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音楽家が作る,音楽家のための音ゲー? 多彩なゲーム&アニメを手がける“AREA35”の由良浩明氏にインタビュー
子供たちの音楽体験のために。構想10年の“ラグジュアリー”なリズムゲーム「フェリシティーズ・ドア」を試遊[TGS2024]
東京ゲームショウ2024で,AREA35は2024年内に発売する新作リズムゲーム「フェリシティーズ・ドア」をプレイアブル出展した。“世界各国の音楽家たちの楽曲”で音ゲーを楽しんでもらうという方向性は,なかなかに物珍しい。
AREA35は過去,ウォーシミュレーションゲーム「タイニーメタル」シリーズで存在感を現した会社で,これらを手がけるプロデューサーが,同社とそのグループ会社で代表取締役を務める由良浩明氏だ。
由良氏は元プロのバイオリニストでありながら,ゲーム業界では「ディアブロIII」や「ソウルキャリバーV」など,アニメ業界では「涼宮ハルヒの消失」などの音楽・芸術監督を務めた経験がある。
さらに,Netflixで2024年10月17日公開の3Dアニメ「機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム」のアニメーションプロデューサー兼 音響監督も務めるなど,その働きは多彩だ。
今回はそんな由良氏に,AREA35の狙いを聞いてきた。
構想10年。ようやくたどり着いた今
4Gamer:
最初にですが,由良さんの経歴はなかなかユニークかと思いますので,今に至るまでの経緯から教えてもらえますか。
由良浩明氏(以下,由良氏):
分かりました。僕は10代のころ,オーストラリアのシドニーを拠点に,バイオリニストとして活動していました。当時はプロの音楽家として,さまざまな国際コンクールに出場していましたね。
それがゲーム業界に入ったのは,本当に偶然のことでした。
※音楽家としての華々しい活動は,Wikipediaを見れば分かるレベル
4Gamer:
その偶然というのは?
由良氏:
私は当時シドニーで,ゲーム・アニメ音楽を演奏するオーケストラ集団「エミネンス交響楽団」を設立しました。
そして2004年のこと,彼らのコンサート「A Night in Fantasia 2004」がありまして,そこに植松伸夫さんをご招待したら,なんとシドニーまで足を運んでくださったのです。公演後,植松さんとはお話しする機会もあり,そこでゲームの話をしたら縁がつながりました。
そのあと,光田康典さん,下村陽子さん,崎本 仁さん,椎名 豪さんなど,著名な作曲家の方々ともオーケストラコンサートをとおして関わるようになり,気づけば,スクウェア・エニックスさんを中心にゲーム業界で音楽制作のお仕事をさせていただけるようになっていきました。
ゲームがあってこそのゲーム音楽――「ソウルキャリバーV」の音楽監督を務めた由良浩明氏が,作品に込めた思い
2012年2月2日に発売された「ソウルキャリバーV」(PS3 / X360)では,音楽制作会社Creative Intelligence Artsの由良浩明氏が「音楽監督」を務めている。4Gamerでは,由良氏が音楽監督を引き受けるに至った経緯と,音楽制作の手法,そして由良氏がゲーム音楽について考えていることなどを聞いてみた。
4Gamer:
あれよあれよという間に。
バイオリニストとしては,そこで活動をやめたのでしょうか。
由良氏:
そうですね。バイオリンの演奏自体は続けていますが,ゲーム業界に入った時点でプロのバイオリニストではなくなりました。
僕がやっていたクラシック音楽というのは,若ければ10歳ごろからプロとしてギャラをもらう世界で,毎日十数時間の練習が求められます。僕自身,10歳か11歳くらいのころから音楽の戦場で戦っていたので,プロとして生きていく厳しさは十分に理解していましたので。
4Gamer:
おそらく,10代のころはそうした音楽中心の生活だったように思えるのですが,ゲームが好きだったんですか?
由良氏:
僕の場合は“そこの”反動ですね。
子供のころは親に「ゲームや映画は1日30分まで」と言われて育ちましたが,30分じゃ「ドラゴンクエスト」などのRPGはうまくセーブまでたどり着けない。映画も細切れで見るしかなかったんです。
おかげで20歳を超えたころから,禁欲的な音楽漬けの人生の反動が一気に押し寄せてきまして。一番どハマりした「World of Warcraft」は,連続ログイン日数が700日とかになっていた気がします(笑)。
4Gamer:
どれもときどき耳にする話で(笑)。
由良氏:
ただ,僕はそこまで十数年と音楽家として活動していただけで,ゲーム業界に踏み入れたのは23歳のころです。スタートラインに関しては,多くの人たちと同世代だったと言えます。
4Gamer:
とはいえ,こういう言い方もなんですが,最初に持ち込んだ経験や経歴の質は段違いなわけですし。数歩は抜きん出ていたのでは?
由良氏:
いえ。ぜんぜんでした。
僕が本格的に日本に戻ったのは2009年のことで,その前後から「戦場のヴァルキュリア」「ゼノブレイド」「ディアブロ3」などの作品の音楽面で協力し,2010年にはCreative Intelligence Artsという会社を設立しました。そこで「ソウルキャリバーV」の音楽監督を担当して,自分でも流れを感じていましたが,そのあとはもう大失敗です。
当時はいろいろと縁にめぐまれて,さまざまな人たちに助けられて成長した気がしていましたが,僕はただの世間知らずな帰国子女でした。本当に,これまでの10年間は失敗だらけの日々でした。
※由良氏が言う失敗の代表例は,2013年のKickstarter企画「Project Phoenix」。“JRPGとRTSの融合”を掲げるプロジェクトには最終的に100万ドルを超える出資が集まったが(2013年9月のドル円相場は約99円=約1億円),たび重なる課題を前に開発は難航。2024年現在もリリースされていない。理由の一端はまたのちほど
4Gamer:
なるほど。けれど,2017年にゲーム会社「AREA35」を設立し,「タイニーメタル」シリーズを送り出します。
今はグループ会社のWhistlerとSAFEHOUSEでも代表を務め,直近では3Dアニメ「機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム」のアニメーションプロデューサー兼 音響監督として名を上げている。
これらを加味すると,舵を取り直せているのではないかなと。
由良氏:
そうですね。そうだとうれしいですが。
4Gamer:
では,その表明の1作となる「フェリシティーズ・ドア」について。こちらは音楽家が作る音ゲーということですが,それというのは?
由良氏:
まず世の中のリズムゲームの大半は,楽曲プレイの根幹にあたる「ノーツ」の譜面作りを,プロはプロでも音楽家ではなく,ゲームプランナーが担当していることが多いんです。
でも,音楽というのは“この旋律を,どこの音に,どうさせるか”を作曲家が決めます。伝わりづらいかもしれませんが,僕らにとって作曲とはミュージカルを創り上げるようなものに等しいです。
ですから,ゲームプランナーならノーツにゲーム的なおもしろさを与えられるかもしれませんが,リズムゲームはもっとちゃんと音楽と向き合えば,“演奏にちゃんとリアクションできるもの”が作れるのではないか。そう思って,本作は音楽家だけでノーツを制作しています。
4Gamer:
私も各社にリズムゲームの話を聞きにいくと,ノーツ作りはどこも「プランナーがやっている」とよく返答されます。
ただ,音楽家が作ることでなにか違いが出るんでしょうか。
由良氏:
例えばですが,僕はリズムゲームがうまくできないんです。
昔は「DEEMO」にハマりましたし,ジャンルとしてもすごく好きなんですが,過去にバイオリンのソリストとして日本代表になったこともある僕が,どうしてか音ゲーだけはヘタクソなんです。
4Gamer:
ああ,「音楽のプロだけど音ゲーができない」って話は聞きますね。
由良氏:
僕の友人で,日本でトップのジャズドラマーである大村 亘もそうでした。彼はリズムをめちゃくちゃドンピシャにたたける男なんですが,ゲームセンターで「DrumMania」をやってみたところ,ぜんぜんダメ。ぜんぜんノーツをたたけなかったんですよね。
そこでふと「それっておかしくない?」と思ったんです。本物のミュージシャンが,それもプロ中のプロができないというのは,たとえゲームだとしてもなにかがおかしいと。世の中のリズムゲームをどうこう言いたいわけではなくて,単純に“なぜ音ゲーができない音楽家がいるのか”に着目したのが,本作を作るきっかけになりました。
4Gamer:
具体例としては,ノーツをたたくテンポというか,演奏に対してノーツをたたくべきタイミングが違う……みたいな感じでしょうか?
由良氏:
そうです。その違いを生んでいるのが,“誰がどんな意図で作ったノーツなのか”にあるんじゃないかと考えました。
僕ら音楽家にとって,演奏は“呼吸と空気”です。ただ手指で楽器を弾くのではなく,肌で感じながら音を合わせていく。そのため,ゲーム的に作られた譜面はエンタメとしてはおもしろくても,音楽をやる人たちの音の捉え方とは違っていて,微細なズレにつながるんですよね。
4Gamer:
不協和音の気持ち悪さ,的な?
由良氏:
そういう感じ方が近いかもしれないです。
実際,音ゲーができない音楽家の多くは,ノーツをうまくつかめないんだと思います。演奏に対する反応のタイミングが,自分たちの肌感では違いすぎていて,これまでの人生で染みつかせた音楽の経験則では気持ちよくプレイしづらいんです。
だから,自分では「ここだ」と思ってもちょっと早いとか,遅いとか,僕的には最高なのに判定はGoodだったとか。そういうことになるんだろうなと。なので僕は,音楽家が作る,音楽家になりたいと思う世界中の子供たちに,糧になるようなゲームを作りたかったんですよね。
4Gamer:
特殊な操作で言うと,譜面とは別にいきなり出てくる「画面スワイプ」がありますが,こちらもなにか背景にあるのでしょうか。
由良氏:
「譜めくり」ですね。演奏中に楽譜のページをめくる作業です。
4Gamer:
あー,そういう。
由良氏:
プロの場合,譜めくりは演奏家自身がやるときや,別の人がやるときがあります。そこは楽曲の作りごとに異なっています。でも,ただめくるだけでも腕の差って出るんですよ。
音楽の流れを見計らって気持ちよくめくれるかはその人次第。タイミングが悪ければそれだけで演奏を悪くします。バイオリンの場合,開放弦(弦を指で押さえずに弾くこと)のときにすばやく譜面をめくるといった動きですが,僕はこれを「ゲームみたいだ」と思いまして。
4Gamer:
だから導入してみたと。
由良氏:
そうです。譜めくりをゲーム的な操作に落とし込んだ例もほとんどないはずなので,新鮮に受け取ってもらえる気がしました。
例えばストラヴィンスキーの「春の祭典」など,譜めくりが難しい楽曲は「こんなとこで譜めくりさせるの!?」みたいな体験があります。それをゲームで表現して伝えられたらおもしろいんじゃないかなと。
4Gamer:
システム面にもオリジナルな切り口があるんですね。
とはいえ,ここ10年ほどのリズムゲーム,とくにスマホ向け音ゲーの場合,市場で勝てる作品の多くは版権もの。むしろ“勝ちにいくならIP”といった考えが強まっているかと思います。でも,本作はそうした市場戦略とは明らかにアプローチの仕方が違いますよね?
売りとしては“世界中の音楽家たちの楽曲で遊べる”で,ストーリーやビジュアルも凝っているのは分かるものの,既存のゲーマー層にピンとくるかどうか。もっと言うと,直球の売れ筋とは言いがたい。
由良氏:
そうですね。そうなるかとは思います。
4Gamer:
ただ,コンセプトから読み解くに,本作はそれでいいと進んできた印象があります。極論,“将来の音楽家である子どもたちと,その親御さんが安心して与えられるゲーム”というか,アカデミックな音楽の感覚を学べる教材的なものとして成立できればいいんじゃないか,みたいな。
由良氏:
そうした意味合いで触れてもらえることもチャンスと考えています。ピアノなどの楽器を習っているお子さんは世界中にたくさんいますので,実際に遊んでもらえたなら,すごくうれしいです。
それに僕は,この業界も長くなったのに,いまだに「いいものを作れば売れるんじゃないか」と考えている節がありますので(笑)。
4Gamer:
少なくとも,いいものは売れるが,いいものじゃないと売れないは真理かなと。そこにズレを作るのもまた我々メディアですが……(笑)。
由良氏:
もちろん,商業的なスタンスは当然あるので,リズムゲームとしての単純なおもしろさも,ふんだんにアニメを取り入れたストーリーも,コザキユースケさんや萩原あさ美さんに頼んだキャラクターデザインなども,ゲーマーの方々に楽しんでもらえると考えています。
アニメーションも神風動画さんに作ってもらうなど,人脈についてはちょっと大人の力を多用させてもらいましたし(笑)。
4Gamer:
音楽家のみならず,顔ぶれがすごそうですね。
由良氏:
本作は構想10年の作品で,コンセプトも当初から変わりありませんが,10年前の僕にはできないことが山積みだったため,形にすることができなかったんですよね。だけど,この10年で酸いも甘いものを味わってきたことで,ようやくここまでたどり着けました。
ただ,むやみやたらに有名人を使いたいわけではないです。音楽の参加者はこれまで会って話したことのある人たちが中心です。一例としては,参加情報を解禁したコトリンゴさん。彼女とは長い付き合いで,昔から参加の打診をしていましたが,その間に映画「この世界の片隅に」で大ブレイクして,当時とは状況がまるで変わりました(笑)。
4Gamer:
10年もあれば,誰がどう変化してもおかしくないですもんねえ。
ゲーム制作自体も,この10年で学んだ感じでしょうか。
由良氏:
はい。ですが,今も周囲に怒られてばかりですが……(笑)。
当初,僕がゲームの音楽制作や音響監督として働いていたときは,まさに1人仕事って感じで,ソリストらしく自分だけうまく立ち回れればよかったんですよね。それに僕,オーケストラが嫌いだったので。
4Gamer:
それというのは,入る側の話で?
由良氏:
はい。僕はずっとソリストだったので,みんなで演奏するオーケストラが嫌いなんです。なのに,音楽大学に入ると絶対にオーケストラに入団しないとならなくて,本当にイヤでした。まあ,今では自分でオーケストラを運用してるくせにって感じなのですが(笑)。
ソリストの場合,個人の技量がすべてです。トップになれるソリストというのは,自分だけの絶対領域みたいなものを信じています。だから,ときにはオーケストラをコントロールしたり,指揮者を無視したりすることもやる。そういう覇気を持てる存在なんです。
4Gamer:
しかし,ゲーム制作は集団作業と言われます。
由良氏:
そのとおりで。僕がオーケストラにしていた折衝は,周囲の人たちと話し合う力ではないと,仕事をしてみてようやく分かりました。ソリストの覇気なんて使っても世の中なんて回らないし通用しない。でも代用できるスキルなんて持っていない。そこは長年の悩みです。
2017年にリリースした「タイニーメタル」も,最初は3人で作ったのですが,こんなに難しいものかと。困難ばかりでした。
もっと言えば,僕がゲーム界隈に迷惑をかけて大失敗中のクラウドファンディング作品「Project Phoenix」。あれはまだ完全に終わらせたわけではないのですが,もう10年近く続報を届けられていません。
4Gamer:
当時を振り返っての,一番の反省点となると。
由良氏:
全部ですね。なかでもプログラマー問題が致命的でした。当時の開発メンバーには神童と呼ばれる,1人でなんでもできてしまう名プログラマーがいたのですが,彼は同時期に「オリとくらやみの森」の開発にも参加していて,こちらに戻るのが難しくなってしまったんです。
結果的に,オリはものすごい反響を生む名作になっていました。
4Gamer:
品川の日本マイクロソフトで先行体験した記憶を思い出せます。あのゲーム,明らかに出来が優れていましたしね。
一方,由良さんはどのように対処したんですか。
由良氏:
そのとき僕は彼と友人だったので,「いいよいいよ。こっちはなんとかするから,そっちをがんばるべきだよ」と快く送り出しました。結果,僕のほうはなんともならなくなってしまった。
それ以外に関しても,ゲーム制作ではチーム作りが大切なことも,人にものをお願いするときにどんなに準備が必要なのかも理解しておらず,業界の先輩方に説教されるなど,無知を揉まれに揉まれる日々でした。恥ずかしながら,本当にまだまだだと実感するばかりの日々です。
4Gamer:
ですが,今では計3社の代表をされています。
由良氏:
それでもやっぱり毎日みんなに怒られてます(笑)。
僕はほんと,周りのすごい人たちに支えられてばっかりです。
4Gamer:
ちなみに,御社はどのような構造なのでしょう。
由良氏:
まず「WHISTLER」は音楽家時代の流れからやっている音響会社です。この「AREA35」は“Project Phoenixをやるには,まずほかのゲームから売らないとどうにもならない”という意志で作った会社です。
SAFEHOUSEに関しては,Activision Blizzardで仕事仲間だった鈴木拓也の帰国と,ドイツにいた元Crytekの友人がなにかやりたいと言ってきたのが重なり,新たに作ることにした映像会社です。
4Gamer:
オフィスはみんな一緒の場所なんですか?
由良氏:
そうです。多くのスタッフは同じビルの同じフロアにいます。またオフィスの近所に,モーションキャプチャのスタジオも持っています。
あと,SAFEHOUSEではちょうど,このブースにも展示している3Dアニメ「機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム」を共同制作しています。
Unreal Engine 5を使用したオリジナルアニメ「機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム」の制作が決定。舞台は一年戦争中のヨーロッパ戦線
バンダイナムコフィルムワークスは2023年7月3日,新作オリジナルアニメーション「機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム」の制作を,映像制作スタジオ「SAFEHOUSE」と共同で行うと発表した。本作は,初代「機動戦士ガンダム」の舞台となった一年戦争中のヨーロッパ戦線にフォーカスを当てた物語が描かれる。
4Gamer:
ファンには名前のとおりがいい,期待の作品ですね。
なぜ,ガンダムの3Dアニメ制作を引き受けたのでしょう。
由良氏:
簡単に言うと,同作は「Unreal Engineを使って,映像シリーズを作れないか?」といったクエスチョンから始動したものです。
おそらくですが,短編制作や部分的なコンポジット利用ではない,アニメシリーズを丸ごとUnreal Engineで作ったのは世界初です。
4Gamer:
そう聞くと,ゲーム業界ならではの試みって感じですねー。
究極,「Unreal Engineを使いこなせばアニメも作れる!」って市場に表明できるのでしょうし。あくまで外部の所見ですが。
由良氏:
おかげで,制作中は想像していたよりもだいぶ苦労しましたが,現時点のベストを尽くせた作品に仕上がりました。
4Gamer:
映像に関しては,今回のTGSでもう1つ出展されてますよね?
由良氏:
「PROJECT STORMBREW」ですね。こちらは海と艦船をテーマにした作品ですが,現状は“分かる人には分かる”というコメントだけで。まずはパブリッシャ探しからで,それ次第で進め方が変わりそうです。
4Gamer:
つまり,あまり言えない感じの?
由良氏:
言えない感じです(笑)。
すでにネット上では言い当てられてしまっていますが,次の動向については,今しばらくお時間をいただきたいと思います。
4Gamer:
お待ちしております。それでは最後に,3つの会社と,3つの新作を抱えた由良さんの今後の展望をお聞かせください。
由良氏:
「機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム」の制作を終えたので,全社確実に一歩ずつ進歩していきたいと思っています。
それはスター的なクリエイターの活躍とか,華やかな話ではなく,現場スタッフの毎日の努力の積み重ねが報われて,ファンの方々にも喜んでいただける作品を今後もたくさん作っていきたい,といった思いをかなえる歩みです。皆さん,ぜひ応援していただけるとうれしいです。
最後に,SAFEHOUSEでは先日公開されたアニメーションムービー「Warhammer 40,000: Enemy Without - A Deathwatch Vignette」のCG映像も手がけているので,ぜひチェックしてみてください!
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