お気に入りタイトル/ワード

タイトル/ワード名

最近記事を読んだタイトル/ワード

タイトル/ワード名

LINEで4Gamerアカウントを登録
RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした
特集記事一覧
注目のレビュー
注目のインタビュー

メディアパートナー

印刷2026/06/08 12:37

ニュース

RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

GTC 2026 Taipeiの展示会場。ここでは,来場者がRTX Spark搭載PCの実機に触れてチェックできた
画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした
 COMPUTEX 2026で,来場者の注目を最も集めていたのは,なんといってもNVIDIAのWindows PC向けSoC(System on a chip)「RTX Spark」だろう。
 Windows PCに搭載されるNVIDIA製SoCとしては,2013年に登場した「Tegra 4」以来である。また,エージェントAIに最適化したWindows PCという,新たなカテゴリのハードウェアとして関心を持たれているようだ。

 COMPUTEX 2026では,PCメーカー各社がRTX Sparkを搭載したノートPCや小型PCを展示しており,多くの人を集めたが,そのほとんどが「お触り禁止」状態の展示だった。RTX Sparkを搭載したPCは,2026年秋の発売を予定しており,まだ開発中ということもあるのだろう。

 その一方で,COMPUTEX 2026に合わせて開催しているNVIDIAの独自イベント「GTC 2026 Taipei」の会場やデモルームでは,RTX Spark搭載PCに触れることができた。
 さまざまなデモが紹介されていたのだが,今回はゲーマーが最も気になっているであろう,ゲームの動作やプレイの快適さをレポートしよう。

GTC 2026 Taipeiに展示されていたAI向けワークステーションである「DGX Station」もWindowsに対応する。最大構成は,メインメモリ容量が496GB(16GB×31チャネル),グラフィックスメモリ容量は,252GB(36GB×7スタック)となる。最大構成時の価格は1500万円前後だ
画像ギャラリー No.029のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

RTX PRO Blackwell Server Editionのラインナップ。最上段はGDDR7 96GBモデルの「NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition」となる
画像ギャラリー No.030のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした


RTX Sparkは「プラグマタ」をレイトレーシングで快適に動かせる


 会場でひときわ目を引いていたのは,カプコンのSFアクションアドベンチャーゲーム「プラグマタ」を,RTX Spark搭載PCで実際にプレイできるというものだ。
 主なグラフィックス設定は,以下のとおり。

  • 画面解像度:2560×1600ドット
  • レイトレーシング:ON
  • パストレーシング:OFF
  • Ray Reconstruction:OFF
  • グローバルイルミネーション品質:High
  • DLSS SuperResolution:Quality
  • Frame Generation:DLSS 2x

 パストレーシングは使っていないが,ほかは高めの設定となっている。設定画面に表示される「使用グラフィックスメモリ」は7.97GBだった。
 実際にプラグマタをプレイしている様子を撮影したのが以下である。


 画面上にフレームレートを表示していなかったので,数字でどれくらいとはいえないが,動画を見る限り,かなりなめらかに動作していることが分かる。
 ただ,このデモはNVIDIA独自の超解像技術「DLSS 4」のマルチフレーム生成(関連記事)を使用したものであることに注意が必要だ。あくまで生成された疑似フレーム込みの体感となっている。フレーム生成を無効化した状態で,どのようなプレイになるかは分からない。

タスクマネージャのCPU項目もチェックした。ちゃんと20コア20スレッドが稼働中であった。右上に「RTX Spark CPU」との記載もある
画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした
 とはいえ,デモのグラフィックス設定は,決して軽くはなく,快適に動作させるにはかなり高い性能が求められる。
 競合製品であるAMDの「Ryzen AI MAX」シリーズや,Intelの「Core Ultra Series 3」も優秀なGPUを統合しているが,それと比べてもRTX SparkのGPUはレベルが違う。
 全容はまだ見えないものの,デスクトップPC向けGPU「GeForce RTX 5070」と同じ6144基のCUDAコアを搭載するRTX Sparkの実力を少しうかがうことができた,と言っておこう。


インディ・ジョーンズやFortniteなどのプレイアブルデモも


 筆者が確認した限りだが,プラグマタ以外に「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」や「Alan Wake 2」も,レイトレーシングを有効とした状態で実機の動作デモを行っていた。細かなグラフィックス設定は確認できなかったが,画面解像度は2560×1600ドットだった。

インディ・ジョーンズ/大いなる円環の動作デモ
画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

 注目すべきなのはAlan Wake 2で,レイ再構成(Ray Reconstruction)の効果をDLSS 4モードとDLSS 4.5モードで比較できるようになっており,その違いを確認できた。

Alan Wake 2は,実際にプレイできるだけでなく,レイ再構成技術のDLSSバージョンを切り換えられるデモとしても利用されていた
画像ギャラリー No.004のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

DLSS 4.5で対応するレイ再構成のデモ。のデモ。静止画だと違いが分からないが,左が既存のノイズ低減で,右がDLSSにおけるレイ再構成技術によるノイズ低減となっている。DLSS 4.5のレイ再構成は,従来バージョンよりも残像感を低減できるという
画像ギャラリー No.005のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

 マルチプレイヤーゲームの動作例として,「Fortnite」や「NARAKA:BLADEPOINT」といったゲームのデモもあった。Arm系CPUを搭載したPCでは,マルチプレイヤーゲームが用いるアンチチートツールの影響で動作しないことがあり,Arm搭載Windows PCにおける課題となっていた。
 Epic Gamesは,2026年8月にQualcomm製SoC「Snapdragon」シリーズを搭載したWindows PCに向けて,同社製アンチチートツール「Easy Anti-Cheat」の対応を開始した。RTX Sparkでもそうした対応を行っていると思われる。

RTX Spark搭載PCでFortniteが動作していた
画像ギャラリー No.006のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

NARAKA:BLADEPOINTは,レイトレーシング対応のマルチプレイヤーゲームの例として展示されていた。本作はNetEaseのアンチチートツールを採用する
画像ギャラリー No.007のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

 ゲームをプレイしているときのファンの動作音だが,一般的なゲーマー向けPC並みに,ファンの風切り音がしっかりと響いていた。さすがのNVIDIAも,ここに魔法はないようだ。

 また,ゲームそのものではないが,Unreal Engine 5の技術デモである「The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience」(以下,City Sample)も動作していた。
 都市全域をUnreal Engine 5のエディタで読み込み,都市内を飛び回っていたが,これもカクつくことなくスムーズに動く様子が見て取れた。
 このデモは,RTX Spark搭載PCがゲーム開発機としても利用できるというアピールだろう。

City Sampleの動作デモ。大都市を遠方まで見渡せるシーンをレンダリングして,上空を飛び回る場面だ。データを一括でメモリ上にロードしている。CPUとGPUのどちらからでも容量128GBもの広大メモリ空間にアクセスできるのがRTX Sparkのウリだ
画像ギャラリー No.008のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

同じくCity Sampleの動作デモ。街中の自動車をレイトレーシングでレンダリングしている
画像ギャラリー No.009のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

 なお,Alan Wake 2以外のゲームのデモは,Arm搭載Windows PC向けのx86/x64エミュレータである「Prism」を利用して動作していた。

 Prismは,アプリケーションの実行時に,x86およびx64命令をArm64のコードへ動的にリコンパイルする技術だ。最新世代では,x86およびx64系のAVX系拡張命令を,Armの同系SIMD命令に変換できるため,ゲームにおける性能が向上しているという。
 とはいえ,Armネイティブコードのほうが,ゲーム実行時において重要なシングルスレッド性能が格段に良いのは間違いない。

 ちなみに,Prismを利用するのはCPU側のコードだ。GPUについては,NVIDIAが,RTX SparkでDirectXをネイティブに実行できると強くアピールしている。
 これは,NVIDIA自身が,RTX Sparkの製品化に伴って,x86およびx64環境で築き上げてきたゲーム支援技術を,Arm64ネイティブコードに事前コンパイルして実装しているためだ。

DLSSや「NVIDIA Reflex」といった技術をサポートする
画像ギャラリー No.010のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

コンテンツ制作向けの技術も対応する
画像ギャラリー No.011のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

 DirectXまわりは,x86系CPU向けのアプリケーションを実行するときに,直接APIを呼び出せる「APIパススルー」での動作が可能となっている。つまり,3Dグラフィックス処理においては,Arm系CPU向けのエミュレーションで起こるオーバーヘッドがないわけだ。
 逆に言えば,ゲームのCPUコードのみ,Prismによる実行時コンパイルのオーバーヘッドが足枷となっている。Arm版Windowsを推進するMicrosoftが手がけるゲームタイトルは,Armネイティブコードへの事前コンパイルをお願いしたいものだ。
 2026年5月19日にリリースされたばかりの「Forza Horizon 6」は,Armネイティブコンパイルされていないそうなので,デモンストレーションの意味でも,対応を期待したい。


RTX Spark搭載PCの消費電力とACアダプタの出力は?


 RTX Sparkは,AI開発者向け小型PC「DGX Spark」に搭載するSoC「GB10 Grace Blackwell Superchip」(以下,GB10)と同一シリコンである可能性が高い。

GB10の概念図
※NVIDIAの表記では,メモリインタフェースを256bit/16channelsと表記している。PC向けDDRメモリのクアッドチャネルとは数え方が異なる
※図は説明用の概念図であり,内部の厳密な物理配置を示すものではない
画像ギャラリー No.032のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

 気になるのは,小型PCからノートPCへとフォームファクタが変更になっても,その性能を最大限に発揮できるのか,ということだ。

RTX Sparkに話題をかっさらわれたDGX Spark。しかし,AI研究開発プラットフォームとして,引き続き人気を集めている
画像ギャラリー No.012のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

M5 Pro搭載MacBook Pro(左)とDGX Spark(右)の性能比較。DGX Sparkのほうが,高い性能を実現するという挑戦的なデモも行われていた。MacBook ProとDGX Sparkで,同じ動画生成プロンプトを動作させて,どちらが速いかを比べるというもの。どちらも動画生成アプリ「Comfy」をローカル環境で動作させていた
画像ギャラリー No.013のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

 DGX SparkのACアダプタは,出力240Wである。このクラスのACアダプタを採用するとなると,GPUに割り当てられる電力予算は140Wほどだろう。
 これは,ノートPC向け「GeForce RTX 5070 Laptop GPU」や「GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPU」を搭載したゲーマー向けPCと大差ない。こうしたPCでは,容量280WクラスのACアダプタを利用することが多いようだ。

 では,RTX Spark搭載機のACアダプタはどうなっているのだろう? RTX Spark搭載PCのACアダプタを見せてもらおうとあちこち駆け回ったが,多くのメーカーは公開していないとのことだった。

 ところがHPは,ACアダプタを見せてくれたばかりか,ACアダプタの出力をデモ機の画面に表示してくれたのだ。ちなみに,筆者はHP製ノートPCユーザーである。ありがとうHP。

HP製RTX Spark搭載ノートPCのACアダプタ。ACアダプタの出力は最大140Wだった
画像ギャラリー No.014のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

 RTX Spark搭載ノートPC向けのACアダプタは出力140Wであった。薄さ約15mmのノートPCとしては大きめの容量だが,DGX Sparkの240Wと比べれば大幅に少ない。HPのRTX Spark搭載ノートPCは,14インチ級モデルと16インチ級モデルをラインナップしており,いずれも同じACアダプタを利用していた。

16インチ級ノートPC「OmniBook Ultra 16inch」
画像ギャラリー No.015のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

OmniBook Ultra 16inchの概要
画像ギャラリー No.016のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

14インチ級ノートPC「OmniBook X 14inch」
画像ギャラリー No.017のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

OmniBook X 14inchの概要。ACアダプタは16インチと同じだ
画像ギャラリー No.018のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

 出力140WのACアダプタを採用するPCだと,GPUに割り当てられる電力予算はせいぜい85W程度で,残りの55WはCPUやその他のシステムに使われる。
 製品によっても異なると思うが,RTX Spark搭載ノートPCのピーク性能は,DGX Sparkよりも控えめになる製品も多そうだ。


やたら製品数の多いRTX Spark搭載ノートPC


 今回,さまざまなブースをめぐって感じたのは,RTX Spark搭載PCのラインナップの豊富さだ。ノートPCだけでなく,小型デスクトップPCもかなりの種類があった。こんなにたくさん出して大丈夫なのかと,他人事ながら心配になるほどだ。

ASUSTeK Computerのクリエイター向け製品ブランド「ProArt」のRTX Spark搭載ノートPC。14インチモデルと16インチモデルをそれぞれ,白と黒の2色で展開する
画像ギャラリー No.019のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

Lenovoの「Yoga」シリーズからも,RTX Spark搭載PCが登場する。ゲーマー向け製品ブランドの「Legion」ではなく,「Yoga」シリーズの製品だからか,他社製品に負けず劣らず薄型に仕上がっている
画像ギャラリー No.020のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

底面には大きな通気孔があった
画像ギャラリー No.021のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

RTX Spark搭載のMSI製小型デスクトップPC「EdgeMesa N AI+」
画像ギャラリー No.022のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

EdgeMesa N AI+の背面。DGX Sparkとは異なり,200Gbpsイーサネット端子(QSFP56端子)はなく,10Gbitイーサネット端子を搭載する。RTX Spark搭載PCとDGX Sparkの相互接続には対応しないそうだ
画像ギャラリー No.023のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

 RTX Sparkの発表時点で,これほど搭載PCのラインナップが多いのは,NVIDIAとMediaTekが共同開発した「リファレンスデザイン」の存在が大きいと筆者は見ている。

 これはさまざまな業界で利用されている「ターンキーソリューション」の1つだ。ターンキーとは,鍵を回すだけでエンジンが掛かることを意味しており,リファレンスデザインをもとにすることで,スピーディーに製品化を実現できることを表現している。
 最近はPCやスマートフォンといったデバイスも,ターンキーソリューションによって開発されることが多い。
 コアとなるSoCだけでなく,マザーボードの基本設計図や,動作に必要な周辺部品のリスト,ファームウェアやOS,ドライバまで,すべてセットにした検証済みの基礎パッケージを提供し,これをもとにPCの開発を行う。

 ただ,一部メーカーの分解展示を見ると,ノートPCはそれぞれでオリジナルのマザーボードを設計しているものも多そうだ。

MSI製RTX Spark搭載ノートPCのマザーボードと冷却機構
画像ギャラリー No.024のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

DGX Sparkとは違い,ノートPCはメーカー各社がオリジナル基板を起こしているものと見られる
画像ギャラリー No.025のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

ASUSの16インチ級ノートPC「ProArt P16」の分解展示
画像ギャラリー No.026のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

ASUSの14インチ級ノートPC「ProArt P14」の分解展示
画像ギャラリー No.027のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

 RTX Sparkの解説記事(関連リンク)でも触れたが,多くの人が気になっているのは,RTX Spark搭載PCの価格だろう。

 DGX Sparkと同じ容量128GBのユニファイドメモリを搭載したPCは,相応の価格となるだろう。しかし,価格がそれなりに抑えられた下位モデルも登場しそうだ。

 というのも,各社のRTX Spark搭載PCには,RTX Sparkのスペックを紹介するパネルが置かれており,ユニファイドメモリの容量が「Up to 128GB」と書かれていた。さらにCPUコアとGPUのCUDAコア数にも「Up to」の表記があり,ある程度スペックを落としたRTX Sparkが提供される可能性がある。

RTX Sparkのスペック。メモリだけでなく,CPUコア数やCUDAコア数にも,最大という表記がある
画像ギャラリー No.028のサムネイル画像 / RTX Spark搭載PCでゲームはどれだけ動作する? 実機デモで性能をチェックした

 本格的なエージェントAIを動作させるには,128GBのメモリ容量がないと厳しいのだろうが,そうではない一般消費者に向けた普通のPCも登場するはずだ。
 DGX Spark搭載PC並みの価格では,ゲーミングPCとして成立しない。おそらく,容量64GBや32GBのメモリを備えたモデルも出る可能性も,十分にあると筆者は考える。

 NVIDIAのCEOであるJensen Huang(ジェンスン・ファン)氏は,GTC 2026 Taipeiの基調講演後に行った報道関係者向けQ&Aセッションにて,「事前に流れたN1X/N1というプロセッサの情報は,RTX Sparkのことだ。どちらで呼んでもらってもかまわない」と発言している。この発言から推測すると,RTX Sparkは,上位モデルがN1X,下位モデルがN1に相当するラインナップになるかもしれない。

 市場に登場するRTX Sparkの製品バリエーションは,メモリ容量だけでなく,CPUコアやGPUの規模を縮小したものもあると予想できる。N1相当の下位モデルを搭載したPCは,手に取りやすい価格帯となることを期待したい。
 ただ,LPDDR5Xメモリの電気特性上,メモリは基板に直付けで増設ができない設計になるはずなので,製品を選ぶときはそのあたりにも注意したい。

関連記事

NVIDIAのWindows PC向けSoC「RTX Spark」はどんなプロセッサなのか。アーキテクチャや性能を考察する

NVIDIAのWindows PC向けSoC「RTX Spark」はどんなプロセッサなのか。アーキテクチャや性能を考察する

 2026年6月1日,NVIDIAのGPU技術関連イベントにて,さまざまな新製品やサービスが発表となった。そのなかでも最も多くの関心が寄せられているのが,Windows PC向けSoCである「NVIDIA RTX Spark」だろう。本稿では,ゲーマー向けにRTX Sparkの解説と技術的な考察を行う。

[2026/06/03 14:30]

  • 関連タイトル:

    GeForce RTX 50

  • この記事のURL:
4Gamer.net最新情報
プラットフォーム別新着記事
総合新着記事
企画記事
スペシャルコンテンツ