ミュージック フロム ゲームワールド：Track 193 「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」「Summer Pockets」

Illustration by しなぷう

　2020年はNintendo Switchで「ファミコン探偵倶楽部」がフルリメイクされるというのが，個人的に一番の楽しみ。リメイクをきっかけに，新作が作られたりしたらいいなあ……。レトロなタイプのアドベンチャーゲームが好きなので，こうしたゲームが今後もリリースされると嬉しいところです。

　ということで，今週の「ミュージック フロム ゲームワールド」は，「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」のサントラと，「Summer Pockets」のオーケストラアルバムの2枚を紹介します！

多彩なサウンドで聴かせる最新サントラ

「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン オリジナルサウンドトラック」

タイトル	エースコンバット7 スカイズ・アンノウン オリジナルサウンドトラック	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2019年12月30日
価格	7000円（税抜）
発売元	SweepRecord
コピーライト	（C）BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

　今週の1枚めは，12年ぶりとなるナンバリング最新作「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」のサントラ，「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン オリジナルサウンドトラック」を紹介します。
　作曲には「エースコンバット」シリーズの楽曲制作に多く関わってきた小林啓樹氏をメインに，バンダイナムコスタジオのコンポーザー陣が多数参加。収録楽曲数125曲，CD6枚組という大作サントラに仕上がっています。

　まず耳を奪われるのが，DISC1の6曲め「Charge Assault」。冒頭からひび割れたような重低音が襲い掛かってくる様は，さながら“グランジオーケストラ”とでも形容したくなる仕上がり。中盤の美麗メロディも聴きどころです。13曲め「Salty Lake」の異国情緒あふれる演奏は，まるで東洋の地に迷い込んでしまったかのよう。

　DISC3の1曲め「Magic Spear I」は軽快なギターロックチューン。間奏で聴けるブルージーなギターソロにも注目！　DISC4には「エースコンバット04 シャッタードスカイ」の「Sitting Duck」をアレンジした「SCRAMBLE」など，同作からのアレンジ曲が3曲収録されており，いずれも原曲をアップデートさせた重厚なサウンドが堪能できます。

　DISC6の7曲め「Mimic」は荒々しいドラムとベースの絡みで始まり，終始即興にも近い演奏を交えて進行するスリリングなナンバー。サントラ後半をアグレッシブに盛り上げる必聴曲です！

　過去シリーズ同様，フュージョン，エレクトロ，ロック，そして重厚なオーケストラと，多彩なサウンドで楽しませてくれる本サントラ。素晴らしい音楽が作り上げる「エースコンバット7」の音世界を，ぜひ体感してみてください。

「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」公式サイト

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充実の「Summer Pockets」初オーケストラアルバム

「Summer Pockets Orchestra Album 『Echoes of Summer』」

タイトル	Summer Pockets Orchestra Album 「Echoes of Summer」	→Amazon.co.jpで購入
発売日	2019年12月20日
価格	3000円（税抜）
発売元	Key Sounds Label
コピーライト	（C）VisualArt's/Key

　今週の2枚めは，「Summer Pockets」初のオーケストラアルバム「Summer Pockets Orchestra Album 『Echoes of Summer』」を紹介します。2019年6月に開催された「Key オーケストラ・コンサート2019 〜祝！20周年。最大の感謝と感動をあなたへ〜」で同作の楽曲がオーケストラアレンジで演奏されたこともあり，本アルバムのリリースを心待ちにしていた人は多いのではないでしょうか。


　1曲めはタイトル曲の「Summer Pockets」。前半は優雅なピアノのソロ演奏が展開され，中盤からオーケストラパートが導入されるという構成で，癒しのメロディを穏やかかつ雄大に演奏しています。2曲めは主題歌のインストゥルメント曲「アルカテイル - Instrument -」。気品のあるメロディを，軽快な打楽器による心地いい8ビートがリズミカルに盛り上げます。

　4曲めはメドレー曲「蝉声とともに〜夏休みの過ごし方〜坂の上の陽炎〜」。虫の鳴き声や風の音などが聴こえてきそうなリラックスしたアレンジの「蝉声とともに」，夏休みのウキウキ気分を表現した「夏休みの過ごし方」に続いて，ホーンセクションを前面に押し出した「坂の上の陽炎」で締めくくる，聴きごたえある6分弱のメドレーです。

　6曲めの「Golden Hours」は原曲人気の高い曲ですが，本作での壮大なオーケストラ演奏によってさらに広がりのある景色を見せてくれるところに注目。そしてラストは，エンディング曲の「ポケットを膨らませて - Instrument -」。オリジナルのボーカル曲で歌われていたメロディを深みのあるオーケストラで再現することで，楽曲の新たな魅力を引き出しています。

　生のオーケストラ演奏が生み出す空気の振動まで感じられる本作は，Keyファンにとっての愛聴版になること間違いなし。本作と同時に，アレンジアルバム「Summer Pockets Arrange Album 『Seven's sea』」もリリースされており，こちらはトランスやファンク，さらにはヘヴィメタルなど，多彩なアレンジ曲を収録しています。2枚合わせて，ぜひどうぞ！

「Summer Pockets」公式サイト

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■■風のイオナ■■ マーベルランド産まれのフェアリーランドで育ちで現在はNEO TOKYO在住のフリーライター＆編集者。将来は惑星あくあに移住してサイキックと共存しながら最新ゲームで遊びまくるのが夢。ゲーム＆ゲーム音楽に加えて邦楽インディーロック＆サブカルアイドル追跡，自転車旅行，広島東洋カープの応援などが趣味。地下アイドルグループ，あまりりすのプロデュース＆運営も手掛けています。