企画記事
30周年「メタルマックス」&「サーガ」歴代作品総まとめ。シリーズの軌跡をメインスタッフの証言とともに振り返る!
本稿では,シリーズが歩んできた全作品の歴史とともに,クリエイターから寄せられた各作品へのコメントを紹介。また,つい先日にリリースされたスピンオフ作品「METAL DOGS」と,今後発売が予定されている「メタルマックス ワイルドウエスト」(PS4 / Switch)「メタルサーガ 〜叛逆ノ狼火〜」についても,コメントや最新情報などを掲載する。
「メタルマックス」が歩んできた30年をあらためて振り返るためのものとして,あるいは本シリーズに新たに触れるユーザーのガイドとして活用してもらえたら幸いだ。
「メタルマックス30周年記念」特設サイト
「メタルサーガ 〜叛逆ノ狼火〜」公式サイト
メタルマックスがたどった紆余曲折の30年とは?
1991年5月24日,シリーズ第1作となる「メタルマックス」が発売された。開発を手がけたのは,「ドラゴンクエスト」初期作品の開発メンバーだった“ミヤ王”こと宮岡 寛氏。キャラクターデザインは山本貴嗣氏,楽曲は門倉 聡氏が担当し,後に「天外魔境」シリーズなどを手がける桝田省治氏も,途中からプロジェクトに参加した(最終的な肩書きはプロデューサー)。
「メタルマックス」シリーズ座談会。原作者・宮岡 寛氏や初代プロデューサー・桝田省治氏ら4名が反主流RPGの成り立ちを語る
2021年に30周年を迎える「メタルマックス」シリーズ。それを記念して,原作者の宮岡 寛氏,初代プロデューサーの桝田省治氏,そして2020年9月10日の発売が予定されている「メタルマックスゼノ リボーン」のプロデューサー・河野順太郎氏,ディレクター・友野祐介氏の4名による座談会が行われた。
当時ではまだ珍しかった“ポストアポカリプス”の世界観を採用し,「××を倒して世界を救え」といった最終目的や,定められた進行ルートなどの“お約束”を廃したことによる自由度の高さが,コアなゲームファンの間で評判に。メジャーな存在とはならなかったものの,これが現在まで愛され続ける名作の礎となった。
第1作の好評を受け,グラフィックスからシステムまで,すべてをパワーアップさせた2作目「メタルマックス2」(1993年),そして第1作をリメイクした「メタルマックス リターンズ」(1995年)がスーパーファミコンで登場。人気シリーズとなったが,その後パブリッシャのデータイーストが倒産・解散。ドリームキャスト用として発売予定だった「メタルマックス ワイルドアイズ」も開発中止となり,シリーズは一時中断の憂き目に遭った。
「メタルマックス リターンズ」より |
こうして新作リリースが途絶えていた2005年,開発・発売元をサクセスに移行する形で「メタルサーガ」シリーズが始動。メタルマックスの世界観を受け継いだRPGの復活としてファンを喜ばせた。「サーガ」はこれ以降,携帯機やソーシャルゲームを含むあらゆるプラットフォームに挑戦しながら,シリーズの分家として数々のタイトルを送り出すことになる。
そして2010年,「メタルマックス3」(ニンテンドーDS)を皮切りに,宮岡氏による本家ナンバリング作品がついに復活。第2作のリメイク「メタルマックス2:リローデッド」(ニンテンドーDS/2011年),そして第4作「メタルマックス4 月光のディーヴァ」(ニンテンドー3DS/2013年)へと続く新たな流れを作った。
「メタルマックス4 月光のディーヴァ」より |
直近数年の状況としては,ナンバリング作品に代わる新たなメインストリームとして,2018年に「メタルマックス ゼノ」(PS4 / PS Vita)が,さらにそれを1から作り直したという意欲作「メタルマックスゼノ リボーン」(PS4 / Switch)が2020年に登場している。
そして,第1作の発売から30周年となる今年は,「メタルドッグス」「メタルマックス ワイルドウエスト」「メタルサーガ 〜叛逆ノ狼火〜」と,スピンオフ作を含む3つの新作プロジェクトが発表され,今後に向けた大きな盛り上がりの波がやってきているところなのだ。
開発スタッフの声とともに振り返る!
シリーズ歴代全15タイトルの歩み
シリーズの歴史をざっくりとおさらいしたところで,ここからは「メタルマックス」そして「メタルサーガ」30年ぶんの全タイトルをまとめて紹介! 各作品を見つめてきた6名のクリエイターたちによるコメントとともに,15作品を一挙に振り返っていく。ここで初めて明かされた事実もあるので,シリーズファンにはじっくりと楽しんでほしい。
●シリーズ歴代タイトル
・メタルマックス
・メタルマックス2
・メタルマックス リターンズ
・メタルマックス2改
・メタルサーガ 〜砂塵の鎖〜
・メタルサーガ 〜鋼の季節〜
・メタルサーガ 〜旋律の連鎖〜
・メタルサーガ ニューフロンティア
・メタルマックス3
・メタルマックス2:リローデッド
・メタルマックス4 月光のディーヴァ
・メタルマックス ファイアーワークス
・メタルサーガ 〜荒野の方舟〜
・メタルマックスゼノ
・メタルマックスゼノ リボーン
●新作タイトル
・メタルドッグス
・メタルマックス ワイルドウエスト
・メタルサーガ 〜叛逆ノ狼火〜
メタルマックス
発売日:1991年5月24日プラットフォーム:ファミリーコンピュータ
発売元:データイースト
価格:7800円(税別)
<バーチャルコンソール>
Wii版 配信開始日:2010年4月27日 514 Wiiポイント ※配信終了
ニンテンドー3DS版 配信開始日:2013年1月9日 514円(税込)
ファミコン時代末期のRPGにして,「竜退治はもうあきた」という挑戦的なキャッチコピーとともに登場したシリーズ第1作。文明が崩壊した近未来の世界で,とある町工場一家の一人息子が親から勘当されるシーンから物語は始まる。
ユニークなセリフ回し,ストーリーの楽しみかたをプレイヤーに委ねたゲームデザイン,倒しに行くかどうかはプレイヤー次第というボスキャラ=賞金首との戦いなど,第1作にしてシリーズの特徴となる要素を確立させていた。
中でももっとも特徴的だったのが,人間が戦車に乗り降りしながら行うターン制バトル。戦車は人間の装備とは別に6つのパーツから構成されており,それらを付け替え,改造を加えるなどして自分好みの最強戦車が作れる。
なお本作は現在ニンテンドー3DS向けにバーチャルコンソール版が配信されており,今からでもプレイしやすい一本となっている。
クリエイターからのコメント
誰も見たことのない,唯一無二のRPGを作りたかった。
貴種流離譚からの脱却も大きなテーマのひとつでした。
それはある程度までは,実現できたかと思います。
私自身まだ若かったし,思い上がっていた部分もあったし,見えていないものもあった。
だからこそ無謀なチャレンジができたのかもしれません。
結果的に発売時期が遅れたり,子ども向けと言うにはいささか難しいゲームになってしまったりして,期待していたほどは売れませんでした。
にもかかわらず,買ってくれたユーザーからの反響がスゴかったんです。
おかげで「メタルマックス2」を作れることになった。
ファンが作り上げたシリーズだったと言えるかもしれません。
いちばん苦労したのは世界観の構築でした。
剣と魔法のファンタジーにはしない。現代か,あるいは現代に限りなく近い未来にしようと言う事だけは最初から決めていたんですが。
なぜモンスターがうろつく世界になったのか?
納得できる理由付けがなかなか思い浮かばなくて。
ノアと言うラスボスが世界を滅ぼし,そのために人類の工業文明を使ってモンスターを生み出したという設定を思いついた時は,本当にうれしかったし,これでイケる!という手ごたえを感じました。
【山本貴嗣】
私が生まれて初めてプレイしたテレビゲームです。なので,ミヤ王氏からお誘いをいただいてメカやモンスターをデザインしている間はどんな物か見当もつかず,完成品を手にするまで謎でした(笑)。
遊び終わって大感激し,誘ってくれたミヤ王氏に感謝しました。しかし,この作品がこれほど長い間(私がこれまで生きた人生の半分近く)のお付き合いになろうとは当時夢にも思いませんでした。
【門倉 聡】
西部劇と荒廃したSF的世界観に,ロックを突っ込むというミヤ王からのテーマは非常に興味深く,それをPSG音源3音+ノイズという限られた音(その上,ゲーム内のSE音発声時には音楽は1音削られる)で作るという難題。雰囲気でロックっぽいものを作るのでなく,試行錯誤しながらもリフを全面に押し出した曲は,今考えるとその後のメタルマックスサウンドを決定付けるものだったのかもしれない。
その中でも「お尋ね者との戦い」はファンの方々に今でも愛される曲となり,とても感慨深い。ギターサウンドだと誰もが思うかもしれないが,実はオルガンサウンド曲のイメージだったのはここだけの話。
【友野祐介】
すでにファミコンRPGをやり尽くした(と勝手に思い込んでいた)擦れっ枯らしの小学生だった僕に,鉄槌を下した問題作。その後も,これを越えるRPGは歴史に登場していない。
メタルマックス2
発売日:1993年3月5日プラットフォーム:スーパーファミコン
発売元:データイースト
価格:9500円(税別)
<バーチャルコンソール>
Wii版 配信開始日:2010年7月13日 823 Wiiポイント ※配信終了
スーパーファミコンに移行してグラフィックスやサウンドが大きくパワーアップし,25万本を売り上げたシリーズ最大のヒット作。荒れ果てた近未来+西部劇的な世界観を継承しながら,家族を失った少年の復讐の旅という新たな物語を描く。
その主人公の仇であり,悪事の限りを尽くす武装組織「バイアス・グラップラー」,また以後のシリーズには欠かせない存在となった「犬」(戦闘犬)といった印象的なキャラクターが登場。自分好みの車両が作れる戦車システムは,シャシー(車体)とエンジンだけでなく,全パーツが改造可能となるなど,より自由かつ極端なカスタムもできるよう進化した。
戦闘の演出面では,行動のたび表示されるメッセージを簡略化し,敵・味方入り乱れての迫力ある撃ち合いを表現する仕様になり,以降の作品に影響を与えた。
クリエイターからのコメント
原始の海の中で生命が芽生えたように,情報の海の中でノアの意識が芽生えた。
その設定をより深めていくためにあれこれ調べていると,ではそもそも意識とは何なのか?という謎にぶち当たるわけです。
意識とは何か?を考え始めると,今度は,自分とは何か?と言う問いにも行き当たる。
ゼンという名の,ストーリーとは何の関係もない存在を登場させたのは,ユーザーの皆さんにもそういうことに思いを馳せてもらいたかったからですね。
「メタルマックス2」のテーマは,復讐だったり,生と死だったり,欲望と言う大罪だったりするわけですが,意識と自我の問題が裏のテーマになってるわけです。
スーファミ版では,現場の事情ではっきりと描けずじまいでしたが,(メタルマックス2のラスボスである)バイアス・ヴラドの物語も,そこに関係しています。
もし「死にたくない」と感じることが意識の本質だとすれば,「意識=欲望」ということになります。
天才科学者の偉大な知性を永久保存するはずの試みが,異常なほど生に執着する怪物を生み出してしまう。
似たようなことが,ノアが意識を持った時にも起きていたのではないか?
「こんなはずではなかった」
人類の歴史は,この言葉の積み重ねでできあがっているように思います。
【山本貴嗣】
開発途中のROMをもらって,作品世界を移動しながらキャラデザインをしていました。広大なマップを,当時売り出されていたテレビプリンターにかけてすべてプリント,貼り合わせて大きな壁かけ世界地図のような物を作り,「どこには何が埋まっている」などの情報をメモしました。
テッド・ブロイラー(モヒカンで火炎放射器を操るボスキャラクター)が,まさかあれほど多くの方にご記憶いただける登場人物になるとは,びっくりでした。ありがとうございました。
【門倉 聡】
SFCでADPCMになり8音。いきなり表現力があがり音楽的に色彩感がついたメタルマックス。
当時,GM音源というセットで曲を作り,サウンドチームとデータを行き来していたのだけど,FCとは別の意味で限定された世界の中で作る音楽はとても楽しく,よくそれが再現されていると思う。
今聞いてもカッコいい。本作と「メタルマックス リターンズ」のSFCサウンドは,当時のデータイーストサウンドチームの技術力の凄さを感じる。ギターサウンドもとても“らしく”て,今でも大好きです。
【友野祐介】
クラスで1人だけ発売を待ち望んでいた。期待が暴走して当時は,ボリューム少なくね?とかサルベージ使いこなせねえ!とか思ったけど,20年後にリメイクでその想いに自分自身でケリをつける日が来ようとは。
メタルマックス リターンズ
発売日:1995年9月29日プラットフォーム:スーパーファミコン
発売元:データイースト
価格:1万2800円(税別)
<バーチャルコンソール>
Wii版 配信開始日:2011年11月15日 823 Wiiポイント ※配信終了
「メタルマックス2」で,ひとつの完成形を見た基本システムをベースに,第1作をスーパーファミコン版としてフルリメイク。自由度の高いシナリオはそのままに,戦車の改造や,戦闘モードなどを自分好みに変更できるオプション設定も「2」準拠のものに。
新たなダンジョンが複数登場するほか,ボスモンスターの賞金首が5体追加され,ボリュームも大幅にアップしている。
クリエイターからのコメント
「初代MMをスーファミにソッコーで移植して,ファミコン版で稼げなかったぶんを稼ぎたい,だから何も言わずに黙認して,内容にも口を出さないでくれ」。データイーストさんからそう言われちゃうと,痛いところを突かれてるんで,言い返せなかったですね。
なのでいっさい口出しせず,開発にも参加しませんでした。
「メタルマックス2」が大好評で予想以上に売れて,その勢いで生まれた企画ですね。
半年ぐらいでさっと作ると聞いてたのに,実際には何年もかかって,グラフィックスやマップも総とっかえに近い大作になってました。
完成品をもらったんですが,操作系がかなり変更されていたこともあり,なかなか遊ぶ気になれなかったですね。
ただ,ゲームをおもしろくしようと頑張ってくれたのは確かで,ある意味初代よりも,よりオープンワールドな感じに仕上がっているし,グラフィックスは驚くほど丁寧に作りこまれているし。とくにノアのグラフィックスとか素晴らしい出来ばえ。
利益最優先で立ち上げたはずの企画が,いつのまにか採算度外視になっちゃうのが,いかにもあの頃のデータイーストらしいです。
それだけの手間ヒマがかかってるんで,このゲームが好きだという人が多いのもよくわかります。
【山本貴嗣】
当時,Vジャンプの編集長でいらした(と思います)Dr.マシリトこと鳥嶋様に,「2のパッケージイラストは地味だったね」と言われましたが,「MM2」はクライアント様の指示通りの構図で描いたものだったんです。
このリターンズは私の自由に描かせていただきました。今度はマシリト様にもご好評をいただき,ゲームも好評で大変うれしゅうございました♪
【門倉 聡】
1作目のリメイクなので,前作の延長線上で,淡々と8音にアレンジしていったと思う。もともとベースはいつも拘っているのだけど,サウンドチームの拘りと作りこみが相変わらず凄い。
「メタルマックスのテーマ」のベースはフレットレスベースとチョッパーベースの2種類の音を使っているのだけど,その再現度が凄い!(本当は指弾きも入れたかったのだけど(笑)。
メタルマックス2改
発売日:2003年6月20日プラットフォーム:ゲームボーイアドバンス
発売元:ナウプロダクション
価格:4800円(税別)
ゲームボーイアドバンスで登場した携帯機向け初のメタルマックス。「メタルマックス2」に要素を追加したリメイク作品であり,新たに2体の賞金首,2種類の戦車(レンタルタンク)が登場した。
クリエイターからのコメント
当時の私はクレアテックの社長だったわけですが,ある日社員から,「社長! こんなの出てますよ!」と雑誌の広告か何かのページを見せられて。あれは驚愕でしたね。まったく何も知らされていなかったので。
はっきりとは覚えていないのですが,たしかこの件でデータイーストさんに抗議の電話をかけて,それがきっかけになって,データイーストさんとクレアテックの間で,メタルマックスの権利を明確化するための打ち合わせを始めたんじゃなかったかな。
【門倉 聡】
突然降ってわいたようなリメイク話。そのうえ,メタルマックスのサントラが勝手に作られると言われて,困った覚えがある。著作権云々でマネージャーが処理していて,結局作られなかったと思う。
当時はゲームミュージックの立ち位置は低く,メーカーのサウンドチームの作った曲は,著作権の主張も出来なかったと思うので,そのくらいの感覚で作るつもりだったのだろう。音はとても評判が悪いそうだけど,サンプルも貰えなかったし,悲しい限り。
メタルサーガ 〜砂塵の鎖〜
発売日:2005年6月9日プラットフォーム:PlayStation 2
発売元:サクセス
価格:6980円(税別)
新たな開発体制のもと,メタルマックスを継承して始動した新シリーズ・メタルサーガの第1弾。リメイクではない完全な新作としては12年ぶりとあって,ハードは2世代ぶん移ってPS2に,グラフィックスは3Dへと変化した。
「大破壊」により荒れ果てた世界と,「戦車と犬と人間のRPG」という持ち味を引き継ぎながら,入れ替え可能になったパーティメンバー,最大15台まで入手できる戦車,40体に増加した賞金首,そして大小800以上に及ぶイベントを用意。
シリーズ中でもトップクラスの自由度を誇る「なんでもありありRPG」として新たな一歩を刻んだ。
クリエイターからのコメント
データイーストさんが倒産して,破産管財人から電話がかかって来て,それでようやくこの作品がライセンスされ開発中だったことを知りました。
そもそも,「無断でライセンスしてるとかありえねー!」って状況だったわけなんですが,そこから始まった商標権をめぐるすったもんだがさらに想像を超えていて,滅多にないであろう貴重な体験をさせていただく作品になりました。
当初は「メタルマックス 砂塵の鎖」として,私とはまったく無関係に開発されていたわけですが,ライセンスの根拠であるはずの商標権を他社さんに持って行かれてしまって,関係者全員が愕然とするハメに。
こうなったらタイトルを変えて出しましょうという話になり,私が「メタルサーガ」と名付けました。
商標権をめぐる破産管財の流れ上,私は「原著作物の著作権者」という立場になり,作品を監修することになったわけですが,監修しようにももうほとんど出来上がっちゃってて,もう大きな変更はムリです勘弁してください〜と(笑)。
それでも無理やり,音楽だけは門倉さんの楽曲に変更してもらいました。
開発の企画担当者さんとお会いしてみると,メタルマックスの大ファンで。
もう「メタルマックス」を作ることはできないかもしれないが,我々には「メタルサーガ」がある!
そう腹をくくった作品でした。
【門倉 聡】
サクセスさんでメタルシリーズを作っているという話からいろいろあって,結局,僕の曲を使うことになった。ほぼほぼ出来上がっている状況だったので,時間もなく,ほかの作品向けに用意していた曲をそのまま流用した。実は,唯一のPS2-CDDAで作った作品なので,とても感慨深い。
新しい3Dの世界に合う曲というコンセプト。特にフィールド曲は,当時クレアテックでよくプレイしていた「Starcraft」が大好きで,スタクラがメタルマックスに降りてきたみたいな曲を作った。また初めて,「お尋ね者の戦い」でリアルギターが登場する。
レコーディング時に,超有名ギタリストに「これはヘビメタだー!」って言われて,初めてヘビメタ感を意識したのもこの頃。変わった曲も多くて,今以上にアイデア豊富な曲が多い。
メタルサーガ 〜鋼の季節〜
発売日:2006年6月15日プラットフォーム:ニンテンドーDS
発売元:サクセス
価格:4800円(税別)
ニンテンドーDSで発表されたメタルサーガ第2作にして,携帯機向けとしては初のオリジナル作品。グラフィックスは2Dドットのクォータービューがメインとなり,操作にはDSのタッチスクリーンをフル活用した「フルタッチペンオペレーション」を採用した。
「メタルマックス」を生み出した宮岡 寛&クレアテックが再び参加し,戦車バトルを軸としたゲームシステムはもちろん,シナリオ面でもシリーズ続編としての要素を強調。本作では,第1作で「大破壊」後の世界を救ったハンター(主人公)の存在が伝説として語られており,その息子が新たな主人公となって旅に出る。
クリエイターからのコメント
「砂塵の鎖」のご縁で,クレアテックの企画で続編を作らせていただくことになりました。
当時は,ニンテンドーDSで開発するうえでの制約として,どこかで必ずタッチペンを使う仕様にしておかないと企画が通らないと言われていて。
ボタンだけで操作して遊んでたのに,ある時突然タッチペン使わなきゃならなくなる,てのが個人的にどうしても腑に落ちなくて,ならもういっそ最初から最後まですべてタッチペンで操作なら美しいんじゃないのか,と。それでフル・タッチペン・オペレーションで行こうと決めたわけです。
開発は,元クレアテックの社員がチーフプログラマーとグラフィッカーをやってくれるという条件で,できたばかりだった小さな会社に頼みました。
プロデューサーさんからは,通常のボタン操作もできるようにしてくれと言われてたんですが,いろいろあって,残念ながら,結局粗削りなままで発売せざるを得なかった。バグも取り切れなかったし,ペンタッチ・オペレーションも仕組みを磨きこむことができませんでした。これもあって,シリーズでは初めて,全体的な品質面で後悔を残した作品になってしまいました。
自分で言うのもアレですが,ストーリーそのものは悪くなかったと思いますし,おもしろいアイデアもいつくも盛りこめてたんですけどね。
ペンタッチ・オペレーションも磨く時間さえあれば,スマホRPGの操作の先駆けになれたかもしれない……。
色んな意味で,悔いが残っています。
【門倉 聡】
初のDS作品。ほとんど作曲していた感覚を覚えてないので,今回聞き直したのだけど,おもしろい曲が多い。スネアの音色が当時の時代を物語っていて,今聞くと特徴がありすぎるかもしれないが,作品同様に音楽も新しいトライをいろいろしている。
この作品はSFC時代と違い,GM音源のような決められた音で作っていないので,使っている音もかなり特殊。サウンドチームも,かなり面倒な音を再現してくれていると思う。
メタルサーガ 〜旋律の連鎖〜
発売日:2007年7月3日※配信終了
プラットフォーム:携帯アプリ(iアプリ,S!アプリ)
運営元:サクセスネットワークス
価格:月額315円(税込)
プラットフォームの模索を続けたメタルサーガ第3作は,携帯電話(当時のガラケー)向けのアプリとして登場。iモード(ドコモ)とソフトバンクモバイルに対応した,月額課金制サイト「メタルサーガモバイル」のメインコンテンツとして配信された。
そのゲーム内容はもちろん,カスタムした戦車で枯れた大地を駆けるRPG。スーパーファミコン時代の作品に近い完全2Dのグラフィックスや,「メタルマックス2」に登場した「バイアス・グラップラー」の再登場など,かつてのメタルマックスシリーズの特徴を色濃く打ち出したタイトルとなった。
クリエイターからのコメント
クレアテックで引き受けたiモード対応の作品です。
予算もギリギリ,メモリの制約もキツい,そんな現場の事情もあって,当時まだウチの社員だった田内智樹氏にすべて任せました。
クレアテックの経営状態は火の車で,すでに社員の大半に辞めてもらって,携帯電話の仕事で何とか食いつないでいたような状況でした。
発売中止になった「メタルマックス ワイルドアイズ」の開発をしていた頃は,田内氏は企画部長だったのですが,この頃はプログラマー兼任ですでにいくつもの案件をこなし,iモードの事は知りつくしてましたね。
シナリオからプログミングまで,初めて自分の思い通りにメタルマックスのシリーズ作品を作れるという意味で,田内氏にとっては,もちろん大変ではあるけども,燃えてやれる仕事だっただろうと思っています。
【門倉 聡】
4小節〜8小節しか使えなくて,短くしてデータを渡した記憶がある。特別な曲も作らなかったし,あの時代にモバイルでメタルを再現しようとするのはトライだったと思う。
メタルサーガ ニューフロンティア
サービス開始:2010年3月18日※2013年12月11日サービス終了
プラットフォーム:PC(mixiアプリ,ハンゲーム,Yahoo! mobage)
運営元:サクセス
価格:基本プレイ無料(アプリ内課金あり)
初のソーシャルゲーム(PC向けブラウザゲーム)版メタルサーガ。基本となる舞台設定は従来同様ながら,「近未来戦車シミュレーションRPG」として新たなジャンルを切り拓いた。
プレイヤーは戦車に乗り込むハンター自身ではなく,彼らを雇う自警集団=「カンパニー」を率いるオーナーとなる。その目的は,賞金首を含むモンスター退治と探索,アイテムの生産を繰り返しカンパニーの規模を大きくしていくこと。
ゲームの進行は,オーナーの指示に従ってカンパニーメンバーが自動で冒険を行い,一定時間後にその結果が表示されるというものだった。80種類を超える登場戦車に,職業の選択+アバターの組み合わせで作成するキャラクターの要素を加え,カスタマイズの幅も広げた1作。
クリエイターからのコメント
ブラウザゲームが世に出始めた頃でしたので,参考にするものも少なかったから,もう自分がやりたい方向性でいこうという事で,以下のテーマを念頭にしていました。
- ガッツリ遊べるゲーム
- Webサーフと並行できる「ながらプレイ」が可能
- カスタマイズできるキャラクターを多数使って遊べる
- オンラインゲームだけど人に干渉されない,でも一緒に遊んでいる感がある
割としっかりできたのではないかと思っています。
開発時に特に印象が残っているのが,企画の段階で社内各署やチーム内からも「何がおもしろいのか分からない」と言われ続けていたことですね。
あとは,ブラウザゲームがどこまでできるのか,当時ほとんどの会社に知見が無かったので手探りだった事とか,イベント(グレートウォールの破壊)の盛り上げや対応のために,徹夜や休日出勤で対応した事ですね。あのイベントは,ユーザーさんとの一体感を勝手に感じました。
ユーザーさんの声としては,皆さんが自カンパニーのキャラクターたちを「うちの子」や「うちの社員」と呼んで,とても可愛がってくれていた事が一番うれしく印象に残っていますね。
ほかにも,いいスナップが撮れた時や特殊な戦車を作り上げた時に,うれしそうにSNSに上げていてくれたり,それをほかのユーザーさんと楽しく見ている様子がみてとれたりとか。
あとはお問い合わせの中で,温かい応援のお言葉を頂いたりした時には「ありがとうございます,そんなあなたのために作ってます!」と目頭が熱くなりました。
メタルマックス3
発売日:2010年7月29日プラットフォーム:ニンテンドーDS
発売元:角川ゲームス
価格:5800円(税別)
記憶を失った主人公は,電撃蘇生学の権威・Dr.ミンチの研究室で目を覚ます……。文明の滅びた世界で幕を開ける「再始動」にふさわしいストーリーとともに,17年ぶりに生まれた奇跡のナンバリング新作だ。
ゲームの肝となる戦車の改造システムは,エンジンを2つ搭載できたり,兵器は最大5つ装備可能とするなど自由度をアップして正統進化。スポーツカーからシリーズ初のバイク型まで,戦車の概念を超える個性抜群のマシンも次々に登場した。
人間の職業は6種類に増加し,3人+1匹(犬)の組み合わせを自在に選べるマルチパーティシステムとともに,思いのままの編成で旅ができる。グラフィックスは,2Dのドット絵がアニメーションするキャラクターと,3Dポリゴンで描写される戦車が融合したスタイルへ。ニンテンドーDSの通信機能で,プレイヤー間の対戦やゲーム内アイテムの売買も可能になった。
クリエイターからのコメント
メタルマックス商標権の譲渡契約が成立した時は,本当にうれしかったです。
商標権を保持されていた会社の社長さんと折衝を重ね,頑張った甲斐がありました。
開発を開始した時点で,すでに「MM2」からは約15年が過ぎ去っていました。
ファミコンやスーファミの頃のゲームバランスでは楽しく遊んでもらえないだろうと思い,「史上最強のレベル1」というコンセプトにたどりつきました。
主人公がWANTEDと言うムチャな設定も,そのコンセプトにうまくハマってくれました。
企画段階でもうひとつ大きな狙いとして,MMORPGで体験するようなことは,じつはスタンドアローンの2DRPGでも体験できると証明してみせる,みたいな意気込みがありました。
誰も呼んでないのに勝手に現れて戦闘に加わって来るモンスターとか,WANTEDと戦ってるとそこにべつのWANTEDがアッドしてくるとかは,その意気込みから生まれた結果ですね。
例によって予算に余裕がなかったこともあり,企画段階ではモンスターがアニメする予定ではありませんでした。
ところが出来上がって来た試作品を見ると,2Dのモンスターがすべて,ヌルヌル動いてるじゃありませんか!
驚きました。あれは全面的に,開発のキャトルコールさんのおかげでした。
キャトルコールさんには,元データイーストの社員さんたちがいて,「メタルマックス」のためならと頑張ってくださった。
結果的には,2Dアニメ演出の先駆けになったと言ってもいいと思います。ありがとう!キャトルコールさん!
【山本貴嗣】
ものすごくひさしぶりの新作で感激。版権の問題などもあって,まさか再開できるとは思ってませんでした。人生なにがあるかわかりません。
特典オマケ漫画の読み切り「夢見るカルメン」も描けたし,「双銃身の魔女」も単行本2冊にできて,とても幸せでした♪
【門倉 聡】
当時ミヤ王と,米版Xboxで「Red Dead Revolver」をやっていたので,あの濃厚な西部劇世界観を,新たにDSで作るメタルの世界に音楽で落とし込みたいと話し,実際かなり気合を入れて新曲を作った記憶がある。
通常バトル曲を最初に作ったのだけど,かなり新しいトライをした楽曲をミヤ王が気に入らなくて,もう一曲ということでちょっと古臭いタイプの曲として作ったのが「宿敵」。これを非常に気に入っていただいて,「宿敵」は中ボスバトルに昇格,最初に作った曲が通常バトルに落ち着いた。
どっちも思い入れが強い曲(巷のRPGの戦闘曲がどんどん複雑になっていく中で,うるさく感じていたので,なるべくずっと聞いていて頭から消える曲を目指していたつもりだけど,その後の「ゼノ」ではヘビメタギターも入って滅茶苦茶派手になってしまった)。
ライブでプレイしても燃える曲になった。
現在開発中の,新作「メタルドッグス」のアレンジでは,また違ったアプローチしていて,いろいろな顔を見せる曲だなぁと思っている。次に作ったのが「挽歌」。もろに西部劇だな。
エンディングテーマの「炎つぐもの」は,初めて歌ものがシリーズのエンディングを彩ることになった,のだけど,実機はインストバージョンのみだったのはちょっと悲しい。歌入れたかった。
【友野祐介】
発表当時,ほんとに出るのか?を自ら確かめに行くしかなかった。そして僕はスタッフになった。現場は燃えていた。テッドブロイラーが通りかかったのかと思うほどに。
しかし,メタルマックスの内部資料に初めて触れた時の感動は今も忘れない。
メタルマックス2:リローデッド
発売日:2011年12月8日プラットフォーム:ニンテンドーDS
発売元:角川ゲームス
価格:5800円(税別)
「メタルマックス3」のゲームシステムをベースに生まれ変わった,第2作のリメイク版。特徴的なマルチパーティシステムが本作でも採用され,(主人公を含め)職業・性別を自由に選んでパーティを編成できるようになった。
加えて,「クルマの修理が得意なソルジャー」「ナースの技が使えるレスラー」など,職業の特性とは別の特技を覚えられるサブジョブシステムも導入。キャラメイキングの奥深さを徹底追求している。
戦車の改造システムについては,Cユニットの改造およびダブルCユニット化,改造のやり直し(シャシーを未改造状態に戻せる)といった新要素も。オリジナルの倍近い30種へと大幅増加した賞金首との戦いも歯ごたえ十分。
クリエイターからのコメント
「MM3」が好評だったため,すんなりと企画が通り,開発も概ね順調に進みました。
スーファミ版で入れこめなかったシナリオの欠落部分を補い,バイアス・ヴラドがなぜああなったのか,やっと語ることができました。
悩んだのは,スーファミ版と「MM3」で造り上げた新システムをどう融合させるかという点。
これについては,スーファミ版のキャラをプリセットキャラクターとして配置する方法をとることで,何とかオリジナル版の味を残せたかと思います。
「MM3」は好評だったけれども,斜め移動ができないとか,戦車の改造の自由度が足りないといった不満の声も聞こえていたのですが,それを田内氏が可能な限り拾い上げて改善。「MM3」で提示した新システムを,ほぼ完成形に近いところまで磨きこめました。
ファンの方々からは大好評をいただいたのですが,売れ行きはイマイチでした。
【山本貴嗣】
スーファミ時代の「MM2」は,後半時間が無くて未回収のままになった伏線もあったと聞き,今回はそれもフォローされるのか?と思ったのですが,あまりに多くの歳月が流れ,ミヤ王氏が忘れたものもあったらしく,「まあこういうことも含めてメタルマックスだよなw」と思いました。
マリアを始め,なつかしいキャラたちを描けてうれしかったです。新たにデザインした一輪戦車や,浮かぶ島のモンスターなど,自分でも気に入っております。
【門倉 聡】
2のリメイクは,ミヤ王から新たに四天王を入れるので新曲を作って欲しいと言われ,出来た曲が「レッドゾーンmore」。初めてシャッフルの曲をシリーズに投入してみた。派手で新しい「お尋ね者」,いや「Wanted」くらいの気持ちで作った。毎回毎回“Wanted”だと飽きちゃうんじゃないのかなぁと思っていたので,そろそろこれで終了……のつもりが,そうはならなかった(笑)。
「ヴェンジェンス」は大好きな曲で,この曲で新しいメタルマックスシリーズの方向性が出来たと思っている。メタルマックスっぽいシーケンス,ギター,悲しげなメロディー。大きさもあって荒廃した広い世界と個の想いが見えるのがメタルマックスだと改めて感じた曲。
エンディングテーマは「Crying Sun」。これも残念ながら実機はインストバージョンなのだけど,大好きな曲。悲しげな世界の中に希望がある。
【友野祐介】
やりきった感,最高の完成度。そんなのは出した後に外から言われて初めて自覚した。自分にとっての「メタルマックス」は,いつだってこうあるべきだったというだけのこと。
メタルマックス4 月光のディーヴァ
発売日:2013年11月7日プラットフォーム:ニンテンドー3DS
発売元:角川ゲームス
価格:6648円(税別)※パッケージ版,ダウンロード版共に
プラットフォームをニンテンドーDSから3DSへ移して登場した,これまでのナンバリング作品の集大成。前2作で磨き上げられた主要なゲームシステムを継承しつつ,完全新作となるストーリーを展開した。
全世界を襲った「大破壊」から50年後,海上の孤島で平和に暮らしていた少年・ヒナタと,彼の育ての親であり女性型アンドロイドのサーシャを軸に物語は動き出す。
さらに遊びやすさを向上させた戦車と改造のシステムに加え,バトルシーンを含めフル3D化を果たしたグラフィックス,キャラクターボイスやアニメーションムービーの導入など,これまでにない演出面の強化が図られた。このほか,キャラや戦車のカスタマイズから賞金首の追加まで多岐にわたるダウンロード販売コンテンツの初登場もトピックに。
クリエイターからのコメント
たまたま有名なアニメスタジオに手の空いている優秀なスタッフがいて,今なら格安で仕事を引き受けてもいいと言ってる,これは大きなチャンスだ!
ってことで急遽,シリーズで初めてアニメムービーとフルボイスを導入して,売上倍増をめざして勝負に出た作品でした。
いざ仕事が始まってみると,アニメ制作やボイス収録に合わせてシナリオをとにかく早く仕上げる必要がありました。
今にして思えば,登場キャラクター数を少し減らしておけば,作画の負担も減るし,シナリオの作業量も減らせたなと思うわけですが,あの時はとにかく,イケイケで書きまくって無理やり間に合わせちゃいましたね。
一度はメジャー・タイトルと同じ土俵に上がってみたいという思いはあったので,興奮してたんだと思います。
ボイス収録はとても楽しかったですね!
シナリオの分量も登場人物も膨大で,たしか2か月以上かかったかと。
サーシャの声を演ってもらった佐藤奏美さんには,私の趣味を押し通して,終始,声低め,抑え目でやってもらって,声の魔力ってものを再認識させられましたね。
ボイスを入れると,企画屋にとっては,その後のセリフの変更が難しくなる,つまりはシナリオの変更がほぼ不可能になる,という大きなデメリットがあるわけですが,それに見合うだけの,いや時にはそれを遥かに凌駕するような,迫力やエモーションを運んで来てくれる。
エンディングムービーの,サーシャの最期のセリフはとくにこだわらせてもらって,10回ぐらいリテイクさせていただいて。イメージ通りの声が録れた時は,感動して泣きそうになりました。
結果……今でこそ,たとえばアマゾンのユーザーレビューで★4を超える大好評をいただいてますが,発売当初は不評で売れず。
勝負に負けて,次の「メタルマックス」を家庭用ゲーム機で出すのは慎重に検討してからにしたいと言われ,天を仰いで男泣き……でした。
【山本貴嗣】
モンスターやメカ,登場人物のほぼすべてをデザインするようご依頼をいただき光栄でした。賛否両論あったサーシャバイクですが,変形後のサーシャをうつぶせにするか仰向けにするかの会議で,私はあおむけを推させていただきました。
人型変形バイクは昔からテレビドラマや漫画でありましたが,こういう形のものは見た記憶がありません(私の不勉強でしたらおわびします)。音楽もエピソードも,いつにも増して思い出深い1作でした。
【門倉 聡】
初めて,声優さんがメタルマックスの世界にも入ってきた。ムービーも。なので,音楽も歌もの2曲にムービー用の曲も用意した。特に,「明日のうた」はとっても悩んだ。何しろ,童謡のように耳にずっと残る曲という設定。普通に素朴な曲でよいかなと思ったのだけど,白石真梨さんの声を聞いて,その声の透明感を感じて瑞々しい曲をと思い作った。
昨年のライブでは,いつかさんに歌っていただいたので,サントラCD(メタルマックス30周年サウンドトラック)の「宴」で聞ける。彼女の歌はとても感動的。
「ラストバトル」は,新作「メタルドッグス」で,ELFI Kayaさんに編曲をお願いするために,8年ぶりくらいにファイルを開けてみた。ピアノのフレーズは時間なくて手直ししていなくて,弾いたままのものだった。「めっちゃ巧いじゃん!」って自画自賛してしまった。
そもそも,ラストバトル系はいつも最後の最後に作るので,必然的にテンポを上げざるを得なくて,いつも苦労していた。速い曲が多いのは煮詰まっていたからです。
そういえば,ミヤ王の要望で弾いたベートーヴェンも頑張って弾いた記憶もある。いろいろ思い出が詰まっている4です。
【友野祐介】
「2R」でやったことを,リメイクではない舞台でもう一度再現する。それはやりきった。しかし,内容とは別次元の現実が襲いかかる。「売上」。この事でこんなに長い間悩むことになるとは,シリーズ参加前に会社員だった時は考えもしなかった。
メタルマックス ファイアーワークス
サービス開始:2015年10月7日(iOS)/2015年10月29日(Android)※2016年8月31日サービス終了
プラットフォーム:iOS,Android
運営元:KADOKAWA
価格:基本プレイ無料(アプリ内課金あり)
シリーズ初のスマホ・タブレット(iOS/Android)向けRPGアプリ。「大破壊」後に荒野と化した世界,多彩なパーツでチューンナップを行う戦車,お金を得るための賞金首バトルといったメタルマックスの定番要素を押さえたうえで,ソーシャルゲームの形態へと大胆にアレンジした。
プレイヤーは,特別な報酬がもらえる「ストーリー」,冒険できるマップを広げる「探索」,賞金首と戦う「WANTED」や期間限定のイベントクエストを繰り返し,ユーザークラスを上げていくことが目的となる。
人間が生身で戦う白兵戦は“特技”として登場し,ダンジョン探索はマップ内のマスとして用意。最大4台の改造戦車によるオートバトルを手軽に楽しめるようにした。
クリエイターからのコメント
KADOKAWA(エンターブレイン)さんのモバイル・チームが立ち上げた企画で,私は途中から参加してシナリオの一部を担当しました。
当時はまだ,今のスマホほどの処理能力はなかったし,スマホのサービスとして成功させるためには,家庭用ゲーム機とはまったく違うノウハウが必要だったりして,そうした制約の中で,少しでもメタルマックスらしさを出そうと,スタッフさんたちはみんな頑張ってましたね。
【門倉 聡】
iOSでアプリ版を作るということになって,4で作った楽曲データを中心に,サイズを変更したりテンポをちょっと弄ったりして作った。将来的には楽曲を増やしていきたいという事だったけど,そこまでたどりつかず残念。
メタルサーガ 〜荒野の方舟〜
サービス開始:2015年12月7日(iOS・Android)※2018年2月28日サービス終了
プラットフォーム:iOS,Android
運営元:サクセス
価格:基本プレイ無料(アプリ内課金あり)
「メタルマックス ファイアーワークス」と同時期にスタートしたスマホ向けアプリで,こちらは久々にメタルサーガを冠した1本。前作にあたる「メタルサーガ ニューフロンティア」の世界観,キャラメイキングや育成の要素を引き継ぎながら,RPGとしての原点回帰をより意識した作風となった。
その上で,ゲームとしてはゴール(最終目標)が設定されておらず,プレイヤーが長く自由に遊べるように設計。アプリとしての全サービス終了後も,公式ブログにてメインシナリオの公開が継続中,という息の長いコンテンツでもある。
クリエイターからのコメント
開発時のコンセプトは“原点回帰”。キャラクターや戦車のカスタマイズなど,シリーズで好評だった要素は受け継ぎつつ,「戦車での自由な探索」「賞金首との戦い」「コマンド式バトル」といった,メタルサーガ第1作「砂塵の鎖」のような,家庭用機のRPGに近いプレイフィールを実現しようというのがテーマでした。
当時サクセスでは,ここまで大きなスマホゲームの開発経験やノウハウが無かったので,いろいろと手探り状態でとにかく何もかもが大変だったことを今でも覚えています。
ゲームの生放送「メタルサ通信」内で,「うちの子かわいいコンテスト」という,カスタマイズした自分のキャラのスクショを撮って,「どれだけ自分のキャラが可愛いか」を自慢する企画をやっており,非常に好評だったのですが,サービス終了してからもまたいつかやってほしいという声を頂いたのが印象的でした。
METAL MAX Xeno(メタルマックス ゼノ)
発売日:2018年4月19日プラットフォーム:PlayStation 4,PlayStation Vita
発売元:角川ゲームス
価格:パッケージ版 6980円(税別),ダウンロード版 6480円(税別)
これまでのメタルマックスの世界から数十年後,人類の壊滅的状況がさらに進んだ209X年「真・世紀末」の東京を舞台に描く完全新作RPG。
かつての街やそこに住む人々は姿を消し,ごくわずかとなった生存者は最後の砦「アイアンベース」に逃れサバイバルを続けていた……。こうしたストーリーと,リアルな頭身で描かれるキャラクターとともに,ゲームシステムとしても余分なものをそぎ落としたという新たなメタルマックスを創造。街そのものがなくなり,戦車の修理屋やハンターオフィスなどの施設がすべてアイアンベースに集約されたのはその顕著な例といえる。
本作ではシナリオに沿う形でゲームが進行していくストーリーモードと,同モードのクリア後にシナリオ上の制限が解除される2周目=ハンターモードが用意され,周回プレイを前提に楽しめる設計としていた。
クリエイターからのコメント
あきらめかけていたメタルマックスの新作,そのチャンスをくれた角川ゲームスさんには本当に感謝しています。
もし次があるなら,「レトロゲー」「子供向け」というレッテルからの脱却を目指して,フル3D,リアル頭身キャラで行こうと決めてました。
「MM2R」「MM4」とセールスの不振が続いたことで,1本でも多く売りたい,とにかく昔のままではダメだという危機感が強かったですね。
一本道のシナリオになったのも,セールスを伸ばすには誰でも解けるRPGにするしかないという思いからでした。
もともとPSPの企画として立ち上がったので,お茶の間の大画面TVにそぐわないセリフが残っていて,遊んでいただいたファンの皆様に気まずい思いをさせてしまったり(笑)。
もう負けられないって思いが強すぎて,作り手として迷走してたかもしれないですね。
限られた予算で,フル3Dで,となると,過去作のように個性的な町や村やダンジョンがあちこちに散らばって,そこには大量のモブキャラとクエストが……みたいな,物量を用意できないことだけは明白でした。
なのでとにかく一度,余計なものをそぎ落として,メタルマックスとは何かを問い直す。
それはこの先,メタルマックスというゲームを作り続けていくために必要な作業でもあるはずだと。
そのためにナンバリングではなく,ゼノという名をつけて「もうひとつのメタルマックス」としてのシリーズ化を構想したわけです。
今ならもっとうまくやれる,今このゲームを遊ぶとそう感じる部分が多いんですけども,それでも,開発時に置かれていた状況を考えれば,自分を含めて,スタッフはみんなよく頑張ったと言いたいです。
このビジュアルでしか得られないゲーム的快感は,たしかに存在すると思います。
【山本貴嗣】
私は,一部メカやモンスター;施設の内部などをデザインしました。もう少しお笑い系(?)の物も作りたかったのですが,エピソードや演出にはタッチしていませんので,是非もありません。無論こういうメタマもありかなと思います。
それにしても,シリーズ通しての簡潔なコメントを求められながら,全部を書くのに,途中休憩をはさみながらのマラソンになり,いつの間にかたくさんの旅をしてきたのだなあと痛感しました。「メタルマックス」シリーズを愛し応援してくださったすべての皆様,本当にありがとうございます。これからも,どうぞよろしくお願いいたします♪ ∠(^貴^);
【門倉 聡】
遂に,正式に3Dでメタルマックスを表現することになって,音楽の表現の仕方を試行錯誤しながら楽曲制作した。といっても,メタルマックスシリーズ過去曲の呪縛はついて回るので,完全新曲はあまり多くない。
過去曲は2DでFC,SFCで表現してきたわけだからどうしてもメロディー,リズム,コードという音楽三要素に縛られていて,特に濃いメロディーやリフの処理が現代のグラフィックスのゲームには合わない。かなり試行錯誤をした。
ELFI Kayaさんがアレンジした「道なき道」は,僕の試行錯誤を気にせずカッコよく作ってくれて,いろいろうまく処理していて,なおかつ新しさも感じられて好き。ちょっとダサいメロディーが今っぽく聞こえる。
新曲の「渇き望む者」は,プレイヤーが休んでいる時に,昼夜の変化から空の色が変わるのに合わせたいと思って作った曲。「トニのテーマ」「彼方」「Unforedoomed」の3曲は,ミヤ王の最初のリクエストで作った楽曲。どれも強いモチーフで,メタルマックスの濃さはやっぱりミヤ王だなぁと改めて感服したし,結局その濃さ強さがメタルマックスを支えている。
【友野祐介】
予算面でも制約がある中で,方向転換を目指した作品。いわばゲリラ的に立ち上げることになったもので,目指したゴールに辿り着けたかと問われると,課題の残る点もあったが,この作品がきっかけで続く「ゼノ リボーン」が一歩前進したことは間違いない。
METAL MAX Xeno Reborn(メタルマックスゼノ リボーン)
発売日:2020年9月10日プラットフォーム:PlayStation 4,Nintendo Switch
発売元:角川ゲームス
価格:パッケージ版 6480円(税抜),ダウンロード版 6480円(税込)
「メタルマックス ゼノ」から2年を経て届けられたリメイク作にして,ゲームシステムを含む大部分を作り直した“新生”版。
その大きな特徴のひとつが,自由度の高い冒険というシリーズの原点に立ち返り,プレイヤーが強制されるストーリーを廃したこと。これにより,道中で出会ったキャラを仲間に加えるかどうか常に選択できたり,ゲームスタート直後から最終ボスを目指すこともできたりと,進行上の縛りがほとんどないRPGとして生まれ変わっている。
リアルな頭身のキャラクターたちは,より世界観にマッチするようデザイン&グラフィックスを一新。さらに「ゼノ」では見送られた「犬」の登場により,「戦車と犬と人間のRPG」というアイデンティティも再び取り戻した。
「メタルマックスゼノ リボーン」プレイレポート。戦闘システムを総入れ替えし,メタルマックスシリーズに新たな可能性を示す
世紀末世界を戦車で駆け抜ける「メタルマックスゼノ リボーン」のプレイレポートを掲載する。2020年9月10日に発売を控えた本作は,「METAL MAX Xeno」のリメイクとして開発が進められていたものだが,半リアルタイムのコマンド選択式戦闘の採用などにより,「メタルマックス」シリーズに新たな可能性をもたらしている。
クリエイターからのコメント
ゲリラ戦は続く。単なる移植から思い切った“リボーン”に舵を切った開発は,自由度の復権,そして新たなバトルシステムをコマンドRPGの自分なりの歴史解釈として配置できた事に手応えを感じつつも,遊びやすさへの配慮の点で,充分にご満足いただけるものと成らなかった反省が残る。
【宮岡 寛】
いきなりのリメイク。おまけに前作を否定する方向へハンドルを切ると言う展開に,ファンの皆さんも驚かれたんじゃないでしょうか。
今作は,全権を友野監督にまかせ,私は主にメッセージまわりの変更や追加部分などを書かせていただきました。
開発体制も,24Frameさん中心に変わり,同じフル3D描画でもゼノとはちがうリアル路線,バトルシステムもより3D描画に適した形に作り直し。「ゼノ」とはまったく別のゲームに生まれ変わりました。
手放しで褒めちぎれる出来ではなかったですが,未来に向かって変貌していくのがゼノシリーズの目標だとすれば,さらに一歩前進したと言えるでしょう。
【門倉 聡】
新曲は少ないが,戦闘がシームレスになったので,戦闘曲周りを作り変えてみた。特にダンジョンは,ダンジョンの曲がそのまま戦闘曲に流れ込むように,そもそも2曲を1曲として作ってみたのが新しいトライ。コマンド戦闘なのだが,最近の洋ゲーアクションRPGの戦闘のように,音楽もシームレスに始まりシームレスに終わるといったタッチ。かなりうまくいったと思うので,次回作はもう一歩進めてみたいと思っている。
「aube」は,前作と今作,2作に渡ってエンディングテーマとなっているが,それぞれシンガーも違うし歌詞もちょっと違う。ELFI Kayaさんの楽曲は,「ゼノ」と「ゼノ リボーン」の最後を飾るに相応しい悲しげで壮大で,希望に満ちた曲。なかなか僕には作れない曲です。
「メタル」の未来を紡ぐ3つの新作タイトル
ここまで長きにわたるシリーズの歴史と作品の数々を紹介してきたが,メタルマックスでは30周年に向けて,新作プロジェクトが次々に発表された。
先日リリースされたばかりのスピンオフ作品「METAL DOGS」,前作の“続編”構想から,一転して全くの新規作品となることが判明した「メタルマックス ワイルドウエスト」,メタルサーガ久々の家庭用機向け新作となる「メタルサーガ 〜叛逆ノ狼火〜」の3タイトルを,メインクリエイターから寄せられたコメントとともに掲載しよう。未来のメタルマックス,メタルサーガを刻む作品たちに,これからも注目してほしい。
METAL DOGS / メタルドッグス
発売日:アーリーアクセス実施中プラットフォーム:Steam
発売元:24Frame
価格は2380円(税込)
※2021年9月1日2:00まで16%オフの1999円(税込)
「METAL DOGS」Steamストアページ
「メタルマックスゼノ リボーン」の開発を担った24Frameによる,シリーズ30周年記念スピンオフ作品。その主人公は,これまでマスコット的存在として大活躍してきた「犬」たち!
クエストの受注,入るたびに地形が変わるダンジョン,そしてアイテム収集と愛犬の武装強化を繰り返し楽しむ,お手軽操作のローグライトアクションとして,現在アーリーアクセス版が配信中。
「METAL DOGS」アーリーアクセス版プレイレポート。“メタルマックス”シリーズ異色のスピンオフ作品は,戦闘“犬”が頑張るローグライクACT
「メタルマックス」シリーズのスピンオフ作品「METAL DOGS」がSteamに登場。戦闘犬“ポチ”を主人公としたローグライク系ACTのアーリーアクセス版を先行してプレイする機会を得たので,そのプレイインプレッションをお届けする。
- キーワード:
- PC:METAL DOGS
- PC
- アクション
- 24Frame
- プレイレポート
- ライター:内藤ハサミ
クリエイターからのコメント
「ワイルドウエスト」に先行して誕生することになったスピンオフ作品。「ワイルドウエスト」を,よりよきものにするための研究試作から誕生した,ある意味不思議な宿命を背負って生まれた作品。
ひとつ確かなのは,この試作を通じ「ワイルドウエスト」開発の精度が格段に高まったこと。そして,このシリーズが30年続いている間に,「このゲーム,いいじゃん」と外からいっていた擦れっ枯らしのガキはもういなくて,ひたすら現実と,向き合おうとする40代の中年男が1人できたということ。そんな成長のきっかけをくれた事も含め,この「METAL DOGS」と,メタルマックスシリーズには感謝しかない。
【宮岡 寛】
「メタルマックスゼノ リボーン」は,「ゼノ」を色々な意味で否定しつつも,「ゼノ」で構築した世界を引きずらざるをえない立ち位置の作品でした。
この作品では,そうした「縛り」はありませんから,友野監督と24Frameさんが,このスピンオフ作品をどこまで,どんな風に仕上げきっていくのか,私自身もとても楽しみにしています!
【門倉 聡】
メタルマックスシリーズに,アクションゲームという全く新しいコンセプトで楽曲制作した。
過去アレンジ曲もあるが,モチーフを引用しているだけで,ほぼ新曲と思ってもらいたいな。ギターやピアノは,ほぼほぼ封印して,シンセサイザーサウンドを追求している。プレイしていて気持ちよいサウンドを目指して楽曲を作ったので,是非是非プレイして気持ちよくなってほしい。
それに今回は,効果音周りも僕が作ってバランスも取った。Steamのアーリーアクセスからなので,まだまだ手を入れられるのが楽しく,ほんの少しだけベースを上げたり,ほんの少しだけ爆発音を上げたりして,気持ちよさをバージョンアップしたりしている。ELFI Kayaさんにも,重要な曲の作曲と編曲もお願いしているのだけど,「パンクですな!」と友野氏からの言葉を頂いたほど振り切っているので,僕自身も本格的にプレイするのが楽しみ。
まだ楽曲名が付いてないのだけど,新テーマ曲は「DOGS」だけでなく,これからのメタルマックスの全てを凝縮したつもりで作った。お楽しみに。
METAL MAX WILD WEST(メタルマックス ワイルドウエスト)
発売日:2022年予定プラットフォーム:PS4,Nintendo Switch
発売元:角川ゲームス
「メタルマックスゼノ リボーン」から数年後の,“西の大地”が新たな舞台となる「戦車と犬と人間のRPG」最新作。当初は「メタルマックスゼノ リボーン2」として製作が発表されるも,キャラクター,世界観,ゲームシステムまでを一新した作品となることから,「ワイルドウエスト」という新たなタイトルに生まれ変わる旨が明らかにされた。
制作は,原作・エグゼクティブディレクター:宮岡 寛氏をはじめ,メタルマックスシリーズの中核スタッフが手がける。
クリエイターからのコメント
最近,自分の中でRPGに対する考え方が変わりつつあります。
ストーリーの否定でもなく,共存でもなく,ストーリーを内包しながら同時にストーリーから解放されているようなRPGを作りたいですね。
いつでも気楽に入りこめて,その気になればずっとそこに居続けられるようなゲーム世界を,勝手気ままに歩きまわる。そんなRPGが理想です。
どこまで理想に近づけるか,今はまだ何ともいえませんが,30年前の初心にもどり,まだ誰も見たことのない,唯一無二のRPGを作るために頑張ってまいります。
【友野祐介】
「ゼノ リボーン」のバトルと自由度,そこに「DOGS」の遊びやすさをプラスし,果てはメタルマックスたる所以である「豊かなサブストーリー」の復権は成るや否や。もちろんそこは成るよう,全力で取り組み中です!
【門倉 聡】
現在進行形。新しい世界はどうなっていくのでしょう。常に新しいトライをして,プレイヤーの皆さんに楽しんで頂けたらと思っています。お楽しみに。
メタルサーガ 〜叛逆ノ狼火〜
発売日:未定プラットフォーム:未定
発売元:サクセス
メタルマックス30周年を契機に,もうひとつの血脈であるメタルサーガも「賞金稼ぎRPG」の完全新作を発表。「サーガ」としては15年ぶりとなる家庭用機向け作品として,Nintendo Switchなどの家庭用ゲーム機で展開される。
従来作品と世界観は共有しながらも,「大破壊」を引き起こしたマザー・コンピュータ「ノア」の脅威が去った世界,という新たな舞台設定を用意。進化した戦車バトルに加え,自分好みのアジト作りが楽しめるという「別荘」システムも楽しみな1作となっている。
クリエイターからのコメント
2021年5月24日の「メタルマックス30周年 生誕祭 生放送」にて発表させて頂いてから,はや3か月が経とうとしています。時間の流れは早いですね(笑)。
今作は,“人類の敵は人類”というテーマを掲げており,復興し始めた人類の手により,再び地球は滅亡に向かっているという,“ノアが導き出した結論”通りになりつつある混沌とした世界を描いております。
その中で,主人公である“あなた(プレイヤー自身)”がどう行動するかにより,さまざまな影響が及ぼされ,世界の未来が変わっていきます。
まだまだお待たせしてしまい心苦しいのですが,鋭意開発中でございます。
今後も,Twitterなどで新たな情報を発信していきますので,引き続き応援頂けますと幸いです。
◆寂びれた町「ラスティガーデン」を復興しよう!
レジスタンス組織ヘヴンズウォールの拠点を持つ町「ラスティガーデン」。元々はトレーダーが旅の途中で立ち寄る事が多く,それなりに栄えていたが,武装集団等の襲撃によってトレーダー達も避けるようになり,寂れてしまった町です。
プレイヤーがフィールド上で資源を集めたり,モンスターからドロップした素材等を提供する事で,町が発展し本来の姿を取り戻していきます。
町を発展させる事で、様々な人が住むようになったり,新しい施設の建設・拡張で強力な装備が購入可能となるなど,組織の戦力強化にも繋がります。
◆シリーズ初登場の“戦車(クルマ)”を公開!
本作では,過去シリーズに登場した懐かしの戦車や,シリーズ初登場の目新しい戦車などが多数登場します。
その中で,今回はシリーズ初登場になる対空戦車「ミーティア」のスクリーンショットを公開!
◆Twitterアカウントがリニューアル!
9月1日(水)よりTwitterアカウント【公式】「メタルサーガ 〜荒野の方舟〜」(@metalsaga_sp)がリニューアルし,メタルサーガシリーズ公式アカウントになります。
リニューアルに伴い、柴犬を模したバイオアニマルのキャラクター2匹が広報キャラとして登場します!
<2021年8月31日15:20 メーカーの案内を追記>
アカウント不具合によりTwitterのリニューアルは延期となりました。
新しいスケジュールはサクセス公式アカウント(@SUCCESS_Corp)よりご連絡いたします。
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