プレイレポート
初代HaloからHalo 4までを網羅した「Halo: The Master Chief Collection」は,まさに至れり尽くせりな一本だ
そんな開発経緯を経て,2001年に初代Xbox向けにリリースされたのが「Halo:Combat Evolved」となる。コンシューマ機向けのFPSとしては異例とも言える,世界累計600万本の売り上げを達成し,Xboxの顔となる作品としてその存在を知らしめたのだ。
コンシューマ機ではマイナーなジャンルだったFPSのタイトルが,これだけ大きなセールスを成し遂げた理由はいくつか考えられるのだが,やはり「ゲームパッドでもFPSが快適に遊べる」という点が大きな要因となったのではないだろうか。
これはパッドで遊ぶことを前提にしたゲームのバランスや,違和感のないエイムアシストといった,コンシューマ機向けの調整を突き詰めた結果と言えるだろう。恐るべしBungieの技術力。
それから約3年後の2004年,Xbox Liveでの対戦プレイに対応した「Halo 2」が発売。世界最速で発売日を迎えた北米の大手ショップでは,深夜0時に販売を開始した結果,いち早くソフトを手に入れたいファンが殺到。その様子を,ゲーム関係のメディアだけでなく,テレビや新聞といった主要メディアまでもが報道していたのを覚えている。
さて,当然ながらHalo 2は世界的大ヒットとなり,800万本以上のセールスを記録。筆者もクランを作ったり,夜遅くまでクラン戦やビッグチームバトルで遊んだりと,かなり思い入れの深い作品である。
少々前置きが長くなってしまったが,そんなHalo 2のリマスター版を含めて,これまで発売されたナンバリング作品を一挙に収録したXbox One用ソフト「Halo: The Master Chief Collection」(以下,Halo:TMCC)が,2014年11月13日に発売された。Halo 2から約10年という,節目のタイミングでの発売ということもあり,Haloファンならばこれを見逃す手はない。筆者もさっそく遊んでみたので,そのプレイレポートをお届けしよう。
なお,本レポートを執筆している時点では,マルチプレイで遊ぶことができなかったので,本稿はとくに変化の大きかったリマスター版Halo 2のキャンペーンをメインに紹介する。この点は何卒ご理解いただきたい。
高解像度でヌルヌル動くHalo 2は全然違うゲームという印象
Halo:TMCCに収録されているHalo 2をさっそく遊んでみたところ,10年前はSD解像度かつ30fpsだったのに対し,こちらはHD解像度で60fpsになっており,ヌルヌルと動く本作に少々戸惑いを覚えてしまった。いやほんと,なんか全然違うゲームという印象だ。
先日60fpsでの再生に対応したYouTubeにプレイムービーをアップしたので,どんな感じかチェックしてみてほしい。
さらに,キャラクターのモデリングやライティング処理,マップ上のオブジェクトなどにも調整が入っている。キャラクターのテクスチャ1つをとっても,10年前のそれと比べると大きく異なっていて,見比べるだけでも楽しい。比較画像を用意したので実際にその目で確かめてみてほしい。
ちなみにHalo:TMCCに収録されているHalo 2では,いつでも好きなタイミングで新旧のグラフィックスに切り替えられる。筆者は新グラフィックスで物語を進め,たまに旧版へと切り替えては「そうそう,ここはのっぺりした壁だったよなぁ」とか「スペックと容量の問題でテクスチャを使いまわしてたんだなぁ」といった感傷にひたってしまった。
実際にゲームプレイ中にポチポチと切り替えている動画も撮影したので見てもらえれば幸いだ。
旧作をひととおり遊んで次回作の「Halo 5:Guardians」に備えよう
さて,Halo 2ばかりピックアップしていると怒られそうなので,Halo:TMCC全体についても触れておこう。本作には,初代「Halo」から「Halo 3」までのトリロジーと,新たに始まったHaloサーガである「Halo 4」が収録されている(なお,初代Haloはリマスター版であるアニバーサリーバージョンを収録)。
HaloとHalo 2には,新たにターミナルという端末がステージ上に配置されており,この端末にアクセスすると「Halo Channel」というXbox One用のアプリが起動する。このアプリでは,これまで明かされることのなかった,ストーリーの舞台裏を知ることができるのだ。
Halo Channelで視聴できる実写ドラマシリーズ「Halo:Nightfall」では,「Halo 5:Guardians」(以下,Halo 5)で重要な役割を担う新たなキャラクター「エージェント ロック」の素性や過去が描かれる。Halo 5の世界観をより楽しむためにも見ておきたいところ。
ちなみにエージェント ロックは,現在公開されている公式サイトでは主役であるはずのマスターチーフと同等か,それ以上の待遇で描かれている。
また,Halo:TMCCのアナウンストレイラーでは,シリーズの人気キャラクターであるアービターが「マスターチーフを知りたければ彼の足跡を辿れ」と語っており,本作が,マスターチーフの伝説的な活躍を振り返る位置付けの作品であることが分かる。
やや強引ではあるが,2015年内に発売予定のHalo 5を骨の髄までしゃぶりつくしたいのであれば,Halo:TMCCをガッツリプレイしておいて損はないだろう。
あと言い忘れるところだったが,Halo:TMCCには,マルチプレイ大好きっ子にとって注目すべきポイントがある。それは,Halo 5におけるマルチプレイベータテストへの参加権が付属するという点だ。
こちらについての詳細は,先日掲載された記事を見ていただければと思うので割愛するが,Xbox Oneで大幅に進化したマルチプレイモードを一足早く遊べるのは嬉しい限り。
また,これはHalo 2の感想になるが,リマスターされているとはいえ,やはり昨今のFPSタイトルと比較してしまうと,ゲームのテンポが遅かったりと,遊びにくい部分があるのは否めない。ただ,もとが古い作品なので,そこは割り切ってしまうのが吉だ。
グラフィックスの切り替えもできるので,過去作をプレイした人ならば,Halo:TMCCはマストバイなアイテムと言っていいだろう。また,Halo 5から始めようと思っている人には,過去にどういった戦争が起こり,どういった人物が登場したのかを知るいい機会なので,とりあえず「買っておけ」と言いたい。
「Halo: The Master Chief Collection」公式サイト
- 関連タイトル:
Halo: The Master Chief Collection
- 関連タイトル:
Halo: Combat Evolved Anniversary
- 関連タイトル:
Halo 3
- 関連タイトル:
Halo 4: Game of the Year Edition
- 関連タイトル:
Halo 5:Guardians
- 関連タイトル:
Microsoft Halo 2 for Windows Vista 日本語版
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- Xbox One:Halo: The Master Chief Collection
- Xbox One
- FPS
- CERO D:17歳以上対象
- Xbox Game Studios
- SF
- プレイ人数:1〜16人
- プレイ人数:1〜4人
- 協力プレイ
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- ライター:BRZRK
- :Halo: Combat Evolved Anniversary
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- :Halo 3
- :Halo 4: Game of the Year Edition
- Xbox One:Halo 5:Guardians
- :Microsoft Halo 2 for Windows Vista 日本語版
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- Halo: The Master Chief Collection (限定版) (特典 Halo5 マルチプレイヤー ベータアクセス権 同梱)
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