正式名称は「World Wrestling Entertainment」。本国アメリカはもちろん,世界各国でTV放送され,絶大な人気を誇るプロレス団体だ。
日本では現在,ABEMAにてレギュラー番組が無料放送されているほか,つい先日,人気TV番組「情熱大陸」にて日本人女子選手のIyo Sky(イヨ・スカイ)が取り上げられたばかりなので,なにかしらで目にしたことがある人もいるだろう。
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そのWWEとはなんぞやといえば,試合だけでなく,レスラー(チーム)同士の抗争や愛憎劇といった人間関係までをも描写する連続ドラマ性を持つ,プロレスという枠を超えた総合エンターテインメントだと言える。
ちなみに狭義としてのWWEはプロレス団体であるが,実際には自前のメディア制作やグッズ販売などの事業を手掛ける,超巨大エンタメ企業というのがその実態なのだ。
そんな世界最大のプロレス(メディア)団体であるWWEの世界観をまるっと味わえてしまうのが,2026年3月16日に発売された本作「WWE 2K26」(PC / PlayStation 5 / Xbox Series X|S / Nintendo Switch 2)だ。
WWE年間最大イベントである「WrestleMania」の少し前に発売されるのが恒例な人気シリーズであるが,日本語非対応であるにもかかわらず,国内でも強火なファンがついている。
本稿では,そんな「WWE 2K26」の魅力を,日本のプロレスファンにも伝わるよう紹介していく。
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実はけっこういる日本人スーパースター
まず伝えたいのが,400名を超えるレスラー(※WWEでは「スーパースター」と呼ぶ)が登場するということ。
キャラクターゲームとしての側面もあるだけに,現在活躍中の選手はもちろん,過去にWWEのリングで活躍したレジェンド達も登場。
今ではムービースターとして知られるThe Rock(ドゥエイン・ジョンソン)は,年代ごとに違ったキャラクターが用意されているこだわりぶりだ。
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「でもアメリカのプロレスって,なじみがないしなー」と思う人もいるだろうが,そこで伝えたいのは,日本人のレスラーが実はたくさん活躍しているということだ。
近年の日本人スーパースターの代表的な存在であるAsuka選手をはじめ,新日本プロレスやスターダム,ドラゴンゲート,プロレスリング・ノアといった団体で活躍した現役7名の選手が登場。
さらに,WWF時代にニューヨークを沸かせ,のちにWWE殿堂入りを果たしたブル中野が,レジェンド枠として名を連ねている。幅広い時代や団体をカバーしているので,プロレスに触れたことがある人なら親しみを覚えるだろう。
■登場する日本人スーパースター(日本で活躍時のリングネーム)
Akira Tozawa(戸澤アキラ)
Asuka(華名)
Bull Nakano(ブル中野)
Giulia(ジュリア)
Iyo Sky(紫雷イオ)
Kairi Sane(宝城カイリ)
Shinsuke Nakamura(中邑真輔)
Yoshiki Inamura(Yoshiki Inamura)
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[インタビュー]“WWEスーパースター”ASUKA選手に聞く,「WWE 2K26」の魅力。WWEにおける自身の10年の振り返りも
2Kより発売中のプロレスアクションゲーム「WWE 2K26」。本作に登場し,日本人スーパースターとしてWWEの女子部門を牽引してきたASUKA選手へのインタビューをお届けする。筋金入りのゲーマーでもある同選手に,本作の驚くべき再現度や魅力,そしてWWEでの10年の歩みについて語ってもらった。
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また,かつて日本で活躍したのちにWWEで名を馳せたビッグネームもかなりいるので,昭和〜平成のプロレスに熱狂した世代にも刺さる部分はあるハズだ。
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とはいえ,さすがにそうしたレスラーだけでカードを組んでいては飽きてしまう。そこで注目したいのがクリエイト機能だ。
シリーズを通じて高い評価を得ている要素で,スーパースターの容姿や技セットはもちろん,リングやチャンピオンベルト,舞台セットといった諸々をエディットできる。
しかもありもののパーツを組み合わせるだけではなく,専用サイト経由で用意した画像データを読み込むことまで可能で,なんなら自分の顔をしたレスラーを登場させることだってできる。
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それも面倒だという人は,ほかのプレイヤーがクリエイトしたデータをダウンロードして使うこともできる。
スーパースターの項目だけを見てもすでに登録レスラーは数百人にものぼり,しかも日々更新され続けている。プレイヤー作成であるため出来栄えは玉石混交ではあるが,なかにはシリーズを愛好する“クリエイト職人”達が手間暇かけて作ったレスラーたちの姿もある。
時代や団体,ジャンルを超えたレスラーが集結して戦う“夢の架け橋”な光景を再現できるツールとして,最高峰にあるのは間違いない。
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自然と“プロレスらしい戦い”になるゲームシステム
スクリーンショットを見てもらえれば分かると思うが,本作はリアルタイムにレスラーを操作して相手を倒すことが目的の対戦型アクションだ。
基本操作としては方向スティックでレスラーを移動させ,打撃(強・弱),つかみ,避けの4ボタンの組み合わせで技を繰り出す。
ただし,いわゆる対戦格闘ゲームとは一風変わっていて,相手を攻撃し続けて一方的に叩き潰すことが,まず不可能なのだ。
いくつか具体例を挙げると??
・相手のほぼすべての攻撃をタイミング良くワンボタンで切り返せる
・攻撃を切り替えされたり回避されたときの隙がかなり大きい
・技を繰り出すごとにスタミナを消費し,それが切れると一定時間無防備になる
・足を止めての打撃合戦やチェーンレスリングなど,双方にダメージがあるミニゲームが発生する
といった具合。対戦格闘ゲームに慣れた人からすると,攻防のテンポや決着までの時間の違いなどに戸惑う部分もあるだろう。
しかし,本作はあくまでプロレスゲーム。相互に相手の技を食らって,より観客を盛り上げることも大事な要素であり,実際にゲーム中の評価軸ともなっている。
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つまり,決められた試合時間の中でお互いに全力を尽くし,どれだけ観客を盛り上げられるのかが(ある意味勝敗以上に)大事ということ。
誤解を承知で言うと本作のゲームデザインは,勝ち負けだけがすべてではなく,ルールがないようであるようなプロレスというジャンルをうまくゲームへと落とし込んでいるのである。と思う。……思って!
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次回作までの1年間をガッツリ楽しめる多彩なモードとDLC
ほぼ年1ペースで発売されている本作だけあって,遊びの種類はてんこ盛り。
オンラインに対応した対戦モードでは,シングル〜最大8人までの試合形式が選択可能。ヘル・イン・ア・セルやTLC,ロイヤルランブルといった,これまでのWWEの歴史を形作ってきた名物ルールも楽しめる。
さらに2K26からは,炎に包まれたリング上で戦う「INFERNO」や,相手をゴミ箱に放り込む「DUMPSTER」といったエンタメ感あふれる試合形式が登場している。
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長い歴史を持つシリーズだけに,毎年のアップデートでモードは多彩を極める。ここでは,試合をするだけでなく,WWEの世界を味わえるモードをプレイした雑感をレポートしていく。
●My Rise
プレイヤーはケガから復帰したばかりのスーパースターとして再びWWEの舞台へ。一からキャリアを積み重ね,1年後に開催されるWrestleMania出場を目指す。練習試合や大会出場で獲得したポイントを使ってキャラクターを強化。
コーチやプロデューサーとの会話でストーリーが変化していくなど,バックステージまでを含めたWWEスーパースターの日常を疑似体験できる。
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●Showcase
いわゆる名勝負再現モードで,パッケージアートの人物であるCMパンクのWWE史(ECW含む)をたどる。
試合展開ごとに出題されるムーブ(お題)を達成することでゲームが進行。フィニッシュへとつながるムーブを出すと,ハイライトシーンが再現されたカットシーンへとシームレスにつながる演出はめっちゃ盛り上がる。
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● Island
WWEが保有する“島”で繰り広げられるエンターテインメント要素の強いストーリーモード。
トラディション,アナーキー,シャドウズからなる3勢力のいずれかに所属し,リーダーの支配力を高めるためにさまざまなミッションへと挑む。
島内を巡ってライバルを倒し,より強く,個性的で,名声を集めるレスラーを目指そう。荒れ果てたスクラップヤードでの戦いも!
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ダウンロードコンテンツは,定期的に新たなコンテンツが配信されるリングサイドパス(6期からなるシーズンパス)に加えて,特定の世代のスーパースターを集めたパック,単体スーパースター(ジョー・ヘンドリー),ゲーム内通貨などが用意されている。
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最新のDLCであるリングサイドパス シーズン2では,90年代に活躍したタッグユニットであるDemolition,そしてディーヴァ華やかなりし時代に活躍したKelly Kellyが登場。
ほかにも「ボーダーランズ」とのコラボコスチュームや,クリエイト用のパーツなどが提供されている。
英語の壁は高し
プレイヤーのプロレスLOVEが試される
といったように,多くの魅力を持つプロレスゲームである本作だが,唯一にして最大の残念ポイントは,やはり日本語非対応であること。
操作説明程度なら中学生英語でどうにかなるが,ストーリーモードでの会話シーンともなると,字幕を追っても内容を理解するのには苦労が伴う。
字幕をスマホのカメラ翻訳で理解することもできるが,いちいちそれを行うのは正直骨が折れる。
それであってもなお,WWEが,そうでなくともプロレスが好きな人は本作をプレイしてほしいと強く願う。
2000年ごろまでは,対戦アクションゲームのサブジャンルとして,さまざまなタイトルがリリースされてきたプロレスゲーム。だが2026年現在は,PC向けインディーゲームを含めても年間で片手で数えられる程度のリリースがあるのみ。
その意味では,年に1度の定期リリースがある本作は,アクションゲームファン(というよりプロレスファン)にとって残された数少ない楽園なのだから。
プロレスという多様性に満ちた自由なジャンルを,ゲームにおいてもぜひ味わってほしい。
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