パッケージ
DOOM公式サイトへ
レビューを書く
海外での評価
85
Powered by metacritic
DOOM
お気に入りタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

最近記事を読んだタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

LINEで4Gamerアカウントを登録
「DOOM」30周年記念。ジョン・ロメロ氏とジョン・カーマック氏が開発当時の思い出などを語るライブ配信を実施
特集記事一覧
注目のレビュー
注目のムービー

メディアパートナー

印刷2023/12/11 16:08

ニュース

「DOOM」30周年記念。ジョン・ロメロ氏とジョン・カーマック氏が開発当時の思い出などを語るライブ配信を実施

 1993年12月10日,id Softwareがリリースした「DOOM」はFPS(ファースト・パーソン・シューター)ジャンルの草分け的ゲームとして知られている。同作の30周年を記念して,開発メンバーだったジョン・ロメロ(John Romero)氏と,ジョン・カーマック(John Carmack)氏が久々に顔を合わせ,ロメロ氏の公式Twitchチャンネル(リンク)でQ&Aセッションのライブ配信を行った。その模様は,すでにロメロ氏のYouTubeチャンネル(リンク)で公開されている。


画像集 No.003のサムネイル画像 / 「DOOM」30周年記念。ジョン・ロメロ氏とジョン・カーマック氏が開発当時の思い出などを語るライブ配信を実施
 まだ20代だった彼らが開発したDOOMが,FPSというジャンルの形勢に大きな役割を果たし,その後さまざまな名作が生まれることになった。

 1991年に結成されたid Softwareは,“半3D風”だった「Wolfenstein 3D」(1992年)を経て,1年がかりで完DOOMを成させた。DOOMにハマる人が続出し,当時の大学やIntelなどの大企業の間では,授業や就業中の「DOOM禁止令」が出されるほど大きな人気を博し,現在におけるFPSジャンルの潮流を作りあげることとなった。DOOMの開発を行っていた“2人のジョン”は時の人となり,当時としては珍しく,スタジオで撮影された彼らの写真が,ゲーム紹介の代わりに大衆紙で扱われたこともあったほどだ。

 ところが1996年になると,FPS「Quake」の発売直前にロメロ氏がid Softwareを退社。ストーリーをしっかりと作り込みたいロメロ氏と,ゲームのスピードや描画能力を削りたくないカーマック氏の間で意見の相違があったとされ,実際にその後は数十年も公式では同じ場所に居合わせるようなことはなかった。

 ロメロ氏はその後,いくつかのインディーゲーム開発チームを率いたのち,2013年にアイルランドに移住し,Romero Gamesを結成してゲーム開発やその啓もう活動を行っている。一方のカーマック氏は,2013年にid Softwareを退社して「Oculus VR」の開発に関与したのち,2022年にはゲーム関連ビジネスからの隠居を表明し,AGI(Artificial General Intelligence)の開発を行うKeen Technologies(リンク)を立ち上げている。

 今回のライブストリーミングでは,数々のゲーム関連著書を持ち,今年に入ってからはロメロ氏とカーマック氏も参加するドキュメンタリー長編映画「FPS: First Person Shooter」を撮影したデイヴィッド・L・クラドック(David L. Craddock)氏がモデレーターを務め,2人に質問していくというスタイルで1時間20分にわたって配信された。

画像集 No.001のサムネイル画像 / 「DOOM」30周年記念。ジョン・ロメロ氏とジョン・カーマック氏が開発当時の思い出などを語るライブ配信を実施

 その中でロメロ氏は,カーマック氏がDOOMのリリース直後から,ネットワーク回りのプログラミングを開始し,ある日オフィスに行くと2つのディスプレイが背中合わせで接続されていたことを回想。「ディスプレイの中では2人のキャラクターが戦っていて,ロケットランチャーがディスプレイからディスプレイへと流れていったと思ったら,別のテスターがプラズマガンで応戦している。これは地球上で最高のゲームになると思った」と語っている。そして,プロレスから用いられたという“デスマッチ”というゲーム用語が採用されたのも,DOOMが初めてのことだった。

 カーマック氏も,そうしたロメロ氏の思い出話に応えて,「私は感情的な性格ではないし,過去の良い時代の思い出に浸ったりすることを進んでやるタイプでもない。それでも,あの時代は本当に楽しかった。僕らがあの時代にあのゲームを作ったこと,そして現在まで多少なりともゲーム文化に影響を与えている作品になったことを,本当に誇らしく感じている」と話していたのが印象的だった。

画像集 No.002のサムネイル画像 / 「DOOM」30周年記念。ジョン・ロメロ氏とジョン・カーマック氏が開発当時の思い出などを語るライブ配信を実施

 ロメロ氏とカーマック氏のQ&Aセッションは,もちろん全編英語であるうえ,かなりテクニカルな話もあったため,視聴するのはハードルが高いかもしれない。しかし,今回のライブ配信が,DOOMというマイルストーンの30周年を記念するというだけでなく,オンライン配信ではあるものの,“2人のジョン”が楽しそうに過去の思い出を語っている光景は一見の価値があるはずだ。

関連記事

[GDC Summer]ジョン・ロメロ氏が語る,id Software時代に培ったプログラマーの原則

[GDC Summer]ジョン・ロメロ氏が語る,id Software時代に培ったプログラマーの原則

 GDC Summerで,ゲームデザイナーのジョン・ロメロ氏がセッションを行い,id Software時代に培ったプログラミングの原則を紹介した。20代の若者達が集い,「DOOM」や「Quake」などを生み出していく過程には,曲げられない共通のルールがあったようだ。id Softwareの歴史も合わせて語られている。

[2020/08/08 17:00]
関連記事

Access Accepted第405回:FPSの先駆者「DOOM」生誕20周年を祝う

Access Accepted第405回:FPSの先駆者「DOOM」生誕20周年を祝う

 ゲームの歴史に大きな足跡を残した「DOOM」がリリースされてから,今年でちょうど20年を迎える。欧米ゲーム市場で最もポピュラーな,「FPS」というジャンルを確立したタイトルとして知られているが,今週はそんな「DOOM」を生み出したid Softwareの歴史を振り返り,20年の歴史に思いを馳せてみよう。

[2013/12/16 12:00]
  • 関連タイトル:

    DOOM

  • 関連タイトル:

    DOOM

  • 関連タイトル:

    DOOM

  • 関連タイトル:

    DOOM

  • この記事のURL:
4Gamer.net最新情報
プラットフォーム別新着記事
総合新着記事
企画記事
スペシャルコンテンツ
注目記事ランキング
集計:12月25日〜12月26日