［プレイレポ］「NARUTO X BORUTO ナルティメットストームコネクションズ」を一足先に体験。130忍以上が参戦するシリーズ決定版の仕上がりは？

　バンダイナムコエンターテインメントが2023年11月16日に発売を予定している「NARUTO X BORUTO ナルティメットストームコネクションズ」（PS5 / Xbox Series X|S / Switch / PS4 / Xbox One）は，アニメ「NARUTO」20周年を記念した「ナルティメットストーム」シリーズの決定版だ。本作は，全16言語に対応し，音声は全6言語が用意されているという，まさに世界の「NARUTO」ファン必携のタイトルといえるだろう。

※収録されている言語・音声はプラットフォームや住んでいる地域によって異なる


　今回4Gamerは発売に先駆けて行われたメディア向けの体験会で，本作をいち早くプレイすることができた。本稿でインプレッションをお届けしよう。

参戦キャラクター130忍以上。新操作モードや2つのストーリーモードを搭載し，プレイヤーへのサービス精神たっぷり

　体験会では，プロデューサーの須藤穂高氏と鈴木禄之氏より，本作の見どころ，特徴が説明された。
　本作の最も大きな見どころは，歴代最多となる130忍を超える忍が，プレイアブルキャラクターとして登場することだ。「BOである，ボロ，デルタ，果心居士など，新キャラクターは現在のところ10名存在する。
　ここまでキャラクターが多いと，既存キャラクターとの対戦バランスをとるのが難しそうと思う人もいるだろう。これについては，原作で強い設定となっているキャラクターはしっかり強くするなど，アニメのイメージを損なわないように注意しつつも，どのキャラクターが闘ってもいい勝負ができるように調整されているそうだ。

デルタ

果心居士

ボロ

　より直感的に簡単な操作でバトルを楽しめる操作モード“シンプル”も，今回初登場の機能だ。これは忍術，近接攻撃/チャクラダッシュを2つのボタンだけで操作できるというもので，複雑な操作を行わずに闘いの駆け引きに集中できる。

　通常の操作モードとシンプルは，繰り出す技自体にまったく違いがなく，どのタイミングでも切り替え可能だ。カジュアルなプレイヤーにも間口を広げ，誰にでも闘いの爽快感を味わってほしいという，開発陣の意向が反映されている。
　また，プロデューサーからは「シンプルで闘いかたに慣れてから，通常の操作モードにチャレンジする」という練習法も提案された。

　バトル中に2つの忍術が使用可能になったことも，さらに戦術のバリエーションを広げ，派手な立ち回りを楽しめる要素だ。忍術の組み合わせで次第で，1人のキャラクターにさまざまな個性が生まれ，対戦にも深みが増すだろう。


　そして，本作には2種類のストーリーモードが収録されている。1つめは，「NARUTO -ナルト-」から「NARUTO -ナルト- 疾風伝」までを凝縮した物語を楽しめる，“ヒストリーモード”だ。これは，「NARUTO」の物語を追体験していくもので，数多の忍たちが紡いできた壮大な物語を味わえる。

　もう1つは，完全新規のオリジナルストーリーが展開する“スペシャルストーリーモード”。こちらは，うずまきナルトの息子である“うずまきボルト”が主人公のシナリオだ。
　新キャラクターの“メルツ”，“ナナシ”と，ボルトたちが対峙していくという流れのなかで，ナナシは「物語のカギを握る重要人物」としてボルトと交流を重ねていくらしい。彼らの関係性や闘う理由，一度は和解したナルトとサスケが再び激しく闘っているシーンから始まる点など，現時点では謎が多く，気になることだらけなので，実際にプレイのなかで事の真相を確認できる日が楽しみだ。


　あまり「NARUTO」や「BORUTO」に馴染みがない人も，“ヒストリーモード”でまず「NARUTO」の物語を把握し，“スペシャルストーリーモード”でボルトたちの魅力的なキャラクターに触れられる。シリーズの入門編として本作を楽しむのもアリだろう。

誰でも楽しめるよう，丁寧に練られたシステム。シンプル操作でシリーズ未経験でもプレイしやすく

　試遊はPS5版で行われ，スペシャルストーリーモードの冒頭と，世界で初となる，全キャラが使える状態でのフリーバトルを体験できた。
　本作は人気シリーズの最新作ということもあり，レベルの高いプレイヤーたちが発売当初から多くいることが予想される。そのため，新規のプレイヤーの中には手を出しづらい……とくにオンラインプレイに関しては踏み出せない人がいるかもしれない。

　実は筆者も，本シリーズをプレイするのは初めてなのだが，プレイをしてみて感じたのは，考えることは多く難度は高めではあるものの，スモールステップで練習できる親切な設計なので，最初に感じるほどハードルは高くないということ。しかし，対戦アクションとしての歯ごたえはしっかりと感じられる。


　プレイの基本は，近接攻撃によるコンボだ。相手に近づき，キャラクターごとに設定されたコンボを叩き込みつつ，溜まったチャクラを利用して相手に素早く近づく“チャクラダッシュ”や，忍術・奥義を使用していく。防御，相手の攻撃を回避できる“変わり身の術”も，駆け引きの重要な要素だ。

　それらの感覚を掴む足掛かりとして，操作モードシンプルは最適だと感じた。遠くの相手にチャクラダッシュで接近し，コンボを叩き込むまでを1つのボタンで行えるからだ。バトルでの読み合いに集中したい上級者にもおすすめとのことだが，このモードの導入により，プレイヤーそれぞれが重視しているポイントを，より深く楽しめるだろう。


　フリーバトルはオフライン専用で，サバイバル，リーグ，トーナメントなど，さまざまな形式で闘いを楽しめる。今回はVSバトル，3対3のチームマッチを試遊できた。すべてのキャラクターが選べる状態ということなので，新キャラクターの3人，ボロ，デルタ，果心居士を選択した。

対戦形式やラウンド数の設定もお好みで

　チームメンバーは，［L1］［L2］で適宜切り替えて闘う。キャラクター1人につき2つの忍術を使えるので，3対3のチームマッチであれば，1回のバトルで6つもの忍術を操ることが可能となる。また，コンボ中にリーダーチェンジをしても，そのままコンボをつなげられるため，それらを念頭に置いてチームメンバーを選定し，闘いの流れを組み立てることも，追求しがいのある点だろう。
　130以上のキャラクターがいるので，組み合わせのパターンもかなりの数になる。使い勝手で選んでも，キャラクターの関係性で選んでも楽しそうだ。


　今回は試遊時間が限られていたこともあり，ノーマルモードでの操作やほかのストーリーモードなどを体験できなかったが，シンプル操作モードでプレイしたスペシャルストーリーモードとフリーバトルだけでも，シリーズの集大成に込められた開発陣の熱意が感じられた。

　たくさんの要素がありながら，プレイヤーの「やりたいこと」に熱中できるシステムが用意された「NARUTO X BORUTO ナルティメットストームコネクションズ」。早期予約特典や店舗別特典，ゲーム本編とシーズンパスがセットになったデジタル限定版“デラックスエディション”など，通常版のほかにも製品タイプがあるので，気になっている人は公式サイトをチェックしよう。

「NARUTO X BORUTO ナルティメットストームコネクションズ」公式サイト