ゲーム業界のベテラン開発者達が集まった新スタジオ「That’s No Moon」の設立が発表。韓国Smilegateが同社の新作に大規模な投資

　北米時間の2021年7月28日，新たなゲームメーカー「That’s No Moon」の設立が発表された。公式サイトがすでにオープンしている。

「That’s No Moon」公式サイト

　発表によれば設立者は4人で，SonyのVisual Arts Service Groupを率いて，「アンチャーテッド」シリーズの開発支援などを行った経歴を持つMichael Mumbauer氏と，PlayStation向けタイトルの製品開発ディレクターとして，「風ノ旅ビト」「ゴッド・オブ・ウォー 降誕の刻印」「Twisted Metal」などの開発に関与したTina Kowalewski氏，Infinity Wardで「コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア」「コール オブ デューティ ウォーゾーン」などの開発に携わったTaylor Kurosaki氏，そしてElectronic Artsで「Need for Speed」「MaddenNFL」シリーズなどを制作した経験を持つNick Kononelos氏と，北米ゲーム業界で長く豊富な経験を持つ，錚々たるメンバーが顔を揃えており，このへんがまず注目されるところだ。

　スタジオはロサンゼルスに置かれているが，ほかにサンディエゴにも本拠を持ち，リモートワークを行うスタッフが全国にいるという。現段階で，スタッフの数は40人ほどだが，2022年までにその数を100人にまで増やす計画で，AIやアニメーションなど，さまざまな職種で求人が行われている。

　彼らが制作を予定しているタイトルについては，「ナラティブ性を重視したシングルプレイ向けの三人称視点のアクションアドベンチャー」としか発表されていないが，特筆すべきは，このプロジェクトに対して韓国のSmilegateが1億ドル（約110億円）の支援を行ったと公式サイトに書かれている点だろう。Smilegateは，「LOST ARK」や「クロスファイア」などの作品で，日本でもよく知られるゲームメーカーだ。
　資金的にも人材的にも十分すぎるような雰囲気がしてならない「That’s No Moon」がどのようなタイトルをいつ発表するのか，続報を楽しみにしたい。