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1年目の「遊戯王 マスターデュエル」は,ジャンド→電脳→純LL→トリスタ→マリンセスからのマンジュシカでターンエンド
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印刷2022/12/31 11:00

プレイレポート

1年目の「遊戯王 マスターデュエル」は,ジャンド→電脳→純LL→トリスタ→マリンセスからのマンジュシカでターンエンド

ターン4:純構築は意固地な思春期の純結晶


 2月は電脳堺で走りきり,ほとんど苦戦することなく当時の最上位ランク「プラチナTier1」に到達したが,その最中のことだ。マスターデュエル初のイベント「エクシーズ フェスティバル」が発表された。

 当時は融合召喚と儀式召喚はよいとして,ジャンドでシンクロ召喚を,最初は意味不明だったがハリセレーネアクセスでリンク召喚を,電脳VFDのおかげでエクシーズ召喚も理解できていた。
 学習しなかったのはペンデュラム召喚だけだ。今もだ。

 電脳堺のエクシーズ軸は,レベル3「幻影騎士団ブレイクソード」,レベル6「セイクリッド・トレミスM7」……はURポイントがなかったので「希望皇ビヨンド・ザ・ホープ」とし,それぞれ重ね着を経由して,最終兵器「天霆號アーゼウス」(以下,アーゼウス)で盤面を一掃する。

 アーゼウスは多くのデッキでサブプランの定番であり。
 コイツさえ出しておけばどうにかなるだろ精神もあって。
 初のイベントにはまず,電脳エクシーズデッキで挑んだ。

 そしたら召喚制限がキツすぎて,すぐさま折れた。

画像集 No.014のサムネイル画像 / 1年目の「遊戯王 マスターデュエル」は,ジャンド→電脳→純LL→トリスタ→マリンセスからのマンジュシカでターンエンド

 イベントごとにデッキを用意する。それは大切なことだった。
 たとえ報酬が欲しいだけだからと流してプレイしたところで,それ相応に負け続けるのは精神衛生上よろしくなかった。

 ということで手持ちの財産は苦しかったが,私はどうやらイベントごとに専用デッキを用意するのがわりと好きだったため,この機会にジャンドとも電脳堺とも違う,新たなデッキを作ろうとなった。
 そこで採用したのは,当初のパック開けで偶然確保できていて,カッコよかったから砕かずに残していた「十二獣ドランシア」(以下,ドランシア)を起点とし,アーゼウスも流用しやすい【十二獣】デッキだ。

 十二獣は当時のデッキプランとしても人気で,ドランシアとアーゼウスが飛び交うデュエルを数多く繰り広げた記憶がある。
 そこで感じたのは「エクシーズって強くない……?」という,ジャンドへのもにょにょであったが。ご存じのとおり,花の女男爵さまと【相剣】が現れて以降,口が裂けてもそんなこと言っていない。【アダマシア】も強かったが,あれはブロックドラゴンデッキだと思っていた。

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 イベント報酬はうまい。恐ろしいほどに太っ腹がすぎるため,カードパックを回すためのジェムがじゃんじゃんとたまっていく。
 それを利用し,生成しきれていなかった十二獣モンスターを確保しようとパックを回していると,すり抜けで1枚のURがやってきた。

 名称は「FNo.0 未来龍皇ホープ」(以下,未来龍皇)。
 頑強な壁になる戦闘・効果の破壊耐性,モンスター効果の発動を無効にしてコントロールまで奪っていく,十二獣デッキにも採用されていた,当時何度も煮え湯を飲まされたエクシーズモンスターである。

 ただ“十二獣で未来龍皇を出す手順”は,理解していれば難しくないのだが,当時の知見では「十二獣ラム」や「十二獣ライカ」の墓地蘇生効果の機微がどうにも理解しきれず,彼女らを出したはいいが,ぼっ立ちでターンエンド……という事態がしばし起こってしまった。

 ドランシアは使い方次第で妨害にもフィニッシャーにもなりうるため,彼女だけでのターンエンドはそれほど消極案でもないのだが。私が最終盤面に望むのは,もっと分かりやすく強い大物モンスター。
 そのため私は「アーゼウスや未来龍皇をもっとうまく使えるデッキ」を探しはじめた。そして,より分かりやすい者たちを見つけた。

 鳥類をモチーフにした,楽しげな少女たち。
 LL鉄獣で猛威を振るう片割れ,というかメイン。
 エクシーズテーマ【LL】(リリカル・ルスキニア)だ。

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 もう片方のテーマ【鉄獣戦線】はリンク召喚に依存するため,エクシーズ フェスティバルではほぼ見ることがなかった。
 一方で,当時のLL鉄獣はランクマッチでよく目にしたテーマで,電脳堺でよく対峙するようになったことで,展開の筋道こそ理解できなかったが「その鉄獣の抗戦とLL−バード・コールっての強くない?」と思えるだけの知見は蓄えられていて,カードパワーも十分把握できていた。

 そこでやりたいことを整理し,LL鉄獣のテンプレートを用いて,エクシーズ フェスティバル向けに純正の【純LL】を構築し,投入した。

 LLもまた,通常召喚なしの特殊召喚だけで動く術が豊富で,どのLLモンスターも確かな価値を有する。その展開の美しさを支えるのが。



 初手のお願い「LL−ターコイズ・ワーブラー」。
 頼むいてくれ「LL−コバルト・スパロー」。
 厚みの決め手「LL−サファイア・スワロー」。
 優秀な補助役「LL−セレスト・ワグテイル」。
 最後のお願い「LL−ベリル・カナリー」。




 楽しく弾むようにして場に飛んできた彼女らが招くエクシーズモンスターは,後続補充の要で,自然と未来龍皇までつながる「LL−リサイト・スターリング」(以下,スターリング)。相手にダメよを突きつける妨害女王「LL−アンサンブルー・ロビン」(以下,ロビン)。

 そして,私が遊戯王で一番好きなカードとなった「LL−アセンブリー・ナイチンゲール」(以下,ナイチンゲール)による激攻めだ。

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 盤面がどうしようもないときでも,ナイチンゲールは細々とした一縷の望みを直接攻撃能力に乗せ,アーゼウスに化けるから好きだ。
 それ以上に,LL鉄獣にはあまり採用されない魔法カード「LL−バード・サンクチュアリ」を用いて,エクシーズモンスター同士を重ねて“ゲームエンドに届く直接攻撃力”を準備し,相手の強力な布陣をすり抜け,鬼と化したナイチンゲールで殴りまくる勝ちが恐ろしく好きだ。

 事実,初のイベントは純LLで,ルンルン気分で踏破した。

 その反面,純LLはLL鉄獣と比べて展開面が弱い。LL鉄獣の考え尽くされた手順,初動の多様さ,妨害に対する防御力,みんなが拍手で迎える「王神鳥シムルグ」からの「烈風の結界像」or「霞の谷の巨神鳥」の盤面にせよ,純LLだと枚数が足りないことも多く,LL−ベリル・カナリーのエクシーズ召喚制限でリンク軸がふさがってしまいがちなのも手痛い。
 遊戯王OCGの概念か,もはやLL=LL鉄獣なくらい純構築も聞かない。

 そうした見解を査収し,導き出した結論は……だからなんだ?

 このときの心理はよく覚えている。電脳テンプレデッキを使って快勝したのち,自分探しがはじまって「希少なデッキで勝ちたい願望」が発露したことで,私は逆に【純LL】でいくと,意固地になった。
 以降,電脳堺とは2月でおさらばし,3月から本格的に純LLを使いはじめる。構築をLL鉄獣に寄せることはなかったが,初動がつらいからテーマ【シムルグ】に目をつけて迷走したり,鉄獣戦線の存在に煩悶したりしつつも,ランクマッチは好調だった。そのうち「あれ,もしや,公式大会とか開かれたら世界狙えちゃうんじゃ?」と思った。

 スターリングやナイチンゲールの注目されづらいほうの効果で相手ターンをしのぐのが大好き。未来龍皇とロビンを攻略してこようとしてくれる人も大好き。初動展開の窮屈さというデメリットは確実にあるが,純LLでしか摂取できない楽しさも確実にあって,それはすべてのデッキにおいて言えることなのかもしれないと,このときに知った。
 カードの組み合わせなんてのは,強い札をかけ合わせるだけではない。もっと大切な,なんかそういう,思いとかもあるのだ。

 だから,3月中旬ごろになって初めてまともに使えそうなロイヤル加工カード,ピッカピカのエクシーズモンスター「RR−アルティメット・ファルコン」(以下,アルティメット・ファルコン)を迎え入れたときは,真剣に考え,追求して,組み込むことを決意した。
 LLとRR(レイド・ラプターズ)の原作的な関係は知らなかったが,なにかに導かれたかのような縁を感じたのだ。そうして20回に19回は手札で輝く「RR−ラスト・ストリクス」から「No.77 ザ・セブン・シンズ」を出すくらいしかしてねぇことに気づき,しばらくして別れた。

【純LL】の記録:3月もプラチナTier1! 鉄獣カードが構築を圧迫しないからこその利点を求め,中身は何度も何度も変遷した。「ダーク・シムルグ」を抜くか抜くまいかで,身を引き裂かれるように煩悶した。でも11月開催の「アンチスペル フェスティバル」以降,心がようやく「LL鉄獣っていいよね……」にたどり着いた
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■デュエルスタンバイ

  ターン1:スタンバイ・自語り・フェイズ
  ターン2:ジャンク×ドッペル=シンクロニティ
  ターン3:ルゥルゥがヂィヂィでニャンニャン
  ターン4:純構築は意固地な思春期の純結晶
★次 → ターン5:面白いと思った,お遊びの代償
  ターン6:乙女の バ ト ル オ ー シ ャ ン
  ターンEnd:お願いキャンディナマンジュシカ!!!



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