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低体温症をできなかった人へ。「ドルフロ」大型イベント第2弾のストーリーライン
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印刷2019/02/22 13:00

プレイレポート

低体温症をできなかった人へ。「ドルフロ」大型イベント第2弾のストーリーライン

 本稿では,サンボーンジャパンのスマホゲーム「ドールズフロントライン」iOS / Android)で2019年1月25日から2月22日まで実施された,大型イベント第2弾“低体温症”のストーリーラインを紹介していく。

画像集 No.001のサムネイル画像 / 低体温症をできなかった人へ。「ドルフロ」大型イベント第2弾のストーリーライン

 今回はその難度もあり,年末年始にゲームをはじめたばかりでクリアできなかった初心者もそれなりにいるかと思う。図鑑での「ストーリー回想」については現在,少女前線ではイベントストーリーにも対応しているが,ドルフロでは「キューブ作戦」も「低体温症」も振り返ることができない状態だ。

 さらに3月下旬に実装される第八戦役は,本イベントのその後の話となることから……できれば知っておきたいところである(※低体温症は,第七戦役と第八戦役の間“7.5章”に相当する)。

 そんなわけで本稿では,イベントストーリーを追いきれなかったという人に向けて,低体温症で起きた事のあらましを伝えていく。

■メインストーリーのネタバレ注意
 本稿では以下の戦役ストーリーに関するネタバレを含みます。プレイ前の人は該当する戦役のクリア後に読むことをオススメします。

・第七戦役「仲間」
・第四戦役「メッセージ」夜戦


“低体温症”プロローグ


 第七戦役「仲間」にて,M4A1(以下 M4)の隔離の継続と,RO635(以下 RO)のAR小隊加入が描かれてから,約40日が過ぎたある日。M16A1(以下 M16),M4 SOPMOD II(以下 SOPII),ROの計3名,通称「AR(Anti Rain)小隊」は輸送機で任務から帰還していた。

 機内でもM4の容態を気にする一同であったが,その直後,輸送機が揺れる。最近になって鉄血に占領されたというS03区域の直上で,大型砲台「ジュピター」(コードネーム:マルドゥーク)による砲撃を受けたのだ。輸送機は墜落したものの,なんとか生き残っていたAR小隊の面々であったが,極寒の嵐が吹き荒ぶ氷雪の大地は,すでに鉄血兵がひしめく地獄の地と化していた。

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第一段階「バーガータウン」


 墜落時の衝撃が見せた幻覚か,M16はいないはずのM4を近くに感じていた。しかし,視界が徐々に落ち着いてくると,その目に無数の鉄血兵の姿が映る。死が隣り合わせであると理解したM16は状況を打破すべく,指揮権限を有するROに,臨時の小隊指揮を任せる。

 グリフィン本部と僅かにつながった通信では,この地に新型の戦術人形「M1887」が潜伏していることを知った。その素性や動向は不透明であったが,食料や物資が乏しい今,彼女たちは地獄から逃れるため,M1887と合流して極寒の地から生還することを決意する。

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 通信ステーションや臨時飛行場にて,AR小隊が本部への通信手段やM1887についての手がかりを探っていたとき,S03区域を統べる鉄血のエリート人形,鉄血工造SP21「Gager(ゲーガー)」と,鉄血工造SPzh3000「Architect(アーキテクト)」に捕捉されてしまう。

 ゲーガーに追跡されたAR小隊は激戦のさなか,M1887を名乗るものからの通信を受け取る。そしてROが判断するよりも早く,AR小隊による敵陣への正面突撃と,M1887によるジュピターの電源遮断が行われることが決まった。この作戦は功を奏し,周辺施設の電源が落ちたと同時に,AR小隊とM1887は撤退。セーフハウスへ逃げ込むことに成功する。

 外は間もなく陽が沈み,凍てつく夜が訪れる。生真面目な追跡者から「これが最後の夜になる」と宣告されたAR小隊とM1887には,もはや退路などない。グリフィンが動いてくれることを信じて,夜明けを迎えるのための戦いに赴くだけだ。そんな彼女たちの微かな祈りが通じたのだろうか。こうした事態の専門家は,夜とともにやってきた。

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第二段階「灯火管制」


 ヘリアンとクルーガーより「AR小隊の救出」を要請され,夜の帳に合わせて,UMP45(以下 45)率いる「404小隊」がS03区域に潜入した。45はUMP9とともに,先に別ルートで待ち伏せしていた416とGr G11との合流を図る。

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 416は45と連絡を取っていたところ,「AR小隊を救出することについて」の再確認をされる。ただ,それは確認と言うには,あまりに感情を逆なでるものであった。救出対象のひとりであるM16に対して,因縁めいた過去を持つという416。しかし,彼女はグリフィンの戦術人形であり,それが任務である以上,必ず達成すると冷淡に告げる。

「それに、私、感情に左右されるような人形じゃないから」

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 敵基地に潜伏していた416とGr G11は,45との合流を図っているとき,自分たちの姿を追う,監視カメラの動きを察知する。それに気づいた直後,基地内の一角にあったモニターに光が点る。画面の向こうにいた相手は,敵であるアーキテクトであった。

 アーキテクトの不気味さを警戒しつつ,奇抜な言動を聞き流しながら,416が交渉に乗り出そうとすると――モニターに銃弾が飛ぶ。粉々に砕けた画面から目をそらすと,背後に45の姿があった。彼女は敵と会話することを非難しながら,すぐさまAR小隊の救出へ動き出すため,416にあらためて同調を迫る。「ふふっ、その嬉しい気持ち、声に出して言ってみたら?」。少女のからかうような口調に,もうひとりの少女は一言だけ返した。

「くたばれ、UMP45」

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 404小隊は戦場の形跡をたどり,AR小隊の行方を追っていく。その道中,416は“45が鉄血らしき相手と通信している”と気づいた。半年前の夜に対峙した,鉄血のエリート人形「ウロボロス」が口にしていた,感染ウィルス【傘】のことが脳裏を横切る。だが,45の不審さを追求しきる時間を,アーキテクトの手勢は与えてはくれなかった。

 嗜虐的な殺戮者は,夜明けとともに「生体テストを行う」と宣言した。大型砲台で戦術人形を撃つとどうなるのか。それを知りたいのだ。一方的な通告を終えると,彼女たちのもとに砲撃が降り注ぐ。その場からの撤退を余儀なくされた404小隊。416からの非難の眼差しに45は,「これも計画の一環よ」とだけ答えた。

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 404小隊が逃げた先は,大量の大型砲台が配備された敵基地の前面であった。「ここにアーキテクトがいる」。45はこれまでの疑惑を払拭するかのように(きっと彼女は気にしていなかったのだろうが),任務の裏でM1887と連携していたことを明かす。M1887は16LABの新技術によって生まれた,低階級の鉄血信号を操ることのできる戦術人形であった。

 用いる戦術は先ほど実証されたばかりの,正面突撃と電源遮断。これはアーキテクトにも見事に刺さったが,不測の事態にもおどける彼女は,暗がりになった基地内から飛び出し,グリフィンの人形を狩ろうと外へ飛び出す。しかし,そこに404小隊の姿はない。彼女たちはすでに基地を迂回して逃走していたのだ。その先にいる,AR小隊へ向かって。

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 銃撃に次ぐ銃撃。予備の弾薬も尽きていたAR小隊のもとに,聞きたくもない耳馴染みの銃声が届く。404小隊が現れた。しかし,彼女たちも盛大にばらまくための銃弾など,もはや残してはいなかった。死地にあって,背中を預けて戦うM16と45。2人の間には決して信頼とは呼べない,当人たちしか知らぬ薄汚れた過去が横たわっている。

――5分後,両小隊は辛くも臨時シェルターに飛び込む。404小隊に興味津々のSOPIIとROとは裏腹に,M16は命の恩人である45に疑惑の目を向け,ここにいる全員の生還のため,集団の指揮権はROに持たせると主張する。「……UMP45に渡すのは絶対にダメだ、分かったな?」。重ねて忠告するM16に,ROは反論を許されなかった。人形である少女たちは,間もなく明ける夜に向かって歩き出す。そこに帰り道があると信じて。

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第三段階「帰郷行動」


 残された活路が少ないなか,戦術人形たちは敵の手厚い防衛線を横目に,警備が手薄であった通信ステーションの占拠に成功する。少女たちからの応答をどれほど待っていたのだろう,AR小隊の生存を報告されたグリフィン本部のヘリアンはすぐさま,S03区域へ大規模な救援部隊を出動させる。合流地点は鉄血の大勢を抜けたその先,大型飛行場だ。

 それからAR小隊らが大型飛行場へと向かう途中,本作戦の相談をしていたROと45は,M16と416が諍いを起こしたことを知る。正確に言えば,416がM16に憤慨したことを。彼女たちの間柄からすれば,それもまた当然らしいが,真実は裏面のまま伏せられていた。

「ここで死ぬんだったら、そのとき誰が横で倒れていようと関係ないさ」

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 夜明けを迎えた。救援部隊の到着はまだ先だった。しかし,AR小隊と404小隊の動きはゲーガーとアーキテクトにつかまれていた。「え……もしかして、もうお家に帰れない……?」。Gr G11を慰めるよりも前に,45は口を開く。「なんなら私たちに任せてみる?」。だが,M4の後ろ姿を追い,M16の忠告を守るROは,自身の判断で指揮をすると伝える。

「自分で判断を下すべきって――」

「そんなの、人形にできるはずないじゃない……」

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 404小隊は敵基地の潜入および大型砲台の電源を遮断。AR小隊は表から敵基地を襲撃し,コントロールルームを制圧後,大型飛行場までの進路を確保。全員が合流したあとに,開いた進路で強行突破を敢行する。それが彼女たちに残された,最後の道であった。

 初動はうまくいった。基地内のアーキテクトは,外を見張っていたゲーガーとの通信を途絶された。これにより両者の連携が瓦解する。しかし,ゲーガーも獲物を逃さす気はない。「すべてはドリーマーを超えるために」。純白の牙はすぐそこまで迫っている。

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 一方,ROは基地に侵入させた404小隊に,その場での待機を命じる。「撤退するほうが危険なのです」。戸惑うM16をしり目に,なにかを察したROは作戦を修正し,近くの通信拠点へと向かい,ヘリアンとの連絡を最優先にするとした。救援部隊は大規模だ。いくらせがんだところで到着が早まることも,すぐに展開することもできない。しかし――。

「もし指揮官を先行させることができれば?」

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 敵基地内での待機を命じられた45は,ROからの指示が不明瞭であることを理由に,404小隊の戦場離脱を決断する。「AR小隊ならあとは突破に成功する」。それはM16たちへの信頼ではない。彼女の任務はあくまでAR小隊の救出であり,AR小隊全員の生還ではなかった。リーダーの判断に食い下がる416であったが,45は冷たく言い放つ。

「“あの小隊”はもう存在しないの」

「その哀れな執着心を捨てて、こっちに来なさい……」

「全員を救うなんて、しょせん無理なのよ」

 ROから通信が入る。45は彼女に別れを言おうとし――背後で鳴り響く銃声に気づく。そこには,グリフィンの救援部隊と戦術指揮官の姿があった。

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「基地の後方にグリフィンの援軍が大量に迫っている! 今すぐそこから逃げろ!」

 アーキテクトとの通信が辛うじてつながったことに安堵したゲーガーは一転,彼女の救助に向かおうとする。しかし,鉄血のエリート人形「エージェント」からその場を引くように命じられた。それはエージェントとて望まぬ判断である。鉄血は今,敗れたのだ。

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 404小隊を追い詰めていたはずのアーキテクトは,気づけばグリフィンの人形に囲まれていた。「ちゃんと協力するから安心して!」。「あたしバカだし!」。ささやかな抵抗すらもなく,軽快な口調のまま虜囚の身に落ちようとする鉄血人形の姿に,部隊は困惑する。WA2000は一言尋ねた。「あなた、何者? なんでこんな権限を持っているの?」。

「きっと何かの間違いね……」

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 戦火は収まった。45はROに近づく。AR小隊のRO635は全員を救うため,ヘリアンを,指揮官を,人を信じた。「指揮官があなたの言葉に耳を傾けるような人じゃなかったら、何がなんでも駆けつけてくれるような人じゃなかったら……今回、全員ここで死んでいたわ」。それを聞いたROは察する。404小隊のUMP45が独断専行してきたワケを。

 「あなたはどうなの? 自我を失い,他人の身代わりになってもいいの?」。どこまでも人形であろうとするROの姿に,苛立ちを隠しきれない45が尋ねた。

「わたしは……こんなときのために存在しているのです」

「M4が守ろうとした人たちを、わたしは決して見捨てたりしません」

「そしてM4の信じていた人たちを、わたしも信じます」

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 「一緒にお祝いはできないけど」そう言って,45が握手を求めてきた。ROはそれに小さな喜びを感じながら,その手を差し出し……自らの腕に違和感を覚える。下げていた顔を上げる。相手の口が開いた。腕に注入した権限プログラムは,404小隊に関する記憶を削除するためのものであると。

「……私たちの事は,すぐに忘れてしまうでしょうから」

「……私たちに関する記憶をね……」

 なぜ404小隊が人知れず動いてこられたのか。なぜそんなチームが存続してこられたのか。それらを理解すると同時に,ROの意識が途絶える。目の前にいる少女から最後に発せられたのは,「【傘】のことは、まだ終わっていない」。知りたくもない予兆だけだった。

「それじゃあね、若い自律人形さん……」

「あなたが……本当に羨ましかった……」

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――10分後。SOPIIに声をかけられる。どうやら眠ってしまっていたらしい。なぜこんなところにいるのか思い出せない。M16にエージェントの部隊が大型飛行場に接近中だと聞かされる。鉄血から奪ったジュピターを防衛しなければならないんだって。足はそのまま戦場へと向かっていた。それが戦術人形だから。昨日の嵐は,もう過ぎ去ったみたい。



 以上,低体温症のストーリーラインとなる。なお,ランキングステージ“ウサギの巣”の導入部では,その直後の場面として,ヘリアンとペルシカ,トンプソンとアーキテクトによる会話劇が少しばかり繰り広げられていたのも追記しておく。

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 物語をゲーム内で読めない今,あまり煽るのも忍びないが,実際に読んでこそ分かる部分も,後々になって分かる発見も多く隠されているはずなので,回想で実装されるその日に期待していてほしい。それまでの間だけ,記憶にとどめておいてもらえたら十分だ。

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