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「Thief」でMantleとTrueAudioの利用が可能になった公式最新β版ドライバ「Catalyst 14.3 Beta」リリース
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印刷2014/03/18 13:01

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「Thief」でMantleとTrueAudioの利用が可能になった公式最新β版ドライバ「Catalyst 14.3 Beta」リリース

 北米時間3月18日,AMDは,同社製GPUおよびAPUに対応する公式最新β版グラフィックスドライバ「Catalyst 14.3 Beta」(Beta1.0もしくはBeta V1.0)を公開した。AMD独自のグラフィックスAPI「Mantle」およびプログラマブルサウンドエンジン「TrueAudio」をサポートする初のタイトルとなるPC版「Thief」で,MantleとTrueAudioを実際に利用できるようにしたドライバである。
 2月下旬にThief最適化版ドライバとして「Catalyst 14.2 Beta」を公開したとき,AMDは「MantleとTrueAudioの対応は3月の早いタイミングで行う」と予告していたが,それより少し遅れての登場となったわけだ。

 すぐに入手したい人は下に示したリンクを利用してほしい。なお,「Display Driver」のバージョンは13.350.1005.0000(1403121431-13.35.1005-140312a-169198E)。14.2 Betaドライバは同13.350.1005.0000(1402241221-13.35.1005-140223a-168456E)だったので,リリース番号の引き上げ度合い自体は小さいことになる。

Catalyst 14.3 Beta

 AMDによると,MantleおよびTrueAudioは,Steamから購入できるThief(※3月18日時点では日本語非対応)の最新版と,今回のCatalyst 14.3 Betaドライバを導入済みの64bit版のWindows 8.xもしくはWindows 7でのみ利用可能。対応プロセッサは下に示したとおりだ。

  • Mantle:「Graphics Core Next」世代のGPUもしくはAPU
  • TrueAudio:Radeon R9 290X&290,Radeon R7 260X&260,Radeon HD 7790(※Kaveri世代のAPUもTrueAudioはサポートしているが,対象プロセッサとしてリストアップされていない)

 Mantleの有効化により,平均フレームレートは対DirectXモードで最大49%の向上を図れるとのこと。14.3 Betaドライバ公開時点では,グラフィックスメモリ負荷の高い局面での性能向上率に制限が入っているが,今後公開されるMantle版Thiefのパッチによって,グラフィックスメモリ容量が2GB(以上)のグラフィックスカードでは,さらなる性能向上が得られるという。また,やはりパッチによって,Mantle版におけるマルチGPU構成のサポートも追加される予定になっているそうだ。

画像集#002のサムネイル/「Thief」でMantleとTrueAudioの利用が可能になった公式最新β版ドライバ「Catalyst 14.3 Beta」リリース
 一方,Cadence Design SystemsのTensilica部門が手がけるDSP(Digital Signal Processor)を複数統合することで実現されるTrueAudioでは,サウンド処理をCPUからオフロードできる。そして,Thiefにおいては,現実世界が持つ特性を単純化した波形である「インパルス応答」を基にして当該空間の残響をシミュレートする「Convolution Reverb」(コンヴォルーションリヴァーブ)が,TrueAudio側で処理できるようになっているという。要は,TrueAudioを使うと,建物や屋外といったシーンに応じて,リアリティのある残響を味わえるというわけである。

 そのほか英文リリースノートの内容は本稿の最後にまとめたので,興味のある人はチェックしてほしい。SteamでThiefを購入済みで,かつ,MantleやTrueAudio対応のGPUを利用している人であれば,自己責任で導入する価値が大いにあるとまとめていいのではなかろうか。なお,Catalyst 14.3 Betaの導入にあたっては,古いCatalystを必ずアンインストールせよとAMDは忠告しているので,その点はお忘れなく。

 ……と,ここまで紹介してきてなんだが,日本語版Thiefの発売スケジュールは依然としてはっきりしていない。せっかくGPU側の準備ができたのに,足並みが揃わないのは残念だ。


## 以下,英文リリースハイライトまとめ ##

●Catalyst 14.3 Betaにおける性能向上
  • Mantle版「Thief」で,DirectX版に対して最大49%
    (FX-8350+R9 280Xで最大19%,FX-8350+R9 290Xで最大49%,Core i5-4670K+R9 280Xで最大5%,A10-7700K+R7 260Xで最大23%,i7-4960X+R9 290Xで最大10%)
  • 4-way CrossFire用の「Call of Duty: Ghosts」プロファイルをアップデートし,マップの読み出し時間を短縮

●Catalyst 14.3 Betaの新要素
  • 「Thief」における「Mantle」「TrueAudio」対応追加

●Catalyst 14.3 Betaで解決した問題
  • CrossFire構成時にDirectX版「Thief」でつっかかる動きになる問題
  • CrossFire構成時にVsyncを有効化すると発生していたサウンド周りの問題(※どんな問題かは明らかになっていない。原文は「Audio issues observed when using CrossFire configurations (and V-sync enabled) have been resolved」)
  • CrossFire構成時にMantle版「Battlefield 4」で発生していたVsync周りの問題(※どんな問題かは明らかになっていない。原文は「BattleField 4: V-sync issues observed on CrossFire configurations (with Mantle enabled) have been resolved」)


●Catalyst 14.3 Betaにおける制限事項(MantleおよびTrueAudio関連)
  • Mantle版Thiefで,グラフィックス負荷が高い局面において,グラフィックスメモリ容量が2GB以上あるグラフィックスカードを使っていても,大きな性能向上は得られない(※今後提供されるThiefのパッチで改善予定)
  • Mantle版ThiefでマルチGPU動作はサポートされない(※今後提供されるThiefのパッチで改善予定)
  • ThiefがTrueAudioの対応/非対応をDLLファイル経由で検出する仕様上,TrueAudio対応GPU搭載システムに対してCatalyst 14.3 Betaをインストール後,ドライバのアンインストールなしにグラフィックスカードをTrueAudio非対応のものに変更しても,ゲーム側のConvolution Reverb設定項目ではTrueAudioを選択できてしまう
  • 関連タイトル:

    AMD Software

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    Thief

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    TrueAudio

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    Mantle

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