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印刷2018/03/24 21:02

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[GDC 2018]山あり谷ありだった「Assassin's Creed」10年を振り返る

 「Assassin's Creed」(邦題「アサシン クリード」)がリリースされたのが2007年(PC版は2008年)。そして,シリーズ最新作である「Assassin's Creed Origins」の発売が2017年であることから,これまでの10年間にわたるAssassin's Creedシリーズの歩みを振り返る講演が,サンフランシスコで開催されたゲーム開発者向けイベント「Game Developers Conference 2018」で行われた。


 スピーカーは,Ubisoft Entertainmentでクリエイティブディレクターを務めるJean Guesdon氏で,2005年にカナダの玩具メーカーMega BrandsからUbisoftに移り,以降,Assassin's Creedシリーズに携わってきた経歴の持ち主だ。

Jean Guesdon氏

 現在,ゲームだけでなく,コミックブックや小説,そして映画など,大規模なフランチャイズを築き上げたAssassin's Creedシリーズ。第1弾の開発は2004年にスタートしたという。「Prince of Persia: The Sands of Time」(2003年)の開発スタッフが,当時の最新のコンシューマ機であるPlayStation 3とXbox 360向けに「Prince of Persia」シリーズの最新作「Project Assassin」の検討を開始し,それが成長して,やがて「Assassin's Creed」に姿を変えたとのこと。発表当時,中世のアラブ世界を舞台にしたアクションというユニークなテーマに驚いたが,それはPrince of Persiaにルーツがあるからなのだ。

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 開発にあたっては,Mレーティング(17歳以上)の大人向けの作品として,よりリアルな表現を追求することが決まった。また,エルサレムの周辺だけでなく,現代的な世界も取り入れたいということで,「アニムス」が導入された。DNAによって過去と現代(または未来)をつなぐという構想は,アニムス以前からあったそうだ。さらに,暗殺者を象徴する要素として猛禽類が選ばれた。フードをかぶったアルタイルの姿やたたずまいは,鷲(わし)をモチーフにして描かれており,「Eagle Vision」というゲームシステムも用意された。

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 最も重要なのは,「Assassin's Creed」がUbisoftで初のオープンワールドゲームだということだ。最新のコンシューマ機に対応するため,オープンワールドを実現するため,そして,より高いリアリティを追求するため,新しいゲームエンジンの開発が行われることになった。コンテンツとゲームエンジンの同時開発はリスキーな制作手法だが,速やかなリリースのためには仕方なかったとGuesdon氏は述べた。

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 こうして発売された「Assassin's Creed」は大きなセールスを記録し,ファンやメディアの評価も高かった。その一方で,「やることが少ない」「繰り返しが多い」という批判も受けたという。メディアの中には,「技術デモか?」という声もあったそうだ。
 これに答える形で制作されたのが,2009年(PC版は2010年)にリリースされた「Assassin's Creed II」だ。開発チームは,新作に向けて「Assassin's Creed」のポストモーテム(事後検証)から開始し,多くのプレイヤーに話を聞いた。その結果,例えば「ミッションが退屈」といった結果が得られたという。

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 そうした評価を検討したうえで,「Assassin's Creed II」では「戦闘」「ナビゲーション」,そして「ソーシャルステルス」という3つの努力目標が立てられた。登場するキャラクターも,戦闘のためのNPCや,ステルスのためのNPCなどが用意され,プレイヤーがこれらを中心にゲームを進めることが図られたという。

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 「生きている歴史」というコンセプトが生まれたのも,「Assassin's Creed II」に始まる。レオナルド・ダ・ヴィンチは,我々が肖像画で知る老いた姿ではなく,若々しくダイナミックな人物としてゲームに登場する。歴史にフォーカスして,プレイヤーが本当に歴史の中にいるような気持ちになれることを目指したのだ。
 ストーリーを語るという点では,現代と過去の話が同時進行するシステムが重視された。現代と過去が交錯することで,ストーリーにさらに深みが出るというわけだ。

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 開発のパイプラインが確立し,複数のスタジオが協力するようになったのも,この頃からだとGuesdon氏は言う。フランスのアヌシースタジオと,その頃できたばかりのシンガポールスタジオがロケーションの一部を手伝い,残りをモントリオールスタジオの2班が担当した。こうして,2009年には「Assassin's Creed」シリーズで「守るべき約束事」や,開発手法が確立したとのこと。

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 Guesdon氏が提示したスライドには,モントリオールスタジオの複数のチームに加えて,シンガポールスタジオ,ソフィアスタジオ,ケベックスタジオが連携して制作を進めていく様子が示されている。これを見ると,例えば「Assassin's Creed III」「Assassin's Creed Unity」が同時に開発されていた時期があったことが分かる。
 これらはCo-Operationではなく,Co-Developmentだという。単なる協力以上のもので,「Assassin's Creed Origins」でも,古代エジプトの墓地やピラミッドでの冒険をソフィアスタジオが,ナイル川中流の水に関係したクエストをシンガポールスタジオが,そしてアリーナやヒッポドロームの出来事をブカレストスタジオが受け持って,同時並行的に作業を進めている。

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 この開発手法から,「Assassin's Creed」シリーズの躍進が始まったという。そして,リリースされる作品を常にフレッシュに保つためには,常に新たな要素を投入することが重要だ。例えば,「Assassin's Creed III」では,新たな環境と海を舞台にしたミッション,「Assassin's Creed IV: Black Flag」では海戦と現代編の新章といった要素が実装されている。さらに,多数のスピンオフタイトルもリリースされたが,「ゲームの壁を破る」として,コミックや小説,さらに映画にも展開を広げた。

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 そして2013年,PlayStation 4とXbox Oneのリリースによって,コンシューマ機は新たな世代に突入した。初代「Assassin's Creed」と同様,次世代機に対応し,満を持してリリースされたのが,「Assassin's Creed Unity」(2014年)だった。新たなハードウェアに対応するため,コンテンツとゲームエンジンを同時に開発するというのも初代と同じ状況だったが,最新のテクノロジーに対応した見事なグラフィックスの実現を狙った作品だった。

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 しかし,とんでもない嵐がGuesdon氏らを襲う。知っている人も多いかと思うが,多数のバグが見つかったことから,モントリオールスタジオのCEOが謝罪するという騒動に発展したのだ。「1つのメーカーの,1種類のグラフィックスカードだけで起きた」とGuesdon氏が言う「顔面破壊バグ」はとみに有名になってしまった。

顔面破壊の様子はお見せできません
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 主人公が2人という新機軸を盛り込んだ「Assassin's Creed Syndicate」は,発売初週の成績は良かったものの,急激に失速し,予想したセールスには届かなかった。Ubisoftはその原因として,前作の悪い印象を挙げている。

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 Guesdon氏らはこの結果を受けて,リリースを1年見送る決断を初めて下し,次の「Assassin's Creed」はどういうゲームにすべきかを繰り返して議論したという。何を残し,何を発展させ,何を捨て去るべきなのかということだ。
 結果として,まずオープンワールドの強化が挙げられた。ゲーム全体を制御する人工知能としてメタAIを導入し,まさに「生きている世界」の構築を目指す。また,状況に応じてプロシージャルに変化するものとする。

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 戦闘も見直され,これまでのようなカウンターシステムがなくなり,それによって敵はやや強くなるものの,待ちを主体とした戦いに比べて,積極的でより爽快な戦いが楽しめるようにした。
 物語の面白さも重要だが,ゲームシステムとナラティブ(物語を語ること)は相反する要素だとGuesdon氏は述べ,システム側とストーリー側の長い話し合いで解決したとのこと。細かいところでは,チェストのアイコンなども変更している。

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 残すべきものももちろん多い。例えば,アサシンブレードや猛禽をモチーフにした姿,さらにアーティファクトや現代編,そして「生きている歴史」などは「Assassin's Creed」のDNAとして,今後のタイトルでも引き継がれていくはずだ。結論だけを見れば,なるほどと思うが,手慣れた手法を捨てて新しい挑戦を行うのは,言うは易く,行うは難しであったとのこと。

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 そうして,2017年にリリースされた「Assassin's Creed Origins」は,プレイヤーやメディアの評価も高く,セールスも好調であるようだ。最後にGuesdon氏は10年間の経験学んだこととして,そのブランドがどういうものであるのかをよく知り,目標を立て,チームを拡大し,ゲーム以外の人材(例えば小説や映画)の協力を仰ぎ,何よりプレイヤーの声を聞くことが重要だと述べて講演を締めくくった。
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