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[TGS 2019]「シェンムーIII」プレイレポート。ほんのさわりでも,一人旅におけるワンシーンを切り取ったような体験だった
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印刷2019/09/12 22:06

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[TGS 2019]「シェンムーIII」プレイレポート。ほんのさわりでも,一人旅におけるワンシーンを切り取ったような体験だった

 2015年の電撃的な発表から紆余曲折を経て,いよいよ「シェンムーIII」PC / PS4)の発売が近づいてきた。本日(2019年9月12日)開幕した東京ゲームショウ2019に合わせて,本作を試遊する機会を得たので,プレイレポートをお届けしよう。

 本作の試遊台は会場に出展されておらず,今回の体験プレイの場は取材メディア向けに用意されたものだ。そこで筆者に与えられた時間は45分。舞台はゲームの冒頭にあたる,白鹿村のごく一部に限られていたが,それでも45分は「もっと時間をくれ!」と訴えたくなるほど短く,まるで一人旅におけるワンシーンを切り取ったような体験だった。

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「シェンムーIII」公式サイト



 主人公である芭月 涼には,「顔に傷がある男を探す」という目的が与えられている。もちろん,ストーリーを進めるために不可欠な要素として存在するものだが,これはシェンムーである。目的とは直接関係がなくても,興味をそそられる要素があまりにもあふれている。

 白鹿村は美しい村だ。自然が豊かで,色とりどりの花が咲いている。当然,散策する。手に取れる草を見つけたら,嬉しくなる。種類も豊富だ。もっと探したくなるに決まっている。この感覚が懐かしい。

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 村には一軒の商店があり,その軒先にはガチャガチャが置かれている。中国の村にあるガチャガチャ,でも日本語でこう書かれている。

 「テニスセット」「重機セット」

 シュールな光景だ。しかし,これもシェンムー。ガチャガチャを回して,コンプリートしたくなる。「顔に傷がある男を探す」という目的とは関係がなさそうだが,興味を持ってしまったのだから,しょうがない。コンプリートを目指して回す,という選択しかありえない。シェンムーの世界には,そうしたくなる空気が流れている。

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 このあとも遊技場でギャンブルをしたり,商店の店主と話したり,店内の引き出しを開けたり閉めたりした。買い物しようにも手持ちがなく,アルバイトの薪割りもした。野草だって,まだまだ見つかるはずだ。
 念入りに作り込まれた世界には,手を出したくなる要素がこれでもかと待ち構えていて,あっという間に時間が過ぎていく。45分しかないことが本当に恨めしい。

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 村の奥には,子供達にカンフーを教えたり,自身の鍛錬を積んだりしている人がおり,そうかと思えば食事の準備をしながら,のんびりと暮らしている老夫婦もいる。彼らに話しかけてみる。涼が知りたい情報を持っている人もいれば,そうじゃない人もいる。
 ゲームを進めるためには前者が必要だが,後者の場合もシェンムーらしい味わいがある。それぞれの日常から生まれるエピソードを話してくれるので(もちろんフルボイスだ),さらっと流せないのだ。それをじっくりと楽しむ。そういうゲームだと思う。

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 そうこうしながら顔に傷がある男を探し当てたところで,戦闘に突入した。本作の戦闘システムはシンプルだ。投げ技がなくなり,裡門頂肘や竜巻キックといった大技はQTEで繰り出せる(ワンボタンで手軽に出せるように設定することも可能)。格闘ゲームのようなメカニズムではなく,どうやら修行(ミニゲーム)を積んでレベルを上げることで,強敵を乗り越えやすくなるようだ。シェンムーの源流はRPGであることを思い出させてくれる。

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 その後,さらなる強さを求めて武功館を探すことになり,「馬歩」や「寸拳」の修行に励み,クンフーのレベルを上げたところでタイムアップとなった。顔に傷がある男にリベンジを果たせなかったことが悔しいが,まだ話をしていない村人も多いし,訪ねていない民家もある。ギャンブルやガチャガチャも,志半ばで泣く泣く切り上げた。

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 ゲームのほんのさわりの部分にも関わらず,やりたいことは山のように見つかる。たとえば初めての旅行先では,見るものすべてに興味を引かれるだろう。そして,時間が許すなら片っ端から見て回りたいと思う。今回の体験はそれに近いものだった。

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 「シェンムーIII」は時間の使い方が贅沢だ。クリアを急いだり,焦ってプレイしたりすると,この世界に詰め込まれた何かをきっと見逃してしまう。それはあまりにもったいない。景色や会話の一つ一つを,緩やかにじっくりと楽しみたいゲームだ。今回は確認できなかったが,莎花と涼の関係を描く物語にも期待したい。
 だから「2019年のゲームらしくない」と言えば,それはおそらく合っている。でも,シェンムーはこれでいいと思う。

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