インタビュー
金色のコルダの日&「スタオケ」1.5周年記念インタビュー。プレイヤーとの対話で目指す,幸せな気持ちを運ぶアプリ作りとは。メインストーリーの先の展開も聞く
コーエーテクモゲームスの女性向けブランド・ルビーパーティーが贈るスマートフォンアプリ「金色のコルダ スターライトオーケストラ」(iOS / Android。以下,「スタオケ」)が,2022年8月24日に1.5周年を迎えた。4Gamerでは昨年のインタビューに続き,コーエーテクモゲームス ルビーパーティーブランド長の襟川芽衣氏に話を聞く機会を得た。「スタオケ」のこれまでの道のりを振り返りつつ,1.5周年キャンペーンの見どころ,そして来年20周年を迎える「金色のコルダ」シリーズの展望などをうかがったので,初代「金色のコルダ」が発売された日,“金色のコルダの日”でもある本日(9月19日)お届けしよう。
「金色のコルダの日」特設ページ
プレイヤーの声に耳を傾け,走り抜けた1年間
4Gamer:
「金色のコルダ」シリーズのお話をうかがうのは,1年ぶりですね。「スタオケ」も1.5周年を迎えましたが,ハーフアニバーサリーから現在までの1年間を振り返られていかがでしょうか。
本当にこの1年間はあっと言う間でした。リリースから半年くらいは,正直なところ目の前の不具合に対応するのに手一杯でしたが,この1年間は,プレイヤーの皆さんのご要望にどう応えていくかを考え,応えるためにチームの体制を整えてきました。より快適に楽しんでもらうための改善に挑んだ1年だったと思います。
4Gamer:
ストレージ使用容量の削減や各種UIの改良など,かなり遊びやすくなりましたよね。
襟川氏:
アプリゲームは,プレイヤーの皆さんからの「こうしてほしい,ここはよくなかった」というご意見を受けて,運営がリアルタイムで改善していけることがいいところだと思います。ただ今までは,あまりプレイヤーの皆さんと対話が出来ていませんでした。何かを改善しても,それを発信していないことによって,皆さんに「私たちの意見は開発チームにちゃんと届いているのかな? 私たちのことを考えてくれているのかな?」と,不安を感じさせてしまっていたと思います。そこで,今年の7月に公式Twitterやゲーム内で,開発からのお知らせとして,改善した内容や今後の「スタオケ」の進む方向性を告知させていただきました。
4Gamer:
“コンミスの皆さまへ”という,開発チームからのお知らせでしたね。「おっ!」と思いながら開きました。
襟川氏:
プレイヤーの皆さんも喜んでくださって「私たちの声,ちゃんと届いてたんだ」とか,「これいつ直るんだろうと思っていたけど,やっと直るんだ」という反応をいただきました。我々としても,最初からいろいろなご要望を叶えたくはあったのですが,恥ずかしながら,それ以前に細かい部分で対応すべきものが多かったのでお待たせしてしまったと思います。こうした改善点など,開発からの告知は今後もしっかり行っていくつもりです。
4Gamer:
それはうれしいですね。今すぐの実装でなくても,取り組んでいただいているのが分かると安心します。
襟川氏:
実は,運営が“人”として表に出ることがプレイヤーの皆さんにとってどうなのか,という迷いがあったんです。タイトルにもよりますが,もともとネオロマンスシリーズは開発スタッフを表立って出さないという歴史もありましたし。
4Gamer:
そうでしたね。プレイヤーが抱く,ゲームのイメージを守るための配慮でもあったかと存じます。
襟川氏:
ただやっぱり,長期にわたって運営していくタイトルでは,プレイヤーの皆さんとの対話は必須ではないかと。いただいたご意見は,開発スタッフとしてもそのとおりだと思っているものも多いんです。直すことが追いついていないのはこちらの都合になってしまうのですが……皆さんの声には,できる限り応えていきたい。先日の告知は,それを伝える第一歩になったかなと思います。
4Gamer:
プレイヤーからの要望は,どのように汲み取られるのでしょうか?
襟川氏:
開発チームに直接届くご意見はもちろんですが,TwitterであったりSNSで出ている意見には常にアンテナを張っています。そのなかで「確かにこれは改善しなければ」というものについては,迅速に対応するようにしています。サービス開始当初よりも,チームの技術力もだいぶ上がってきたので,昔だったら対応できなかったであろう難度の高いご要望についても改善策を模索しつつ,時間がかかっても対応していこうと進めているところです。
4Gamer:
ダメ元でつぶやいている人もいると思うので,それは朗報ですね(プレイヤーの皆さん,ご意見バッチリ届いていますよ!!)。そういえば,プレイヤーへ向けたアンケートも実施していましたが,びっしりと書いた人も少なくないのでは?
襟川氏:
そうなんです。長い時間かけて書いてくださったんだろうな,という方もたくさんいらして。ご自身の大事な時間を使ってまで書いてくださって,本当にありがたいなと思っています。
4Gamer:
私もアンケートを書かせていただいたのですが,じっくり書いていたらタイムアウトになって(笑)。
襟川氏:
そうでしたか! それは大変申し訳ありませんでした。ほかにもそういう方がいらっしゃったと聞いています。
4Gamer:
皆さん,それだけ情熱を持って書いてらっしゃったのですね。
襟川氏:
ありがたいですね。本当に多岐にわたるご意見をいただいています。
4Gamer:
イベントはものすごいスパンで開催されていますが,とくに反響があったものというと……?
襟川氏:
今年の2月に開催した「バレンタイン トリロジー」と,5月に開催した「間奏曲 未完成のスコア」はとても反響が大きかったです。ストーリーのなかで,キャラクター自身の掘り下げをしっかりと行ったのが好評でした。あと,今年のジューンブライドイベント「Music and the Fatal Ring」も好評で。グランツのメンバーがメインのストーリーだったので,グランツファンの方を中心に喜んでいただけました。
4Gamer:
「Music and the Fatal Ring」は,グッときましたね。あのイベントで堂本大我推しになった方も多いとか。
襟川氏:
私もシナリオをチェックしていて,「これはズルいな〜」と思いました(笑)。最後にいいところを持っていって(笑)。あとは,やはりプレイヤーの皆さんは音楽性やキャラクターを深く知ることのできるイベントを求めていらっしゃるなと思いました。音楽に真面目に向き合うのは「金色のコルダ」の基本なのですが,そこをすごく期待してくださっているのを感じます。恋愛要素の強いイベントばかりにするとバランスが難しいのですが,いろいろな要素を散りばめて今後も運営していきたいと考えています。
気になる新シリーズ「Secondo viaggio」の秘密
4Gamer:
これまでのメインストーリーでは,スターライトオーケストラの成長物語が中心に描かれてきました。その続きとなる新シリーズ「Secondo viaggio」(セコンド ヴィアージョ。以下,SV)は,どのようなテーマを掲げられているのでしょうか。
襟川氏:
テーマはやはり「音楽」です。メインストーリーは全国からメンバーを集めるロードムービー的な感じで,「世界一の夢を追いかけるんだ」というものでしたが,SVではとくに主人公の音楽に対しての葛藤と成長を描いていきたいと思っています。周りが変化していくなかで,「なぜ自分はコンミスをやっているのか」というのを突き詰めていきたいなと。
4Gamer:
周りの変化というのは……?
襟川氏:
実は,キャラクターの学年を1年上げようと思っています。スタオケの世界って,いずれ過ぎ去っていく期間限定の青春の時間を描いていますよね。学年を上げることで,そういった部分をもっとエモーショナルに描いて,「やっぱり音楽が好きだ,スタオケが好きだ」と,みんなが成長していく過程を描きたいなと思っているんです。
4Gamer:
学年が上がる……!? 3年生のキャラクターは卒業できたらする,ということでしょうか?
襟川氏:
そのあたりは,SVの実装をお楽しみにお待ち下さい。ただ,卒業したとしてもいなくなるような悲しい事態にはしませんので,ご安心いただければと思います。
4Gamer:
よかったです!
襟川氏:
1.5周年の配信イベントで公開したムービーに,「春風が変えていく、私たちの音楽(オーケストラ)を―」と出ていたように,SVの舞台はメインストーリーに続く「4月」から始まるんですよ。
4Gamer:
まさに進級や新生活の季節ですね。もしや新入生も登場したり!?
襟川氏:
新入生は……どうでしょう(笑)。今後の情報をお楽しみになさってください。
4Gamer:
分かりました(笑)。ところで,ムービー中にもいろいろと秘密が隠されていそうですね。
襟川氏:
そうですね,新しいメインビジュアルはぜひ注目していただきたいです。最初のメインビジュアルと似ていますが,SVのメインビジュアルでは,空が夕暮れのようなオレンジ色になっています。また,一見,色が変わっただけに見えますが,よく見てみるとキャラクターの立ち位置や表情も変わっているんですよ。
4Gamer:
あっ,以前はコンミスが先頭だったのに,新ビジュアルは銀河が前に来ていますね。
襟川氏:
列の後ろのほうもいろいろと変化していますし,顔つきも以前のビジュアルとは異なっています。ぜひ前のビジュアルと見比べて,今後の展開を想像してみてください。
4Gamer:
これは考察が盛り上がりそうですね。ちなみに……ムービーではスタオケのバスの鍵を置いているシーンがあるのですが,あれはなんですか?
襟川氏:
あれは……内緒です。コンミスとして,皆さんにも一緒にドキドキしたり,悩んだりしていただきたいです。
4Gamer:
なるほど。SVの主人公は悩めるコンミスなんですね。
襟川氏:
はい。今まで,主人公の音楽に対する思いについて描き切ることができておらず,お客様からご不満の声をいただくことがありました。なので,SVではそこにお応えできるようにしたいなと思っています。ともあれ,どんな変化があれど,皆さんをがっかりことのないよう心がけていますので,安心して楽しんでいただければ。
4Gamer:
それを聞いて安心しました。試練といえば,スタオケのライバルである,グランツ交響楽団のその後が気になっている方も多いかと思います。
襟川氏:
グランツは良きライバルとしてなくてはならない存在なので,当然SVにも出てきます。どういう形でかは,今後明らかになっていくかと……。
4Gamer:
期待して待っています! ところで,グランツのメンバーも恒常のジュエルスカウトに追加されるということですが,1人1人実装されていくのでしょうか?
襟川氏:
全員一気に追加されます!
4Gamer:
絵柄やカードストーリーも楽しみです。SVに話を戻しますが,イベント形式で配信されるとのことですね。
襟川氏:
はい。基本的に季節イベントと形式は変わらないと思ってくださって大丈夫です。ランキングもあります。ただ,メインストーリーの続きの物語になるので,イベントに参加できなかった方もあとから物語だけは読める形にしたいと思っています。第2章が配信されたとき,「前の第1章のイベントをやっていないから,話が分からないし,見ても意味ないわ」なんてことにならないようにと……。そのイベントをプレイされた方がストーリーを先行で読めるというスタイルですね。
4Gamer:
なるほど,イベントを逃してしまった方も安心ですね。
1.5周年のキャンペーンやゲーム内外の施策について
4Gamer:
もしかすると「スタオケ」をSVのタイミングから始める方もいらっしゃるかと思うのですが……。
襟川氏:
これからプレイしてみようかなという方のために,1.5周年のキャンペーンで未クリアのメインクエストのLP消費をゼロにして,ストーリーをサクサク読めるようにしています。ぜひ,今のうちにメインストーリーを見ていただいて,SVに備えてくださいませ。
4Gamer:
これから「スタオケ」を始めるには絶好の機会ですね。メインストーリーはクリアしたけれどハードモードはまだ……という方にも喜ばれそうです。
襟川氏:
ええ,プレイをお休みされている方にも活用していただきたいです。メインストーリーが終わって,新しいシリーズが始まるまで1年間あったのですが,やはりその間に「メインストーリーが終わったから」と,「スタオケ」のプレイをやめてしまった方や,どんどんアプリが重くなって「私のスマホではできない」と,離れてしまった方もいらっしゃると思います。そういった方にもぜひ,アプリの機能を改善しより軽く遊びやすくなった「スタオケ」で,新ストーリーを体験していただきたいです。
4Gamer:
目に見える表示や機能はもちろんですが,感覚的にもよりサクサクとプレイできるようになったと感じます。
襟川氏:
ありがとうございます。当初と我々の考えも変化してきました。なんだかんだで日々忙しいこの時代,手軽に遊べるほうがプレイヤーの皆さんにとっては良いですよね。ですので,サクサク進められるように,アップデートするたびどんどん改善していっています。とはいえじっくり遊べるところも残していきたいので,両方のスタイルで楽しめるのが理想ですね。
4Gamer:
ゲームをやっているという手応えがありつつ,短時間で遊べるのがいいですよね。ちなみに,1.5周年キャンペーンには,未クリアクエストのLP消費ゼロのほかにどのようなものがありますか。
襟川氏:
SSR1枚確定の無料スカウトや,ゲーム内でWebスタンプラリーを実施しています。期間中に,ログインやご当地クエストのミッションを達成すると,スタンプが溜まるという形です。ARで撮影できるキャラクターも出てきますよ。以前の横浜のスタンプラリーと仕組みは同じですが,今回はお家にいても楽しめる形のスタンプラリーにしました。
4Gamer:
このAR撮影,いろいろ遊べそうですね。
襟川氏:
あとは,1.5周年期間内にキャラクターのバースデーキャンペーンが2周目に入ったのですが(鷲上源一郎から),こちらはアンケートでご要望の多かった「ヒロインとの甘いデート」をテーマにしました。今シーズンも楽しんでいただければと思っています。
4Gamer:
同じく動画番組「スタオケ学園日誌」が一巡しましたが,新たな動画番組の予定はありますか?
襟川氏:
9月に“スタオケ学園日誌EXTRA”を配信しました。刑部役の伊藤健太郎さんがスタジオを飛び出して,渋谷にあるKT SPOTという,コーエーテクモゲームスのグッズショップでロケを行っていただいたんです。「スタオケ」のグッズを紹介したり,1.5周年の話をしていただいたりという新しい試みとなっています。今後も,さまざまな企画を展開していきたいなと思っていますので,ご期待ください!
4Gamer:
スタオケ学園日誌では恒例となった,伊藤さんの口上「僭越ながら」がまた聞けるかも,ということですね。楽しみです。
襟川氏:
伊藤さんはいつも「スタオケ」や「金色のコルダ」シリーズを愛してくださっていて。本当にいつも感謝しています。
4Gamer:
声優さんといえば,リアルイベント「遙かなる時空の中で7 〜出陣!〜」とのコラボが実施されましたね。今後はこうしたネオロマンスタイトルとのコラボも増えそうでしょうか?
襟川氏:
以前にもナンジャタウンさんや,映画「燃えよ剣」,京急電鉄さんともコラボさせていただいたり,4月1日にエイプリルフールとして「信長の野望」とのコラボもしましたが,ネオロマンス作品とは今回が初コラボでした。第2弾として「アンジェリーク ルミナライズ」のイベントとのコラボも実施します。同じルビーパーティーのタイトルですから,今後も機会があれば何かしらやっていきたいですね。
それと,1.5周年では「すみすみ」さんとコラボをさせていただきます。社内コラボはもちろんのこと,他社さんとのコラボも今後はどんどんやっていきたいと思っています。
4Gamer:
「スタオケ」とファンシーキャラクターとのコラボは初めてですね。
襟川氏:
「すみすみ」コラボも,最初はどう描くのがいいのかなと思っていたのですが,実際に作り出すと面白くて。成宮のカードストーリーでは,「すみすみ」のぬいぐるみやそれをモチーフにした料理が登場するのですが,とてもかわいいです! これはきっと楽しんでいただけると思っています。カードの絵柄がまたすてきなので,ぜひチェックしてください。
4Gamer:
想像が膨らみますね〜。「スタオケ」は変奏曲シリーズなどで夢の世界が舞台になったりもしますね。
襟川氏:
変奏曲シリーズは遊び心たっぷりなストーリーですが,プレイヤーの皆さんも受け入れてくださっていると感じています。キャラクターがしっかり根付いていないと,そういうハチャメチャも難しいのですけど,今では「スタオケ」のゲームそのものが定着して,もう皆さんの心のなかでそれぞれのキャラクターが生きている段階に来ていると感じています。本当に,お客様には感謝の気持ちでいっぱいです。
4Gamer:
それでは,少し先のことになりますが「スタオケ」2周年に向けて意気込みをお願いします。
襟川氏:
SVが始まり,スタオケの旅はまだまだ続いていきます。2周年も,1周年同様,皆さんに日頃の感謝をお伝えする企画をご用意したいと思っていますので,楽しみになさっていてください。とはいえ,周年というのは通過点でしかありません。この先,5年,10年と長く愛されるゲーム作りをすることがスタッフ全員の願いです。これからも引き続き「スタオケ」をよろしくお願いいたします!
「金色のコルダ」シリーズは19周年!
4Gamer:
ここからは,「金色のコルダ」シリーズについてうかがいたいです。9月19日は,初代「コルダ」の発売日にちなんで定められた「金色のコルダの日」ですが,今年で19年目,もうすぐ20周年なんですね。
はい。「金色のコルダ」シリーズはネオロマンス作品の第3弾なんですけど,それまでは「アンジェリーク」や「遙かなる時空の中で」という,ファンタジックな作品を作っていました。
そういったタイトルが今後も続いていくんだろうと思っていましたが,「金色のコルダ」で突然,現代の学園ものになって。この企画を知ったときは「えっ,そっちの方向もありなの?」という驚きと,個人的に学園ものが大好きだったので「学園ものきたー!」という喜びがありました(笑)。当時,すごくうれしかったのを覚えています。
4Gamer:
学園もので,しかもクラシック音楽がテーマというのも驚きでした。
襟川氏:
私もクラシック音楽自体は好きだったので,「クラシックと学園ものって面白い組み合わせだな,どういう女性向けゲームになるんだろう」と楽しみでした。それが形になって19年も続いているのは感慨深いです。
それだけたくさんの方に応援していただけた,ということですよね。本当にありがたいです。私が最初に感じた驚きと,ドキドキワクワクした気持ちを,これからも皆さんに持っていただけるように頑張りたいです。
4Gamer:
シリーズを見守られてきたなかで,印象深いことはありますか?
襟川氏:
一番印象的だったのは,「金色のコルダ2」から「金色のコルダ3」になったときですね。ガラッとストーリーや雰囲気が変わって,「そうきたか!」とビックリしました。同時に,少年漫画的な部分が加わった世界観をファンの方が受け入れてくださるのかと,期待と不安が入り混じった感情を持ちました。
結果的に,皆さん大変楽しんでくださって……「なるほど,シリーズものには冒険も必要なんだ」と勉強になりました。シリーズを長く続ける上で,残すべきものと新しく変えるもの,それらをどうやって取捨選択していくのか,学ばせてもらったと思います。
4Gamer:
そうすると「スタオケ」も大きな冒険でしたよね。
襟川氏:
そうですね。今まで学校単位だったところから,県単位になって。全国を巡って仲間を見つけていくというのは,今までのコルダにはない要素です。イラストレーターさんも変わりましたし。前回のインタビューでもお話させていただきましたが,「コルダ」らしさとは一体何なんだというところから,開発陣がかなり深く考えてくれて。従来の「コルダ」のファンの方も,新しく入った「コルダ」を知らない方たちも楽しんでいただけるような作品にしなければと話し合いました。
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- キーワード:
- iPhone:金色のコルダ スターライトオーケストラ
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- シミュレーション
- 声優:KENN
- アニプレックス
- イケメン
- コーエーテクモゲームス
- 声優:伊藤健太郎
- 育成
- 学園物
- 声優:岸尾だいすけ
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- 声優:佐藤 朱
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4Gamer:
前回のインタビューでは,「コルダ」らしさとは,青春や音楽だとおっしゃられていましたね。
襟川氏:
ええ。「スタオケ」はこれまでのネオロマンスシリーズから少し立ち位置を変えて,もちろん恋愛はあるんだけれど,どちらかというと仲間との絆や音楽,青春であったりということを焦点に当ててやっていこうとスタートしました。そこから時間を経た今,プレイヤーの皆さんは甘いシチュエーションを求められていると分かり,そこにもちゃんと応えていきたいなと思っています。
4Gamer:
「コルダ」シリーズに話を戻しますが,シリーズファンとしては,今後の家庭用ゲーム機での展開にも期待していると思います。各作品の移植などは考えていますか?
襟川氏:
もちろん,私もそうしたいなと思って考えているんですけども,タイミングや,どういった形で出すのかは模索中ですね。ファンの方からも「家庭用への移植はまだですか」とご意見をいただいていますので,機会があれば実現に向けて動いていきたいです。
4Gamer:
心待ちにしています! そして来年は「コルダ」シリーズ20周年ですね。アニバーサリー企画はお考えでしょうか。
襟川氏:
まだこれからというところなんですが,せっかく20周年なので「コルダ」を好きになってくださった方すべてに向けた,ゲームだけでなくリアルも巻き込んだような企画ができればいいなと考えています。一口に「コルダ」のファンと言っても,初代の「コルダ」が1番好きと言ってくださっている方もいれば,最近「スタオケ」を遊んで「金色のコルダ」を初めて知った,という方もいらっしゃるんですよね。20年続くシリーズとなると,最初に触れる作品,好きになる作品もそれぞれなので。どの作品のファンの方にも楽しんでいただける企画にしたいと思っています。
4Gamer:
確かに,各作品やキャラクターに根強いファンがついていますよね。
襟川氏:
はい,とてもありがたいです。それと,「コルダ」には,「このキャラクターと言えばこの曲だよね」というクラシックの楽曲がありますよね。そういった楽曲であるとか,キャラクターソングもたくさんあるので,音楽をテーマにしたイベントやフェスをできたらいいな,と……私が勝手に思っています(笑)。
4Gamer:
そういえば以前にも何度かクラシックコンサートが開催されていましたね。
襟川氏:
ええ。コンサートはコルダにぴったりなんですよね。またぜひやりたい企画のうちの1つです。
20周年に向けて「金色のコルダ」シリーズをもっと知りたい,あるいはお気に入りのキャラクターにまた会いたいなという方は,Nintendo Switch版「金色のコルダ オクターヴ」をプレイしていただくのもいいかと思います。ちょうどダウンロード版のセールを実施していまして,9月19日のコルダの日を記念して特別に60%オフになっています。これはルビーパーティー作品としては初めての割引率ですね。
4Gamer:
ええっ,60%オフはすごいですね。
襟川氏:
そうなんです! 「金色のコルダ オクターヴ」は,「コルダ」から「コルダ4」のキャラクターが登場しています。「スタオケ」に伝説の演奏家として出てきたキャラクターをよく知らないけれど,気になっている……という方にもおすすめです!
4Gamer:
では,今回のフィナーレとして「金色のコルダ」シリーズのファンへのメッセージをお願いします。
襟川氏:
「金色のコルダ」は今年で19年を迎えることができました。ここまで長くシリーズを続けられたのは,ひとえにファンの皆さんのおかげです。皆さんからいただくご意見,ご感想は,私たちのゲーム作りに対するモチベーションを大きく上げてくださっていて,いつも本当に感謝しています。
1.5周年でまた「コルダ」を好きになってよかったなと思っていただけるよう,幸せな気持ちになっていただけるコンテンツを作っていきたいと思っていますので,これからも応援よろしくお願いいたします。20周年までも,その先も,ずっと一緒に駆け抜けていきましょう!
4Gamer:
ありがとうございました!
――2022年8月23日収録
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