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AMD,デスクトップPC向けRichlandの概要を明らかに。APUの積極展開に向けた施策や,主催するゲームイベントの国内実施計画も
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印刷2013/03/23 00:00

インタビュー

AMD,デスクトップPC向けRichlandの概要を明らかに。APUの積極展開に向けた施策や,主催するゲームイベントの国内実施計画も

Marc Diana氏(Marketing Manager, Client,Product Marketing, AMD)
 AMDは,日本時間2013年3月12日に,「Richland」(リッチランド)という開発コードネームで呼ばれていた新世代「AMD A-Series APU」(以下,A-Series)のノートPC向け製品を発表した。そのラインナップなどは発表に合わせて掲載した記事に詳しいのでチェックしてもらえればと思うが,デスクトップPC向け製品がどうなるのか,期待しているAMDファンも少なくないだろう。

 4Gamerでは,AMD本社でクライアント製品ののマーケティングマネージャーを務めるMarc Diana(マーク・ディアナ)氏に話を聞く機会を得た。氏は,デスクトップPC向けRichlandの概要はもちろんのこと,AMDのマーケティング戦略なども語ってくれたので,その内容をまとめてみたいと思う。


デスクトップ版Richlandは4.4GHz動作

100Wと65W,45W,3種類のTDPをサポート


デスクトップPC向けA10プロセッサのイメージ
AMD A-Series(Trinity,Richland)
 実のところ,姿を見せたDiana氏は開口一番「今日お話ししたいのはデスクトップ版のRichlandについてだ」と,語る気満々といった様子だった。
 まず,デスクトップ版Richlandのリリース時期について氏は,夏前になるのではないかという見通しを示している。具体的な販売時期は明らかにされなかったが,そう遠くない将来だとは見てもよさそうだ。

 さて,ノートPC向けモデルが発表されたときにもお伝えしたとおり,Richlandは,「Trinity」(トリニティ)という開発コードネームでよく知られる現行A-Seriesのマイナーチェンジ的な製品である。実際,Diana氏もその点は認めていた。
 「CPUには『Piledriver』コアモジュールを採用しており,そのほかの内部構造も(Trinityから)変わっていない部分が多い。Richlandでは,AMDと(A-Seriesの製造を担当する)GLOBALFOUNDRIESとで協力し,性能を上げるのを目標とした。結果として,現行製品に対して15〜20%の性能向上を実現できている」(Diana氏)。
 ノートPC向けRichlandの発表時にAMDは,RichlandとTrinityのシリコンダイが同じだと明言していたが,Diana氏の話を聞く限り,プロセス技術の最適化が行われた可能性もあることになる。だとすると,先の「同じ」という発言は,ダイサイズや電機的仕様が共通という,緩い意味だったのかもしれない。

 Diana氏はさらに続ける。
 「Richland世代のA10で最もクロックが高い製品は4.4GHz動作になる。これは,製品化されたPCパーツのなかでは最大の動作クロックとなるだろう。動作クロックの引き上げに合わせて,メモリコントローラもDDR3-2133をサポートするようになる。Richlandは非常に高速なので,それに見合うメモリが必要になるからだ」。

 Diana氏は,4.4GHzというクロックが定格のものなのか「AMD Turbo CORE Technology」有効時の最大動作クロックなのかへの言及は避けていたが,いずれにせよ,APUはかねてより,メモリ性能に応じて性能が素直に伸びる特性を持っているので,DDR3-2133対応のデュアルチャネルメモリコントローラを搭載してくるというのはいいニュースだといえるだろう。アーキテクチャが変わっていないのに15〜20%の性能向上というのも頷ける話である。

デスクトップPC向けA-Series Black Editionのイメージ。実際に黒いプロセッサパッケージが採用されるわけではなく,このイメージは,製品ボックスに用いられるという
AMD A-Series(Trinity,Richland)
 ちなみに,この時点で詳細な製品ラインナップは語られなかったが,TDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)別に3種類用意されるとのことで,現行の100W版,65W版に加え,低消費電力モデルとなる45W版がラインナップされると明らかになった。3Dゲームがそこそこ動くセカンドマシンを静かに運用したいというニーズに,TDP 45W版Richlandは応えてくれるかもしれない。
 なおDiana氏によれば,動作倍率がアンロックされたBlack Editionも,従来同様,Richland世代で用意されるとのことだった。

 というわけで,ざっくりとまとめると,デスクトップ向けのRichlandは従来からある2種類のTDPに低消費電力版が加わり,より動作クロックとメモリサポートが引き上げられるということになる。Diana氏は,近いうちにラインナップを明らかにしたいとも語っていたので,そちらも期待したいところだ。


RichlandにおけるGPUのブランド変更は

ノートPC側の事情によるもの


 ここまであえて触れて来なかったが,デスクトップ版Richlandでも,GPUコアのブランド名にはRadeon HD 8000シリーズが使われるという。たとえば「Richland世代のA10ならHD 8670になる」とDiana氏は述べている。
 ただし,ノートPC版Richlandの発表時にお伝えしているとおり,Richlandで統合されるGPUコアはNorthern Island(ノーザンアイランド)世代のものだ。要はRadeon HD 6000シリーズと同世代であり,Radeon HD 8000というシリーズ名は,言ってしまえばリネームということになる。

 実のところ,8000番台のブランド名は,1月にその製品ラインナップが公開されたノートPC向けGPU・Radeon HD 8000Mシリーズに加え,OEMとなるPCメーカーにのみ出荷されるデスクトップPC向けRadeon HD 8000シリーズ,そしてRichland世代の統合型GPUコアに与えられている。もっとはっきりいうと,ノートPC向けの一部製品を除いてことごとくリネームだったりするが,どういう基準でRadeon HD 8000番台の名称が用いられているのか,端から見ていると今ひとつ分かりにくい。

 その点をDiana氏に尋ねたところ,製品ライフサイクルとの兼ね合いでこうなった,という,率直な答えが返ってきた。「ノートPC向けの新しい単体GPUとしてRadeon HD 8000Mが登場した。そのため,PCメーカーに出荷するデスクトップPC向けGPUと,Richland(の統合型GPU)では,Radeon HD 8000Mに合わせたブランド名にする必要が出てきたのだ。新世代ノートPCのGPUとして訴求するためのブランドにしなければならなくなったということだ」。

 要するに,一方でRadeon HD 8000Mシリーズなのに,Richlandの統合型GPUが7000番台の製品名では,“2013年の新製品”としてバランスが取れず,APU側のGPUコアが時代遅れに見えかねないため,ブランド名を統一したというわけである。AMDがノートPC市場で推しているスイッチャブルグラフィックス技術「AMD Enduro Technology」で,Radeon HD 8000Mと切り替えながら利用するための統合型GPUコアは,Radeon HD 8000系でないと都合が悪かった,という部分もある。
 「あまり外部には話したくない部分だが,IntelもNVIDIAも同じようなブランディングを行っているのはご存じのとおりだ」ともDiana氏は述べ,RichlandのGPU名がRadeon HD 8000シリーズを冠しているのは業界の慣習であることへの理解を求めていた。

デスクトップPC向けRichlandの製品ボックスへ書かれる予定の単体GPU対応表。AMD Dual Graphicsを構成できるのはRadeon HD 6670・6570・6450となる
AMD A-Series(Trinity,Richland)
 ただRichlandの場合,単体GPUとのマルチGPU動作「AMD Dual Graphics」をサポートしているのが,頭痛のタネとなる。Radeon HD 8000番台のGPUコアを統合するにもかかわらず,AMD Dual Graphicsで組み合わせられる単体GPUは,Radeon HD 6000番台の下位モデルとなるからだ。ノートPCを優先した結果なのでやむを得ないところではあるのだが,ここはRichlandにとって苦しいところかもしれない。

 ところで,ノートPC向けRichlandには,顔認識やジェスチャー入力など,統合型GPUを活用するためのAMD製ソフトウェアが提供されるが,「これらはデスクトップPC向けRichlandにも提供される」とDiana氏。ただ,どのような形で提供されるのかDiana氏は情報を持っていないとのことだった。デスクトップPC向けRichlandのユーザーにも,何らかの形でAMD製アプリケーションが配布されるはずなので,この点は憶えておくのがよさそうだ。


A-Seriesでは他社製品との性能差を積極的にアピール

AMD主催のゲームイベントが日本でも!?


 PC版「DmC Devil May Cry」のローンチイベントをカプコンと共催するなど(関連記事),ここ数年の間には見られなかったほど,日本AMDはプロモーション活動を活発化させているが,Diana氏によれば,AMDの動きはこれからさらに強化されるようだ。直近では「AMD APU Advantage Program」,略してAAAプログラムがスタートしているという。

 AAAプログラムとは何なのか。Diana氏は「ベンチマークソフトと大作ゲームタイトル,GPGPU演算能力が問われるアプリケーション。これら3つのジャンルに向けてドライバをチューニングしていくことをAMDでは非常に重視している。それをユーザーに示すのがAAAプログラムだ」と語っている。
 AMDはドライバの最適化に多くの費用と人員を投入しているとDiana氏は強調していたが,その成果を,より分かりやすい形でユーザーに伝えていくものがAAAプログラムということになるわけである。

AAAプログラムで用いられるポスターのイメージ。下のほうに製品比較グラフが使われる
AMD A-Series(Trinity,Richland)
 ではどのように伝えていくのかというと,3つのジャンルにおけるそれぞれ代表的なアプリケーションを使って,競合製品との間にある直接の性能差を示すといった,かなり直球なものになる。
 テスト結果はそのままポスターなどに掲載されるそうで,掲載されるアプリケーションの基準は何か聞いたところ,「たとえばゲームなら,AMDとパートナーシップを結んで最適化を行っているものが対象となる」という答えがDiana氏からは返ってきた。ポスターなどでアピールされるアプリケーションは国ごとに変更される予定があるとのことなので,日本では,国内でプレイヤーの多いゲームタイトルで,IntelやNVIDIAとの比較が行われることになるかもしれない。

ポスターに使われるテスト結果の例。ここで用いられているのはTrinityベースのA8-5600Kだが,「Ivy Bridge世代の2コアCPU『Core i3-3220/3.3GHz』とFermi世代のエントリーGPU『GeForce GT 620』を組み合わせたデスクトップPCよりこんなに速い」といった具合だ
AMD A-Series(Trinity,Richland)

 もう1つ,ゲーマーには楽しみな計画も明らかになった。AMDは米国で,ゲームデベロッパやパブリッシャと共同で,ゲームイベント「AMD Fan Day」を何度か開催した実績があり,たとえば次回は米国で4月に実施予定なのだが,「AMD Fan Dayを欧州や日本でもやっていこうと考えている」(Diana氏)。まだ計画の段階であり,具体的な開催日時や場所はまったくの未定だそうだが,国内版のAMD Fan Dayを開催すること自体はほぼ決まっているようなので,続報を楽しみに待ちたい。


 ……実のところ,Diana氏からは「今年のAMDはちょっと違うな」と感じさせてくれるプロモーション活動や製品の話も聞かせてもらったのだが,残念ながら今回はお伝えできない。ただ,いずれも出てくれば,相当な話題を集めることになるだろう。次世代Radeonはお預け状態ではあるものの,AMDファンはいろいろな意味で2013年の同社に期待していてよさそうだ。

AMDのデスクトップPC向けAPU製品情報ページ

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    AMD A-Series(Trinity,Richland)

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