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印刷2019/11/09 00:00

プレイレポート

「ロマンシング サガ 3」プレイレポート。当時の雰囲気を強く意識したリマスター版は,今遊んでも面白い

 スーパーファミコンで1995年に発売された「ロマンシング サ・ガ3」を,HDリマスター化した「ロマンシング サガ 3」PC/PS4/Switch/Xbox One/PS Vita/iOS/Android)が,スクウェア・エニックスより2019年11月11日に発売となる。

 「ロマンシング サ・ガ3」は,意外にもこれまでWiiとWii Uのバーチャルコンソールに移植されたのみで,現行のハードでプレイできなかったため,ファンにとって待望のリマスター化となる。オリジナルのよさを残しつつ,システム面の改良や追加要素を用意しての復活だ。本稿ではNintendo Switch版のプレイレポートをお届けしていこう。

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 300年に一度訪れる「死食」がもたらした災厄を生き残った赤ん坊は魔王となり,世界は荒廃した。その300年後,再び訪れた死食を生き残った赤ん坊は聖王となり,世界に秩序をもたらした。その秩序が乱れ始めた頃に,三度目の死食が訪れる。それから十数年後の世界に生きる8人の主人公を描くのが本作の物語だ。「ロマンシング サ・ガ」(当時表記。以下,ロマサガ)シリーズとしては3作目となるが,世界観やストーリーにつながりはない。

オープニングももちろんリマスター仕様。デモの後,ゲーム中のハイライトが流れる
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 「リマスター」をうたっている通り,本作はオリジナルのスーパーファミコン版を高解像度&ワイドの画面に対応させたものだが,単純に高精細化したのではなく,当時のキャラクターのドット絵はそのままに,背景は新たなに描き起こされている。
 またサウンドも同様にスーパーファミコンの音源に近く,オリジナルのイメージを残している印象だ。当時からグラフィックスもサウンドもかなりリッチだったが,その雰囲気を壊さずに現在の環境に対応してきたと言えるだろう。

当時の雰囲気を残して描き込まれた背景は,ドット絵のキャラクターがいても違和感はない
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戦闘時の背景も同様に描き込まれている
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 もちろん今の時代にプレイするために,メッセージが全体的に読みやすくなっていたり,セーブスロットが増えていたり,オートセーブが用意されていたりと,本作のゲームシステムに則った改良も施されている。ただし,オートセーブは戦闘の直前や街への出入りなどのタイミングで比較的頻繁に行われるため,自分が意図しないところでセーブされて詰まってしまう可能性もあるので,こまめな手動セーブも忘れないようにしたい。

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筆者のようなロマサガリアルタイム世代でも読みやすいメッセージ。Switchの携帯モードでも問題なかった
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セーブはメニュー画面を開ける場所ならいつでも可能だ。スロットは16個用意されている

 ロマサガシリーズは,当時のRPGとは一線を画す斬新なシステムが特徴で,その3作目として発売された本作もそれらを継承している。
 その最たるものが「フリーシナリオ」だ。8人の主人公のいずれかを選んでゲームをスタートし,物語をどう進めていくかはプレイヤーの自由となる。同じ主人公であっても,選択肢でその後の展開が大きく変わり,進行中のイベントが途中でも先に進むことが可能だ。

本作は各主人公のオープニングはほぼ共通していて,プロローグ後に展開が変わる
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 例えば筆者が今回のプレイで最初に選んだユリアンでも,プロローグ後にユリアンがモニカの護衛部隊に加わるかどうかで流れは大きく変わるし,加わらなかった場合でも,その後の街にあるパブで誰と行動するかによって,その行き先は変わっていく。そこに正解不正解はなく,どの展開になったとしてもストーリーが進んでいくのがフリーシナリオの面白さだ。
 前述の通り,このリマスター版では複数のセーブスロット(合計16個)+オートセーブがあり,いろいろと試したい人にもうってつけ。個人的には,あまりセーブに頼らず,何が起こるか分からない冒険にドキドキしながら進めるのも楽しかった。

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シナリオの進行が大きく変わる選択肢。両者の結果が気になるなら事前にセーブしておくといい
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ハリードやミカエルを選ぶと,集団戦「マスコンバット」を比較的早い段階から体験できる
ファンの間で語り継がれるキドラントのイベントも,選択によってはすぐに体験できる
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 リマスターにあたって,フリーシナリオが遊びやすくなる新要素がいくつか入っている。
 中でも面白いのが「つよくてニューゲーム」の仕様だ。再プレイを行うときに,それまでプレイした別のデータを読み込んで,それらのステータスやアイテムなどを引き継いでプレイできるモードなのだが,読み込むのはゲームクリアをしたデータでなくてもOK。ほかのキャラクターのストーリーを並行して進めたり,途中まで進めたストーリーを改めて最初からやり直したりといったプレイスタイルにも対応している。

アイテムやキャラクターのステータスのほか,技や術なども引き継いで最初から遊べる
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 それともう一つ,個人的に嬉しかった新要素が「冒険記」だ。これは現在のストーリーがどのように進んできたかを簡潔にまとめた読み物で,メニュー画面からいつでも読める。ゲームを中断したときや,複数のストーリーを並行してプレイしているときなどに便利だ。

シナリオの細かな展開のほか,進行順と地域別でソートできる大まかな「冒険の記憶」も閲覧できる
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 主人公らが冒険するフィールドは,街中やダンジョンなどの地域ごとのもので,世界全体の移動はマップ上のシンボルを行き来するというスタイルとなっている。イベントをこなしたり,会話したりすることで新たな場所へと行けるようになる。
 敵が出現するフィールドでは,シンボルエンカウントによる戦闘が展開。この戦闘もまた,ロマサガシリーズ伝統のスタイルを受け継いでいる。

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マップ上の敵シンボルに接触すると戦闘がスタート。ダッシュ中に接触すると陣形が乱されるので注意
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ボスはキャラクターがアニメーションし,強敵だということを演出する

 コマンド式の戦闘では,パーティのメンバーは通常攻撃のほかに「技」や「術」を使って戦い,強力なものはそれぞれ「WP(技ポイント)」と「JP(術ポイント)」を消費する。戦闘時の隊列を表す「陣形」は,戦闘時のパラメータが変化するなどの特別な効果がもたらされるので,パーティメンバーや戦う相手などによって事前に設定しておくことが戦略につながっている。
 また本作では,主人公を陣形の外に設定することで「コマンダーモード」が発動。ターンごとにプレイヤーが設定できる戦略や陣形変更に準じたオート戦闘が行われ,複数のメンバーで行う「陣形技」も使えるようになる。

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エンカウント時にさまざまな影響をもたらす陣形。プレイスタイルや対応する敵によって設定しよう
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コマンダーモード時は,戦闘時の戦略を選ぶと,それに従ってメンバーが戦う

 キャラクター成長システムも変わっていて,レベルの概念がない。技は戦闘中に「閃く」ことで新たなものを習得していき,ステータスなども戦闘を終えた時点で個別に成長していく。

シリーズ伝統の,技を閃いたときに豆電球が光る演出。閃いた技はその場で繰り出す
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 本作は,スーパーファミコンで流行っていた当時の一般的なRPGと比較すると,斬新すぎるゲームシステムはかなり人を選ぶ印象があったが,今プレイしても特徴的で面白く感じる。今回はリマスターによる改良もあり,グッと遊びやすくなったのも嬉しい。
 また,一部のシステムは「サガ」シリーズの最新作である「サガ スカーレットグレイス」に継承されているのが改めて感じられる。「最新作を遊んで過去作も触ってみたくなった」と本作を手に取った人が,どういった感想を持つのか気になるところだ。

追加要素として登場する「暗闇の迷宮」。訪れるのは物語が少し進んでからとなるだろう
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 2019年11月は大作が目白押しだが,ボリューム的にはそれらに負けない内容だ。スーパーファミコン版を意識したグラフィックスやサウンドなど,クラシカルでありながらも新しい感覚を味わえるので,当時のファンはもちろん,プレイしたことがない人も,24年ぶりに蘇る名作を手に取ってみよう。

Nintendo Switch版のレスポンスは上々。ロードの長さも感じられず,サクサク進められるのもよかった。本作はさまざまなプラットフォームで発売されているが,個人的には携帯してちょっとしたときに進められるハードが向いていると思う
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