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しゃべった声がカタマリン! ゴルフをモチーフにしたQ-Games新作「ヨーデルゴルフ」は,声が遊びになる協力ゲームだった[BitSummit]
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印刷2026/06/02 15:00

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しゃべった声がカタマリン! ゴルフをモチーフにしたQ-Games新作「ヨーデルゴルフ」は,声が遊びになる協力ゲームだった[BitSummit]

 京都・みやこめっせで開催されたインディーゲームイベント「BitSummit PUNCH」のQ-Gamesブースに,PixelJunkシリーズ最新作となる「ヨーデルゴルフ」が出展されていた。

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 「ヨーデルゴルフ」は,ゴルフをモチーフにした協力型のアクションゲームだ。広々としたコースを最大4人で自由に動き回り,ひとつのボールをみんなで打ちながらカップインを目指していく。
 基本はボールを打つ。カップに入れる。そこはとても分かりやすい。ゴルフの細かいルールを知らなくても,「とりあえずボールをあの穴に入れればいいんでしょ?」くらいの気持ちで遊べるのが,本作の入りやすいところだ。


 初披露となったBitSummitのブースも,かなり印象的だった。試遊台はなんと本物のゴルフカート。そこに4人で乗り込んでプレイする形だ。一瞬,「ここ,Q-Gamesのブースだよね?」と思ってしまうくらい,これまでの同社のイメージとはまた違った雰囲気があった。

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 試遊では,4人で2つのコースを遊べた。1つめのコースは,ひとつのボールをみんなで打って,カップを目指す。ボールのところへ行って,打つ。やることはシンプルだ。厳しいクリア条件はないので,失敗は失敗でワハハと楽しめる。

 本作の大きな特徴が,プレイヤーのしゃべった言葉がリアルタイムでボクセル文字となってゲーム内に現れ,物理的なかたまりとしてフィールドに落ちてくることだ。つまり笑えることがあれば,みんなのワハハがコース上にあふれる。

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 「ナイスショット!」と言えば,その言葉が空から降ってくる。「ありがとう!」と言えば,それもまた文字のかたまりになる。その結果,文字のかたまりが邪魔になって次のショットがミスになる。
 あるいは,誰かがボールを打とうとしたところに別のプレイヤーも近づいて,結果的にボールではなく人を叩いてしまう。そこで思わず出た「いたい!」みたいな声が,また文字になって落ちてくる。

 各々がきゃっきゃと動き回り,好き勝手に打ち,いいプレイがあったら喜び,変なことがあれば笑ったり驚いたりする。その声がかたまりになって降り注ぐ。それによって,また何かが起きる。
 “遊んでいる人の声そのものがゲーム内のハプニングを生み出していく”のがとにかく面白い。

 2つのコースはつながっていて,コース間の移動ではカートに乗り込み,わーわー言いながら次の場所へ向かう。これもまた,ゴルフ場をみんなで回っている感じがあって楽しい。

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 2つめのコースでは,ボールの代わりにお風呂に浮かべるアヒルのようなものが登場した。しかも,それが2つある。制限時間内にカップインさせたいのだが,途中で邪魔をしてくる敵が現れ,アヒルが変な方向へ飛ばされてしまう。
 プレイヤーはピコピコハンマーのようなもので敵を撃退しつつ,どこかへ転がっていったアヒルを追いかけることになる。

 こうなると,わちゃわちゃ感はさらにすごい。敵に邪魔され,アヒルが飛んでいき,「あれ,もう1個はどこ行った?」となり,制限時間も迫ってくる。誰かが敵を叩き,誰かがアヒルを追い,誰かが見当違いの方向に走っていく。最後はかなりギリギリだったが,なんとかクリアできた。


 面白いのは,本作が「声をかけ合って,きっちり協力しないとクリアできない」タイプの協力ゲームではないことだ。もちろん,声をかけ合えば分かりやすい場面はある。だが,基本的には誰かがボールを打てばゲームは進むし,それぞれが好きに動いていても楽しい。

 むしろ本作の楽しさは,うまく連携することよりも,同じ場所で起きるハプニングをみんなで面白がるところにある。初対面同士でも,とりあえずボールを追いかけていれば自然と声が出る。言葉が違っていても,それによって起きる変化の面白さは共通したものがある。
 コミュニケーションを要求されるというより,遊んでいるうちに自然と声が出て,その声までもゲーム内の出来事になってしまう。そこが本作の大きな魅力だと感じた。

 会場で話を聞いたディレクターによると,本作で大事にしているのは,ゴルフの分かりやすいルールをベースにしつつ,プレイヤー同士が同じ空間にいて,一緒に体験を共有できることなのだという。

 そもそもディレクター自身は,ゴルフに詳しかったわけではないそうだ。きっかけのひとつは,開発メンバーの中にゴルフ好きがいたことだった。ゴルフの話を聞いていくうちに,同じコースを一緒に回り,カートで移動しながら話したり,プレイの合間におしゃべりしたり,終わったあとに食事をしたりする時間があると分かったという。
 個人競技のように見えるゴルフにも,人と一緒に過ごす遊びとしての側面がある。「ヨーデルゴルフ」は,その部分をゲームの中でぐっと広げているわけだ。

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 そして,声が文字のかたまりになる仕組みもかなりすごい。しゃべった言葉が,ほぼダイレクトにゲーム内で生成されるうえ,聞き取りの精度も高い。遊んでいる最中は「うわ,文字が落ちてきた!」と笑ってしまうのだが,冷静に考えると,そんな気軽な面白さが相当な技術力で実現されている。

 遊び終わったあと,しばらくして「あれ,これってコエカタマリンじゃん!」と思った。しゃべった言葉が形になって落ちてくる楽しさには,子どものころに思い描いた未来が,少しだけ現実に近づいたようなワクワク感がある。

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 みんなでアヒルを追いかけ,声が文字になって降ってくる。かなりにぎやかで,かなり変なゲームだ。
 初報の第一印象では,これまでのQ-Games作品とは少し違う雰囲気だなと思った。 
 だが実際にプレイしてみると,なんらかの入力がゲーム内でなんらかの物体や現象に変わり,そこから予想外の遊びが生まれていく感覚に,Q-Gamesらしさが表れている。
 見た目やノリはかなりゆるいのに,その奥にある「仕組みで遊ばせる」試みは,やはり同社の作品らしい。

 カップインした瞬間の達成感はもちろんあるが,それ以上に,そこへたどり着くまでのぐちゃぐちゃした時間が楽しい。初対面でも,違う言葉の国や地域の人でも,なんとなく同じテンションになれる。そんな,不思議な明るさを持った協力ゲームだった。

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