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ゲームをより大きな画面でプレイしたいときに,まず選択肢として挙げられるのが画面サイズの大きなディスプレイやテレビだろう。ただ,それなりに広い設置場所が必要であるし,大画面になるほど価格も高くなる。
手軽に大きな画面を利用したいときに,おすすめしたいのが,RayNeoのサングラス型ディスプレイ(※ARグラスとも)「RayNeo GT Max ARグラス」(以下,RayNeo GT Max)だ。
今回は,RayNeo GT MaxをPCやスマートフォン,ゲーム機と接続して,ゲームをプレイするだけでなく,動画を見たり,文章作成をしたりといろいろ試したので,その魅力を紹介しよう。
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RayNeoは,世界大手の家電メーカーであるTCL傘下の企業で,さまざまなサングラス型ディスプレイを手掛けている。
RayNeo GT Maxは,2026年9月4日に発売されたばかりの新製品であり,広い視野角に加えて,最新世代の画像処理チップによる高精細な映像表示が見どころだという。
ディスプレイパネルには,0.6インチサイズのマイクロ有機ELパネルを採用しており,解像度は片目あたり1920×1080ドット,最大リフレッシュレートは,2D表示時で120Hz,3D表示時で60Hzとなる。
使用するには,DisplayPort Alternate Mode対応のUSB Type-Cポートを備えたPCやスマートフォン,タブレットとRayNeo GT Maxを接続するだけ。今回使用した「iPhone 17 Pro Max」では,付属のUSBケーブル1本で接続して表示できた。
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なお,HDMIアダプターのHDMI端子は凸プラグで,付属するケーブルは約15cmと短めだ。ゲーム機から装着する場所まで距離がある場合は,別途延長ケーブルを用意する必要がある。ケーブルをどう引き回すかも考えておくとよさそうだ。
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目の前に広がる大画面と軽めの装着感を両立
RayNeo GT Maxを装着すると,目の前に大きな画面が広がる。標準設定時で6m先に267インチ相当の画面を表示でき,設定を変えれば227インチ,267インチ,307インチ相当の3段階で画面サイズを切り替えられるという。
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RayNeoによると,RayNeo GT Maxでは,光学系を従来のBirdbath方式から,独自の「Peacock Optical Engine 3.0 Max」に変更することで,59度という広い視野角を実現しているそうだ。これにより大画面表示を実現している。
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ただ,インチ数だけでは装着したときにどれほど大きく見えるのか想像しにくいだろう。筆者の印象として,267インチ相当の画面は,寝ながら目に近い位置でスマートフォンを見ているような感覚だった。画面が視界を埋め尽くすわけではなく,四隅も普通に見える。
もちろん,スマホとの距離や端末の大きさで変わるので,あくまで身近な目安としてとらえてほしい。ともあれ,手で持たなくても大きな画面が視界の中に浮いているように見えるわけだ。
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既存のサングラス型ディスプレイと同じく,レンズ越しに周囲の状況も確認できる。レンズの遮光性は高めで,室内の照明を少し暗くすれば,周辺にあるものはそれほど気にならなくなる。
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RayNeo GT Maxの公称本体重量は約78gで,いまどきのサングラス型ディスプレイらしく軽量だ。3時間ほど続けて使っても,装着していることが気になるような負担は感じない。
長時間使っているとテンプル(つる)前方にある表示モードの切り替えボタン付近に熱を持つ。ただ,筆者の場合,発熱部分がこめかみなどの肌に触れることはなかったので,使用中に熱が気になりはしなかった。
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操作ボタンやスピーカーは,左右のテンプルにまとめられている。ケーブルの接続端子は,右のモダン(テンプルの先端)にあり,姿勢によってケーブルが引っ張られたり,端子に力がかかったりしないようにしておきたい。
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今回のレビューで特筆したい点の1つとして,RayNeo GT Maxはメガネ使用者でも装着しやすいことを挙げておきたい。
RayNeo GT Maxは,視度調整機能がないので,近視や乱視の人は度付きのインサートレンズが必要だ。しかし,今回のレビューでは,付属のノーズパッドで位置を調整することで,筆者が普段使っているメガネの上からRayNeo GT Maxを重ねて装着できた。
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もちろん,安定性や付け心地から重ね掛けを避けたい場合は,度付きインサートレンズを使用したほうがよいのは確かだ。ただ,サングラス型ディスプレイを買うたびに,インサートレンズを作るのは大変なので,メガネと併用できるか一度試してみるのもありだろう。
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なお,RayNeo GT Maxには瞳孔間距離(IPD)に応じてS,M,Lの計3サイズが用意されているので,購入時にはメーカーが用意するスマートフォン向けの測定サイトで確認しておこう。
- Sサイズ:IPD 64mm未満
- Mサイズ:IPD 64〜67mm
- Lサイズ:IPD 67mmより大きい
SDR映像の発色は好印象。画質調整機能は使い分けが重要だ
RayNeo GT Maxの映像表示について,さらに詳しく見ていこう。
まずは,Radeon RX 9070 XT搭載PCに,先述のHDMIアダプター経由でサブディスプレイとして接続して映像を表示したところ,解像度1920×1080ドット,最大リフレッシュレート120Hzで動作することを確認した。
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OSのスケーリングとChromeの表示倍率をどちらも100%にした状態でも,文字が小さすぎることはなく見やすい。実際,本稿もRayNeo GT Maxを装着した状態で文章を入力している。
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画質面では,SDR映像の発色が気持ちよかった。初期状態でかなり見やすく,細かい調整をしなくても済むのは初心者にも優しい設計といえるだろう。標準よりもビビッドな表示になる「Color Enhancement」をはじめとした画質調整機能もある。
AIを活用してSDR映像をHDR風に変換する「AI-HDR」機能も備える。ただ,こちらはアニメやゲームといった用途では,不自然な見え方になるケースもあるので,必要に応じて切り替えるのがよさそうだ。
RayNeo GT Maxは,専用チップ「Zone 360」による3DoF(3軸自由度)の動き検出に対応しており,これを用いた3種類の表示モードが用意されている。
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2つめの「固定」モード(Pinned Mode)は,任意の位置に画面を固定して表示できるというもの。通常のディスプレイと組み合わせたマルチディスプレイ環境を構築しやすい。
たとえば,通常のディスプレイの横にRayNeo GT Maxの画面を固定して,RayNeo GT Max側でゲームをプレイしつつ,ディスプレイ側に表示したWebブラウザやDiscordの内容を確認するといった使い方が可能だ。
ただ,サングラス越しに周囲を見ることになるので,あまり内容を細かく確認できるわけではない。
3つめの「追従」モード(Follow Mode)は,常に顔が向いている正面に画面を表示するモードだ。オーソドックスに使いやすいモードで,今回の検証は基本的に追従モードで行っている。
大画面でアクションゲームやレースゲームを堪能
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まずはPCと接続して,「モンスターハンターワイルズ」や「Forza Horizon 6」,「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」をプレイした。
追従モードで使用する場合,表示遅延による違和感は覚えず,問題なくプレイできると感じた。
とくに相性がよかったのは,ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICONだ。こちらは映像だけでなく,Bang&Olufsenによるチューニングを施したスピーカーもいい仕事をしていた。
実際にゲーム内音声を聞くと,どの方向から音がしているかが分かりやすい。音の分離がよく,意外に低音もしっかりしている。テンプルに搭載したスピーカーなので,最初はそれほど期待していなかったのだが,RayNeoによると,従来製品よりもかなり大きいスピーカーユニットを搭載するそうだ。耳に近い位置で鳴ることもあって,しっかりと音が聞こえた。
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なお,いろいろな音の出方を確認したい場合は,劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」オリジナル・サウンドトラックに収録されている「LiGhTnin'TacHyoN」がおすすめだ。
サウンド機能では,周囲への音漏れを抑える「Whisper Mode 2.0」もあり,音量を上げても周囲に届きにくい。今回の検証では,1mほど離れた位置で意識して聞くと音が分かる程度で,それほど音漏れが目立たなかった。
個人的には,深夜でもヘッドフォンなどを使わずに,気兼ねなくゲームや動画を楽しめると感じた。
また,別売りのアクセサリーである「サウンドチューブ」と組み合わせると,さらに音漏れを抑えられるとのこと。
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あと,PCゲームでおすすめなのは,「スーパーリアル麻雀Venus Returns」で,でかい画面は正義だと実感できる。
一方,プレイに向いていないのは,「Cities: Skylines II」のような細かな表示が多いゲームだ。Webブラウザの文字は読みやすかったが,ゲームのUIによっては小さい文字が見えにくいケースがあった。
スマートフォンでは,縦持ちよりも横持ちのゲームがプレイしやすかった。とくにアニメーションやムービーの多いゲームとは相性がよい。
ただ,操作時に画面の確認が必要なときは,レンズ越しに画面を見ることになるので,視認性はやや悪くなる。映像を見る快適さとタッチ操作のしやすさは分けて考える必要があり,どちらかというとゲームパッドと組み合わせてプレイできるゲームのほうがよさそうだ。
操作をあまり気にせず,映像そのものを楽しむ例としてよかったのが「ウマ娘 プリティーダービー」のライブ視聴だ。スマートフォンとケーブルでつなぎ,目の前の大きな画面でライブを眺める。この使い方との相性はとてもよく,RayNeo GT Maxの特徴が生きると感じた。
場所を取らずに大画面を楽しめるディスプレイ
RayNeo GT Maxは,発色のよい大画面表示を手軽に楽しめる製品だ。サングラス型ディスプレイのなかでは,内蔵スピーカーの出力が高く,音に物足りなさを感じにくかったのも好印象だった。
いまどきのPCやスマートフォンであれば,USB Type-Cケーブルで接続するだけで,手軽に使える。専用のHDMIアダプターを利用すれば,PS5やSwitchでも使えるのがポイントだ。
RayNeo GT Maxをより便利に使いたい場合には,周辺機器の「RayNeo Pocket TV Pro」と組み合わせるのがいいだろう。
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RayNeo Pocket TV Proは,OSにGoogle TVを採用したデバイスで,本体にインストールした「Netflix」や「Prime Video」といったビデオ再生アプリなどを利用できる。
Dolby LaboratoriesのHDR関連規格「Dolby Vision」に対応するのも見どころだ。
本体には,容量3GBのメインメモリと容量64GBの内蔵ストレージを備える。加えて,最大2TBのmicroSDカードを装着可能で,インターネット環境がなくても動画や音楽を楽しめる。
容量6500mAhの内蔵バッテリーを搭載しており,最大5.5時間の連続動作が可能だという。
なお,RayNeoの公式サイトによると,RayNeo Pocket TV Proは,2026年9月21日以降の発売を予定しているとのこと。
また,RayNeoは,RayNeo GT Maxの姉妹機である「RayNeo GT ARグラス」もラインナップしている。こちらは,RayNeo GT Maxと比べてスペックが控えめで,視野角が46度,画面サイズが標準で201インチ相当となる。その分,税込価格は5万2980円と,RayNeo GT Maxよりも手に取りやすいので,予算に合わせて選ぶといいだろう。
スペースが限られる場所で,手軽に大画面を使いたい人や,スマートフォンでもライブ映像や動画を楽しみたい人にとって,RayNeo GT Maxは検討に値する製品だ。
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