企画記事
4Gamerの年末恒例企画「ゲーム業界著名人コメント集」。166名が振り返る2024年と新年への抱負を語る
タイトー
サウンドクリエイター / ZUNTATAブランドマネージャー
石川勝久
代表作:「アリス・ギア・アイギス」(サウンドディレクター),「ダライアスバースト」(効果音),「バブルボブル4 フレンズ」(効果音),「東方スペルバブル」(効果音)など『龍が如く8』
シリーズは1作目からずっとプレイしていたのですが、バトルシステムが変更された「7」は未プレイでした。
しかし7の外伝をプレイしたところどうしてもその先が気になってしまい購入。…結果ドハマりしてしまいました…。特に「ドンドコ島」は行ったきり帰ってこなくなる勢いでプレイしてましたね(笑)
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
『SHOGUN 将軍』
Disney+で配信された、日本の戦国時代からインスパイアされた架空のストーリーでの海外ドラマですが、これまでの「怪しい」日本描写が限りなく少なく(皆無とは言いませんが…)、日本の歴史へのリスペクトを深く感じる素晴らしい作品でした。主演かつプロデューサーでもある真田広之氏の努力の賜物だと思います。…が、個人的にはシーズン2はなくてもいいのではと思っています。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
山崎 貴監督
言わずと知れた『ALWAYS 三丁目の夕日』『ゴジラ-1.0』の監督ですが、実は山崎監督が所属されている『白組』に私の学生時代の友人も所属していたことから初期作の『ジュブナイル』『リターナー』も見ており、「特撮」らしくない「VFX」に注目しておりました。次のゴジラも期待しています!
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
私がサウンドを手掛けたホラーアトラクション「デスゲームへようこそ」が2024年12月からタイトーステーション池袋西口店 B1F X-STATION、タイトーステーション広島本通店 B1F くらやみ遊園地 広島本通店で稼働中です!5面プロジェクタスクリーンと5.1chサラウンドで迫力ある「恐怖」を体験できますのでぜひ遊んでみてください!
タイトー
EB開発2部 デベロップメント課 プロデューサー
外山雄一
代表作:ヘルツォーク(ツヴァイではない)、スプリガンmark2、蒼穹紅蓮隊、あと各種タイトー復刻タイトル「DEVIL BLADE REBOOT(デビルブレイド リブート)」です。
ハイテンポで遊びやすい、かつ熱い展開多数のSTGですが、各所に散りばめられた仕掛けや演出が「おもてなし精神」に溢れており、その密度に開発者の執念を感じました。開発お疲れさまでした&ありがとうございました!
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
映画「オッペンハイマー(OPPENHEIMER)」です。
僕は長崎出身の被爆二世で、子供のころは平和教育漬けでした。本作の他、2024年は朝ドラ「虎に翼」原爆裁判のエピソード、日本被団協のノーベル平和賞受賞などもあり、色々と考えさせられました。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
筒井康隆氏が90歳になり、老人ホームに入居したというニュースに驚きました。最後の作品集という触れ込みの「カーテンコール」発売から1年が経ちますが、2025年には、原作小説「敵」の映画版が公開となり、こちらも楽しみにしています。
最近我々世代も「定年になったらどうする?」なんて話題が出ますが、親世代以上の方々が活動しているのを見ると、気が引き締まります。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2024年は担当タイトル「タイトーマイルストーン3」リリースの傍ら、お声がけ頂いた縁でCEDECとSIGGRAPH ASIAに登壇したり、各種イベントで物販やったり、プレイヤーとして配信番組に出たりしてました。
2025年はエムツー様と開発中の「オペレーション・ナイトストライカーズ」と、「ナイトストライカーGEAR」を無事に世に出すことを最優先にしつつ、ゲーム業界のお役に立てる事があれば新しいことにも挑戦していきたいです!
Daedalic Entertainment
COO
Jonas Hüsges
代表作:Barotrauma, Unrailed, New Cycle and Wild Woods『Balatro』と『Manor Lords』は、単独開発者、あるいは少なくとも非常に小規模なチームによるインディーゲームとして大成功を収めました。確立されたIPやAAA級の制作・マーケティング予算がなくても、こうしたゲームが数週間にわたって話題を独占できるのは喜ばしいことです。インディーゲームは、これからも大作に対抗する有意義かつ必要な存在であり続け、ゲームマーケットに革新性と多様性をもたらしていくことでしょう。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
この数年のトレンドは2024年にも続いています:高い制作費で作られたビデオゲームの映画化作品は、ファンにとって満足のいく内容であると同時に、一般視聴者にとっても質の高い体験を提供するものです。『Fallout』や『Arcane』の第2シーズンが特に思い浮かびます。今後もこのトレンドが続くことを期待したいと思います。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
ドイツは2024年に欧州サッカー選手権を開催し、Julian Nagelsmann(ジュリアン・ナーゲルスマン)新監督のもとでの最初の大会となりました。彼はチームに明確なビジョン、プレーする喜び、成功への渇望を与えました。わずか数ヶ月の間に、それまで低迷していたチームを一変させたNagelsmannさんの姿は、とても感動的なものでした。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
Daedalicは、世界有数のインディーパブリッシャーとしての地位を強化したいと考えています。2025年には、ストラテジーゲーム『Yield: Fall of Rome』、魅力的で美しいプラットフォームアドベンチャー『Once Upon A Puppet』、頭脳的なファーストパーソンホラーゲーム『The Occultist』など、強力なラインナップを用意しています。また、ヒット作『Barotrauma』『New Cycle』『Wild Woods』にもコンテンツや フィーチャーを追加する予定です。
WFS
グリーエンターテインメント株式会社 代表取締役社長 / 株式会社WFS 取締役
柿沼洋平
代表作:『ヘブンバーンズレッド』Fate/stay night REMASTERED(Steam/Nintendo Switch ※DL販売のみ)
ビジュアルノベル『Fate/stay night』のリマスター版で、画像や演出がフルHD化されたのと、作品初?となる英語・中国語(簡体字)への対応が行われており、同業として、このような素晴らしい作品が、多言語で世界中のファンに楽しんでいただけるのが、とても嬉しいです(余談ですが我々のヘブバンも2024年に中国版と英語版がリリースされました笑)
作品内容としても、久しぶりにプレイしましたが、マスター/サーヴァントともに、それぞれの物語や戦う目的/意思があることにより、個々の魅力満載で、笑いあり、可愛さあり、でもカッコよく締めるところは締める、さすがのFateです。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
地面師たち(Netflix)
エンタメ作品としてとても楽しめました。やはり、人を惹きつける作品には、強烈な個性を持つ登場人物と、彼ら彼女たちから放たれるキャッチーなワードがある、ということで、ついつい思い出して使いたくなってしまうような?名言がたくさんでてきます。
また、大規模不動産詐欺をめぐり、各人の思惑や狡猾な駆け引きが繰り広げれる様が、出演者の演技力も相まって、とてもよく表現されていました。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
たかたまさひろ監督
弊社製作出資アニメ『嘆きの亡霊は引退したい』で監督をつとめていただいています。
原作リスペクトの気持ちが強く、原作者先生の評価が高いだけでなく、アニメの演出にも妥協しない姿勢に驚きました。
昨今、配信サイトでアニメを視聴する場合、OP・EDはスキップ機能で飛ばされてしまいがちですが、本作ではOP・EDが本編とつながっていて毎回入り方が違う(OPではハイライト、EDではラップ予告)ため、ついつい自然と見入ってしまいます。
そういった工夫を凝らすことにより、アニメ放映の始めから終わりまで、すべてを楽しんでいただけますし、実際お客さまからの評価でも、「スキップしないで30分全て見てしまう」や「体感5分で終わるアニメ」と高く評価いただいております。
このように、お客さまに最大限楽しんで視聴いただくための工夫や演出に妥協なくこだわる姿勢に、深く感銘を受け、注目しております。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2025年2月で、みなさまのおかげでヘブバンは3周年を迎えます。
引き続き、Key麻枝さん、ゆーげんさん、WFSチームのみんなで、お客さまに楽しんでいただけるコンテンツをお届けできるよう努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
また、WFS社としては、2025年春に、『魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra』がリリースされますので、楽しみにお待ちいただければ幸いです。
そして、グリーエンターテインメント社としては、アニメ・ゲームはもちろん、それ以外のコンテンツでもIPプロデュース展開を加速させていきたいと考えており、2025年にはいくつか発表できるものもでてくると思いますので、ご期待ください。
WFS
株式会社WFS 執行役員 プロデュース本部長
下田翔大
代表作:『消滅都市』『ヘブンバーンズレッド』Balatro
ポーカーという単純なテーマが、こんなにも面白くなるとは…!
数字のインフレの面白さを突き詰めているというデザイン的な素晴らしさに加えて、バランスがすごい…!
これどうやってバランス設計したんだろう…
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
8月31日のロングサマー
終わらない夏休み、ラブストーリーの甘酸っぱさ、1コマずつ練られた構図、とても好きです。
アニメ化待ってます(星野源さんと新垣結衣さんの声優で見たい)
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
ピ夜
同志社大学のお笑いサークルのコンビです。
これからも活動するのかなー…永遠に見ていたい!
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
スタジオ設立10周年を経て、より大きなチャレンジをしていかねばと思っています。
運営タイトルの展開も、新作も含め、ライトフライヤースタジオの今後にご期待ください!
WFS
株式会社WFS スタジオ本部 / 第3スタジオ部 副部長
平澤信之介
代表作:『アナザーエデン 時空を超える猫』メタファー:リファンタジオ
JRPGという同じテーマで挑戦を行っている身として、色々と学びを与えてくれた作品です。
描くべきところや力の入れどころがしっかり考えられているし、チームが得意とする分野を最大限に活かして高いクオリティのRPGを作っているところがさすがだと思います。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
オッペンハイマー
クリストファー・ノーラン監督作品のファンでして、物理分野にも興味を持っていたので公開前から楽しみにしていました。テーマは非常に重いのですが、多くのプロフェッショナルたちの努力や苦悩と、その裏で描かれる理不尽な世界に考えさせられることの多い作品です。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
QuizKnockさん
ずっとYouTubeは拝見していたのですが、最近は色々なコンテンツで名前を見かけることが多くなりました。
超頭脳派集団がエンタメ分野で活躍の幅を広げていっているのに驚きつつ、勉強させてもらってます。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
アナザーエデンは今度の春で8周年を迎え、8年かけて描いてきた第1部から続く物語もいよいよクライマックスに向かっていきます。
多くのプレイヤーの皆様に愛されてここまで歩んできましたが、これからもまだまだ盛り上げていきますので楽しみにしていてください!
WFS
株式会社WFS 代表取締役社長
柳原陽太
学園アイドルマスター
リプレイ性の高いメイン/バトルのメカニクスとアイドルを推す、という非メインの情緒的メカニクスが最高に噛み合った名作!
スマートフォンゲームの表現レベルを数段階上に持ち上げたこだわりの技術力もRespect!
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
ウィッチウォッチ第2部
SKET DANCEから篠原健太さんのギャグのテンポと感動的なストーリーの大ファンです
激アツだった第1部のラストから、幼い娘がいる身にはたまらない第2部の展開をずっと楽しみに追いかけています!
アニメ化嬉しい〜〜〜〜!
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
ふぇにょんさん
鳥山明さん亡きあと、ドラクエ3リメイクのイラストを担当されていて、鳥山さんらしさ、ドラクエらしさを素晴らしく表現されていて感動!
これからの活躍に、とっても期待しています!
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2025年1月1日より、弊社グリーのライブサービスゲーム事業がWFSに統合されます。
より多くの、素晴らしい才能を持ったクリエイターと新しい挑戦をし、心が震えるゲームを皆様に届けたいと思っています。
そして、2025年春には、『魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra』がリリースされます!
現在、リリースに向けた追い込みや、ファンの皆様に喜んでいただけるような運営計画を詰めています。
皆様にご満足いただける形でお届けできるよう開発一同、引き続き尽力してまいりますので、今しばらくお待ちいただけますようお願い申し上げます。
ディースリー・パブリッシャー
エグゼクティブ プロデューサー
岡島信幸
代表作:EDFシリーズ、お姉チャンバラシリーズ、ドリームクラブシリーズなど『HELLDIVERS 2』
前作は動画で拝見したくらいの知識しかなかったのですが、今作で見下ろし視点からよくあるTPS視点になったことで、同一画面内の縛りがなくなり、遊びたい欲求が生まれました。映画『スターシップ・トゥルーパーズ』にも通じるような世界観、めちゃくちゃ強い敵、とにかく死んで死んで死にまくる命の軽さ、味方に撃たれるなんて毎度のことで、裏切られて置いてきぼりにされる喪失感などなど、独特のプレイ感覚に正直なところ壁を感じましたが…今ではすっかり管理民主主義のために喜んで戦っています。10月には『Starship Troopers: Extermination』が正式リリースとなり、こういうのが好きな人界隈では、どの戦場に行けばよいのか迷う人がいるのではないでしょうか。私もその一人です。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
『忍びの家 House of Ninjas』
すっかりサブスク動画サービスにハマって数年。この作品は2月に配信開始となったのですが、デジボク2の発売前で仕事が忙しく、なかなか落ち着いて見ることができませんでした。早く帰って「忍びの家」の続き見たいなあ…と思っていた日々がすごく昔に感じます。ほぼ同時期には後にエミー賞の『SHOGUN 将軍』の配信が開始となり、今年後半には今でも話題の『地面師たち』や『極悪女王』があったことで2024年のサブスク作品の中ではやや影が薄くなった感じがありますが、忍を題材としたこの作品はこれも含めて良かったのではないかと思います。忍者モノの作品にありがちな外連味過多な演出や展開を抑えたところに、私は面白さやリアリティを感じました。全編を通じて引き算の美学を感じる作品で、続編を期待せずにはいられません。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
人見元基さん
10数年ぶりにVOW WOWが再結成(?)され、活動が行われました。6月に2日間だけのステージでしたが、チケットは1分で完売とのことで待っていたファンは多かったんだと実感しました。人見さんの圧倒的な歌唱力は相変わらずだったようです。ライブ映像と音源をリリースして欲しいです。切望!
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
自然体でお仕事を続けていければ幸せですね。どんな方でもお仕事をしていると、大なり小なり想定外なことや面白くないこと、もう無理だ…と思うことが日々あると思います。私も同じです。幸いにも顧客に楽しんでいただくためのモノづくりをしておりますため、お届けできる日を想像してモチベを保持しています。コンテンツも、それに従事している人間も…ですが、時に無駄に装飾したり見栄を張ったりと存在を大きく見せようとしてしまいがちです。私もそうです。しかし、できる限り自然体でいることで、物事を正しく見る目を持っていられたら素敵ですね。ということで、脈絡ありませんが旧年以前から取り組んでいるプロジェクトがございます。お披露目、お届けできる日を楽しみにしています。
Digital Extremes
Creative Director
Rebecca Ford
代表作:Warframe『Balatro』は最も衝撃的でした。完全なインディーズのローンチでしたが、ゲームデザインと体験はまさに私が望んでいたものでした。今年最もプレイしたゲームです。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
『FRIEREN(フリーレン)』!アニメも全部見たし、マンガも全部買いました。泣いたり、ハッピーな気分になったり、大好きな作品です。私にとって今年最も印象的な作品だと思いました。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
LocalThunkと彼らの大ヒット作『Balatro』の成功を見守り、それに参加できたことは本当に楽しかったです。実に喜ばしい驚きでしたし、2024年に私が最もプレイしたゲームになったのは間違いないです!今年のハロウィーンのコスチュームにもインスピレーションを与えてくれました。インディーズが輝くと心が温かくなるし、この業界には、このような幅広い支援がもっと必要だと思います。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
読者の皆さん、お互い思いやりを持ちましょう!開発陣は常にベストを尽くしており、2025年がこれまでで最高の年になるよう努力するつもりです!
10 Chambers
Chief Strategy Officer
Oscar J-T Holm
代表作:Den of Wolves『Fallen Aces』。私にとっては突然現れたゲームでしたが、このゲームはユニークで素晴らしいアートディレクションと、オープンエンドの大きなレベルを持っていて、自分の戦略を選んでクリアすることができます。まだ時間がないけれど、クリスマスの時期にスウェーデンの伝統的なソフトドリンク「Julmust(ユールムスト)」を飲みながら、座ってインディジョーンズの新作をプレイするのも楽しみです。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
ああ、たくさんありましたね。以前ハリウッドで働いていたこともあり、私は特に映画やテレビシリーズの大ファンです。今年はNetflixのシリーズ『ジェントルメン(The Gentlemen)』を楽しんだ。一族の遺産を相続した貴族のエディの物語です。ただひとつ問題があり、彼は不動産とともに、巨大な雑草帝国も受け継いでいることを知ります。ガイ・リッチーが監督を務めており、私は『スナッチ(Snatch)』や『ロック、ストック&トゥー・スモーキング(Lock, Stock, and Two Smoking Barrels)』といった彼のカルト的名作のファンでもあります。彼は作るものすべてにダークなユーモアを盛り込むという特技を持っており、『ジェントルメン(The Gentlemen)』も例外ではありません。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
難しい質問ですね!でも、私がフォローしているXのアカウントで気に入っているのは、科学、技術、アートに関する写真やビデオを投稿しているhttps://x.com/Rainmaker1973。いつも面白いものを見つけて、彼のフィードから多くのことを学んでいます。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
近日発売予定のゲーム『Den of Wolves』をより多くの人に知ってもらうことです。今年(2024年)のThe Game Awardsでゲームプレイを初公開しましたが、もっと披露するのことが待ちきれません。ここ数ヶ月のチームの進歩には感心しています。私たちはオフィスで定期的にゲームをプレイしていますが、ほぼ毎週進歩が見られます。2025年に向けての私たちの野望は、このゲームを世界的なプレスツアーに参加させ、メディアの前で披露して感想を聞くことです。読者の皆さんへのメッセージは、10 Chambersにとって日本は常に特別な場所であるということです。私たちの最初のゲーム『GTFO』は、日本のゲームコミュニティから大きな支持を受けました。東京は『Den of Wolves』にインスピレーションを与えてくれました。『Den of Wolves』の世界であるミッドウェイ・シティの建築を記録するために、実際に東京に行きました。『Den of Wolves』がSteamの早期アクセスでリリースされたとき、日本のゲーマーが『Den of Wolves』を評価してくれることを願っています。そして、ぜひSteamにアクセスしてゲームをウィッシュリストに入れてください!
Tookyo Games
ディレクター,シナリオ
打越鋼太郎
代表作:AI:ソムニウムファイルシリーズ,ZERO ESCAPEシリーズ,Ever178番出口
限られた素材でリミナルスペースを効果的に使った「発想の勝利」と言えるような作品。現在、隆盛を極めているゲーム実況との相性も抜群で、そのこともあいまって爆発的なヒットに繋がったのでしょう。「8番出口」の制作にAIが使われたという記述は(ゲーム内のポスター素材等の作成を除いて)見つかりませんでしたが、今後AIが発展していく中で「誰でも・簡単に・たった1人で」ハイクオリティなゲームが作れるようになるのは間違いなく、必然的に個人制作によるショートゲームはますます膨大に増えていくことが予想されます。その意味でエポックメイキング的な作品になったということで、今回このゲームを挙げさせて頂きました。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
ソウルメイト
韓国の映画(正確に言うとリメイクで、オリジナル版は中国・香港映画)。感動的な作品であると同時にミステリとしても秀逸。【ルックバック】言葉にできない感情を、動きや表情や光や状景によって見事に描き切った純文学的な傑作。社会派的な深みもあり、心にずしりと重く響く。全クリエイターが見るべきマスト映画。
ベイビーわるきゅーれ:ナイスデイズ
1作目からの大ファン。ちさともまひろも脇役達もみんな最高! …と、ここまで書いて気づいた。偶然にも上記の3作品はすべて「女性2人が主人公」だ。個人的な好みももちろんあるが、男性を主人公とした作品は現代においては作りづらく、受け手としても感動しづらくなっているという時代的な背景もあるのかもしれない。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
【乙女ブレンド】男子学生お笑いコンビ。M-1準決勝の前説が面白すぎた。来年以降、確実に来ると思う。
【穂志もえか】ドラマ「将軍」の藤役。透明感と繊細な演技に底しれぬポテンシャルを感じさせる。
【伊澤彩織】映画「ベイビーわるきゅーれ」のまひろ役。かっこいいとしか言いようがない。
【藤波朱理】パリオリンピック・レスリング53kg級ゴールドメダリスト。多彩な技と圧倒的な強さに魅了される。
【和田明日香】料理研究家。平野レミとの掛け合いがほっこりする。
【杉咲花】映画「市子」の市子役が素晴らしすぎた。
【福留光帆】大喜利の天才。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2025年4月24日「HUNDRED LINE(ハンドレッドライン)-最終防衛学園-」発売予定です! 弊社TooKyo Gamesの総力を結集した「Too狂」なゲーム。デザイン、音楽、シナリオ…すべてが最高なのは間違いないですが、そこに開発のメディア・ビジョンさんが長年培ってきたストラテジーゲーム制作のノウハウも詰め込まれており、すべてが有機的に美しく結合した極上の作品に仕上がりました。他にも2025年はTooKyo関連のゲームが続々とリリースされます。ぜひチェックしてみて下さい!
Tookyo Games
ディレクター、シナリオライター
小高和剛
代表作:ダンガンロンパシリーズ、超探偵事件簿レインコード「未解決事件は終わらせないといけないから」
衝撃ってほどではないですが、こういうストーリーテリングのゲームは初めてだったので、凄く新鮮でした。東野圭吾がこのスタイルでゲーム作ってくれたら、滅茶苦茶面白い作品になりそうだと思いました。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「地面師たち」
このご時世であれだけヒットするドラマが日本から出て来たことに驚きます。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
「ハルキ」
ハルキの古着チャンネルってYouTubeが大好きで、友達同士で趣味の古着を見て回りながら楽しそうにしている姿に癒やされました、オレは疲れてるのかな。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2025年4月24日に「ハンドレッドライン最終防衛学園」が発売になります。会社の全財産&借金で作り上げた、tookyogames初の自社IP作品です。これが売れなければ倒産&引退の覚悟で臨んでいますが、それに見合った出来になっているので、ぜひ期待して待っててください。
Tookyo Games
ディレクター、シナリオライター
中澤 工
代表作:「World's End Club」「ルートダブル -Before Crime * After Days-」「Ever17 -the out of infinity-」「HD-2D版ドラゴンクエストIII」
人生で一番時間を溶かされたゲームが、とても美しくリメイクされていて感動、感動、大感動。
当時遊んでいたFC版において、脳内で妄想していた風景が具現化されたような…。
賛否両論ありますが、ゲーム性などあまり変えないでくれた事も、当時を思い出しながら遊べて嬉しかった。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
映画「ラストマイル」
サスペンスとしてとても秀逸だった上に、昨今課題になっている物流の問題(というより、あらゆる仕事における労働環境における問題)にも切り込んだ社会派の作品としても良くできていたと思います。タイトルに込められた意味も、非常に深く…。
あと、脚本を書かれた野木亜紀子さんの他作品「アンナチュラル」と「MIU404」がクロスオーバーする要素もあり、上映中は始終大興奮でした。
野木さんの作品はどれも面白いです。日曜劇場で放映された「海に眠るダイヤモンド」も面白かった! 軍艦島!!
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
「雨穴」さん
この方がYouTubeで発表しているホラー映像(フェイクドキュメンタリー)の大ファンなのですが、今年は「変な家」が劇場公開されたり、書かれた本が「2024年日本で一番売れた本」に選ばれたりで、大躍進されておりました。
凝った作風(映像に登場する不気味な小道具まで自作されたり!)ゆえに発表ペースがゆっくりですが、いつ更新されるかと毎日チェックしています。今後のご活躍にも期待しております。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
トゥーキョーゲームスが総力を挙げて制作してきた『HUNDRED LINE -最終防衛学園-』が、来年ついに発売されます! 僕はサポートのみの参加でしたが、ものすごく面白い(そして、狂気的!)ゲームなので是非遊んでもらいたいたいです。
僕がクリエイティブで参加しているゲームも、ようやく来年には発表できる見込みです。こちらもHUNDRED LINEとは別ベクトルで面白い(そして、狂気的!)なので、お披露目したら注目お願いします。
24Frame
代表取締役
友野祐介
代表作:メタルマックスシリーズ、デジモンシリーズ、テイルズ オブシリーズにおけるディレクション、ゲームデザイン「Balatro」
よく知っているはずのポーカーがこんなに変わります!? そしてスタンドアローンがオンライン以上の没入感を生むとは!? 主にその二点で圧倒的な驚異の存在でした。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
映画「ルックバック」
この年になると、若者が頑張っている姿を見るだけで涙腺が崩壊します。自分もこんな風に若者を元気づける仕事をしたいものだと強く思いました。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
ルポライターの國友公司さんです。
「ルポ西成」「ルポ路上生活」「ルポ歌舞伎町」ときて、次はどこをルポしてくれるのか?というワクワクが止まりません。西成は学生時代に、歌舞伎町は社屋の近くなので、という親近感から、次の魔界はどこなのだろう?という身近な発見への期待を込めて。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2021年の4月から本メディアの関連サイト、GIJEさんにて連載をさせていただいております(https://jp.gamesindustry.biz/words/001/W00171/)。これも気が付けば3年半が経過。タイトルも「内情暴露」→「邪道経営哲学」と変わってきていますが、来年の編成を見る限り最近やってることってそんなに暴露もできないし邪道感もないんだよな、という所で、もっと人生に真正面から向き合う時が来たか……!と思いを新たに2024年の師走を迎えております。まだ公式に言えることがないのですが2025年の我々にご期待下さい。
ドラガミゲームス
代表取締役社長兼ゲームデザイナー
安田善巳
代表作:ロリポップチェーンソー RePOP、ロリポップチェーンソー、GOD WARS、ルートレターファイナルファンタジーVII リバース
アクションモードが選択できるようになったので、各キャラクターの個性がバトルを通してしっかりと伝わるようになったことが素晴らしい。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
2024年ではなくて2025年にはなりますが、一番期待していることは、映画『ゲッターロボ』の公開です。
ロボット作品の“元祖”であり金字塔ともいえる『ゲッターロボ』が初めて実写化されるのが、嬉しくて待ちきれません(笑)。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
トランプ次期アメリカ大統領
外交問題や貿易問題をディールというビジネスマン的な手法で解決しようとする発想が非常にユニークである。
大統領就任後は、世界が抱える様々な問題にどのようなアプローチをするのか、注目したい。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2024年は、9月に発売した『ロリポップチェーンソー RePOP』が好調で財務体質を一気に改善し、堅固な経営基盤を構築することが出来ました。今後もRePOPのリピートで安定収益が見込めることを踏まえると、新たな挑戦が期待されていると思います。
現時点で申し上げられることは、まず、『ロリポップチェーンソー RePOP』について、魅力的なアップデートを次々と行ってまいります。その中には、まだ確定はしていませんが、ほとんどのプレイヤーに、もう一度プレイしてみようかなと思っていただけるような斬新なゲームモードを検討中です。
LOLLIPOP CHAINSAW RePOP (C)2024 DRAGAMI GAMES |
LOLLIPOP CHAINSAW (C)2022 DRAGAMI GAMES |
GODWARS (C)2022 DRAGAMI GAMES |
√Letter (C)2022 DRAGAMI GAMES |
ドリコム
プロデューサー/ディレクター
池田佑基
代表作:rain(PS3)/Tokyo Stories(開発中)『HELLDIVERS 2』
2024年はこればっかりやってた気がします
宇宙戦争の過酷さを全身で感じながら、世界中の仲間と共に戦う快感
このせいであまり他のゲームが遊べなかったです…
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
『箱男』
学生時代に毒されていた安倍公房作品の映画化作品でした
複雑な原作小説の構造を、原作の枠を多少はみ出しつつも映像作品に落とし込んでおり、もっと難解になるのかと思っていましたが、程よいエンタメ感と原作の持つ不条理感のバランスの取り方が良かったです
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
『Nulbarich』
活動休止前最後の武道館にも行きました!
8年前のデビュー曲の衝撃が色褪せることなく名作をリリースし続ける創造性は素晴らしいです
次なる活動も心から楽しみにしています
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
2024年もあっという間に終わってしまいましたが、『Tokyo Stories』完成に向けて日々忙しく働いています
2025年こそは…と思っていますが…
東京は徐々に出来上がりつつありますので、気長にお待ちいただけると幸いです!
ドリコム
アートディレクター
寺島誠一
代表作:rain(PS3)/Tokyo Stories(開発中)Lorelei and the Laser Eyes
パズル、謎解き、シナリオが緻密に関係しあった感じが面白かった
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
ARCANEシーズン2
シーズン1とあまり変わってないけどグラフィックがユニークで印象深いです
最近YouTubeばかり見ているので映画や漫画を全然見なくなりました
YouTubeチャンネルではゆる言語学ラジオというのを最近よく見てます
若者二人が読んだ本を解説しつつうんちく話をするのですが、ほどよく知的かついい加減で聞いてて心地いいです
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
正直に答えるとボクシングの井上尚弥と中谷潤人のどっちが強いのかが一番気になってます
来年試合してほしいです
クリエイターでいうとミュージシャンの長谷川白紙が好きです
テクニックを習熟するほど感性が自由になるという感じの表現が好きです
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
ゲーム制作は地道な作業の積み重ねなのであまり派手なことは言えませんが、Tokyo Storiesの制作が佳境に入ると思うので気張っていきます
インディーゲームは製作者の感性や意図が透けて見える楽しさがあると思うので、自分が作ったものに関してもその辺に注目していただくと面白いかと思います
ドロッセルマイヤーズ
株式会社ドロッセルマイヤー商會 代表取締役
ゲームデザイナー/ゲームプロデューサー
渡辺範明
代表作:Kaiju on the Earthシリーズ、ヨフカシプロジェクト、小学館グッドゲームズ、ゆるゲーシリーズ等ボードゲーム作品多数『Balatro』です。「ポーカー」という普遍的なゲーム性に、「ローグライク」というフォーマットで現代味を付加する発想……「それ、俺が思いつきたかった〜!!!」と思いました。超悔しかったです。プレイヤーとしても全チャレンジを達成するほどハマりました。でも、この発想の延長線上にまた色々新しいゲームが産まれるような気もしています。アナログゲームのデザインをデジタル化するときの企画手法のひとつとしても、今後、重要な事例になりそうですね。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』とテレビドラマ『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』ですね。映画一作目はインディー感バリバリでスタートした『ベビわる』が作品を重ねるごとにパワーアップしていき、インディーの魂を兼ね備えたままメジャー感も獲得していく過程にシビれました。映画『ナイスデイズ』の制作ドキュメンタリー『ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ』を見ると撮影現場の過酷さ、ガチさにもあらためて驚かされます。「こういうものこそ売れてほしい!」というプロジェクトが実際に売れていくとき、エンタメプロデューサーとして幸せな共感を得られますね。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
プロレスラーのスーパー・ササダンゴ・マシンさんです。TBSラジオきっかけで以前から存じてはいたのですが、最近とくに「メジャーとインディーの境界線上でできる活動の最大化」というスタンスにすごくシンパシーを感じます。ご実家の金型工場を継がれたことで「経営者としての視点」と「エンタメクリエイターとしての視点」が同居しているところも参考になりますし、新潟を拠点に活動しつつも完全自腹の深夜ラジオ番組『チェ・ジバラ』などを通じ、全国にメッセージを発信されている点は(少し大げさに言えば)これからの日本が抱える地方格差の問題への処方箋のひとつにすらなりそう。同世代なのですが、尊敬してしまいます。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
おそらく世界初の「ボードゲーム原作マンガ」に挑戦したサンデーうぇぶりでの『Kaiju on the Earth ボルカルス』も連載一周年を超えまして、来年は本筋のボードゲームの方でもKaiju on the Earthシリーズの新展開をお見せできると思います!また2024年春に発売したTBSラジオ番組『アフター6ジャンクション2』とのコラボ・アナログゲーム『ドロッセルマイヤーさんの空論道』は現在アプリ版の開発を進めてまして、2025年最初の作品はこれになるかもしれません。これからもアナログゲームを中心に据えつつ、周辺のいろいろな分野とも連動しながら面白いものを作っていきたいと思いますので、ドロッセルマイヤーズを応援よろしくお願いします!
Kaiju in the Earthボルカルス (C)2024 Drosselmeyer & Co. Ltd. / Arclight, lnc. / Shogakukan Inc. |
『まっぷたツートンソウル2』 (C)2024 Konami Digital Entertainment |
Niantic
ゲームディレクター
菅野千尋
代表作:モンスターハンターNow「Pokémon Trading Card Game Pocket」(ポケポケ)
ビジネス的な成功ももちろんすごいのですが、一切ゲームをやらないうちの嫁さんまでが、毎日パックをあけている姿をみるとポケモンというIPの強さとカードをただ集める楽しさにフォーカスしたシンプルな作りはすごいです。
おかげで我が家の家族LINEは今日ゲットした良いカードを貼り付ける場所にかわりました。ゲームを全くやらない人からゲーマーまでが一つのゲームをコミュニケーションツールにできることは本当にすばらしいですね
今後どんなアップデートがされていくのか期待を込めて見守っていきたいとおもいます。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
きみの色
天才山田尚子監督の作品は日本映画とアニメの文法どちらも取り入れていてすごく好きです。
皆が絶賛する空気感というものは、言語化するなら気温と時間の流れをアニメという媒体で描写させることにおいてこれほどまでに秀でている方は山田監督をおいてほかにはいないのではないかとおもいます。
良いオーディオは激しい音や大きい音ではない、微細で小さな音まで表現できるというのがありますが、登場キャラクターの微細な感情の変化、小さな心のさざ波を表現しているという意味でも似ているのかな。
現代はなんでも2倍速視聴、タイパ重視の時代ですが、そういった視聴ではそぎ落とされてしまう微細な変化、小さな感情描写を、ながら見できない、倍速化できない劇場で堪能できたのは良かったなとおもいます。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
CYCLOPS athlete gaming(R6S部門)です。
すさまじく個人的な推しの話なのですが、ここ5年くらいeスポーツ観戦が趣味で、その中でもレインボーシックスシージのプロチーム、CAG OSAKAを応援しています。
今年はチームメンバーを大きく変えて躍進が著しく、世界で勝てる機運を感じています。
日本のeスポーツシーンは賞金額が大きくなってきたことばかりが取り沙汰されているものの、まだまだ注目度は高くなく、プロダクトに依存したシーンの脆弱さを感じずにはいられません。そんななかでも20代の若者たちが一心に自分の人生をかけて世界を目指す姿は本当に美しくはかなく、ゲームおじさんとしては応援せざるをえません。
特にオフライン大会での熱気とコミュニティの盛り上がりを見ると、ゲームが持つ可能性と熱狂を感じます。
Lana(ミュージシャン)
ジャパニーズヒップホップをよく聴いた一年で、地元川崎のBAD HOPの解散にはじまり、ZORNやANARCHYさんもよく聴いたのですが、その中でも新世代のヒップホッププリンセスということでLanaさんの声と存在感に圧倒され、後半は聴きまくってました。
歳を取ると自分が若い頃に親しんだエンタメのみをリピートするようになるといいますが、こと音楽に関しては毎年新しいアーティストと出会う楽しさを今でも感じます。
Aimer(ミュージシャン)
昨年も書かせていただきましたが、先日も横浜のホールツアーにいかせていただいて本当に素晴らしい歌声に癒やされ、浄化され日々の活力をいただきました。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
みなさん、日頃からモンスターハンターNowを遊んでくださりありがとうございます。
2025年は「モンスターハンター」の年といっても過言ではない一年になりそうな予感がヒシヒシとしています。
そんななかで2年目の『モンスターハンターNow』もまだまだ新しいチャレンジをしていこうとおもっています。
新しいモンスター、新しい武器種はもちろんですが、狩猟の新しい体験、そしてみんなで参加可能なあたらしい遊びを作る準備もはじめています。
遊んでくださっているハンターのみなさんも、まだ体験されていないみなさんも、そして今は遊んでいないみなさんも、モンスターハンターNowは永久に完成しません。
ハンターのみなさんが遊び続けていけるように新しい遊び、新しい体験を今年も作っていくつもりです。
是非期待して待っていてください。
名越スタジオ
代表取締役社長
名越稔洋
今年も忙しい1年で、ほとんどゲームを遊ぶ時間が取れなかったのですが、印象に残ったのは『黒神話:悟空』です。初出のトレーラーから映像クオリティが高いとは思っていましたが、実際に発売されてからもセールスの勢いには凄まじいものがありました。中国のゲームスタジオがコンソールゲーム市場での突き抜けた成功を収めたというトピックは特出すべき点であったと思います。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
印象深いのは、テレビドラマ『不適切にもほどがある!』ですね。令和と昭和の価値観の違いにフォーカスしたヒューマンコメディですが、宮藤官九郎さん脚本の妙で物語にぐいぐい引き込まれました。笑えるだけでなく、思わずホロリとくる場面もあって、毎週の放送を楽しみにしていました。ドラマでは、Netflixの『地面師たち』、『極悪女王』もよかったです。2025年も味のある人間ドラマの登場に期待します。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
個人的にハマったのは女優の赤間麻里子さんです。数年前からSNSでショートドラマを目にする機会が増えましたが、こねこフィルムさんの作品をよく観ています。なかでもコンビニでのちょっとしたやり取りを題材にした“年齢確認VS.プライド”が大好きなのですが、赤間さんの演技がチャーミングで繰り返し観てしまいました。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
毎年のことにはなりますが、2025年もより良いゲームをお届けするべく全力を尽くすことは何も変わりません。ただ、思い描くゲームを作り上げるために必要な人材が揃い、土台となる研究も終わりに近づいているので、ここからはいよいよ開発にスピード感が出てくる時期に入ります。新作の情報を発信する準備が整い次第、皆さんにお伝えいたしますので、それまでもう少しだけお時間をいただければと思います。
日本一ソフトウェア
シナリオライター
城花健人
代表作:『ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄』『探偵撲滅』『未解決事件は終わらせないといけないから』
「信頼できない語り手」というミステリー小説でよくある手法を、ゲームにごく自然に落とし込んでいて、手探りで情報を整理していく感覚が主人公とリンクし、没入感が素晴らしいゲームでした。派手な映像・サウンドに頼らなくてもまだまだ画期的なゲームは創れることを、改めて教えてくれた一作です。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
『まいまいまいごえん』
保育園児たちのデスゲームを保育士目線で見守るという題材のインパクトもさることながら、3年という連載期間を経て、ゲーム版と漫画版を同時期に完結させてかつ、その内容を見事にリンクさせる手腕に脱帽しました。最終話を遊んで以来、保育園児たちのことで頭がいっぱいです。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
漫画家の『吉もと誠』先生。
個人的に今コロコロコミックの漫画がすごく熱いのですが、その中でも吉もと誠先生は、代表作『ウソツキ!ゴクオーくん』がよく話題になる年でしたし、現在連載中の『カシバトル』も毎回展開が熱く、動向に目が離せませんでした!
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
第1作目から20年以上の時を経て発売する完全新作『ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄』にぜひご期待をいただけると嬉しいです! そして日本一ソフトウェアらしい、可愛くて切なくてアクの強い新規IPも鋭意開発中ですので、早く発表できるようがんばります! ぜひご期待ください!
日本ファルコム
代表取締役社長/プロデューサー
近藤季洋
代表作:イースシリーズ、軌跡シリーズ「メタファー:リファンタジオ」です。まだプレイ中ですが新作RPGによる新しい体験はやっぱりワクワクします。自分たちが作るゲームはシリーズ物が多いのですが長く続くと挑戦的な要素は減り、運営型ゲームのような問題も出てきます。もちろんシリーズだからこそ実現できる要素も多いのですが、初めての体験を与えてくれる、しっかりした新作ゲームでしか得られないものもあります。最近は完全新作が業界全体で少ないので、自分たちもシリーズと新規IPをバランス良く進めたいと改めて思いました。
<質問2>2024年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
ジャンププラスに掲載されていた「ごぜほたる」がとても気に入っていました。お話の派手さや壮大さは控えめですが、深く味わいのある漫画でした。「ゴゼ」という職業について、気が付くと色々と調べていました。そういう時って大体夢中になっていますよね。
<質問3>2024年に、個人的に注目した(している)人物
2024年の年末に亡くなってしまいましたが、ファルコム創業者である加藤正幸氏です。ゲームクリエイターとして経営者としての育ての親でした。本当にお世話になりました。
<質問4>2025年に向けての抱負、また4Gamer読者に向けてのメッセージをお願いします。
社内に増やした開発ラインをそれぞれがきちんとゲームを完成できるよう体制を整えていくのが目標です。個々が頑張るだけではやれることは限られてきますし、人や予算を増やせば上手く行くわけでもありません。そこを共有できる仲間を増やしていくのが目標です。2025年は空の軌跡FCのフルリメイク作品となる「空の軌跡 the 1st」を発売する予定です。20年前のタイトルですが、若手が伸び伸びを腕を振るってくれて、良いタイトルになりそうな予感がしています。軌跡シリーズ始まりの物語なので、シリーズ初めての方にも是非手に取っていただきたいです。
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