングだけ入れてくれ」みたいな。ちなみに,あれはブロッキングではなく「葉流し」っていう技名がちゃんとあるんですが。
4Gamer:
OMEGAが発表されたとき,これはオンライン上のロケテストや,オンラインゲームにおけるテストサーバに近いものかな,とも思えたのですが。ここで思い切った調整を試して,プレイヤーの意見を本番にフィードバックしていく,といったような。
綾野氏:
今回のOMEGAにそういう意図はありませんでしたが,アイデアとしては面白いですね。
杉山氏:
例えばリュウなんて,どうしても大きな調整は入れにくいキャラクターです。長く続いているシリーズなので,ほかのキャラクターも徐々にそうなりつつありますが,それをぶっ壊したときにプレイヤーの皆さんがどんな反応をするかは,今回のOMEGAで見られるんじゃないかって思うんです。そうして寄せられたご意見は,今後の色々なものにつなげていきたいですね。
4Gamer:
分かりました。近々バージョン1.03の配信も予定されているとのことですが,OMEGAエディションの実装はいつ頃になる予定でしょうか。
綾野氏:
バージョン1.03は10月中の配信を予定していまして,OMEGAエディションの実装はその後になります。配信日は開発進行度を見つつ,決まり次第発表します。ご期待ください!
4Gamer:
本日はありがとうございました。
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(C)CAPCOM U.S.A., INC. ALL RIGHTS RESERVED.
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