どこを見てもミクだらけ！　初音ミク最大規模の複合型イベント，初音ミク「マジカルミライ 2013」の模様をレポート

会場となった横浜アリーナ

　2013年8月30日，横浜アリーナにおいて初音ミクの大規模複合型イベント，初音ミク「マジカルミライ 2013」が開催された。このイベントは，本気（マジ）なコンサート，そして，初音ミクの「カル」チャーのこれまでと，未来（ミライ）をテーマに，「初音ミクのすべて」を1日で体験できるユーザー参加型文化祭と銘打たれていた。

　会場は，ミクのコンサートが楽しめる「マジエリア」，創作の文化を展示したとワークショップが楽しめる「カルエリア」，コラボレーション企画やグッズコーナーが設けられた「ミライエリア」の3つで構成されている。ここでは，会場の様子とコンサート（昼公演）の模様をレポートしたい。
　また記事の最後には，クリプトン・フューチャー・メディアの代表取締役である伊藤博之氏へのミニインタビューも掲載しているので，合わせてご覧いただきたい。

（上）「初音ミク Project DIVA Arcade Future Tone」 。（下）「初音ミク Project mirai 2」

　会場は，どこを見てもミク，ミク，ミクとミクづくし。来場者の数も凄まじく，フロアによっては移動さえままならないところがあり，初音ミクというコンテンツのポテンシャルに驚かされるものがあった。
　そんな中でも，やはり気になるのはゲームだ。「Project」シリーズでミクファンの支持も熱いセガのコーナーに行ったところ，やはりこちらも大盛況。発売前の新作タイトルがいち早く楽しめるとあって，試遊コーナーは大人気だった。

　ニンテンドー3DS「初音ミク Project mirai 2」や，世界最速でプレイ可能だったPS Vita版「初音ミク -Project DIVA- F 2nd」，そしてアーケードゲーム「初音ミク Project DIVA Arcade Future Tone」には，いずれも長い列ができていた。

ソニーグループのコーナーで試遊できた「Miku Miku Hockey」も，かなりの人気ぶり

カルエリアではミクの変遷を確認できるコーナーもあり，歌声合成ソフトとしてのミクをフィーチャーした展示も目立っていた

　昼のコンサートは「U-18」になっており，18歳以下優先。会場には，やはり若いファンの姿が目立っていたが，収容人数はミクにちなんで3900人。コンサートは，約1時間半にも及ぶかなり本格的な内容で，「キャットフード」「ありふれたせかいせいふく」「39」など，人気の楽曲を次々に披露して，会場を沸かせた。

初音ミク，巡音ルカ，鏡音リン，レン，KAITO，MEIKOといったおなじみのキャラクターが登場。キャラクターが登場すると，それぞれのイメージカラーのサイリウムを振る人も多かった

■セットリスト（アーティスト名）
・Sweet Devil（八王子P）
・二次元ドリームフィーバー（PolyphonicBranch）
・キャットフード（doriko)
・からくりピエロ（40mP）
・ありふれたせかいせいふく（ピノキオP）
・どうぶつ占い（すこっぷ）
・深海少女（ゆうゆ）
・Hello, Worker（KEI）
・erase or zero（クリスタルP）
・ピアノ×フォルテ×スキャンダル（OSTER project）
・スキキライ（HoneyWorks）
・shake it!（emon）
・Last Night, Good Night（livetune）
・Leia（ゆよゆっぺ）
・東京テディベア（Neru）
・アンハッピーリフレイン（wowaka）
・glow（keeno）
・Tell Your World（livetune）
・39（sasakure.UK×DECO*27）
・ODDS&ENDS（ryo(supercell)）

■アンコール
・ゆめゆめ（DECO*27）

日本のユーザーを海外で活躍できるようにしたい

クリプトン・フューチャー・メディア代表取締役
伊藤博之氏へのミニインタビュー

クリプトン・フューチャー・メディア代表取締役 伊藤博之氏

　合同インタビューでは，まず「初音ミクの今後の展開について」という質問が出され，それに対して伊藤氏は，「初音ミクのソフト自体を進化させることが創作の機会を広げていく」とし，「VOCALOID 3」やMacに対応した「VOCALOID」を紹介。音楽をやっている人にはMacユーザーが多いと，Mac版のメリットを説明。

　続けて伊藤氏は，2013年8月31日にダウンロード販売される「初音ミク V3 ENGLISH」を紹介。これは，英語の音声ライブラリを収録したもので，初音ミクが英語の歌を歌えるようになるもの。英語の曲を作ろうと思っていた海外のユーザーの創作意欲を刺激するだけではなく，日本のクリエイターが海外で活躍できるようになると伊藤氏は述べ，才能や志を持ったクリエイターにぜひ使ってほしいと続けた。

　最後に伊藤氏は「日本人は，世界の中でもクリエイティブな気質を持った人が多い」としたうえで「カジュアルに音楽を作る文化ができている」と市場を分析。また，キャラクターとしての初音ミク人気が高いことにも触れ，これからもこうした文化を広げていきたいとコメントして，インタビューを締めくくった。

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Organized by TOKYO MX/Crypton Future Media, INC.


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