「ORDINAL STRATA -オーディナル ストラータ」先行プレイレポート。王道RPG好きのツボを見事に押さえたスマホゲーム

　フジゲームスとマーベラスが共同開発中のスマートフォン向けRPG「ORDINAL STRATA -オーディナル ストラータ」（iOS / Android：通称オデスト）は，当初フジゲームス新作記者発表で「プロジェクト クロノス」として発表され，約1年半の歳月を経てようやく2018年1月中旬にリリースされることになった期待の新作だ。

　今回4Gamerでは，そんなオデストを先行プレイさせてもらえたので，気になるゲームシステムを中心にレポートしていこう。

2017年12月19日時点で事前登録者数100万人を突破するなど，その注目度の高さが見て取れる「オデスト」（関連記事）

「ORDINAL STRATA」公式サイト

“絶望の物語”を謳う，神々が死んだ世界で──

　物語の舞台となるのは，魔術師ネロによって世界中の神々が倒されてしまった世界だ。最後の生き残りであった「時」（とき）を司る神レスティアの魂がネロに砕かれたことを機に，本作のストーリーは動き出す。

　キービジュアルにも描かれている少女アスセナは“レスティアの使い”であり，砕かれたレスティアの魂を追うことになる。そんなアスセナの前に現れた主人公（男女の選択可）は，レスティアの魂の一部を身に宿しているのだ。

“魂の導き手”という役目を背負うアスセナ。その役目と大きな鎌を持つことから「死神」と勘違いされることもあるが，本人はそう呼ばれることを嫌う

主人公の性別はゲーム開始後でも変更可能。時空艇クレイドルの船長としてアスセナのパートナーになる。基本的に無口なキャラクターだが，ストーリーでは天然っぽい行動を見せる

　時を司る神の魂を持つ主人公は，時空を超えられる「時空艇クレイドル」を動かせる唯一の存在となっており，なし崩し的にアスセナの旅へと同行する形となる。

イベントシーンは3Dの“キャラ劇”によって展開する。キャラの動きや表情の変化も非常に細かく作り込まれている印象だ。そのほか，要所で2Dのフルアニメーションが挿入されるのも見どころ。もちろん，どちらもフルボイスだ

バトルはリアルタイムターン制を採用

強敵には「バースト」を叩き込もう

　バトルはリアルタイムターン制で進行し，基本攻撃はオートで繰り出される。行動順は各キャラのステータスによって決まり，全キャラの行動が完了すると次のターンに移行する。

パーティには主人公と3名のキャラが編成でき，バトル直前にもう1名のキャラをフレンドから選べる。フレンドのキャラはサポート枠となり，前線の誰かが倒れて交代するまで“控え”という立ち位置だ

　敵のアイコンをタップするとターゲティングができるほか，各キャラのスキルを発動してバトルを有利に進められる。スキル発動は，時間経過で増加する「SP」を消費して任意のタイミングに行えるが，再発動にはリキャストタイムを待つ必要がある。

　基本攻撃やスキルによって敵にダメージを与えると，「ブレイクゲージ」も溜まっていく。このゲージが最大まで溜まった敵は「ブレイク」し，防御力が大幅に低下する。一気に畳みかけるチャンスだ。

スキルの効果は敵にダメージを与えるものから味方を回復するものまでさまざま

各属性の有利不利は，火＞水＞地＞風＞火で，光と闇は互いが弱点という関係になっている

厄介な敵には基本攻撃とスキルを集中させ，ブレイクを狙うのも手だ。弱点も突ければなおよし

　スキルの発動よりも多くのSPを消費するが，いわゆる必殺技に相当する「バースト」も使いどころを見極めて発動したい。装備した武器によってバーストの性質は変化し，かつ敵のブレイクゲージを上昇させないが，基本的に高いダメージを与えられる技だ。ブレイクした敵に叩き込むのがいいだろう。

バーストには派手な演出が用意されており，バトルを盛り上げる

　なお，同じパーティのメンバーとしてバトルを繰り返すと，主人公を含めたキャラクター間の親密度が上昇する。親密度が高まると専用エピソードがアンロックされるので，気に入ったキャラはどんどんパーティに採用し，仲を深めていこう。

装備やジョブにもこだわるべし

　各キャラクターは「武器」「防具」「精霊」の3種類が装備でき，主人公はランクアップ，仲間キャラは覚醒することによって複数の装備も可能になる。装備によっては“オートスキル”（パッシブスキル）が付与されるので，キャラの属性やスキルとの相性を考えたうえでセッティングしたい。

武器に関してはキャラによって装備可/不可が決まっている

オートスキルの発動条件は，キャラの属性や特定のスキル発動になっている場合が多い

　装備の中でも「精霊」はやや特殊なもの。キャラは「精霊」を装備するとステータスが上昇するだけでなく，バトルで召喚できるようになる。精霊の召喚にはスキルやバーストと同じくSPが必要。加えて1戦闘につき1回きりという制限もある。消費するSPは多いが，消費量と制限に見合った効果を発揮するので，切り札として使おう。

　ちなみに，各装備は不要な装備品を使って強化できる。強化を行うことで装備のレベル/スキルLvを上げられるので，メインに使っている装備はきちんと強化していこう。

精霊の召喚シーンも大迫力の演出だ

装備品を強化するとレベル/スキルLvがアップ

　主人公に関しては「ジョブ」を変更することで，装備できる武器や習得スキルをガラりと変えることも可能だ。ジョブにはレベルの概念があり，そのレベルアップの過程で習得したスキルは別のジョブに引き継げるので，あらゆるジョブを成長させていきたい。

守りに秀でた「ナイト」や，魔法の扱いに特化した「ソーサラー」など，複数のジョブが確認できた

　以上，オデストのプレイレポートをお伝えしてみた。スマホRPGの定番要素を押さえた遊びやすいゲームだが，ストーリーや演出が非常に丁寧に作られている印象だ。成長システムもやりこみ要素もかなり豊富なものの，複雑なシステムではないので理解しやすいだろう。

　そして特筆すべきは，キャラクターにレアリティの概念がないだけでなく，全キャラに個別エピソードが用意されている点だ。キャラの強さに関しては装備品が大きな役割を果たす仕組みなので，好きになったキャラを使い続けてゲームを楽しみたい人にも打ってつけのタイトルといえる。正式リリースを楽しみに待ちたいところである。

3Dのキャラクターモデルの作り込み具合は，SSでも十分に伝わるはず。ゲーム内では多彩な表情と動きを見せてくれる

「ORDINAL STRATA」公式サイト