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[GC 2007#065]ウワサの“史上最強の濃密アクション”「Prototype」発表
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印刷2007/08/25 21:18

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[GC 2007#065]ウワサの“史上最強の濃密アクション”「Prototype」発表

※画像はすべてXbox 360のものです
 「The Incredible Hulk」や「Simpsons: Hit & Run」,そして「Scarface: The World is Yours」など,時には大ヒットを飛ばしながらも,販売元に頼まれるがままにライセンスゲームばかりを制作してきたカナダのRadical Entertainmentが,遂に彼ら独自の新作アクションゲーム「Prototype」を発表した。発売はVivendi Gamesで,2008年中にXbox 360やPlayStation 3,そして何よりもPCでのリリースが予定されている。
 GC 2007では,Vivendi Gamesの商用ブースでデモを見せてもらったのだが,Radical Entertainmentの面々が「史上最強の濃密アクション」と表現するのにふさわしい内容だ。まだプレα版の段階で,完成度は20%程度であるとはいえ,このゲームの底知れないパワーを感じずにはいられなかった。

 Prototypeで主人公となるのは,Alex Mercer(アレックス・マーサー)という謎の人物。ゲームのオープニングで秘密の研究所から抜け出してくるのだが,過去の記憶はいっさい失われてしまっている。ただいえるのは,彼は生身の人間ではなく,さまざまな形状に変身できる人造兵器“プロトタイプ”に改良されてしまっているということだ。
 本作では,ニューヨークのマンハッタン島を完全に再現したという広大なオープンワールドが舞台となる。街中に人々が歩き回り,車が行き交う,非常に生き生きした世界である。ここで,彼を制圧しようと突入してくる軍隊だけでなく,ニューヨーク中に侵入し始めたミュータント達を交えて,激しい三つ巴の戦いを繰り返しながら,自分の過去や,ニューヨークがミュータントで溢れかえった理由を探っていくことになるのである。



驚愕のアクションゲーム「Prototype」で,世界にその名を轟かせそうなRadical Entertainmentのメンバー,クリエイティブ・ディレクターのChris Ansell(クリス・アンセル)氏とJon Lim(ジョン・リム)氏
 主人公は前述のとおり兵器であり,自分の肉体を自由に変化させる“シェイプシフター”である。最初は腕のみがミュータント化したような状態で,身柄を拘束しようと襲いかかってくる警察部隊や兵士を,刺したり引っ掻いたりしながらニューヨーク中を混乱に陥れる。皮肉なのは,アレックスが生き抜いていくためには,殺人を繰り返すことでより強力なミュータントにならなければならないということだ。
 アレックスが人を殺すと,その死体から抜き取られたDNAが自分の体に取り込まれる。その際に,その死体に宿った記憶をも吸い出すことになる。メインミッションでは,自分の肉体改造に関わった人物を殺害し,その記憶を吸い出すことで自分の過去に迫っていくことになるのである。

 また,アレックスは殺した人間の外観を一時的に真似ることも可能で,例えば兵士になりきって行く手をふさぐ軍隊の内部に潜入し,上官に難なく近づいていくことも可能だ。ビルの側面を駆け上がったり,建物から建物へとジャンプし,さらには道路の自動車を押しのけながら駆け抜けていったりするさまは,まるでスパイダーマンか超人ハルクそのものだ。「Assassin's Creed」を筆頭に,最近のアクションゲームでは「Free Running」の影響を受けたと思われる,オブジェクトをものともせずにスムースに駆け抜けていくアニメーション技術が流行しているが,Prototypeはそれを極端なほど強調した感覚だ。
 さらにPrototypeでは,戦車に飛び移って上部ハッチを剥ぎ取り,中の兵士を殺して自分で操縦することもできる。戦車兵の操縦能力だけでなく,基地の場所といった記憶までを取り込むことが可能なので,これは造作もないことだ。人を殺すごとに,アレックスの肉体はさらに醜く,強大になる。



 ゲームが進行していくに従って,アレックスの持つモーフィングのパターンもアンロックされていき,太い腕を持った,いかにもモンスターのような形状になって街中を破壊したり,自分の体を,甲殻に覆われて敵の攻撃を跳ね返すようなものにしていったりできる。今回のデモでは,アレックスが地面に自分の腕を突き刺すと遠方で鋭利なスパイクが何本も突起し,銃を乱射している兵士数名を一度に串刺しにできるような特殊能力も紹介されていたが,攻撃法や身体能力などをすべて組み合わせれば,総計で750種ほどの変身バリエーションがあるとのことだ。



 本作はTitanium Engineと呼ばれるゲームエンジンを用いて制作されているが,これは既存のゲームエンジンを,Xbox 360などいわゆる次世代機向けに作り直したもので,より遠くまで見渡せるようになった遠景描写や,完成時には1スクリーンに50人から200人までの表示が可能になるというオブジェクト管理面,そして路上の車を木の葉のように舞わせながらゲームを展開させる物理演算などの面で大幅にパワーアップしている。破壊された場所に焼け跡やガラス片が残ったままなのも,ゲームの臨場感を表現するうえでは重要なポイントだろう。
 スムースなアニメーションが非常に現代的だが,とくにPrototypeのゲームらしさを表しているのが,戦闘ヘリを奪取するシーンだ。ビルの高みからジャンプしてヘリの後部に取り付き,コクピットの横へと飛び移っていく。ガラスを剥ぎ取るとパイロットが驚いているような仕草を見せるのもつかの間,すぐ中に侵入してパイロットを殺害,その操縦能力の記憶を吸収して自分で操縦するという描写だ。この間,デモの担当者はすべて方向ボタンとジャンプボタンだけで操作しており,操作も非常に簡素化されているようだった。



 Prototypeでは,濃密なアクションや別人になりきってのステルス,そして付近の障害物や人をものともせずに走り抜けていく高度なアニメーションなど,すべてのアクションがスムースに処理されている。ここ数年ポピュラーになってきたオープンエンドな世界でのアクションゲームのジャンルを,さらに1歩先に進めているのは確かだろう。(ライター:奥谷海人)






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