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「タイタンフォール」のメディア向けイベントがサンフランシスコで開催。世界が注目する本作のファーストインプレッションをお届け
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印刷2014/03/11 15:33

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「タイタンフォール」のメディア向けイベントがサンフランシスコで開催。世界が注目する本作のファーストインプレッションをお届け

画像集#012のサムネイル/「タイタンフォール」のメディア向けイベントがサンフランシスコで開催。世界が注目する本作のファーストインプレッションをお届け

 日本では2014年3月13日にPC版が,そして3月27日にXbox 360版が発売される「タイタンフォール」。3月初め,北米のパブリッシャであるElectronic Artsがカリフォルニア州サンフランシスコで開催したメディア向けの体験会に参加し,その「タイタンフォール」の最新版を10時間ほどプレイする機会を得たので,ここで,そのインプレッションをお届けしたい。プレイしたのはほぼ製品と同等のXbox One向け英語版で,オンライン専用タイトルという性質上,会場に集まったほかのメディアと一緒にプレイするというスタイルで体験会が実施された。例によって,画面撮影は禁止されていたので,その点はご了承願いたい。

「タイタンフォール」公式サイト


 海外タイトルに鋭いアンテナを持つ読者はとっくにご存じだろうが,「タイタンフォール」は,2014年最大の期待作の1つ。開発のRespawn Entertainmentは,「Call of Duty」シリーズで知られるInfinity Wardの創立者,ヴィンス・ザンペラ(Vince Zampella)氏らが新たに設立したデベロッパで,2013年6月に開催されたE3 2013で初公開されたのに続き,いくつかの大きなゲームイベントに登場した本作は,メディアから高い評価を受けることになり,現在までに「ベスト・オブ・ザ・ショー」など,80種類以上のアワードを受賞している。

画像集#006のサムネイル/「タイタンフォール」のメディア向けイベントがサンフランシスコで開催。世界が注目する本作のファーストインプレッションをお届け

 期待値の高さは,背中にジェットパックを背負って高速移動するプレイヤーキャラクター,パイロットが,二足歩行の大型ロボットタイタンを駆って戦うという,ロボット好きにはたまらないシチュエーションにあるだろう。
 垂直の壁でも駆け抜けられるパイロットが,敵のタイタンによじ登って回路を破壊する“ロデオ”や,タイタン同士の戦いなど,これまでありそうでなかった,「ロボットにワクワクできる世代」を魅了する味付けや演出がゲーム内に無数に散りばめられているのだ。

画像集#005のサムネイル/「タイタンフォール」のメディア向けイベントがサンフランシスコで開催。世界が注目する本作のファーストインプレッションをお届け


地球を遠く離れた惑星で繰り広げられる激しい戦い


 さて,そんな「タイタンフォール」だが,ゲーム内容について触れる前に,まずは,ようやく明らかになったストーリーについて詳しく紹介しておきたい。

画像集#002のサムネイル/「タイタンフォール」のメディア向けイベントがサンフランシスコで開催。世界が注目する本作のファーストインプレッションをお届け

 時代背景は,人類が銀河の果てまで開拓することに成功した遠い未来。「コアシステム」と呼ばれる我々の太陽系から最も遠い場所にある世界は,「フロンティア」と名付けられており,手つかずの資源を秘めた星系が散らばっている。これを目指して,成功を夢見る入植者や傭兵達,法を犯した逃亡者,さらに見知らぬ世界に挑む冒険家など,自由とチャンスを求める人々が足掛かりを築きつつあった。
 折しも,コアシステムで戦争が発生し,それが予想を超えて長引いたため,数百年にわたってコアシステムとフロンティアとの直接的な連絡が途絶えてしまう。それにより,フロンティアは地球の統治の届かない地域として自由を謳歌している。

 そんなフロンティアを支配しようと触手を伸ばしてきたのが,巨大企業IMC(Interstellar Mining Corporation)だ。IMCの前身は,タイタンの開発/販売のほか,惑星の環境を人間に適応させるテラフォーミング技術や,星と星との間の瞬時移動を可能にした「Jump Drive」といったハイテク技術を生み出してきたHammond Engineeringというメーカーだ。
 IMCは,退役軍人からなる私兵団を入植星に送り込むなど,早い段階からフロンティアの開拓に投資してきたが,コアシステムの戦争と混乱を背景に,いよいよフロンティア掌握に乗り出してきたのだ。

 その動きに対し,「これまで,自分達がフロンティアを開拓してきたのだ」と主張する住人達は,M-COR(Marauder Corps)と呼ばれるレジスタンスを組織して対抗することになった,というのが本作の背景になる物語だ。つまり,昔から開拓を行ってきたIMCと,長期間にわたって自治を行ってきた住民達という,どちらにも大儀のある戦いとして描かれているのが分かる。

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マルチプレイキャンペーンは,わずか2時間ほど


 このようなバックストーリーが用意された「タイタンフォール」だが,これまで何度もお伝えしてきたように,本作は対人戦を基本にしたオンラインFPSであり,シングルプレイ向けのキャンペーンは用意されていない。
 その代わり,本作にはマルチプレイベースのキャンペーンが用意されており,9つのマップ(これらのマップは,本作で「クラシックプレイ」と呼ばれるスカーミッシュモードでも使用される)を順にプレイし,その間にCGムービーやカットシーンが挿入されるという形になっている。ちょっと驚いたことに,それらはだいたい2時間程度で終わらせることができる。

画像集#004のサムネイル/「タイタンフォール」のメディア向けイベントがサンフランシスコで開催。世界が注目する本作のファーストインプレッションをお届け

 「そんな短いキャンペーンをプレイする意味があるのか」と考える人も多いかもしれないが,キャンペーンの最初はAtlasと呼ばれるタイタンしか使えないが,M-COR勢力のキャンペーンを終わらせると俊敏なStryderが,またIMCのキャンペーンを終了させるとタンク系のOgreがアンロックされるというメリットがある。そのため,Respawn Entertainmentも,まずはマルチプレイキャンペーンを終わらせてから,クラシックプレイへ進むことを推奨していた。

 このマルチプレイキャンペーンは,ランダムにマッチメイキングされたほかのプレイヤーとチームを組み,「Attrition」モードで5回,「Hardpoint Domination」モードで4回戦っていくことになる。ストーリーは多少分岐するが,勝敗に関わらずキャンペーン終了時に新しいタイタンがアンロックされるため,トレーニングモードの延長と割り切ってプレイすれば良さそうだ。

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Atlas
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Stryder
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Ogre

 このキャンペーンの短さについて海外メディアの参加者と話し合ってみたのだが,筆者を含めて「やっぱり短すぎる」と,拍子抜けするジャーナリストも少なくないようだった。

 しかし,よく考えてみると,たとえどれだけ凝ったストーリーが用意されていたとしても,とくにFPSジャンルにおいては最近,あまり評価されなくなってきたのも事実。2013年12月27日に掲載した連載記事,「『海外ゲーム通』のゲーマーなら遊んでおきたい,2013年のタイトル10選」でも書いたように,昨年はシングルプレイモードの終わりを感じさせるようなタイトルが多く,「タイタンフォール」のマルチプレイキャンペーンは,それに応じるようにストーリーを可能な限り圧縮したものだと考えられる。
 シングルプレイファンには物足りないかもしれないが,「タイタンフォール」は,対人戦の面白さという,Respawn Entertainmentが最も得意とする分野で直球勝負してきた作品だと言えそうだ。

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5つのゲームモードと15種類のマップを用意


 β版については2014年2月13日に掲載した記事でもお伝えしたとおりで,テストに参加したプレイヤーも少なくないはず。今回のイベントで使われたバージョンでは,そんなβ版にはなかった要素がいくつか確認されたので,一通り紹介したい。

 まず,最終的に用意されたゲームモードは5種類で,すでに公開されているチームデスマッチの「Attrition」,3つの拠点を奪い合う,いわゆるドミネーションの「Hardpoint Domination」,そしてワンライフしかないタイタンの生き残りをかけた,いわゆるラストマンスタンディングの「Last Titan Standing」に加えて,お互いの陣地にある旗を奪い合う「Capture the Flag」と,「Pilot Hunter」という新しいタイプのゲームモードが用意される。「Pilot Hunter」は,パイロットのキルのみにポイントが加算されるというもので,自分が倒されないためのステルスのスキルが重要になる。

画像集#008のサムネイル/「タイタンフォール」のメディア向けイベントがサンフランシスコで開催。世界が注目する本作のファーストインプレッションをお届け

 ゲームマップはβ版に収録された「Fracture」「Angel City」を含めて,総計15種類となっている。以下,マルチプレイキャンペーンで登場した順番で書き出しておこう。ちなみに括弧内は,マルチプレイキャンペーンのミッション名なので,何かの参考にどうぞ。

・Fracture(The Refueling Raid)
・Colony(The Colony)
・Relic(The Odyssey)
・Angel City(Get Barker)
・Outpost 207(Assault on the Sentinel)
・Boneyard(Here Be Dragons)
・Airbase(The Three Towers)
・Demeter(The Battle of Demeter)
・Corporate(Made Man)
・Lagoon
・Nexus
・Overlook
・Rise
・Smuggler's Cove
・Training Ground


 基本的に6人対6人の対戦が行われる「タイタンフォール」だが,どのマップもほぼ同じ広さで,狭すぎて窮屈なこともなければ,広すぎて目的を見失ってしまうこともないという印象だ。目的地へ迅速に移動するには,ウォールランニングが非常に有効であり,これは敵の狙撃を受けにくくするという効果もある。
 また,いずれも高低差の大きなマップなので,スナイパーにとって絶好のポイントも少なくない。どんなマルチプレイFPSでも同じだが,本作のマップにも激しい交戦が発生しやすいいわゆるチョークポイントがある。これは,何度か繰り返しプレイしているうちに,感覚的に掴めていくはずだ。

 β版では登場しなかった要素の1つが「ジップライン」と呼ばれるワイヤーの存在だ。これは,Bornyard,Lagoon,そしてRelicなどのマップに存在するもので,パイロットがジェットパックを背負っているために,高所から地上へ向かうだけでなく,逆方向へも移動できるのが特徴となる。
 ジップラインの使用時に片手で銃器を使うこともでき,Capture the Flagモードで旗を持って逃げる敵がジップラインを使ったとき,こちらもジップラインで滑走しながら敵の背中を撃つという芸当もできるようだ。

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 もう1つ,β版で確認できなかったのが「ヘビータレット」である。こちらもOutpost 207やSmuggler's Cove,Training Groundといった一部のマップにしか存在しないが,拠点にあるヘビータレットが敵パイロットやタイタンを自動的に攻撃してくれるというもの。
 このタレットを掌握するには,台座部分にあるターミナルで「データナイフ」というアイテムを使ってハッキングする必要があるのだが,このナイフはクラスに関係なく誰でも使用可能だ。ただし,ハッキング中は銃器が使えないために,キルされやすいという難点もあるが,タレットによるサポートは大きなアドバンテージになるはずだ。


誰でもスピーディな戦いが楽しめる注目作


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 「タイタンフォール」は,2月のイベントで,リードデザイナーのジャスティン・ヘンドリー(Justin Hendry)氏が語ったように,とにかくその「スピード感」が前面に押し出されている。ジャンプボタンの二度押しによる高速移動や,大きさの割に高い機動力を持つタイタンはもちろん,適度なマップの広さや,武器変更のタイミング,リロードのスピード,さらにタイタンに搭乗するときのスムーズな動作やリスポーン時間の短さなど,プレイしていて,非常に小気味良い。

 プレイヤーは戦いを重ねることでレベルアップし,それに合わせて新しい武器やアタッチメントをアンロックできる。上限はLv.50で,筆者は約10時間遊んでLv.30〜35程度まで成長させられた。Lv.50に達した時点で,プレイヤーはその状態をキープするかLv.1からやり直すかの選択をすることになるが,やり直す場合はスキルを強化する「バーンカード」関連記事)以外のデータがすべて消滅する。
 Lv.50でもすべてのアイテムがアンロックできるわけではないようなので,何度もプレイし直すことを前提にしたデザインになっているという印象だ。

 バーンカードは50種類存在しているとのことだが,特定の武器を使うだけでランダムに出現する「Amped」系カードもあれば,なかなか手に入らないレアカードもある。
 1回のマッチで使用できるカードは最大3枚で,デッキには最大25枚がキープされる。同じようなカードばかり集まる傾向があるので,レアなカードを手に入れるためには,25枚になった時点で,何枚か捨ててしまったほうが良いだろう。

 タイタンのカラーリングやパイロットのルックス変更といったカスタマイズ要素がないのは少し残念なところ。オンライン専用タイトルだけに,プレイヤーとしては新たなコンテンツに期待するはずだが,現時点では3つのコンテンツパックが予定されているだけで,少々寂しい。「Call of Duty: Ghost」のように,マルチプレイ向けのスキンパックなど,小さなモノがハイペースで配信されれば,需要はあると思う。

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 「タイタンフォール」は,高い技術力に支えられたグラフィックスや分かりやすいゲームシステムに加えて,日本人プレイヤーにとって親しみやすい世界観を持った,ターゲットのはっきりした作品に仕上がっている。その一方で,希薄なストーリーやカスタマイジング要素の乏しさから,飽きられることなく長く遊んでもらえるかには一抹の不安が残る。
 ローンチ後も,どのようなアップデートがどのような頻度で行われるが重要になってくるはずなので,今後も注目していきたい。

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