［TGS 2012］「シェルノサージュ」のエクストラシナリオや，「トトリのアトリエ Plus」の最新情報が発表されたガストスペシャルステージをレポート

　東京ゲームショウ2012の一般公開初日となった2012年9月22日，コーエーテクモゲームスブースにて「ガスト スペシャルステージ」が開催された。

　このイベントは，ガストより「シェルノサージュ 〜失われた星へ捧ぐ詩〜」のディレクター土屋 暁氏と，「アトリエ」シリーズのディレクター岡村佳人氏が登壇して，それぞれの作品を紹介するという内容だ。

「シェルノサージュ」にはサブキャラの活躍が見られる

エスクトラシナリオパックが登場

　まず，土屋氏は簡単に「シェルノサージュ」の概要を説明する。2012年4月26日に発売されたシェルノサージュは，イオンという一人の少女とコミュニケーションをしながら，彼女の過去にまつわる壮大な物語を楽しめるというファンタジーアドベンチャーゲームだ。土屋氏によれば，7次元先に存在する世界と現実が，PS Vitaを通じてつながったという世界観を非常に大切にしている作品だという。


　システム部分では，シャールというイオンの心を癒す妖精を通じて，ほかのプレイヤーとつながることができるという点と，ダウンロードコンテンツで次々と新しい物語が追加されていく点が大きな特徴だ。

　DLCで追加される物語は，TVアニメやドラマのように少しずつ楽しめる。さらに，1話につき1曲配信される壮大な“詩”も，シェルノサージュの重要なポイントであるとのこと。


　土屋氏は，次のDLC「セカイパック vol.4 試練編最終幕〜宝石のこころ〜」で，現在のイオンとカノンという二人が中心となって進んでいる物語が一段落することを明かす。残念ながら配信日は未定だが，このDLCが配信されることで，これまでの物語に散りばめられていたいくつかの謎が解き明かされることになるという。

　また，試練編が一段落するタイミングで，これまで登場したサブキャラクターのサイドストーリーが楽しめる「エクストラシナリオパック」が配信されることも発表された。イオンをとりまくキャラクター達が，一体どのように生きてきたのかが，垣間見える内容となっているようだ。

　なお，シェルノサージュは年末の“某イベント”に参加する予定もあるという。参加が実現したときには，7次元に関係のある展示をするとのことなので，楽しみにしておこう。

初回特典は水着2種

「トトリのアトリエ Plus」の最新情報

　続いて，岡村氏がアトリエシリーズについて解説したうえで，11月29日に発売される予定の「トトリのアトリエ Plus アーランドの錬金術士2」の最新情報を紹介した。

　1997年に発売された「マリーのアトリエ」から続くアトリエシリーズは，採取で集めた素材や材料を錬金術で調合し，新たなアイテムを生み出すというシステムを特徴としたガストの看板シリーズだ。岡村氏は，そのアトリエシリーズの直近タイトルであるアーランドシリーズ（ロロナ，トトリ，メルルの3部作）と，最新作「アーシャのアトリエ〜黄昏の大地の錬金術士〜」のディレクターを務めた人物である。

　アーランドシリーズを勢いづけた「トトリのアトリエ」はそんな岡村氏の代表作で，PS Vitaに移植するという計画は以前からあったという。そしてそれを実現したのが「トトリのアトリエ Plus アーランドの錬金術士2」というわけだ。



　岡村氏はトトリのアトリエ Plusを「去年，ガストがコーエーテクモゲームスに参加することになった結果として生まれたタイトル」だと話す。本作はマップや装備に新たなものが追加されているが，これはコーエーテクモゲームスの協力があったからこそ入れられたものなのだという。

　トトリのアトリエ Plusの追加要素は，まずPS3版でDLCとして配信された「ツェツィ」「クーデリア」「イクセル」の3人を，初めから仲間にできること。次に，ゲーム内の音楽を，ガストの過去作品で使われていたBGMに切り替える機能が追加されていること。そして，岡村氏自らによって，ゲームバランスが調整されていることなどがある。

ツェツィ，クーデリア，イクセル

　このほかにも，トトリの服飾を変えられたり，新規ダンジョンが追加されたりとパワーアップしている部分は多く，本作でアトリエ初体験というプレイヤーはもちろん，PS3版のプレイヤーも再び楽しめるようになっているそうだ。


　TGS 2012のコーエーテクモゲームスブースには，トトリのアトリエ Plusの試遊コーナーが設置されており，遊んだ人には特製の缶バッジが配られるので，会場に足を運んだ際はぜひ手にとってみてほしいとも，岡村氏は話していた。

　また，発売日が近づいてきたということで，限定版「プレミアムボックス」の同梱内容や特典の詳細も明らかにされた。アーランドシリーズではおなじみの“ペーパーウェイト”に加えて，PS Vita用のカスタムスキンシール，そしてトトリの水着衣装2種がダウンロードできるコードが，プレミアムボックスにはついてくるようだ。

トトリには似つかわしくない（!?）セクシーな水着。どうやらこれが，初回特典でダウンロードできる水着のうちの1つらしい

　イベントの最後に岡村氏は「トトリのアトリエ Plusは，ガストがコーエーテクモゲームスの一員となって実現した作品の第1弾であり，これで終わりではない。アーシャから始まった“黄昏”シリーズ共々，今後の展開を楽しみにしてほしい」といった主旨の言葉を来場者に投げかけた。

　土屋氏も，シェルノサージュは，サージュ・コンチェルトという構想の一環でしかなく，7次元先の世界を別のプラットフォームで展開するような企画も画策していると発言して，来場者の期待を高めていた。

　両氏の手がける作品が今後どのように展開していくかは，まだまだ分からない。今はシェルノサージュなどをプレイしながら，新たな情報が飛び出すのを期待しておこう。

「シェルノサージュ 〜失われた星へ捧ぐ詩〜」公式サイト

「トトリのアトリエ Plus アーランドの錬金術士2」公式サイト