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大型アップデート第2弾「U.C.0080」で「機動戦士ガンダムオンライン」開発チームは新体制へ。新旧開発陣に“これからのガンオン”について聞いた
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印刷2014/04/22 16:04

インタビュー

大型アップデート第2弾「U.C.0080」で「機動戦士ガンダムオンライン」開発チームは新体制へ。新旧開発陣に“これからのガンオン”について聞いた

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 2014年4月23日,バンダイナムコオンラインが運営中の「機動戦士ガンダムオンライン」(以下「ガンダムオンライン」)にて,大型アップデート第2弾「U.C.0080」が実施される。そしてそのタイミングで,同作の運営/開発チームが“新体制”へ移行するとの一報を受け,4Gamerでは大型アップデート直前に開発陣へのインタビューを実施する運びとなった。

 インタビューには,本作を今日まで支えてきたディレクター 前島一仁氏と,プロデューサー 丸山和也氏に加え,新体制の旗頭となる新ディレクター 曽根将友氏と,新プロデューサー 南舘 怜氏,引き続きアシスタントプロデューサーを担当する佐藤一哉氏が参加した。
 「U.C.0080」の詳細や,新体制となる運営開発チームの今後の展望など,多岐にわたる話が聞けたので,プレイヤーはぜひ目をとおしてほしい。

左から,旧プロデューサーの丸山和也氏,アシスタントプロデューサーの佐藤一哉氏,新プロデューサーの南舘 怜氏,新ディレクターの曽根将友氏,そして旧ディレクターの前島一仁氏
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「機動戦士ガンダムオンライン」公式サイト

「U.C.0080」特設サイト



「機動戦士ガンダムオンライン」開発陣は新体制へ

若い世代へと受け継がれる意思とノウハウ


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4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。4月23日に実施される予定の大型アップデート「U.C.0080」の内容も気になるのですが,何でもそのタイミングで,「ガンダムオンライン」の運営開発チームが新体制に移り変わるそうですね。まずはその経緯についてお聞かせください。

丸山和也氏(以下,丸山氏):
 まず最初に,「ガンダムオンライン」のサービスがスタートしてから1年以上が経ちますが,その間に発生したさまざまな不具合から,プレイヤーの皆様にはご迷惑をおかけしました。その件に関しては,本当に申し訳ありませんでした。
 本作はバンダイナムコオンラインとしては初となる大型タイトルでしたが,αテストから数えて2年4か月のあいだ,プロジェクトチームは走りながら体制を整えてきました。現在では開発スタッフの数も倍くらいになり,非常に大きなプロジェクトとなっております。

αテストバージョンのスクリーンショット
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4Gamer:
 去年の8月にはDXガシャコンの当選確率を公表し,12月には過去のDXガシャコンが購入可能になるなど,運営方針の大きな変更も行われましたね。

丸山氏:
 対処が後手に回ってしまった部分もありましたが,より遊びやすいゲームとなるように,「ガンダムオンライン」も進化してまいりました。まだまだお叱りを受けることもありますが,そういった流れを経て,ようやくもう一段上の新たな挑戦ができる体制ができたと考えています。
 そして今回のアップデートをもって,私と前島が担ってきたプロデューサー/ディレクターの立場を,若い世代のスタッフへバトンタッチすることになりました。今後,プロデューサーを南舘 怜が,ディレクターを曽根将友が担当し,アシスタントプロデューサーは引き続き佐藤が務めることになります。彼らによって「ガンダムオンライン」はさらに良いゲームになっていくと信じています。

4Gamer:
 丸山さんと前島さんは今後,もう本作には関わらないのでしょうか。

丸山氏:
 直接的な関わり合いはなくなります。ですが,やはり同じ社内の人間ですので,まったくの無関係になるわけではありません。

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前島一仁氏(以下,前島氏):
 コンテンツに関する方針決定や開発作業は,新たなスタッフが主体になります。ただ,何らかの難しい問題が発生したときなど,サポートが必要な場面があれば,僕達が手助けをすることもあるでしょう。

4Gamer:
 大規模対人戦闘をメインコンテンツとする「ガンダムオンライン」は,かなり調整が難しいゲームだと思います。このタイミングでの新体制発足に,不安を覚えるプレイヤーもいるかもしれませんが,その点についてはいかがでしょうか。

前島氏:
 このタイプのゲームを制作している会社って,国内には数えるほどしか存在しないんですよ。そのためノウハウの蓄積が難しく,例えばマップのレベルデザインやバランシングに関して,海外のビッグタイトルと比較するとかなり遅れを取っているのが実情です。
 僕らとしては,そういった状況を変えたいという思惑もあり,現在までさまざまな施策を行ってきました。そしてこの状況を変えるために,我々の意識を正しく引き継いでくれるメンバーへと,世代をシフトさせることにしたんです。

4Gamer:
 その意思を引き継ぐのが,南舘さんと曽根さんというわけですね。では,そんなおふたりにもコメントをいただきたいと思います。まずは,新体制における「ガンダムオンライン」の運営方針を教えてください。

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南舘 怜氏(以下,南舘氏):
 新プロデューサーの南舘です。「ガンダムオンライン」の開発には途中から関わらせてもらっています。これまでは“面白い”と感じたものを,感じたままにお客さんへ届けるために,できる限りのことをしてきました。

 これからも,お客さんが「ガンダムオンライン」を遊び続けたいと思えるようなサービスを提供できるように,曽根と共に尽力していきます。

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曽根将友氏(以下,曽根氏):
 新ディレクターの曽根です。「ガンダムオンライン」にはα2テストの頃から関わっています。本プロジェクトの各セクションで色々な経験を経て,今回新たにディレクターというポジションを任されることになりました。

 丸山や前島から受け継ぐだけでなく,自分達はガンダムオンラインというサービスに新たな付加価値を持たせていく必要があります。南舘らスタッフ一同と力を合わせ,新しい「ガンダムオンライン」作っていきたいと考えております。


時代を反映した新機体&マップが多数登場

原作を再現したアクションに注目だ


4Gamer:
 では,ここからは目前に迫った大型アップデートについてお聞きしていこうと思います。まず,今回のアップデートが「U.C.0080」になった理由を教えてください。

佐藤一哉氏(以下,佐藤氏):
 何と言っても登場モビルスーツの人気ですね。とくにアレックスとケンプファーは,プレイヤーに対するアンケートでも常にトップでした。このタイミングで満を持して両機体を投入するためにも,アップデート名に“U.C.0080”の名を掲げさせていただきました。

4Gamer:
 以前のインタビューでも,ケンプファーの人気について触れていましたね。私自身も,ケンプファーとアレックスが追加されることは非常に嬉しいです。

曽根氏:
 どちらも人気が極めて高く,作中でも高性能とされている機体ですから,我々もヘタなものは作れません。より良いものをご提供すべく,現在も調整作業を行なっているところです。

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4Gamer:
 両機体は色々な作品に登場していることもあり,「なんでもできるモビルスーツ」というイメージがあります。重撃タイプでも強襲タイプでも説得力があるというか……。あの武装を再現するのは大変そうですね。

曽根氏:
 ケンプファーの「チェーンマイン」はとくに再現が難しい武装ですね。それを原作に沿って,ゲームとしておかしくない形で実装するために,苦労しながら調整をしています。
 ちなみにケンプファーは,原作でお馴染みの“前傾姿勢ダッシュ”を再現する個別モーションも組み込む予定です。そういった武装以外の面にも力を入れていますので,楽しみにしていてください。

4Gamer:
 素晴らしい……。では,アレックスのチョバムアーマーに関してはいかがですか?

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曽根氏:
 今回は,フルアーマー・ガンダムNT-1ではありませんのでチョバムアーマーの実装は予定していませんが,ニュータイプであるアムロ専用機として開発されたガンダムという設定に恥じない性能を兼ね備えていますので,楽しみにしていてください。そしてフルアーマー・ガンダムNT-1についても,将来的にはぜひ実装してみたいですね。

4Gamer:
 期待しています! ところで「U.C.0080」といえば,新たに登場するマップも「ア・バオア・クー」「東南アジア戦線」「リボー・コロニー」と,すべて時代設定に合わせたものになっていますよね。あの時代には色々な名場面がありますが,一気に3つものマップが実装されるとは思いませんでした。

丸山氏:
 プレイヤーからの要望がもっとも多いのは,実はマップ追加に関するものなんですよ。大型アップデートを盛り上げる意味でも,アップデート期間中にマップを3つ実装するというインパクトを重要視しました。

4Gamer:
 ではさっそく,各マップの設計コンセプトや,登場するエースなどについてお聞かせください。まずは宇宙マップの「ア・バオア・クー」についてお願いします。

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前島氏:
 ア・バオア・クーは左右対称型のマップで,同じ宇宙マップの暗礁宙域に比べると,行動範囲がかなり制限されます。開けた場所が少なく,戦闘は近距離〜中距離が中心になるので,これまでとは違った宇宙戦が楽しめますよ。

4Gamer:
 ア・バオア・クーのエースといえば,やはりアムロのガンダムとシャアのジオングですよね。

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丸山氏:
 原作の再現度はかなり高いですよ。ガンダムとジオングは,ある程度ダメージを受けると「半壊ガンダム」や「ジオングヘッド」になりますし,状況に応じてアムロとシャアが,原作どおり会話することもあります。声優の古谷さんや池田さんに「ガンダムオンライン」用としてアフレコしていただいてから丸3年が経ってしまいましたが,ようやく皆様にお披露目できます。

4Gamer:
 無理矢理にでもエース同士をぶつけて,再現したくなっちゃいますね(笑)。

前島氏:
 僕的にはアムロとシャアのフェンシングも見たかったんですけどね!

丸山氏:
 MSを降りたあとの戦いまで再現するのは,まだちょっと無理ですね(笑)。でもジョニー・ライデンやガトーもエースで登場します。

4Gamer:
 MSから降りたあとの戦いと言えば「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」(小説版)を連想する人も少なくないと思いますが,2つめの新マップ「東南アジア戦線」についてはいかがでしょうか。

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前島氏:
 東南アジア戦線は僕が担当したマップです。多分これが「ガンダムオンライン」における僕の最後の仕事ですから,色々と頑張りました。

4Gamer:
 原作のイメージだと,広いけど複雑……という印象を受けるマップですが,実際にはどういったコンセプトで設計をされたのですか?

前島氏:
 個人的に良くできていると感じるFPSのマップは,さまざまなルートを選択しながら進軍できることが多いんですよ。東南アジア戦線には,その要素を重視してルート選択の自由度の高さを組み込んでいます。
 狭い場所と広い場所の緩急や高低差を利用して「特定の武器だと届くけど,一部の武器では届かない」といったポイントを要所に設置しているので,マップを研究し,それらを上手に活用して立ち回ってほしいですね。

4Gamer:
 お話しを聞いているとジャブローと近い印象を受けるのですが,具体的にはどういった点に違いがあるのでしょうか。

前島氏:
 大兵力が同じ戦線でぶつかり合うことが多かったジャブローに対して,東南アジア戦線は少人数での局地戦が発生しやすい形になっています。マップの要所に屋根付きのトーチカが設置されていているのも,ジャブローと違う要素ですね。相手の裏をかきやすいので,強襲機体や曲射武器がかなり活躍できるマップになっていると思います。

4Gamer:
 そこまで複雑なマップだと,狙撃機体が活躍するのは難しそうですね。

前島氏:
 別マップと同じような運用方法で活躍させるのは,ちょっと難しいかもしれませんが,トーチカを活用すればある程度の健闘は見込めますし,スナイパーが敵拠点に対して大きな脅威を与えられるポイントも用意しています。腕に自信のあるスナイパーであれば,十分に楽しめると思いますよ。

4Gamer:
 これまでに培ってきた腕の見せどころというわけですね。ちなみに,エースは誰が登場するんでしょうか。

前島氏:
 もちろん,ノリスやアイナが登場します。ノリスはザクIIJC型,アイナはアプサラスIIに乗って暴れてくれます。

丸山氏:
 また,ちょっと原作とは異なる演出として,連邦軍側には陸戦型ガンダムに乗ったミケルも登場予定です。今後も「ガンダムオンライン」では新たな原作キャラクターが登場予定ですので,そちらも楽しみにしていてください。

4Gamer:
 では最後に,リボー・コロニーについてお願いします。原作ではザクII改とアレックスの一騎打ちが印象的なマップですね。

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曽根氏:
 リボー・コロニーには,マップを横切るように川が流れていて,その両端に市街地や森林地帯が広がっています。障害物の背が低いので,一見するとスッキリした印象を受けるかもしれません。
 しかし実際には,障害物がそこかしこに配置されているので,それを活用することでさまざまな読み合いが楽しめるんですよ。戦況によっては,敵拠点へ一直線に強襲をかけることも不可能ではないでしょう。

前島氏:
 背の低い障害物が続くイメージは,鉱山都市の中央にある市街地部分に似ているかもしれません。あの市街地を走る道に,より大きなゆとりを持たせた感じと言えば,なんとなく想像が付くかと思います。

4Gamer:
 エースはやはり,メインビジュアルにも登場しているクリスとバーニィですよね。

曽根氏:
 もちろん,クリス搭乗のアレックスと,バーニィ搭乗のザクII改のエース対決マップも準備していますが,その前にミーシャが駆るケンプファーがエースとして大暴れするマップを予定していますので,ぜひご期待ください。


新要素「鹵獲」で敵勢力のMSをゲット!

制圧戦も新ルールになってリニューアル復活


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4Gamer:
 続いて,アップデート後に追加,もしくはリファインされる新要素についてお聞きしたいと思います。まずは,今回の目玉でもある新システム「鹵獲」の詳細について教えてください。

曽根氏:
 その名のとおり,相手勢力のモビルスーツを使用可能にする新システムです。一定の条件を満たすことで,一部の敵勢力モビルスーツをデッキに組み込めるようになります。

4Gamer:
 サービス開始2年めにして「ついに来たか!」という感じですね。具体的には,どういった仕組みで敵勢力の機体を鹵獲するんですか?

曽根氏:
 部隊に参加した状態で大規模戦に参加すると「鹵獲ポイント」が貯まります。鹵獲機体はそのポイントを消費することで順次解放されていくので,まずは部隊に入って大規模戦に参加する必要があります。
 また,ポイントを消費して開放した鹵獲機体は,デッキ外の“5体めのMS”として使用可能になるので,これまでのデッキを圧迫することはありません。現状の部隊システムを拡張した新要素だと思っていただければ,理解しやすいかと思います。

4Gamer:
 言葉のイメージから,敵を拘束して機体を奪うシステムを勝手に予想していたのですが,ずいぶん違うんですね。鹵獲ポイントを貯めるためには,何かしらの特殊なアクションは必要になるのでしょうか。

曽根氏:
 いえ,ポイントは大規模戦を遊ぶだけで入手可能です。鹵獲ポイントは“敵軍の情報”のようなものだと考えてください。大規模戦でポイントが貯まるのは「戦闘に参加することで敵軍の情報を入手する」という要素をイメージしたものです。

4Gamer:
 となると,部隊に参加せずに大規模戦へ参加した場合,鹵獲システムは使用できないのでしょうか。デッキに入れられる機体が1つ増えるとなると,ソロプレイヤーとの格差が気になってしまいます。

前島氏:
 あまりオススメはしませんが,一応ひとりでも部隊は作れるので,ソロで鹵獲システムを利用することは可能です。ただ,やはり今回のシステムは「鹵獲を通して,一緒に遊ぶプレイヤーを増やそう」というコンセプトで作られたものなので,これをきっかけに“部隊”という要素に触れてもらえたら嬉しく思います。

4Gamer:
 なるほど。では,鹵獲機体はどういった形で開放されていくのでしょうか。また,そのラインナップについても教えてください。

曽根氏:
 鹵獲機体には,各機体を開放するためのツリーが用意されていています。より強力な機体は,条件となる鹵獲機体を開放することで入手可能になるので,開放する順序を考える必要がありますね。
 ラインナップについては,もちろんすでに実装済みの全機体が含まれているわけではありません。最初は敵勢力の初期機体が(鹵獲システムの)中心となります。開放できる機体の種類は順次増やしていく予定ですので,細かなラインナップについては続報をお待ちください。

4Gamer:
 ちなみに,鹵獲機体と敵勢力機体(オリジナル版)との違いはありますか?

曽根氏:
 性能に違いはありません。違うところといえば,カラーリングが各勢力仕様に変化する,という部分でしょうか。

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4Gamer:
 それを聞いて安心しました。パッと見で敵味方の見分けが付かなくなったらどうしようかと(笑)。それとアップデート後に制圧戦が復活するそうですね。

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前島氏:
 前回の制圧戦では,定期的にポップするひとつの拠点を両軍で奪い合う,というルールを採用していましたが,今回はそれをドミネーション方式に変更していて,マップには複数の拠点が常設されます。
 「ドミネーション」は,拠点の保有数と保有時間に応じて相手ゲージにダメージを与えるシステムです。参加プレイヤーは長時間・多数のエリアを保有することを目標に戦うことになるので,仲間との連携がより重要になりますね。

4Gamer:
 以前とはまったく違うルールになりましたね。ドミネーション方式を採用した理由は?

前島氏:
 前回のルールでは,敵味方がどうしても1か所に集まってしまうので,PCのスペックによっては処理落ちが発生しやすくなってしまうんです。ほかにも砲撃機体が強くなりすぎたりと,色々な問題がありました。それを解消するためにも,今回は最初から拠点を複数個に分けてしまいましょうというわけです。

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4Gamer:
 ドミネーション形式となると,制限時間が重要な要素になると思うのですが,そちらについてはいかがですか?

前島氏:
 時間制限は大規模戦より5分ほど短い15分となります。ただ,固定リスポーンポイントは前線近くに配置されていて,出撃してすぐに戦闘に参加できるので,移動に時間が取られることはありません。存分に戦いを楽しめるように設計しています。

4Gamer:
 固定のリスポーンポイントは,本拠点と違う位置に配置されるんですか?

前島氏:
 再出撃地点の概念はマップによって異なります。キャリフォルニア・ベースには拠点が存在しますし,拠点のないマップには別のリスポーン手段が用意されています。例えば,補給艦ビーコンだったり,戦艦だったりですね。
 補給艦ビーコンや戦艦は,普通の大規模戦と同様に移動させることが可能です。なので今回の制圧戦では,拠点を前線に運ぶこと自体も重要な戦術になります。

4Gamer:
 リスポーンポイントが戦艦に依存するとなると,運用がシビアになりますね。制圧に回らず,戦艦撃破のために行動をするのも楽しそうです。

前島氏:
 そんな具合に,この制圧戦ではさまざまな戦術が考えられます。戦艦で突撃して一気に拠点を制圧する戦術もかなり強力ですし,そのあたりはリスク・リターンを考えながら戦う必要がありますね。
 ちなみに今回は,戦艦だけでなくサブフライトシステム(以下,SFS)なども登場する予定です。制圧戦では拠点制圧における“高さ”の制限を撤廃していて,SFSで上空を回っているだけで制圧が可能になっているので,こちらも上手に活用してください。

4Gamer:
 なかなか難しそうですね……。指揮官の能力が問われる戦場になりそうです。

前島氏:
 もちろん,このSFSもスナイパーライフルで撃ち落とせるので,無敵ということはありません。活躍できずに落とされてしまっては元も子もないので,使いどころを見極めて使う必要があります。

4Gamer:
 各拠点の配置やリスポーンポイントが変化しているとなると,同じマップでもかなり印象が変わりそうです。今回の制圧戦は,どのマップで行われるのですか?

前島氏:
 「ニューヤーク」「鉱山都市」「キャリフォルニア・ベース」の3つで,主に撃ち合いが楽しめそうなマップを選択しています。鋭意調整中ですので,期待してお待ちください。


UIやランキングシステムが改善され

初心者も熟達者もより遊びやすく


4Gamer:
 今回はアップデートのコンセプトとして「遊びやすくなったガンダムオンライン」という文言が掲げられています。具体的にはどういった点が遊びやすくなるんでしょうか。

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佐藤氏:
 各UIデザインや階級の昇降格試験導入など,ゲームの基本となる部分も見直しています。その中でも一番大きなポイントはチュートリアルの刷新ですね。

4Gamer:
 これまでも,かなり丁寧なチュートリアルが用意されていましたが。

佐藤氏:
 「ガンダムオンライン」って,実はパソコンでのアクションゲーム経験があまりない30〜40歳代くらいの方も多く遊ばれているんです。そういった方に継続して遊んでもらうことを考えた場合,現状の導入部分では少々厳しいかと思いまして。そういった理由から,チュートリアルを刷新するに至りました。
 現状のチュートリアルでは,基本操作こそ説明されますが,それが終わると「あとは大規模戦に参加して覚えてください」という流れになっていますよね。今回はそのあたりを改善して,よりスムーズにオンライン対戦に入り込めるような導線づくりに努めています。

4Gamer:
 具体的には,どんな点が以前と変化していますか?

佐藤氏:
 まずは,マッチングに関してですね。初心者同士でのマッチングが発生しやすいシステムを構築し,大規模戦の経験を積めるように配慮を行っています。階級のルール変更によって,PPを気にかけて戦う必要もなくなっているので,より気軽に大規模戦へ参加できるようになりました。
 所持装備やモビルスーツの格差についても,デイリーチャレンジの報酬を良くしたり,達成目標を緩和したりすることで,その差を埋めやすい環境を作ります。

4Gamer:
 新兵歓迎,というわけですね。とはいえ,今から始めたプレイヤーが,イチから環境を整えるのはなかなか大変そうです。新規ユーザーに対する何らかのサポートは予定していますか?

佐藤氏:
 4月23日より「UC.0080記念新兵募集キャンペーン」を実施予定です(関連記事)。こちらは「ガンダムオンライン」をこれから始める人にうってつけのキャンペーンになっていますので,ぜひこの機会に機体開発や強化を行ってください。
 なお4月16日からは,過去1度でも本作をプレイしたことがあるプレイヤーを対象に,「U.C.0080大感謝キャンペーン」を実施しています。こちらは,古くから参加していただいているプレイヤーほど大きな恩恵を得られるキャンペーンとなっていますので,元プレイヤーもぜひ久しぶりにログインしてみてください。

4Gamer:
 先ほど階級の昇降格試験に関するお話しが出ましたが,そちらについても教えてください。

曽根氏:
 現在のシステムでは,PPの累積で階級が上下しますよね。アップデート後からは,階級の上下が“試験制”となります。

4Gamer:
 試験と言いますと?

曽根氏:
 まず,大規模戦における直近7戦の勝敗スコアが常に記録されるようになります。そのスコアが一定の成績を超えると,昇進のための“試験”が発生するんです。

4Gamer:
 アーケードカードゲームにおける,称号や階級の仕組みに近いシステムですね。これは,どういった意図から実装されるシステムなのですか?

曽根氏:
 これまで,高い階級を維持するためには,長期的にPPを集め続ける必要がありましたが,これではなかなか階級が変化しません。より短いスパンでコンスタントに階級の変化が楽しめるように,直近7戦のスコアによる試験制を導入しました。

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4Gamer:
 では,UIについてはいかがでしょうか。特設サイトでメインビジュアルやテーマソングが公開されていますが,あちらが今回のタイトル画面になるんですか?

佐藤氏:
 そうなります。オープニング映像もファーストガンダムから「U.C.0080」仕様になっているので,そちらにもぜひ注目してみてください。

前島氏:
 見た目だけではなく,戦闘中と戦闘終了後のUIにも大きな変更を施しました。主に情報表示の部分に手を加えています。
 戦闘中って,チャレンジの進行状況が分かりにくいじゃないですか。例えば「敵を◯◯機撃破する」というリボンを取る場合は,自分が現時点で敵をどれだけ撃破しているのかを確認する必要がありますよね。でも,今はそれを戦闘中に確認できません。現状の撃破数を表示したり,戦闘終了後のランキングをより細分化したりすることで,そういった細かな問題を解消しています。

4Gamer:
 おお,ランキングの細分化は嬉しいですね。モチベーションの維持にもつながりそうです。

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前島氏:
 戦闘に対して良い影響をもたらしている動きって,撃破以外にも色々ありますよね。特に敵の裏を取る“ネズミ”と呼ばれる動きなどは,場合によってはその存在が勝敗を分けることもあります。その働きを何らかの形で評価するためにも,ランキングの細分化を実施することにしました。

4Gamer:
 個別ランキングの評価は,何らかの形でポイント計算に加えられることはありますか?

前島氏:
 今のところ,その予定はありません。そこを変更する場合は,個別のランキングそのものがポイントに影響する形ではなく,スコアシステム自体を調整することになると思います。


今回の調整では“低使用率の武器”を強化

格闘武器の明日はどっちだ!


4Gamer:
 「U.C.0080」ではさまざまな新要素が登場しますが,やはりプレイヤーとしては,それによってゲームバランスがどう変化するのかが気になります。現在の戦場では,1月末に強化されたバズーカ系武器が猛威を振るっていますが,何か対応を予定していますか?

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曽根氏:
 今年の1月29日に大きなバランス調整を行って以来,バズーカの威力が全体的に上昇し,ダウンを取りやすい・取られやすい戦場になっています(関連記事)。それに関しても,プレイヤーからさまざまな意見をいただいています。
 ただ,バズーカのダメージによる転倒は,一発逆転要素として組み込んだシステムなので,今後も残していくつもりです。バランス調整という意味では,あまり使われていない武器にスポットを当てていこうと考えています。

4Gamer:
 強いとされる部分を削るのではなく,注目されていない要素を伸ばす方向で調整を行うわけですね。

曽根氏:
 はい。ショットガンや格闘武器が使いづらい状況になっていることは,私達も認識しています。武器の使用率データなどを参照しつつ,使われにくくなっている武器の復権に努めていきたいなと思っています。

4Gamer:
 確かに現環境では「使いたい武器はあるけど,評価が低いから敬遠している」というプレイヤーが少なくないと思います。バランス調整によって武器の選択の幅が広がれば,モチベーションも高まりそうです。

曽根氏:
 そういった方の楽しみ方をフォローする意味でも,もっと細かな調整をかけていきます。最終的に目指すところは,100人のプレイヤーが全員違う編成(装備)で戦っても成立する戦場を作ることです。

4Gamer:
 まさに「ガンダムオンライン」の最終到達地点ですね。出撃準備やランキング画面で,ほかのプレイヤーのデッキを見るのが楽しくなりそうです。

曽根氏:
 「このシチュエーションなら,この武器が一番強い」といった部分を正しく差別化して,武器ごとに違った戦略を楽しんでもらうことこそ,大規模戦に何度も出撃する意味付けになると思っていますので。その点の調整には,常にリソースを注いでいく予定です。

4Gamer:
 では,もう少し細かな部分についても話を聞かせてください。先ほども曽根さんが話されていたように,最近では格闘武器の使用率が軒並み落ちているようです。使用されていない武器の復権を考えられているとのことですが,具体的にはどのような対策を講じる予定なのでしょうか。

曽根氏:
 せっかく機体ごとにモーションが用意されているので,格闘武器ごとに特色を出していきたいと考えています。格闘武器が活躍できる場面を明確にして,その特徴を伸ばしてやれば,評価が見直されるのではないかと。

4Gamer:
 格闘技の振り方も,数値では分からない強さの指標になっていますよね。高機動型ドムなど,機体によっては振り方ひとつで低評価を受けている機体も存在しています。そういった場合,格闘モーションから見直しが入るのですか?

前島氏:
 縦斬り武器に対して感じるのは「この難しいモーションの攻撃を当てて,ダメージはこれだけかよ!」という印象ですよね。僕も高機動型ドムは結構使っていて,そう感じることが多いです。

曽根氏:
 特殊なモーションの格闘武器は,使える場面が少なくなるぶん,それに見合った性能になるように調整を行おうと考えています。「クセがあるけど強い」がコンセプトのピクシーやイフリート改は,その調整の一例だと思ってください。

4Gamer:
 では単純に,全体的な格闘の威力についてはいかがでしょうか。チャージスナイパーライフルでは遠距離から敵を(ほぼ)一撃で撃破できるにも関わらず,格闘での一撃必殺はできません。リスクとリターンを合わせるためには,格闘攻撃の威力を上げることが一番単純な解決法のようにも思えるのですが。

曽根氏:
 安易な威力の向上は,それ一辺倒の戦場が出来上がりかねないので,なかなか難しいところなんですよね。そもそも「格闘とはどんなシチュエーションで振るべき武器なのか」といった部分から考える必要があると認識しています。なので,単純な各武器の威力よりも,格闘後の硬直や,ブースト消費を減らすような形で調整することになると思います。

画像集#027のサムネイル/大型アップデート第2弾「U.C.0080」で「機動戦士ガンダムオンライン」開発チームは新体制へ。新旧開発陣に“これからのガンオン”について聞いた
前島氏:
 格闘武器が使い難いと言われる最たる所以は,持ち替え自体に時間がかかってしまうことなんです。交戦状態になってから武器を切り替えて,敵を捉えて技を振る……。しかも敵に近づくというリスクがあるので,最終的に「射撃でいいや」という結論になりますよね。結局のところ,そこを何とかしないと状況は変らないと思います。

4Gamer:
 その考え方から,今は格闘武器を外して運用されている強襲機体が増えてきています。機体追加で,高威力の射撃武器を持てる強襲機体が増えているのも,その一因かもしれません。

前島氏:
 なんだか,バランス調整会議みたいになっちゃいましたね(笑)。

4Gamer:
 開発チームではこのような議論を行いながら,日々バランス調整を続けている……ということでよろしいでしょうか。

曽根氏:
 はい。浮かび上がったバランスの問題点に対しては,しっかりと調整をかけていきます。

4Gamer:
 ゲームバランス以外でよく議論されている点といえば,やはりマッチングシステムでしょうか。現在では新マッチングシステムと旧マッチングシステムが併用されていますが,プレイヤーからは,新マッチングシステムの時間帯拡大を望む声も上がっているようです。そちらについては,何かの対応を検討されていますか?

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南舘氏:
 マッチングシステムについてのご意見は,サービス当初より継続的にお寄せいただいています。どうしても,100人という大規模な人数を集めるとなると,なかなか具体的な対応が難しいのですが……4月16日にも仕様の更新を行っております。この問題に関しては,今回のアップデートとは別に,日々の継続課題として,今後も改善を目指していきたいと考えています。

前島氏:
 現状で(新マッチングの運用を)時間限定にしている理由は,ピーク時以外には長い待ち時間が発生してしまうためです。それを許容できるラインを見極めて,常に時間帯やマッチングの内情を調整する必要があると考えています。

南舘氏:
 「階級差は気にしないからすぐ遊びたい」という方と,「待ってもいいから同じ階級で遊びたい」と考える方,別々の考えを持ったプレイヤーがいるので,この調整は難しいんですよね。一案としては,2種類のマッチングを(プレイヤーが)任意に選べるシステムも出ていたのですが……。いずれかのマッチングに偏りが出てしまうと,そのコンセプトが崩壊してしまうんです。

4Gamer:
 コンセプトの崩壊,といいますと?

南舘氏:
 2つのマッチング方式が提示された場合,多くの人は新方式(階級合わせ)のマッチングを選択しますよね。すると,すぐに遊びたい人のために用意した旧方式マッチングに人が集まらず,長い待ち時間が発生してしまう……。つまり選択式にすると,最終的に“どちらを選んでも待ち時間が長い”という状況が生まれかねないのです。

4Gamer:
 なるほど……。なかなか,根の深い問題なのですね。

南舘氏:
 どんなシステムでもそうなのですが,プレイヤーに選択を委ねてしまうと,こちらでの調整が利かなくなってしまうんです。なので,極力システム側でスムーズに処理ができる方法を検討しています。

4Gamer:
 分かりました。しかし,こういった調整の面でも追加要素の面でも,プレイヤーの意見を熱心に汲み上げていますよね。これまでは,主にアンケートという形で意見を集めていたと思うんですが,新体制でもそれは同様でしょうか。

佐藤氏:
 アンケートはもちろん,継続して実施していく予定です。別の意見収集案としては,高階級のプレイヤーさんを集めた“座談会”をしてみたい,という企画が挙がっています。個々のプレイヤーにヒアリングをするのではなく,プレイヤー同士の会話に開発が混ざる形での座談会を組めたら面白いかなと。

南舘氏:
 プレイヤーからはよく「運営の顔が見えない」といった意見をいただきます。運営側としても,プレイヤーとのコミュニケーションが取れない現在の仕組みには,問題があると考えているので,何らかの形でその不満を解消する仕組みを作りたいと思います。“座談会”はその一案ですね。

4Gamer:
 ありがとうございます。では最後に,「U.C.0080」を気に新体制による運営/開発が行われる「ガンダムオンライン」のプレイヤーに,メッセージをお願いします。

丸山氏:
 「ガンダムオンライン」は今から4年以上も前,初期の企画段階から関わってきたタイトルです。そこから現在まで,非常に濃く,深く関わることができた作品だと思っています。その過程でいただいたプレイヤーからの叱咤激励すべてをひっくるめて,このタイトルに関わるができて本当に良かったと心から思います。
 アップデート後の“新体制”を持って,「ガンダムオンライン」はさらに進化していくことでしょう。これからは,それを別の視点から守っていければと思っています。

前島氏:
 僕が開発に参加したのは,2年半ほど前の話になります。サービスが開始されると,自分が当初に想定していたよりも遥かに多くのご意見が届いて,そのときはプレイヤーの熱意に驚かされました。そんな熱意あるファンが集う「ガンダム」の名を冠した作品に関わることができて,心から嬉しく思います。
 僕はこれからも,多人数で遊ぶ“お祭りTPS”を作っていきたいと思っています。今まで本当にありがとうございました。そして,別の形でまたお会いできたら,どうぞよろしくお願いします。

南舘氏:
 お客さんが“面白い”と思えるゲームこそ「ガンダムオンライン」であるべきだと,僕はそう思っています。遊んでいるお客さんが胸を張って「このゲームは面白い」と言えるようなサービスを目指し,今後も努力を重ねていきます。

曽根氏:
 ディレクターというポジションは,さまざまな“初挑戦”に満ち溢れています。その挑戦の中でいくつもの壁にぶつかり,ご迷惑をおかけすることがあるかもしれません。ですが,最後にはそれを乗り越え,真の意味で完成した「ガンダムオンライン」をプレイヤーに提供できればと思っています。これからも全力で頑張りますので,引き続き「ガンダムオンライン」をよろしくお願いします!

4Gamer:
 本日はありがとうございました!

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「機動戦士ガンダムオンライン」公式サイト

「U.C.0080」特設サイト

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