豪華声優陣も駆け付けた「バトルスピリッツ 少年激覇ダン」制作発表会で，バトルスピリッツゲーム化プロジェクト始動。PSP向け新作2タイトル公開

　7月16日，東京ビッグサイトで開催中の東京おもちゃショー2009 バンダイステージにおいて，テレビアニメ「バトルスピリッツ 少年激覇ダン」（以下，少年激覇ダン）の制作発表記者会見が行われた。

　「少年激覇ダン」は，現在放送中の人気アニメ「バトルスピリッツ 少年突破バシン」（以下，少年突破バシン）の新シリーズとなる作品だ。新シリーズでは，登場キャラクターや世界観が一新され，まったく新しいストーリーが展開される予定となっている。
　もちろん「バトルスピリッツ」特有の派手なカードバトルは健在で，少年突破バシンが好きな人なら，間違いなく楽しめる作品と言える。

　
　記者会見は，少年激覇ダンの監督や，出演する声優陣が会場に駆け付けたほか，主題歌を歌う大物アーティストのビデオメッセージが公開されるなど，大きな盛り上がりを見せた。
　またバトルスピリッツゲーム化プロジェクトと題して，PSP用の新作2タイトルも発表された。本稿では，それらの模様を詳しくお伝えしていこう。

メ〜テレ制作部プロデューサーの福嶋更一郎氏

　まずステージに登壇したのは，メ〜テレ制作部プロデューサーの福嶋更一郎氏。福嶋氏はスピーチにおいて，少年激覇ダンはメ〜テレのアニメ作品としては33作品目であることを説明し，同作品はレギュラーアニメーションとして，日本でもトップレベルのクオリティであるとアピールした。

　その後，昨日できたばかりだという少年激覇ダンのプロモーション映像の公開を挟み，ゲスト陣がステージに招かれた。
　まずは，少年激覇ダンで主人公の馬神弾役を務める，声優の大浦冬華さん，そして，百瀬勇貴役の櫻井孝宏さん，マギサ役の雪野五月さん，ズングリー役の洞内 愛さん，そして最後は，同作品で監督を務める，サンライズの西森 章氏が登壇した。


　西森氏は「今回はキャラクターをどう見せるかという，カメラワークの部分をすごく意識しました。あと，音響にもすごくこだわっているので，音楽にも注目してほしいですね」と本作の見どころについて述べた。

　大浦さんは，先ほどのプロモーション映像を見た感想について「絵の動きがすごくてビックリしました！　今までのバトルものとは違うなって思いましたね」と驚きを隠せない様子。また自身が演じる馬神弾については，「最初は，いわゆるヒーローと言われる，熱血漢の元気な少年というふうにとらえていました。でもバトルのとき以外は，本当にどこにでもいる普通の男の子なんだなって思いましたね」と話していた。

左から，大浦冬華さん，櫻井孝宏さん，雪野五月さん，洞内 愛さん，西森 章氏，福嶋更一郎氏

　　櫻井さんは「壮大な映画の予告編を見ているような気持ちになりました」と延べ，「僕の演じる百瀬は，あからさまに謎がありそうなキャラクターなので，その辺にも興味があります」とキャラクターについての率直な意見を話していた。

　マギサ役の雪野さんは「このメンバー（キャラクター）の中で魔法が使えるのはマギサだけなので，ちょっと優越感がありますね（笑）」と笑みをこぼしていた。
　またマギサの設定が，婚活中の大酒飲みということで「設定を見ていたら，マギサは男に騙されやすいということなので，西森さんは分かっていて書いていたのかなって思いました（笑）」と若干の自虐ネタ（？）を披露。
　
　洞内さんは，「ズングリー，カワイイって思いました！　でも自分が演じるんだなって思ったらプレッシャーになっちゃいましたね（笑）」と恐縮していた様子であった。


　ステージ挨拶のあとは，少年激覇ダンのオープニング主題歌「Battle No Limit!」を手がけるJAM Projectのビデオメッセージが上映された。
　影山ヒロノブさんは「アニメ主題歌で大事なのは，時代に合わせたスピード感だと思います」と述べ，「テレビの前で楽しんでくれるみんなのために，おじさんたちは頑張って，またアニソンを作りました！　ぜひ一緒に『バトスピ』で盛り上がろうぜ！」とファンに向けた熱いメッセージで締めくくった。


　またオープニングがあれば，エンディングもあるということで，エンディングテーマ「君がまってる」を歌う及川光博さんのメッセージも併せて上映された。
　及川さんは「前作に続いて，今回も曲を担当させていただけるということで，すごく光栄に思っています。この曲は，ハートに希望を持って頑張ってほしいという願いが込められている曲ですので，ぜひ聞いてください」と，曲に対する想いを語った。


　その後は，さまざまなメディアで展開される「バトルスピリッツ」プロジェクトの概要が発表された。そこでステージに登場したのは，「バトルスピリッツ」のカリスマカードバトラー，ギャラクシー渡辺さんと，カードゲーム「バトルスピリッツ」の原案者で，カードデザイナーのマイケル・エリオットさんだ。
　ギャラクシー渡辺さんはまず，カードゲーム版「バトルスピリッツ」の第五弾，「皇騎」を発表した。そして「皇騎」のCM公開を挟んだのち，今度はマイケルさんが，今まで遊ぶのが難しかった人でも，このセットでは簡単に遊べるようになると，「皇騎」の特徴を説明。
　また，続いてマイケルさんから「八月から北米でも『バトスピ』が発売されます。とても嬉しいです」と，「バトルスピリッツ」の海外展開プロジェクトが明かされた。


　そして新たな試みとして，「バトルスピリッツ」初となる，コンシューマゲーム機での展開が発表された。それがPSP用ソフト，「バトルスピリッツ 輝石の覇者」だ。
　本作は「バトルスピリッツ」の要ともいえるカードバトルと，アクション要素が融合したタイプの作品になる模様。またゲームオリジナルキャラクターや，アニメで登場したキャラクターも登場するので，ファンは期待してほしい。
　ちなみに発売日は11月12日予定となっており，早期購入特典として，オリジナルスターターキットと，矛竜ロン・ギニアスのプロモカードが同梱される予定だ。


　そしてさらにもう一本，「バトルスピリッツ ヒーローズソウル」も発表された。2010年発売予定のPSP用ソフトだが，こちらについては数十秒のトレーラーが公開されたのみで，詳しい情報は明かされなかった。気になる人は，今後の情報公開に期待してほしい。


　最後に，再び登壇したゲスト陣のコメントを紹介しておこう。
　大浦さんは「今までにないくらい熱くてカッコイイ，皆さんに楽しんでもらえる作品にします！」とコメント。
　櫻井さんは「昔はカードゲームというと，大人のゲームってイメージが強かったのですが，今は子供たちが一生懸命頭を使ってカードで戦ってるんだなって思います。そんな作品に関われて光栄です。」と述べた。
　雪野さんは「私達声優陣がスピリットを込めて演技していきます。期待していてください！」と熱く締めた。
　洞内さんは「ズングリーは弾に憧れているんですが，ファンの皆さんも，ズングリーの目線で見て，弾に憧れる心を持ってもらいたいなと思います。」とコメントした。
　西村氏は「この作品は，今のアニメの王道だと思っています。その王道を，今の技術で恥ずかしがらずに思いっきりやったのがこの作品です。トレーラーでは出し惜しみしているので，ぜひ第一話を見て下さい」と締めくくった。


　ここへきて，いよいよPSP用ソフト2タイトルの開発が発表された「バトルスピリッツ」シリーズ。北米展開も含め，ますます今後の動きから目が離せなくなってきた。