Microsoft Studiosが「Fable Legends」の開発を中止。デンマークのPress Play Studiosも閉鎖へ

　Microsoft Studiosは，「Fable」シリーズの最新作「Fable Legends」（PC/Xbox One）の開発を中止すると共に，同作を手がけるイギリスの傘下スタジオLionhead Studiosとの間で，閉鎖に向けた協議を進めているとのこと。これは，Xboxの公式サイト「Xbox Wire」に，Microsoft Studios Europeのゼネラルマネージャー，アーノ・レムケ（Hanno Lemke）氏の名義で掲載された記事によるもの。

「Fable Legends」公式サイト

Changes at Microsoft Studios, UK and Denmark

　イギリス人ゲームデザイナー，ピーター・モリニュー（Peter Molyneux）氏によって1996年に設立されたLionhead Studiosは，ストラテジー「Black & White」シリーズや「Fable」をリリースしたあと，2006年にMicrosoftの傘下に入り，それ以来「Fable」シリーズを中心に開発を続けてきたゲームメーカーだ。
　最新作の「Fable Legends」はDirectX 12をフィーチャーした本格的なアクションRPGで，Free-to-Playタイトルとしてリリースされる予定だった。非対称型のオンライン対戦モードを装備しているあたりが気になる作品だっただけに，ファンにとっては残念なところだ。ただし，Lionhead Studiosの閉鎖は完全に決まったわけではないようで，閉鎖ではなく独立というオプションもあるかもしれない。

　合わせて，「Max & the Magic Marker」を制作したデンマークのPress Play Studiosの閉鎖もアナウンスされている。同社は2012年，Microsoftに買収されて以降，2013年の「Max: The Curse of Brotherhood」や2014年の「Kalimba」などを開発し，現在は，ファン投票により開発が決定した「Project: Knoxville」（関連記事）を手がけていた。

　以上のように，ヨーロッパでの大がかりなリストラが発表されたわけだが，現在「Sea of Thieves」の開発を進めるイギリスのRareなどの開発拠点はまだ残っており，レムケ氏は，フィンランドのRemedy Entertainmentが開発中の「Quantum Break」などの名前を挙げて，今後もヨーロッパの開発者とは深い関係を続けていくとしている。また，今回の決定によって影響を受けるゲーム開発者の転職についても，Microsoftは最大限の協力をしていくとしている。