「サヴァスロ」の公式全国大会「RAGE SERVANT of THRONES IMPERIAL」をレポート。優勝賞金400万円はメイジさん選手の手に

　2018年6月17日，CyberZとエイベックス・エンタテインメントが共同開催したeスポーツイベント「RAGE 2018 Summer」で，スクウェア・エニックスが配信するスマートフォンアプリ「SERVANT of THRONES」（iOS / Android）の公式全国大会「RAGE SERVANT of THRONES IMPERIAL」が実施された。本稿では，決勝トーナメントの模様をレポートしよう。

「RAGE 2018 Summer」公式サイト

　ステージには，オンライン予選ならびに，東日本，西日本のオフライン予選を勝ち抜いた4名の選手が登場。総額1000万円の賞金をかけて，最強クラスのプレイヤー達による熱戦が繰り広げられた。

（写真左から）アルトリア選手，まーや選手，クラリネ選手，メイジさん選手

会場には投票箱が設けられ，優勝者を予想するキャンペーンが実施された。投票における人気は，予選を1位で通過したメイジさん選手（東日本）と，まーや選手（西日本）に集まっていたようだ

　決勝トーナメントは，ダブルエリミネーション方式（BO3 ※）で実施された。敗北したプレイヤーも，ルーザーズトーナメントを勝ち上がれば優勝のチャンスが残る形となる。
※3バトル中，2本先取したプレイヤーが勝利する。

（写真左から）大会MCを務めたタレントの折井あゆみさんと，フリーアナウンサーの辻 よしなりさん

（写真奥から）大会の実況・解説を務めたネモ氏，飛鳥☆氏，ササ氏

　大会に登録可能なデッキは3種類だが，「登録デッキ内で同じロード/カードは1枚のみ」という構築制限がかけられた。また，1試合中に1回勝利したプレイヤーは必ずデッキを変えなければならならず，ひとつのデッキだけに戦力を集中させることもできない仕組みだ。そのため，カードの配分と対策の読み合いが大会の大きな見どころとなっていた。

本大会のレギュレーション

　中でも注目が集まったのは，現環境でとくに強力とされるタワーカード「災厄の塔」への対応だ。4マナと軽量ながら，自陣から直接相手の砦を狙えるカードとして，本大会でも多くのデッキに採用されていた。
　災厄の塔の護衛役として，対サーヴァントに特化した「ガラティン」も多く採用されており，こうした強力なカードへの各選手の対策や配分が，勝敗を分けることになった。


　試合で注目を浴びたのは，砦やタワーへの攻撃に特化したサーヴァント「ペルセポネ」を採用していたアルトリア選手だ。スペル「暴風」を用いて敵を移動させるなどして，ペルセポネが砦に致命的なダメージを叩き込むたびに会場からは大きな歓声が上がった。

対戦画面では，各プレイヤーのデッキ内容がカードの出現順に見られるようになっていた

　決勝の舞台に立ったのは，ウィナーズトーナメントを1セットも落とさず勝ち進んだメイジさん選手と，1回戦で敗北したものの，ルーザーズトーナメントを勝ち上がったアルトリア選手だ。


　メイジさん選手が1ゲームを先取し，続く第2ゲーム。さっそく出現したペルセポネを「無慈悲の神雷」で迎撃するメイジさん選手だったが，アルトリア選手は「慰撫の矢」による先読み回復で砦に強烈な先制攻撃を加える。
　しかし破壊には一歩及ばず，そこで生まれたマナ差を活かしたメイジさん選手の反撃が始まる。最後には，災厄の塔の防衛に成功したメイジさん選手が砦を削りきり，勝利を掴み取った。

1戦目は両者ともに右ラインの砦が崩れた状態でのデスマッチ状態となった。最後は互いに守りを捨てた特攻を仕掛けるが，ガラティンの守りを崩すためにイージスを採用していたメイジさん選手が試合を制した

2戦目の情勢が大きく動いたのは，メイジさん選手がシールドをまとった「ケイロン」と災厄の塔のコンボを叩き込んだ瞬間だ。対処の強要によってマナ差を広げ，砦の破壊に成功した

　大会を制したメイジさん選手には，優勝賞金の400万円に加えて，特別称号「猛々しき救世の覇道」，そして優勝カップが贈られた。


　大会終了後には，本作とアニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」のコラボが発表された。その詳細や会場で公開されたムービーは以下の記事に掲載しているので，内容が気になる人はチェックしてほしい。

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　最後に本稿の締めとして，イベント終了後に行われたメイジさん選手へのミニインタビューを掲載しよう。

――今回，とくに対処が難しかった相手を挙げるとすればどなたでしょうか。

メイジさん選手：
　やっぱり，アルトリアさんのぺルセポネは厳しかったです。

――通常の試合で，アルトリアさんと戦ったことはありましたか。

メイジさん選手：
　アルトリアさんとは，闘技場で一度戦ったきりです。（対戦した）当時はRAGEの前だったので意識していなかったのですが，西日本予選の配信で（アルトリア選手が）勝ち上がっていることを知りました。

――今回使ったデッキについて教えてください。

メイジさん選手：
　まず，東日本予選で勝率100％だったディアナのデッキは，ほぼそのまま採用しています。災厄の塔はほかの対戦相手の方々がメタを張ると予想して，少し重めのデッキにしました。
　3つ目には，オレールの枯渇デッキやぺルセポネデッキに有利なものを用意してたのですが，使う勇気がなくて見せられなかったのが残念です。

――今回の大会は全試合先行2勝の完全試合でした。やはりこの形式（BO3）は，敗北した側がメンタル的に厳しいものなのでしょうか。

メイジさん選手：
　どのゲームもそうなんですが，1戦目に負けると「次は負けられない」というプレッシャーがあるので，攻め急いだり，プレイングミスにつながったりすることはあるかもしれません。

――試合の中で相性が不利なデッキに当たることも多かったと思います。そういった場面では，どのように対応をしていますか。

メイジさん選手：
　デッキタイプにもよりますが，引き分けが狙えそうな災厄の塔デッキの場合は，まったく攻めずにタイムアップまで耐えたり，状況に応じて戦い方を切り替えたりしていました。

――賞金の使い道を教えてください。

メイジさん選手：
　一部は大学の学費に充てます。余った分は友達や家族に，サポートしてくれた皆さんへの恩返しに使いたいと思います。

――今後に向けての意気込みを，ひとこといただけますか。

メイジさん選手：
　優勝はしましたが，プレイングの面で自分が一番上手いとは言えないと思っています。今回出場しなかった方にも，まだまだ強い方はいます。これからも，上達するために頑張りたいです。

――ありがとうございました。

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