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ゲーム業界が舞台の小説「あの日 勇者だった僕らは」,出版記念パーティーレポート。麻野一哉氏や中村光一氏らをゲストにトークを繰り広げる
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印刷2019/04/17 14:28

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ゲーム業界が舞台の小説「あの日 勇者だった僕らは」,出版記念パーティーレポート。麻野一哉氏や中村光一氏らをゲストにトークを繰り広げる

画像(001)ゲーム業界が舞台の小説「あの日 勇者だった僕らは」,出版記念パーティーレポート。麻野一哉氏や中村光一氏らをゲストにトークを繰り広げる
 ゲームクリエイターで小説家の山川沙登美氏が執筆した小説「あの日 勇者だった僕らは」が,2019年3月26日に藝術学舎より発売となった。
 「ドラゴンクエスト(III〜V)」「弟切草」「かまいたちの夜」「街」「風来のシレン」「テクテクテクテク」など,多くのゲームタイトルを手がけてきたクリエイター麻野一哉氏への取材を元に執筆された本書は,同氏の学生時代からゲームクリエイターとして活躍する現在までの半生のエピソードを参考に,フィクションとして構成した作品だ。

 そんな本書の出版記念パーティーが,2019年4月11日に都内にて行われた。作者の山川氏と本書では解説も務めている麻野氏が,本書を出版のきっかけについてトークを展開。本稿ではそのトークの内容を中心に,このイベントの模様をレポートする。

 山川氏と麻野氏の出会いは数年前。山川氏の父親で小説家の山川健一氏が大学教授をしていた同大学の集中講義に,麻野氏が講師として呼ばれたのがきっかけだったという。山川氏はそのときアシスタントをしており,そこで「ドラゴンクエスト」シリーズに強い思い入れのあった山川氏が,麻野氏に声をかけたのだとか。

「あの日 勇者だった僕らは」作者,山川沙登美氏。ゲーム会社にてシナリオディレクターとして活躍する傍ら,小説家として執筆活動を行う
画像(002)ゲーム業界が舞台の小説「あの日 勇者だった僕らは」,出版記念パーティーレポート。麻野一哉氏や中村光一氏らをゲストにトークを繰り広げる

 麻野氏は,これまでゲームクリエイターとして体験したさまざまなエピソードを,何らかの形で残したいと考えていたそうだ。しかし忙しい身でその機会がなかったため,ゲームクリエイターの経験もあった山川氏が,麻野氏の談話を元に小説として執筆することとなった。実際に麻野氏のエピソードを聞いてみると面白いものばかりであり,しかも内容の密度が濃かったため,山川氏は「勇」と「祐一郎」という2人の主人公を立て,麻野氏の体験を振り分けることにした。こうしてフィクション化したのが本書というわけである。

麻野一哉氏(右)。本書では巻末のゲーム業界にまつわる解説文も執筆
画像(003)ゲーム業界が舞台の小説「あの日 勇者だった僕らは」,出版記念パーティーレポート。麻野一哉氏や中村光一氏らをゲストにトークを繰り広げる

 兵庫県尼崎市で育った学生時代の話(本人いわく「尼トーク」)を皮切りに,ゲーム業界で体験したおもしろおかしい話には,麻野氏の盟友として活躍するゲームクリエイターをモデルとした人物も登場する。麻野氏は「基本的に内容はすべてフィクションなので,登場人物が誰なのかを想像しないでください。そのほうが幸せなので(笑)」と言い,会場の笑いを誘う一幕も。続けて麻野氏は,ゲーム黎明期の「あほくさくも面白かった,マンガにおける『トキワ荘』のような時代」がゲーム業界にもあったことを残したいと思っていたと語り,山川親子と出会いと,本書の企画立ち上げについて述べた。

 山川氏は麻野氏よりもずっと若い世代のゲームクリエイターだが,同世代の同業者と話すときに,不景気で暗い話題が多くなってしまうことを憂いているという。また麻野氏も,現代のとくに大型タイトルの作り方は「建築に近い」と例え,一昔前のクリエイターの“体臭”を感じられるような手作り感のあるゲーム作りはしにくくなったと語った。

 山川氏によれば,本書にはそんな辛いながらも本当に楽しかった黎明期のゲーム作りの雰囲気が詰めこまれている。かの大作RPGの3作目における,“荷物がぎっしり詰まったスーツケースの隙間にビー玉を詰め込む”かのようなROM容量との戦い。その結果,ゲームのオープニングを用意できなくなったという有名なエピソード。テキストだけのアドベンチャーゲームで初めてシナリオを書いた話。さらには麻野氏が「全部フィクションです」と強調するプライベートな話までが,全9章にわたって描かれている。山川氏は,そうした空気を今の世代に伝える意義も込めて執筆したのだと語っていた。

 パーティーの後半では,麻野氏のチュンソフト時代の盟友である中村光一氏(現スパイク・チュンソフト取締役会長)と,山名 学氏(現ジニアス・ソノリティ代表取締役社長)がサプライズゲストとして登壇した。
 小説を事前に読んだという中村氏は「主人公が調布駅前の公衆電話から,“トンテンカンパニー”の“榎本”に『俺の書いたシナリオを読んでくれ』と電話をかけ,その日のうちに面接するというシーンは,フィクションなのになぜか懐かしく(笑),思わず目頭が熱くなりました」と感想を述べた。そのほかにも,あらゆるところに「懐かしい!」と反応してしまうエピソードがちりばめられていたとのことである。

スパイク・チュンソフト取締役会長 中村光一氏(右)。中村氏のここでは書けないぶっちゃけトークに麻野氏は渋い顔
画像(004)ゲーム業界が舞台の小説「あの日 勇者だった僕らは」,出版記念パーティーレポート。麻野一哉氏や中村光一氏らをゲストにトークを繰り広げる

 一方,劇中には山名氏をモデルにしたという人物も登場している。劇中でゲーム会社に入社したばかりの勇が,「遅いんだよ! バカ野郎!」という怒号とともに何かを殴る音を聞き,厳しい会社なのかと恐れおののいて中を覗いたら,プログラマーの先輩が部屋で1人パソコンを殴っていたというエピソードがある。それを聞いた山名氏は「コンピュータがバグったら殴れば直る」と若き日の持論を吐露。それを受け麻野氏は,高価な精密機器であるコンピュータを扱うことに対して,当時少し気が楽になったと返答していた。

トークに加わったジニアス・ソノリティ代表取締役社長 山名 学氏(右から2番目)。チュンソフトでは麻野氏の先輩に当たる
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 最後に山川氏は,本書について「ゲーム業界の楽しさが伝わる1冊になれば嬉しい」とコメントしトークを締めくくった。
 小説「あの日 勇者だった僕らは」は,1404円(税込)で各種Web通販および書店店頭にて販売中だ。冒頭に挙げたタイトルをはじめ,麻野氏がこれまで手がけてきた作品を知っていれば必ず楽しめる小説なので,気になった人はぜひ手に取ってみてはいかだろうか。

麻野氏との山川氏が出会うきっかけを作った,京都造形芸術大学出版局の藝術学舎編集長 山川健一氏(右)も挨拶。娘の影響でゲームの世界を知り,現在は娘以上にゲームに没頭しているとか
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