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黎明期のオンラインゲームにあった“興奮”と“ロマン”を再び感じてもらいたい――本気の対人戦を提案するMMORPG「英雄島」運営インタビュー
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印刷2010/06/12 11:00

インタビュー

黎明期のオンラインゲームにあった“興奮”と“ロマン”を再び感じてもらいたい――本気の対人戦を提案するMMORPG「英雄島」運営インタビュー

■7月のアップデートで導入される“資源戦争”によって,

■対人戦闘はより大規模なものになっていく


4Gamer:
 “荘園”の改良はかなり未来の話だと思いますが,近々行われる予定のアップデートの内容を教えてください。

画像集#009のサムネイル/黎明期のオンラインゲームにあった“興奮”と“ロマン”を再び感じてもらいたい――本気の対人戦を提案するMMORPG「英雄島」運営インタビュー
吉田氏:
 次のアップデートは7月の中旬を予定しています。さきほど“MOのPvPを,徐々にMMOのPvPにシフトさせていきたい”という話がありましたが,7月のアップデートでは,そのきっかけの一つとなるであろうシステム“資源戦争”が追加になります。これは大人数同士で行う対人戦の仕組みです。専用の大きなマップが用意されて,そこで大人数vs.大人数で戦います。勝者には大量の“資源”が与えられます。

4Gamer:
 エンパイアとユニオンの,つまり国同士の戦いなんですか?

吉田氏:
 国家単位ではなく,ギルド単位なのですが,ギルド同士は同盟を組めるので,結果的には,巨大な“ギルド同盟vs.ギルド同盟”で戦うことになっていきます。

4Gamer:
 略奪戦は10人対10人が最大ですが,それよりもかなり大きな戦いになるんですね。

吉田氏:
 大規模ですね。人数制限はないです。実は正式サービスの1日前に,実験的にイベントとして,この“資源戦争”用のマップを開放しまして,大勢の方に集まっていただきました。そのとき,1画面内に200〜300人ほどいるような状況に遭遇しまして。

4Gamer:
1画面に300人ですか?

吉田氏:
 はい,そうです。1画面に300人。そのときはノートPCでプレイしていたのですが,回線が落ちることもなく,ほとんどラグを感じずにプレイできました。そのときに,この作品のゲームとしての可能性を再認識しましたね。動画も撮ってあって,後日公式サイトにアップする予定です。

4Gamer:
 普通に考えれば,誰か落ちたり,動けなくなったりするんじゃないかって思いますよね。

吉田氏:
 ええ。まったくありませんでした。サーバーもダウンしませんでした。中国の場合は,日本とは人の母数が全然違っていて,1500人vs.1500人とかで戦いが起こるそうです。前に実際に見せてもらいましたが,その状態でも不具合なくゲームが動作してるんですね。中国で鍛えられたこの耐久性が英雄島の強みの一つです。そういう状況では,自分がどこにいるのかも分からないくらいぐちゃぐちゃになるんですが,そのような状況が楽しめることも,英雄島の面白いところだと思います。

画像集#005のサムネイル/黎明期のオンラインゲームにあった“興奮”と“ロマン”を再び感じてもらいたい――本気の対人戦を提案するMMORPG「英雄島」運営インタビュー
4Gamer:
 マップはかなり大きいんですね。

吉田氏:
 大きいです。通常エリアのフィールドマップまるまる一つ程度の大きさがあります。

4Gamer:
 資源の奪い合いということですけれど,ルールや勝利条件はどうなっているんですか?

吉田氏:
 大きなマップの要所要所に防衛ポイントがあって,基本的には制限時間内にそこを占領した数によって勝敗が決まります。あとスコアにはプレイヤーを倒した数も加算されます。

4Gamer:
あれ? “資源の奪い合い”なんですよね?

吉田氏:
 この戦いの報酬として“資源”を手に入れることができるんです。この資源は,“ギルドスキル”を覚えるのに必要なものです。資源はギルドクエストをクリアすることでも入手できますが,手に入る量はわずかです。資源戦争ではそれが大量に得られるのです。ギルドスキルを充実させるためには,非常に多くの資源が必要になります。なので「みんなで資源戦争に出て,勝とう」ということになっていきます。

4Gamer:
 “ギルドスキル”とは,どういうものでしょう?

吉田氏:
 “プレイヤーキャラクター”ではなく“ギルド”に対して追加されていくスキルです。ギルドが取得したギルドスキルは,そのギルドの構成員全員が使えるようになります。
 システム的には,ギルドマスターがまず覚えたいギルドスキルを設定します。その後,ギルドでいろいろな活動を行っていくことで,セットしたスキルに対して経験値がたまっていきます。必要な量の経験値がたまると,そのスキルがアンロックします。ですがまだこの状態では覚えたことになりません。この後さらに,必要な量の“資源”を確保することによって,スキルは使用可能になります。

4Gamer:
 なるほど。“資源”というのは,鉱石とか木材とかそういったものではなく,ギルドスキルを取得するために必要なポイントのようなものなんですね。

吉田氏:
 そうです。7月のアップデートでは,そのほか,英雄の追加や,レベルキャップの引き上げ,未公開エリアの開放などが行われる予定です。詳細は決まったらお伝えします。

4Gamer:
 では楽しみにしています。それでは最後に,英雄島のプレイヤーと,4Gamerの読者に向けてメッセージをお願いします。

画像集#017のサムネイル/黎明期のオンラインゲームにあった“興奮”と“ロマン”を再び感じてもらいたい――本気の対人戦を提案するMMORPG「英雄島」運営インタビュー
吉田氏:
 はい。ではまずプレイヤーの皆さんに向けて。
 英雄島は中国で何年もサービスが行われてきているタイトルなので,ゲームバランスが悪かったりとか,おかしな不具合があったりとかは,あまり見られないはずです。ですが,もし,少しでも「おかしいかな?」とか「もっとこうだったらいいな?」などと思うところがあったら,私達にどんどん伝えてください。私達は,お客様と一緒に,英雄島を作っていきたいと考えています。そして一緒に,ゲームをどんどん盛り上げていきたいと思っています。
 次にまだプレイされていない皆さんに向けて。
 英雄島は“2Dグラフィックスのゲーム”です。なので,昔からゲームで遊んでいた人であれば,そのころの感覚を懐かしく思い出しながら,プレイしていただけると思います。また英雄島は“対人戦のアツいゲーム”です。2Dで対人戦がアツいとゲームって,昔は結構ありました。かつてそういうものをプレイしていたときに感じたあの“ロマン”を,ぜひ英雄島でふたたび味わってほしいと思います。あのころはゲームの中で,PKしたりPKされたり,ものすごくドキドキしたり,ものすごく興奮したりしました。英雄島はあのころのそういう気持ちを追体験していただけるようなゲームに仕上がっています。ぜひプレイしてみてください。

4Gamer:
 ちなみに吉田さんが昔のゲームのことを話すときに,念頭に浮かんでいるゲーム体験ってどんなものですか?

吉田氏:
 私が初めてプレイしたのは,今はもうサービスが終了している某2DMMORPGなんですが,そこですごく興奮する体験,PK体験を味わいました。私は当時19歳で,初めてPKされて……,そしてその報復に向かったときに,今までに感じたことがないような興奮を覚えて,脇の下から滝のように汗が出たっていう(笑)。

4Gamer:
 ああ,わかります。はじめてMMORPGで,他の人が操作しているキャラクターを手にかけようと決めたときに感じたあの感覚ですよね。ええ,たしかに脇の下から汗とかすっごい出ますよね(笑)。私の場合は「ウルティマ オンライン」でそういう“初体験”をしました。あの頃のことですから,ほかにはたとえば「リネージュ」や「エランシア」といった作品で“あの感覚”を経験した人はたくさんいると思います。そして英雄島は,そういう感覚をもう一度味わえる作品なんですね。

吉田氏:
そのとおりです。

4Gamer:
わかりました。本日はありがとうございました。

画像集#025のサムネイル/黎明期のオンラインゲームにあった“興奮”と“ロマン”を再び感じてもらいたい――本気の対人戦を提案するMMORPG「英雄島」運営インタビュー 画像集#024のサムネイル/黎明期のオンラインゲームにあった“興奮”と“ロマン”を再び感じてもらいたい――本気の対人戦を提案するMMORPG「英雄島」運営インタビュー



 今回は意外な話が多く聞けたインタビューだった。
 例えば,英雄島では「GMイベントは抑え気味にして,快適なプレイ環境作りに力を入れる」という。イベントについてはシステム的にフォローできるとのことだが,これを行えばGMの姿をプレイヤーが見かける機会は,他作品に比べて少なくなるはずだ。そうなると,おそらく少なくない数のプレイヤーから「GMイベントが少ない・GMを見かけない」という不満が出てくるだろう。内側の地道な努力は,一般のプレイヤーからは見えにくいものだからだ。それでも英雄島では,運営側がはっきりとした方向性を持ち,それを行っていくという。

 また,運営側が“フリーなPvP”を強く志向していることも意外だった。その意志の裏側には,黎明期のオンラインゲームで感じられた“ロマン”を,今によみがえらせたいという思いがあるという。

 こういった数々は,ただユーザーの希望をはいはいと聞くのではなく,歩み寄りながらも提案を行い,ユーザーと真摯に付き合っていきたいという,運営サイドの意志の表れかもしれない。「英雄島」の運営チームは,ユーザーとの間にどのような関係を築き上げていけるのだろうか。その動静を見守りたい。

「英雄島」公式サイト


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